編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
大型アップデート第4弾が配信され、ハンターの皆様も寝不足の日々が続いているのではないでしょうか。
この記事を読んでいる方は、新たに追加された「巨戟アーティア」武器の強化方針や、驚異的な上方修正が入った「弓」の性能について、情報の海で迷子になっているのではないかと思います。特に今回の強化システムは複雑で、「取り返しのつかない要素はあるのか?」「結局どれが最強なのか?」という点が非常に気になるところでしょう。
この記事を読み終える頃には、あなたのプレイスタイルに最適なアーティア武器の正解が見え、弓の圧倒的な火力を引き出すための知識が完全に整理されているはずです。
- 巨戟アーティア武器の「激化タイプ」3種の詳細な性能比較と選び方
- 復元ボーナスにおける「EX」の仕様と理想的なパターンの分析
- アップデートで環境トップクラスへ躍り出た「弓」のモーション値・属性補正の変化
- 実戦で役立つおすすめのスキル構成と運用方法の徹底解説
それでは解説していきます。
巨戟アーティア強化とは?基本仕様と進化の全貌
今回のアプデの目玉である「巨戟(きょげき)アーティア」シリーズ。これは従来のアーティア武器をさらに進化させた姿であり、エンドコンテンツにおける新たな選択肢として君臨しました。まずはその基本的な仕組みと、強化に至るまでのフローを整理しておきましょう。
既存アーティアからの進化プロセス
これまでの「古代の技術」を用いたアーティア武器は、カスタム性が高い一方で、最終的なステータス面で一部の生産武器に劣る場面がありました。しかし、今回の「巨戟」化によって、基礎スペックが底上げされるだけでなく、特殊なカスタマイズが可能になっています。
強化には、新モンスターとして登場した「巨戟龍ゴグマジオス」の素材が必要です。特に大量に要求される「重油」系の素材や、レア素材である「戦火の龍神玉」を集めるためには、ゴグマジオスの周回が必須となります。このプロセス自体が一種のエンドコンテンツとなっており、生半可な装備では返り討ちに合うでしょう。
「激化タイプ」という新たな選択肢
巨戟アーティア最大の特徴は、強化段階で「激化タイプ」を選択できる点です。これは単なるステータスアップではなく、武器の性質そのものを決定づける重要な分岐点となります。一度選択すると、再調整にはコストがかかる、あるいは武器を作り直す必要があるため、慎重な判断が求められます。
具体的には以下の3つのタイプが存在します。
- 攻撃激化タイプ: 物理火力を極限まで高める
- 会心激化タイプ: クリティカル性能を底上げする
- 属性激化タイプ: 属性値を大幅に強化する
これらは武器種ごとに補正値が異なり、さらにボウガンや弓などのガンナー武器では、使用可能な弾やビンにも影響を及ぼすという複雑な仕様になっています。次項からは、この激化タイプについてさらに深掘りしていきましょう。
激化タイプ3種の徹底比較と正解ルートの考察
「結局どれを選べばいいのか?」という問いに対する答えは、武器種とあなたのプレイスタイル、そして現在持っているお守り(護石)の性能によって変化します。ここでは各タイプの詳細なメリット・デメリットを分析します。
攻撃激化タイプ:物理火力の追求
攻撃激化タイプは、その名の通り基礎攻撃力を引き上げるカスタムです。
| 項目 | 変化量(近接目安) | 特徴 |
|---|---|---|
| 攻撃力 | +10 | 基礎ダメージの底上げ |
| 会心率 | -10% | マイナス会心の発生 |
| 属性値 | 変動なし | 物理特化向け |
このタイプが推奨されるのは、モーション値が高く、手数が少ない武器種です。例えば大剣やハンマーなどが該当します。また、物理肉質が柔らかいモンスターを相手にする場合、属性よりも物理ダメージの通りが良いため、このタイプが最適解となるケースが多いです。
ただし、会心率がマイナスになるというデメリットは痛手です。現在の環境では「超会心」運用が主流であるため、マイナス会心を打ち消すためのスキル枠が必要になります。「見切り」や「渾身」などでケアできる構成が組めるかどうかが、採用の分かれ目となるでしょう。
狩猟笛・ガンランス等への特殊影響
情報ソースの検証によれば、狩猟笛やガンランス、チャージアックス、スラッシュアックスなどの武器種では、この激化タイプによって旋律や砲撃タイプ、ビンの種類が変化することが確認されています。
