編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、アップデート第4弾で追加された「巨戟アーティア」武器、特にその中でも双剣のあまりの仕様の複雑さと、噂される「4スキル同時発動」の真偽が気になっていると思います。
「激化タイプはどれを選べばいいの?」「復元ボーナスのEXって何?」「ゴグマジオスの周回は必要なの?」そんな疑問が尽きない今回の大型アップデート。
この記事を読み終える頃には、巨戟アーティア双剣の理想的な作成ルートから、最強のスキル構成、そして実戦でのダメージ感まで、全ての疑問が解決しているはずです。
- 巨戟アーティア双剣は移植不可のためゴグマジオス周回による厳選が必須である
- 激化タイプはマイナス会心の影響が少ない「属性激化」が双剣の最適解である
- 復元ボーナスは「EX」枠の重複制限を理解し攻撃と属性のハイブリッドを目指す
- シリーズスキルとグループスキルの重複発動で過去最高の火力と生存力を両立できる
それでは解説していきます。
巨戟アーティアとは?第4弾アプデで変わる双剣の常識
第4弾タイトルアップデートにて、モンスターハンターワイルズ(MHWs)の環境は激変しました。その中心にあるのが、今回解説する「巨戟(きょげき)アーティア」シリーズです。
これまでのアーティア武器といえば、既存の強力なスキルを「移植」して理想の形を作り上げるのがセオリーでした。しかし、今回の巨戟アーティアは根本的に仕様が異なります。まずはその基本仕様と、なぜこれほどまでに注目されているのか、その背景を深掘りしていきましょう。
移植不可!完全新規の厳選システム
まず、多くのハンターが最初に躓くポイントであり、かつ最も重要な仕様変更について解説します。
これまでのアーティア武器は、ベースとなる武器に対して、他の武器からスキルを移植することが可能でした。これにより、比較的容易に理想のスキル構成を作ることができたのです。しかし、巨戟アーティアに関しては、移植が一切できません。
これは何を意味するか。つまり、「巨戟アーティア」を手に入れるためには、ベースとなるアーティア武器を強化し、そこから発生するランダムなボーナスやスキルを、自力で厳選し続けなければならないということです。
ゴグマジオス素材の重要性
この厳選プロセスにおいて必須となるのが、新モンスター「ゴグマジオス」の素材です。 巨戟アーティアへの派生、そしてその後の「復元強化」や「激化」には、ゴグマジオスの素材が大量に要求されます。
- 派生強化:既存のアーティア武器を巨戟アーティアへ進化させる
- 復元強化:ステータスボーナスをリセット・再抽選する
- 激化:武器の性質(攻撃寄り、属性寄りなど)を変化させる
これら全ての工程にゴグマジオスの素材、あるいは彼を倒すことで得られる特殊なアイテムが必要となります。つまり、今回のアップデートは「ゴグマジオスをいかに効率よく周回するか」が、最強武器作成への唯一の近道となるのです。
4スキル同時発動の衝撃
今回の目玉は何と言っても「スキルの同時発動」です。 従来の武器では考えられなかったことですが、巨戟アーティアでは以下の要素が組み合わさることで、最大で4つ以上の強力なスキル効果を同時に得ることが可能になりました。
- 通常の発動スキル
- シリーズスキル(ゴグマジオスの「黒蝕一体」など)
- グループスキル(「ヌシの魂」など)
- 防具によるスキル
特に注目すべきは、武器自体に付与される「シリーズスキル」と「グループスキル」の共存です。 例えば、ゴグマジオスの防具効果である「黒蝕一体(狂竜症克服時に会心率アップ)」と、ヌシモンスター特有の「ヌシの魂(根性効果+攻撃力アップ)」が、一つの武器に同居する可能性があります。
これにより、防具側のスキル枠を割くことなく、武器だけで強力なバフ効果と生存能力を確保できるようになったのです。これは双剣という手数武器において、革命的な火力向上を意味します。
双剣における「激化タイプ」の最適解を分析
巨戟アーティアを作成する際、ハンターは「激化タイプ」を選択することになります。 これは武器の基礎ステータスをどの方向に伸ばすかを決める重要な分岐点です。
双剣において、どのタイプを選ぶべきか。結論から言えば、「属性激化タイプ」が最も安定かつ強力であると考えられます。その理由を数値と共に紐解いていきましょう。
激化タイプ別ステータス変動比較
まず、主要な激化タイプにおけるステータスの変動を見てみましょう。 (※数値は強化段階や個体差により若干変動する可能性がありますが、傾向としての比較です)
| 激化タイプ | 攻撃力 | 会心率 | 属性値 | 切れ味 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| 攻撃激化 | +10 | -15% | ±0 | 変化なし | 基礎火力が高いが、会心が大きく下がる |
| 会心激化 | -10 | +10% | -20 | 青延長/白短縮 | 会心は盛れるが、属性と攻撃力が犠牲になる |
| 属性激化 | ±0 | -5% | +30 | 変化なし | 推奨。属性値が大幅増、デメリットが最小 |
なぜ「属性激化」一択なのか?
