編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、DLC「M次元ラッシュ」でようやく仲間にしたフーパを、どのように育成すれば最強のアタッカーとして活躍させられるのか、その具体的な方法や技構成が気になっていると思います。特に、今作特有の「厳選の難しさ」や「新しい環境での立ち位置」に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
せっかく手に入れた幻のポケモンですから、適当に育てるのではなく、そのポテンシャルを最大限に引き出して、高難易度のレイドバトルや対人戦、エンドコンテンツで無双させたいですよね。フーパは育て方一つで「最強の矛」にもなれば、使いにくいポケモンにもなってしまう、非常に奥が深いポケモンです。
この記事を読み終える頃には、フーパの強みを活かした最適な性格選びから、実戦で役立つ技構成、立ち回りのコツまで、フーパに関する全ての疑問が解決しているはずです。
- 圧倒的な特攻種族値を活かすための性格「ひかえめ」「おくびょう」の選び方を解説
- 専用技「いじげんラッシュ」と積み技「わるだくみ」を軸にした最強技構成を提案
- 厳選不可の仕様に対処するための、育成アイテムを使った効率的な強化フローを紹介
- 「いましめられしフーパ」と「ときはなたれしフーパ」の使い分けと戦略的価値を分析
それでは解説していきます。
ポケモンZA DLCにおけるフーパの評価と現状
M次元ラッシュの配信開始とともに、多くのプレイヤーが待ち望んでいた「フーパ」がついに解禁されました。私が実際にプレイして感じたのは、このポケモンは単なる図鑑埋めの枠には収まらない、環境トップクラスの破壊力を持った特殊アタッカーであるということです。
特に「ときはなたれしフーパ」の火力は凄まじく、等倍相手であれば一撃で粉砕することも珍しくありません。しかし、その一方で物理耐久の脆さや、4倍弱点の存在など、運用には繊細さが求められる玄人好みの性能も秘めています。
まずは、フーパというポケモンの基礎的なスペックを深く理解し、なぜ育成論が重要になるのかを紐解いていきましょう。
驚異の種族値とアタッカーとしての資質
フーパの最大の魅力は、何と言ってもその尖った種族値にあります。まずは以下の表をご覧ください。
フーパ(ときはなたれし)の種族値データ
| ステータス | 数値 | 評価 |
|---|---|---|
| HP | 80 | 平均的。過信は禁物。 |
| 攻撃 | 110 | 物理技も採用圏内の高水準。 |
| 防御 | 60 | 明確な弱点。 物理技には極めて脆い。 |
| 特攻 | 150 | トップクラス。 全ポケモン中でも屈指の火力。 |
| 特防 | 130 | 非常に高い。特殊受けとしても機能するレベル。 |
| 素早さ | 70 | 激戦区よりやや下。工夫が必要なライン。 |
特攻150という数値は、伝説のポケモンたちと比較しても遜色ない、あるいはそれ以上の数値です。性格補正や努力値(ガンバリ値)を最大まで振ることで、その火力はさらに跳ね上がります。
一方で、防御の「60」という数値は、ストーリー後半や高難易度ミッションの敵から物理攻撃を受けると、一撃で瀕死になりかねない低さです。この「極端なステータス」こそがフーパの面白さであり、育成の腕が試される部分でもあります。
フォルムチェンジによる役割の変化
フーパには2つの姿があります。
- いましめられしフーパ(エスパー・ゴースト)
- ときはなたれしフーパ(エスパー・あく)
「いましめのツボ」を使うことで自由に行き来できますが、本記事では特に火力が凄まじく、DLC環境で猛威を振るっている**「ときはなたれしフーパ」**をメインに据えた育成論を展開します。
「ときはなたれし」姿になることで攻撃性能が大幅に向上し、専用技「いじげんラッシュ」が使用可能になります。この技こそが、フーパをフーパ足らしめる最強の武器なのです。
フーパの入手方法と厳選の「罠」について
育成論に入る前に、入手プロセスにおける非常に重要な注意点を共有しておきます。ここを勘違いしていると、取り返しのつかない時間を浪費することになります。
サイドミッション196「ときはなたれし魔神」の攻略
フーパは野生では出現しません。以下の手順を踏むことで確実に入手できます。
- DLCメインストーリー12「最高の贈り物」をクリア