例えば狩猟笛の場合、攻撃激化を選ぶことで「攻撃力UP大」が吹ける旋律に変化する可能性があります。逆に言えば、サポート寄りの旋律が欲しい場合は他のタイプを選ぶ必要があるかもしれません。ガンランスであれば、拡散型か放射型かの変化が発生するため、砲撃メインの立ち回りをするハンターにとっては死活問題です。これらはステータス以上に重要な要素となるため、作成前の確認が不可欠です。
会心激化タイプ:安定感とスキル自由度
会心激化タイプは、攻撃力を犠牲にして会心率を引き上げる調整です。
| 項目 | 変化量(近接目安) | 特徴 |
|---|---|---|
| 攻撃力 | -10 | 基礎火力の低下 |
| 会心率 | +10% | クリティカルの安定化 |
| 斬れ味 | 変動あり | 青ゲージ延長/白短縮の傾向 |
一見すると「会心率が上がるなら強いのでは?」と思われがちですが、現状の評価としては**「最も選びにくいタイプ」**と言わざるを得ません。
理由は明確で、攻撃力-10というデメリットが大きすぎるからです。さらに、斬れ味ゲージの配分が変化し、最高火力を出せる白ゲージや紫ゲージが短くなる傾向が報告されています。モンハンにおいて斬れ味はダメージ倍率に直結する最重要ステータスの一つ。これを削ってまで会心率10%を得るメリットは薄いです。
また、現代のスキル環境では「弱点特効」や「見切り」、「挑戦者」などで会心率を100%にするのは比較的容易です。武器自体のスペックを落としてまで会心率を盛る必要性は低く、あえてこのタイプを選ぶのは「どうしてもスキル枠が足りない」という極めて限定的な状況に限られるでしょう。
属性激化タイプ:現環境のトレンド
今回のアップデートで最も注目されているのが、この属性激化タイプです。
| 項目 | 変化量(近接目安) | 特徴 |
|---|---|---|
| 属性値 | +30~40 | 大幅な属性強化 |
| 会心率 | -5% | 軽微なマイナス |
| 攻撃力 | 変動なし | 物理も維持 |
特筆すべきは、今回のアプデで属性値の上限キャップが緩和(あるいは事実上の撤廃に近い上昇)されたという点です。これにより、属性値を盛れば盛るほどダメージが伸びる環境が整いました。
特に双剣や弓といった手数の多い武器種では、この恩恵が凄まじいです。双剣の場合、攻撃力は据え置きで属性値が+30以上跳ね上がるため、マイナス会心5%のデメリットを補って余りある火力上昇が見込めます。
さらに、後述する「ゴグマジオス」防具のシリーズスキルとも属性強化の相性が良く、システム全体が属性メタへとシフトしているのを感じます。迷ったら属性激化、と言っても過言ではないでしょう。
復元ボーナス「EX」の仕様と落とし穴
巨戟アーティアを作成した後、さらに性能を突き詰めるのが「復元ボーナス」の厳選です。ここでは「EX」という新しいランクが登場しましたが、これには複雑なルールが存在します。
「EX」とは何か?
従来の復元ボーナスでは「攻撃力強化」「会心率強化」などがランダムで付与されていましたが、巨戟アーティアではその上位版である「EX」が抽選されます。EXボーナスは通常のものより数値が高く設定されており、これをいかに多く付けるかが最強武器作成の鍵となります。
しかし、検証の結果、**「同じ種類のEXボーナスは2つまでしか付かない」**という重要な制約が判明しました。
例えば、「攻撃力強化EX」を5枠すべてに付けようとしても、システム上不可能です。3つ目以降は通常の「攻撃力強化」ランクに格下げされるか、そもそも抽選されない仕組みになっています。この仕様を理解していないと、無駄な素材を消費し続けることになります。
理想的なボーナス構成パターン
この制約を踏まえた上で、目指すべき理想の構成は以下の2パターンに集約されます。
パターンA:物理汎用型
- 攻撃力EX × 2
- 斬れ味EX × 1
- 会心率EX × 2(または通常攻撃枠)
物理火力を重視する構成です。斬れ味EXは1つあれば十分な長さ(白~紫)が確保できるケースが多いため、残りを火力に振ります。大剣やハンマーなどはこちらが目標になります。
パターンB:属性特化型
- 属性値EX × 2
- 攻撃力EX × 2
- 斬れ味EX × 1
双剣や弓においてはこちらが「結論」となる構成です。属性EXの上昇値は非常に高く、これを2枠確保することで属性値が爆発的に伸びます。さらに攻撃EXも2枠積めるため、物理・属性の両面で隙がありません。今回のアップデートで属性環境が加速しているため、多くのハンターにとってはこのパターンBが最終目標となるでしょう。