双剣使いの視点から分析すると、以下の理由により属性激化が優れています。
1. 会心率の維持が難しい双剣の事情
双剣はスタミナを消費し続ける武器種です。そのため、スタミナ満タン時に会心率が上がる「渾身」などのスキルと相性が悪く、安定して会心率100%を維持するのが他の武器種に比べて難しい傾向にあります。
攻撃激化タイプを選ぶと、会心率が-15%も引かれてしまいます。これをスキルで埋め合わせようとすると、見切りや弱点特効などのスキル枠を圧迫し、結果として火力スキルを削ることになりかねません。
一方で、属性激化タイプであれば、マイナス会心は-5%に留まります。これならば、通常のスキル構成で十分にカバーできる範囲です。
2. アップデートによる属性上限の解放
今回の第4弾アップデートでは、プレイヤーのステータスにおける「属性値の上限」が引き上げられる調整が入っています。 これに加え、ゴグマジオスのシリーズスキルなども属性強化に寄与する場合が多く、環境全体が「属性推し」の風潮にあります。
双剣はもともと手数が多く、属性ダメージの恩恵を最も受けやすい武器種の一つです。属性値を+30も底上げできる属性激化は、現環境の双剣にとって理にかなった選択と言えるでしょう。
3. 切れ味と基礎攻撃力の維持
会心激化タイプを選ぶと、白ゲージが短くなるというデメリットがあります。双剣にとって切れ味は命です。白ゲージ、あるいは紫ゲージの長さは継続火力に直結します。 属性激化タイプは、基礎攻撃力を落とすことなく、切れ味も維持したまま、属性値を大きく伸ばせます。デメリットが「会心-5%」のみという点で、最もコストパフォーマンスが良い選択肢となります。
他武器種との違い
ちなみに、他の武器種では事情が異なります。
- 大剣・ハンマー:手数が少なく一撃が重いため「攻撃激化」が好まれる傾向。
- ガンランス:砲撃タイプが変わるため、プレイスタイルに合わせて選択(拡散など)。
- ライトボウガン:速射対応弾が変わるため、撃ちたい弾に合わせて選択。
しかし、こと双剣に関しては、迷ったら「属性激化」を選んでおけば間違いありません。
復元強化と「EXボーナス」の闇と光
激化タイプの選択が終わったら、次に行うのが「復元強化」によるボーナス厳選です。 ここが今回の巨戟アーティア作成における最大の沼であり、同時に最強を目指すための最重要項目です。
新要素「EXボーナス」とは
これまでの復元強化では、単に「攻撃力+10」や「会心率+5%」といったボーナスが付与されていました。 しかし、巨戟アーティアからは新たに**「EX」**というランクが付いたボーナスが登場しました。
EXボーナスは、通常ボーナスよりも遥かに高い上昇値を持ちます。
- 攻撃EX:通常よりも大幅に攻撃力が上がる
- 属性EX:属性値が跳ね上がる
- 切れ味EX:切れ味ゲージが劇的に伸びる
このEXボーナスをいかに多く付けられるかが、武器の性能を決定づけます。
重複制限「2つまで」の壁
ここで注意しなければならないのが、EXボーナスの重複制限です。 検証の結果、**「同じ種類のEXボーナスは、1つの武器に最大2つまでしか付かない」**という法則が濃厚です。
例えば、「攻撃EX」を4つ付けて、超物理特化の双剣を作りたい!と思っても、システム上、攻撃EXは2つまでしか付与されず、残りの枠は通常の攻撃ボーナスや他のステータスになってしまう可能性が高いのです。
双剣における理想の復元ボーナス構成
上記の制限を踏まえた上で、双剣における理想のボーナス構成(全5枠)を考察します。
【パターンA】攻撃重視型
- 攻撃EX × 2
- 属性EX × 2
- 切れ味EX × 1
これが現状考えられる、最もバランスが良く火力が伸びる「理論値」構成です。 双剣において切れ味ケアは必須ですが、切れ味EXが1つあれば、実用十分な長さの白/紫ゲージが確保できることが確認されています。残りの4枠を、制限いっぱいの攻撃EX2つと属性EX2つに割り振ることで、物理と属性の両面からダメージを最大化できます。
【パターンB】属性特化型(妥協案含む)
- 属性EX × 2
- 攻撃EX × 1
- 会心EX × 1
- 切れ味EX × 1