- まずはDLCのエンディングまで進める必要があります。
- サイドミッション196を受注
- クリア後に発生する特定のサイドミッションを進めます。
このミッション自体は、しっかりとレベルを上げたパーティで挑めばそこまで難しくありません。問題は、その後の入手タイミングです。
厳選勢への警告:オートセーブの仕様
結論から言います。フーパの個体値(性格・補正)厳選は、事実上不可能、あるいは極めて非効率です。
なぜなら、サイドミッションの途中でフーパを入手した直後に、長い会話イベントが挟まり、ミッションクリアの瞬間にオートセーブが入る仕様になっているからです。
「入手 → ステータス確認 → リセット」という従来のリセマラ手順が通用しません。もし厳選を行うなら、オートセーブを切った上で、毎回長いイベントを見直す必要がありますが、正直なところ時間効率が悪すぎます。
オシャボ厳選も不可能
また、フーパは戦闘して捕獲するのではなく、イベントでの譲渡となります。そのため、モンスターボールに入った状態で手渡されます。ハイパーボールや、その他のおしゃれなボールに入れることはできません。
結論:厳選せずにアイテムで補正しよう
今のポケモンZA環境では、性格を変更する「ミント」や、個体値を最大化するアイテムが充実しています。
無理に厳選に時間をかけるよりも、とりあえず入手してしまい、後からアイテムで理想のステータスに仕上げるのが、最も賢い評論家としての推奨スタイルです。
【ときはなたれしフーパ】おすすめの性格と基礎ポイント配分
ここからは具体的な育成論に入ります。フーパの強みを最大限に活かすための「性格」選びは、育成の最初の一歩にして最も重要な要素です。
本命は「ひかえめ」一択に近い
私が最も推奨する性格は、**「ひかえめ」**です。
- ひかえめ:特攻↑ / 攻撃↓
理由は単純明快です。フーパの最大の武器である「特攻150」をさらに伸ばし、敵を確実にワンパンで沈める火力を手に入れるためです。
ZAのバトルシステムでは、行動順が回ってきた際にどれだけ負荷をかけられるかが重要です。中途半端な素早さを上げるよりも、一撃の重さを極限まで高める方が、結果として勝率が安定します。
次点で「おくびょう」も選択肢
- おくびょう:素早さ↑ / 攻撃↓
もし、同速帯のポケモンや、少し下の素早さのポケモン(70族近辺)に対して先手を取りたい場合は「おくびょう」も候補に入ります。
特に、対人戦や素早さが重要なレイドバトルを想定する場合は、最速仕様にすることで行動回数を確保できるメリットがあります。しかし、ストーリー攻略や汎用的な強さを求めるなら、やはり「ひかえめ」の破壊力が勝ります。
両刀型なら「うっかりや」「おっとり」
フーパは攻撃種族値も110と高いため、物理技と特殊技を織り交ぜた「両刀型」も可能です。その場合は、防御や特防を下げる性格を選びます。
- うっかりや:特攻↑ / 特防↓
- おっとり:特攻↑ / 防御↓
ただし、フーパはもともと防御が低い(種族値60)ため、「おっとり」でさらに防御を下げると、先制技(かげうち等)で簡単に落ちるリスクが高まります。両刀を目指すなら、高い特防を少し削る「うっかりや」の方がバランスが良いでしょう。
【決定版】フーパの最強技構成・3選
私の実戦経験に基づき、シチュエーション別に3つの技構成パターンを構築しました。あなたのプレイスタイルに合わせて選択してください。
1. 特殊アタッカー特化型(汎用最強)
最もスタンダードかつ、フーパの強さを最も体感できる構成です。迷ったらこれにしておけば間違いありません。
| 技名 | 分類 | 威力 | 命中 | 解説 |
|---|---|---|---|---|
| サイコキネシス | 特殊 | 90 | 100 | 安定したメインウェポン。タイプ一致で高火力。 |
| あくのはどう | 特殊 | 80 | 100 | もう一つのメインウェポン。怯み効果も優秀。 |
| シャドーボール | 特殊 | 80 | 100 | ゴースト対策。範囲を広げるサブウェポン。 |
| わるだくみ | 変化 | – | – | 必須級。 特攻を2段階上昇させ、受けポケモンを崩壊させる。 |
解説
「わるだくみ」を一度積めば、等倍の相手でも消し飛ぶほどの火力を得ます。「サイコキネシス」と「あくのはどう」で広い範囲を見ることができ、苦手なゴーストタイプには「シャドーボール」で対抗します。非常に使いやすく、ストーリーからエンドコンテンツまで幅広く活躍します。