泥沼の厳選作業「復元リセット」
理想の構成を引くためには、「復元」と「リセット」を繰り返す必要があります。 手順としては以下の通りです。
- 素材を使って復元ボーナスを抽選する。
- 結果を見る。
- 気に入らなければ、リセット素材(ゴグマジオスのレア素材等)を使って初期化。
- 再度抽選。
このループがエンドコンテンツの正体です。特に「EX」が出る確率は決して高くありません。さらに、そこから「攻撃EX」や「属性EX」といった当たりを引く確率はさらに絞られます。「7色に輝く鉱石」や「古龍の大宝玉」クラスの素材が湯水のように消えていくため、覚悟を決めて周回する必要があります。
弓の大幅強化!モーション値・属性補正の変革
さて、ここからはもう一つの目玉である「弓」の調整について解説します。 第4弾アップデートにて、弓に**「歴史的」とも言える上方修正**が入りました。これまで「器用貧乏」と揶揄されることもあった弓が、一気にDPSトップクラスへ躍り出る可能性があります。
射撃・剛射・剛連射の数値変化
情報ソースの検証データを基に、具体的な変化を見てみましょう。比較対象はアップデート前と後の、溜め段階Lv3における数値です。
| アクション | 旧モーション値 | 旧属性補正 | 新モーション値 | 新属性補正 |
|---|---|---|---|---|
| 通常射撃 | 11 | 0.5 | 12 | 1.0 (2倍) |
| 剛射 | 11 | 0.6 | 12 | 0.8 (1.33倍) |
| 剛連射 | 14 | 0.75 | 14 | 1.0 (1.33倍) |
| 竜の一矢 | 23 | 0.3 | 25 | 0.5 (1.66倍) |
この表を見て、モンハンに詳しい方なら戦慄するはずです。特に通常射撃の属性補正が0.5倍から1.0倍へ、つまり「2倍」になっている点は異常事態です。
これまで弓は、手数で属性を稼ぐ武器でしたが、一発一発の属性補正にはマイナスがかかっていました。それが今回、マイナス補正が撤廃(等倍化)されたことで、属性ダメージがダイレクトに通るようになったのです。
剛射や剛連射も軒並み強化されており、コンボ全体の総火力が底上げされています。さらに、ネタ技扱いされることもあった「竜の一矢」すらも強化されており、特定の大型モンスターに対しては実用圏内に入ってきました。
弓における激化タイプのジレンマ
ここで重要になるのが、先ほど解説した「激化タイプ」と弓の相性です。 弓の場合、激化タイプを選択すると**「装填できるビンが固定される」**という特殊な仕様があります。
- 攻撃激化 → 接撃ビン固定
- 会心激化 → 強撃ビン固定
- 属性激化 → 貫通ビン(属性強化ビン?)等の特殊仕様
一般的に、弓の最高火力を出すには物理倍率の高い「強撃ビン」が必須とされてきました。そのため、これまでは「強撃ビンが装着できるか」が弓の評価基準の一つでした。
しかし、今回の属性補正の爆発的な強化により、**「強撃ビンを捨ててでも、属性激化を選ぶ価値がある」**という逆転現象が起きています。 属性激化を選ぶと属性値が+36(武器による)され、さらにアプデによる補正2倍が乗算されます。計算上、物理肉質が極端に柔らかい敵以外には、属性特化構成の方がトータルダメージが高くなるケースが確認されています。
「属性貫通弓」の時代到来か
特に注目したいのが、属性激化タイプが「貫通」性質を持つ場合です(武器によりますが)。体の長いモンスター(まさにゴグマジオスや、海竜種など)に対して、強化された属性補正を持つ矢が多段ヒットした場合のダメージは計り知れません。
これまでは「弱点特効」を活かした物理・連射弓が主流でしたが、これからは「属性特化・貫通弓」がタイムアタック等の最前線に立つ可能性があります。防具のスキル構成も、物理攻撃力よりも「火属性攻撃強化」などの属性スキルを優先して積む形へとシフトしていくでしょう。
新スキルと相性の良い装備構成
巨戟アーティアには、ランダムでシリーズスキルやグループスキルが付与されます。これらを組み合わせることで、通常の防具だけでは実現不可能なスキル構成が可能になります。
狙うべき「当たり」スキル
ガチャ要素にはなりますが、以下のスキルが付与されたアーティア武器は「大当たり」と言えます。
1. 黒蝕竜の力(ゴア・マガラ / 狂竜症)
攻撃時に自身が狂竜ウイルスに感染し、それを克服することで会心率が大幅に上昇するスキルです。 「災禍転福」や「死中に活」といったスキルと組み合わせることで、爆発的なシナジーを生みます。今回のアプデで追加された防具とも相性が良く、会心率を底上げしにくい「属性激化」や「攻撃激化」のデメリットを帳消しにできるポテンシャルがあります。