攻撃EXが引けなかった場合や、会心率を安定させたい場合の構成です。 特に今回のアップデートで属性環境が強化されているため、属性EXは必須級です。少なくとも「切れ味EX×1」は確保した上で、残りをどう埋めるかが勝負になります。
復元強化のリセットマラソン(リセマラ)
この理想構成を引くためには、ひたすら復元強化を繰り返す必要があります。
- 素材を使って復元強化を行う。
- 結果を見る。
- 気に入らなければ、再度素材を使ってリセット(再抽選)する。
このループには大量の素材と資金が必要です。まさにエンドコンテンツの名にふさわしい「沼」ですが、EXが綺麗に並んだ時の達成感と武器の性能は、その苦労に見合うものです。
最強のスキル構成:シリーズ&グループスキルの全貌
巨戟アーティアの真骨頂である、武器に付与されるスキルについて解説します。 ランダムで付与されるスキルには「シリーズスキル」と「グループスキル」の2種類があり、これらが防具のスキルと重複して発動します。
狙うべき「シリーズスキル」
シリーズスキルとは、特定のモンスターの防具を一定数装備した際に発動するスキルのことです。これが武器に1つ付いているだけで、防具の縛りが緩くなり、構成の幅が爆発的に広がります。
1. 黒蝕一体(ゴア・マガラ/ゴグマジオス系)
今回最も注目されているスキルの一つです。
- 効果:狂竜症を克服した際、会心率が大幅に上昇する。
- 評価:双剣の手数があれば狂竜症の克服は容易です。克服後の会心率上昇量は凄まじく、デフォルトのマイナス会心を帳消しにし、さらにプラス域まで持っていくことができます。
2. 守護のベール
- 効果:特殊装具を装備中、防御力が上昇する等の恩恵。
- 評価:生存率を高めるスキル。高難度クエストでの事故死を防ぐために有用です。
3. 闘電一閃(ラギアクルス系)
- 効果:会心率の上昇など、攻撃的なバフ効果。
- 評価:単純に火力を底上げできるため、腐ることがありません。
狙うべき「グループスキル」
グループスキルは、特定の種族(ヌシなど)に関連するスキルです。
ヌシの魂(根性果敢)
現状、双剣においてこれ一択と言っても過言ではない最強スキルです。
- 効果(根性):一定以上の体力が残っている場合、致死ダメージを受けても耐える。
- 効果(果敢):根性が発動していない間(体力が満タン近い時など)、攻撃力が上昇する。
生存能力(根性)と火力(攻撃UP)を同時に得られるという、破格の性能を持っています。特に高レベルの傀異化モンスターやゴグマジオス戦では、即死級の攻撃が飛び交うため、根性の有無がクリア率に直結します。
「神構成」の一例
運良く以下のスキルが武器に付いた場合、それは「ゴール品」と言えます。
- 武器付与スキルA:黒蝕一体
- 武器付与スキルB:ヌシの魂
これに防具で「闘電一閃」や「守護のベール」を発動させれば、冒頭で述べた「4スキル同時発動」の最強ハンターが誕生します。
実践!巨戟アーティア双剣ビルドガイド
では、実際にどのような装備構成を目指せばよいのか。 現段階で判明している、トップ層が使用しているビルド例を紹介します。
装備構成例
- 武器:巨戟アーティア双剣(属性激化・属性/攻撃EX盛り)
- 発動スキル:黒蝕一体、ヌシの魂
- 頭:ラギアクルス(歴戦王)
- 胴:ラギアクルス(歴戦王)
- 腕:トナルム
- 腰:ゴア・マガラ(歴戦王)
- 脚:ウサ(歴戦王)
- 護石:攻撃Lv3、満足感Lv2、早食いLv2 などの神おま
発動スキル一覧
この構成で発動するスキルの合計は以下のようになります。
| スキル系統 | レベル | 効果 |
|---|---|---|
| 攻撃 | Lv5 | 基礎攻撃力の大幅アップ |
| 超会心 | Lv5 | 会心発生時のダメージ倍率アップ |
| 挑戦者 | Lv5 | モンスター怒り時に攻撃・会心アップ |
| 整備 | Lv4 | 装衣の再使用時間短縮 |
| 逆襲 | Lv3 | 吹き飛ばされた後に攻撃力アップ |
| 早食い | Lv3 | アイテム使用速度アップ(秘薬が瞬時に飲める) |
| 精霊の加護 | Lv3 | 確率でダメージ軽減 |
| 無の境地 | あり | 狂竜症対策・メリット変換 |
このビルドの強み
1. 圧倒的な会心率