2. 専用技「いじげんラッシュ」採用・両刀型
フーパの代名詞とも言える専用技「いじげんラッシュ」を採用し、物理・特殊の両面から攻める構成です。
| 技名 | 分類 | 威力 | 命中 | 解説 |
|---|---|---|---|---|
| いじげんラッシュ | 物理 | 100 | 必中 | 専用技。 まもる貫通。使用後、自分の防御が下がるデメリットあり。 |
| サイコキネシス | 特殊 | 90 | 100 | 特殊方面の安定打点。 |
| ダストシュート | 物理 | 120 | 80 | 対フェアリー最終兵器。 4倍弱点を突いてくる相手を逆に狩る。 |
| きあいだま | 特殊 | 120 | 70 | 対あく・はがね用。命中に難ありだが威力は絶大。 |
解説
「いじげんラッシュ」は物理技ですが、威力が高く、何より「まもる」や「みきり」を貫通する効果が強力です。さらに、フーパの天敵であるフェアリータイプ(ニンフィアなど)に対抗するために、毒タイプの高火力物理技「ダストシュート」を採用しています。これにより、本来不利な相手にも意表を突いて勝利できる可能性が生まれます。
3. レイドバトル・長期戦耐久型
ソロでのレイド攻略や、回復しながら戦い続けたい場合に適した構成です。
| 技名 | 分類 | 威力 | 命中 | 解説 |
|---|---|---|---|---|
| めいそう | 変化 | – | – | 特攻と特防を同時に上げる。耐久力を確保しつつ火力アップ。 |
| ドレインパンチ | 物理 | 75 | 100 | 攻撃しつつ回復。場持ちを良くする重要技。 |
| アシストパワー | 特殊 | 20~ | 100 | 「めいそう」で能力ランクを上げた分だけ威力が上がるロマン砲。 |
| 10まんボルト | 特殊 | 90 | 100 | 飛行や水タイプへの打点。範囲補完用。 |
解説
防御の低さはカバーできませんが、高い特防を「めいそう」でさらに硬くし、特殊アタッカーとの撃ち合いに滅法強くする型です。「ドレインパンチ」で回復ソースを確保することで、ジリ貧になるのを防ぎます。十分に積んだ後の「アシストパワー」は、レイドボスのHPゲージを一気に削り取る快感があります。
覚える技の完全解説と採用価値の有無
フーパは非常に多才な技を習得します。上記のおすすめ構成に入らなかった技についても、その採用価値を詳しく解説します。自分だけのオリジナル構成を作る際の参考にしてください。
攻撃技(特殊)
- サイコショック(威力80)
- 評価:A
- 特殊技ですが、ダメージ計算は相手の「防御」を参照します。ハピナスのような「特防お化け」対策として、サイコキネシスの代わりに採用する価値は十分にあります。
- かみなり(威力110)
- 評価:B
- 雨パで運用する場合や、どうしても高威力が必要な場合に。普段使いなら命中安定の「10まんボルト」の方がストレスがありません。
- エナジーボール(威力90)
- 評価:B+
- 地面、岩、水タイプへの打点。パーティ内で草技が不足しているなら採用候補です。
- ヘドロばくだん(威力90)
- 評価:A-
- 対フェアリー用の特殊技。物理の「ダストシュート」と選択になりますが、命中安定を重視するならこちら。毒の追加効果も優秀です。
攻撃技(物理)
- れいとうパンチ / ほのおのパンチ / かみなりパンチ(威力75)
- 評価:B
- いわゆる「三色パンチ」。攻撃種族値110を活かして弱点を突く範囲を広げられます。特に4倍弱点を突ける相手(ガブリアスへのれいとうパンチ等)には有効です。
- ゴーストダイブ(威力90)
- 評価:C
- 1ターン姿を消す技。相手のダイマックスターン枯らし(ZAにダイマックスがあれば)などに使えますが、基本的には使いにくい技です。
変化技
- トリックルーム
- 評価:S
- 素早さ70という中途半端な数値を逆手に取る戦法。素早さに下降補正をかけ(れいせい)、個体値を0にすれば、トリル下で高速アタッカーとして機能します。専用のパーティ構築が必要ですが、ハマれば最強です。
- ひかりのかべ / リフレクター
- 評価:B
- サポート型として運用する場合。ただし、フーパ自身が脆いため、壁を貼って退場するだけの仕事になりがちです。他のポケモンに任せた方が無難でしょう。