2. 巨戟龍の魂(ゴグマジオス)
詳細な効果は検証中ですが、重量級の武器においてスタミナ消費軽減や、特定条件下での攻撃力アップが見込めます。特に双剣や弓にとっては、スタミナ管理が火力に直結するため、有用な選択肢となり得ます。
3. ヌシの魂(根性・果敢)
これは生存スキルとして最強クラスです。一定以上の体力が残っていれば即死攻撃を耐える「根性」効果に加え、発動していない時は攻撃力が上昇するという攻防一体の性能を持ちます。高難度クエストではワンパン即死が日常茶飯事となるため、事故防止として非常に優秀です。
推奨スキル構成例(双剣・弓向け)
属性激化タイプを運用する場合の、現環境におけるテンプレート構成案です。
- 属性攻撃強化 Lv5: 必須。属性値を最大化します。
- 弱点特効 Lv3: 属性特化といえど、会心発生時の「会心撃【属性】」は強力です。
- 会心撃【属性】 Lv3: クリティカル時に属性ダメージを倍増させます。
- 連撃: 手数の多い武器種では常時発動が見込め、攻撃・属性の両方を盛れます。
- 業物 / 弾丸節約: 斬れ味やビンの維持に。
- 体術 / スタミナ急速回復: 双剣・弓のエンジン部分です。
これらに加え、アーティア武器に付与された「黒蝕竜の力」などを活かすために「災禍転福」を1でも積んでおくと、状態異常解除時の火力がさらに伸びます。
ゴグマジオス攻略のヒント(素材集めのために)
これらの最強装備を作るためには、避けて通れないのが「巨戟龍ゴグマジオス」の討伐です。超大型モンスターであり、そのタフさと攻撃範囲は別格です。周回を効率化するためのポイントを抑えておきましょう。
肉質と属性の通り
ゴグマジオスは、通常時は重油が固着しており肉質が硬いですが、部位破壊や火属性攻撃によって油が軟化し、ダメージが通りやすくなります。 弱点は明確に「火属性」と「龍属性」です。 特に今回は属性環境へのシフトがあるため、火属性特化の武器(既存のアーティアやレウス希少種武器など)で挑むのがセオリーです。
立ち回りの注意点
- 重油拘束に注意: 地面に撒き散らす重油に触れると、足を取られて拘束状態になります。ここへの追撃ブレスが即死コンボの定番です。「泥雪耐性」スキルや、消散剤の持ち込みを検討してください。
- 撃龍槍の使用: フィールドギミックである撃龍槍は、必ず当てましょう。ダウンを取れる貴重なチャンスです。特に背中の「初代撃龍槍」が外れて落ちてきた後は、それを使用することで大ダメージを与えられます。
- 形態変化: 体力が減ると空を飛び、大量の油と爆熱ブレスを撒き散らす発狂モードに入ります。この時は無理に攻めず、緊急回避やモドリ玉での態勢立て直しも視野に入れてください。ここで「ヌシの魂(根性)」がついていると、生存率がグッと上がります。
まとめ:あなたの「正解」を見つけるために
今回のアップデートは、単なる数値調整に留まらず、装備選びの常識を覆す内容でした。最後に、改めてポイントを整理します。
- 武器タイプ: 双剣や弓などの手数武器は「属性激化タイプ」が最有力。大剣などは「攻撃激化タイプ」だが、運用には工夫が必要。
- 復元ボーナス: EXスキルは同種2個まで。弓・双剣なら「属性EX×2、攻撃EX×2、斬れ味EX×1」のパターンBを目指してリセマラを行う。
- 弓の革命: 通常射撃の属性補正が2倍に。強撃ビンに拘らず、属性特化で立ち回るのが新時代のスタイル。
- 厳選の果てに: ゴグマジオスの周回は過酷だが、完成した巨戟アーティア武器はそれに見合う圧倒的な性能を誇る。
今のモンハンワイルズは、まさに「大属性時代」とも言える変革期にあります。 これまでの物理一辺倒の考え方を捨て、モンスターごとの弱点属性に合わせた「巨戟アーティア」を各属性分揃える。それが、最強のハンターへの道となるでしょう。
終わりのない厳選ロード、私も「重油」まみれになりながら走り続けます。皆さんも、理想の一本に出会えることを祈っています。
筆者情報
筆者:桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドボックス系のゲームを得意とする。最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。モンハン歴は初代から。愛用武器はスラッシュアックスとヘビィボウガンだが、今回のアプデで弓への浮気を本気で検討中。