「黒蝕一体」による狂竜症克服ボーナス、「闘電一閃」、「挑戦者」、そして通常の「見切り」などが合わさることで、戦闘中の実質会心率は**90%〜100%**に達します。 属性激化によるマイナス5%など誤差に感じるほどのバフ量です。
2. 安定した生存能力
「ヌシの魂」による根性、「精霊の加護」、「守護のベール」による防御力アップ。さらに「早食い」と「満足感」により、被弾しても一瞬でリカバリーが可能です。 双剣は被弾のリスクが高い武器ですが、この構成なら多少の強引な攻めも許容されます。
3. 継続火力
「整備」スキルにより、「転身の装衣」などの強力な特殊装具を高回転で回せます。 装衣を着ている間は「守護のベール」でさらに防御が上がり、強気に攻め続けることができます。
実戦レポート:星9レダウ討伐での使用感
実際にこの装備構成で、高難易度の星9レダウを討伐してみました。その際の使用感とダメージの感覚をお伝えします。
開幕の儀式とバフ
クエスト開始直後、まずは「触の装衣」などを着てバフをかけます。 この時点でステータス画面を開くと、攻撃力が1100を超え、会心率も既に40%〜60%を推移しています。
戦闘中の挙動
レダウとの接敵後、双剣の鬼人化で斬りかかります。 狂竜症が発症しますが、双剣の手数ですぐに克服。「黒蝕一体」が発動し、会心エフェクトが画面を埋め尽くします。
- ダメージ:通常の斬撃1ヒットあたりのダメージが目に見えて上昇しています。乱舞の総ダメージ量は、アップデート前の最強装備と比較しても1.2倍〜1.3倍ほど出ている感覚です。
- 切れ味:復元ボーナスの「切れ味EX」が効いており、エリア移動まで白ゲージ(または紫)を維持可能。研ぐ回数が減ることは、そのままDPS(時間あたりダメージ)の向上に繋がります。
- 被弾時:一度大きな被弾をしましたが、「精霊の加護」と防御力アップのおかげで即死を免れました。起き上がりに秘薬を飲み、即戦線復帰。この「死なない安心感」が、結果的に攻撃回数を増やしてくれます。
討伐タイム
結果として、星9レダウ相手でも危なげなく、かつ驚異的なタイムで討伐完了。 特に後半、モンスターが怒り状態になった時の「挑戦者」発動と重なった時の爆発力は圧巻でした。
ゴグマジオス周回のススメ
ここまで解説した通り、巨戟アーティア双剣を作るには、ゴグマジオスの周回が避けて通れません。
周回のポイント
- マルチプレイ推奨:ゴグマジオスは体力が多く、ギミックも複雑です。4人で挑み、属性や役割分担をしっかりすることで効率が段違いになります。
- グループスキルの活用:パーティ内に「激励(げきれい)」などのサポート系グループスキルを持っているハンターがいると、周回速度が上がります。自分がサポート役に回るのも一つの手です。
- 素材の優先順位:まずは武器の派生強化を最優先。その後に復元強化用の素材を集めましょう。中途半端に復元強化を始めると、素材が枯渇して武器自体の強化が止まってしまいます。
まとめ:双剣使いは今すぐゴグマジオスへ挑め!
今回は、アップデート第4弾で追加された「巨戟アーティア双剣」の強さと、その作成理論について徹底解説しました。
改めてポイントを整理します。
- 移植は不可:ゼロから厳選する覚悟を持つこと。
- 属性激化:双剣なら迷わずこれ。
- EXボーナス:攻撃と属性のハイブリッド(各2積み)を目指す。
- スキル:「黒蝕一体」+「ヌシの魂」が最強の組み合わせ。
これまでのモンハンワイルズの環境では、火力か生存か、どちらかを選ぶ必要がありました。しかし、巨戟アーティアの登場により、その両方を極めて高い次元で両立することが可能になりました。
作成難易度は確かに高いですが、完成した時の強さは別次元です。 「今の装備じゃ星9モンスターの周回が辛い…」と感じている方こそ、ぜひこの巨戟アーティア双剣を目指してみてください。世界が変わります。
筆者もまだ厳選の途中ですが、理想の個体を求めて、今夜もゴグマジオスの元へ通いたいと思います。皆さんも、良きハンターライフを!
筆者情報
桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドボックス系のゲームを得意とする。最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。