- ちょうはつ
- 評価:A
- 受けループ対策や、起点作成阻止に。素早さが中速なので、相手によっては機能しないこともありますが、持っておくと便利な場面は多いです。
フーパ運用の注意点:4倍弱点との付き合い方
最強クラスの火力を誇るフーパですが、運用する上で絶対に避けて通れない弱点があります。それは、**「むしタイプが4倍弱点」**であることです。
むしタイプ技は「即死」レベル
「ときはなたれしフーパ」はエスパー・あくタイプです。この組み合わせは、むしタイプの技を受けるとダメージが4倍になります。
防御種族値60のフーパにとって、不一致の「とんぼがえり」程度でも致命傷、あるいは即死級のダメージとなります。
対策1:対面させない立ち回り
基本中の基本ですが、相手のパーティにハッサム、ウルガモス、マッシブーン(登場する場合)などがいる場合は、選出を控えるか、先発での起用を避けるべきです。また、「とんぼがえり」を持っていそうなポケモン(ランドロス等)との対面も極力避けます。
対策2:素早さ操作で「やられる前にやる」
「こだわりスカーフ」を持たせて素早さを底上げし、相手が動く前に高火力技で沈めるのも一つの手です。ただし、先制技(であいがしら等)には無力なので注意が必要です。
対策3:フェアリータイプも要注意
むしタイプ以外にも、フェアリータイプが2倍弱点となります。特にニンフィアの「ハイパーボイス」などは、みがわりを貫通してくるため天敵です。これに対抗するために、前述の「ダストシュート」や「ヘドロばくだん」の採用が検討されます。
相性の良い味方ポケモン(パートナー)
フーパの弱点を補い、その火力を押し付けるためのパートナー選びも重要です。
1. 物理受け・クッション役
フーパの低い防御をカバーできるポケモン。
- エアームド / アーマーガア
- 虫・フェアリー技を半減以下で受けられます。物理耐久も鉄壁で、フーパが苦手な相手を受けてから、安全にフーパを着地させるサイクル戦が得意です。
- ドヒドイデ
- フェアリーに強く、虫も半減。毒状態で定数ダメージを稼ぎつつ、フーパの圏内に入れるサポートが可能です。
2. 素早さ操作サポート
フーパを上から動かすための場作り役。
- オーロンゲ
- 「いたずらごころ」からの「でんじは」で相手の足を奪ったり、「リフレクター」でフーパの物理耐久を擬似的に上げることができます。
- レジエレキ / エルフーン
- 「おいかぜ」を展開できるポケモン。4ターンの間素早さを倍にすれば、フーパは実質的に最速アタッカーとなり、制圧力が増します。
フーパの育成フローチャート(まとめ)
最後に、入手から実戦投入までの具体的な手順をまとめます。
- DLCストーリーをクリアし、サイドミッション196を完了する。
- ここでオートセーブが入るため、個体値は気にせず受け取る。
- 「いましめのツボ」を使い、「ときはなたれしフーパ」にフォルムチェンジ。
- 大切なものポケットから使用。
- 性格補正アイテム「ひかえめミント」を使用する。
- もし元々の性格がひかえめなら不要。
- 「けいけんアメ」等でレベルを100まで上げる。
- レベルアップで覚える技を習得。
- 「ガンバリのすな/ジャリ/いし/いわ」を使って努力値を最大化する。
- 優先順位:特攻MAX > 素早さMAX > HP MAX > その他
- 技マシン・教え技で理想の技構成を揃える。
- 「わるだくみ」や「ダストシュート」など、構成に合わせて習得。
- ポイントアップで主力技のPPを最大まで増やす。
- 特に「いじげんラッシュ」はPPが少ないため必須。
これで、M次元ラッシュの世界を破壊し尽くす「最強の魔神」の完成です。
まとめ
M次元ラッシュにおけるフーパは、その圧倒的な火力とユニークな性能で、育成する価値が非常に高いポケモンです。
防御の低さと4倍弱点という明確な欠点はありますが、それを補って余りある攻撃性能は、使っていて非常に爽快感があります。特に「わるだくみ」からの攻撃は、半減だろうがお構いなしに敵をなぎ倒していくため、病みつきになること間違いなしです。
今回紹介した育成論を参考に、ぜひあなただけの最強フーパを育て上げて、ZAの世界を思う存分暴れ回ってください。厳選ができないからといって諦めるのは本当にもったいないですよ!
それでは、良きポケモンライフを。桐谷シンジでした。






