編集デスク ガジェット担当の新海ミナです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、最新のポータブルゲーミングPC「AOKZOE A1X」で、あの大注目タイトル『モンスターハンターワイルズ』がどのくらい快適に遊べるのか、実際のところどうなの?と気になっていると思います。
私自身、このAOKZOE A1Xをしっかり使い込んで、モンハンワイルズのベンチマークテストも徹底的に行いました。
この記事を読み終える頃には、AOKZOE A1Xがあなたの狩猟生活にふさわしい相棒となるか、その疑問が解決しているはずです。
- AOKZOE A1Xの最新鋭スペック詳解
- モンハンワイルズ実機ベンチマーク徹底分析
- 設定次第で「快適プレイ」は実現可能
- 8インチ大画面と操作性が生む圧倒的没入感
それでは解説していきます。
AOKZOE A1Xとは?モンスターハンターワイルズをプレイするための最新鋭ポータブルゲーミングPC
まずは結論から:AOKZOE A1Xでモンハンワイルズは遊べる?
多くの方が一番知りたい結論からお話ししますね。
AOKZOE A1Xで『モンスターハンターワイルズ』は**「設定次第で快適に遊べます」**。
もちろん、デスクトップのハイエンドPCのような最高画質・高フレームレートを維持したまま、というのはポータブル機の制約上、難しい場面もあります。 しかし、AOKZOE A1Xの性能は、ポータブルゲーミングPCの中でもトップクラスです。
後ほど詳しく解説するベンチマークテストの結果でも示されていますが、画質設定を「最低」にすれば平均60FPSを超え、「問題なくプレイできます」という評価が出ています。
実際に私がプレイした感覚でも、8インチの大画面で見るモンハンの世界は圧巻で、操作性も良好です。 「外出先でもあの広大な世界に飛び込みたい」というハンターの夢を、この1台はかなりの高水準で叶えてくれると断言できます。
AOKZOE A1Xの注目すべきスペック(Ryzen AI 9 HX 370モデル中心)
今回私がメインで使用しているのは、AOKZOE A1Xの中でも最上位クラスのAPUを搭載したモデルです。 このスペックが、モンハンワイルズのような次世代のAAAタイトルを動かす鍵となっています。
パフォーマンスの心臓部:APUとGPU
このモデルには、AMDの最新APU**「Ryzen AI 9 HX 370」**が搭載されています。 これは12コア24スレッドという、少し前のデスクトップPCをも凌駕するほどの強力なCPU性能を持っています。
そして、ゲームプレイにおいて最も重要なGPU(グラフィックス機能)は**「Radeon 890M」**が統合されています。 このRadeon 890Mは、一昔前のデスクトップ用グラフィックボード「GTX 1650 Ti」に匹敵すると言われるほどの性能を持っており、ポータブル機でAAAタイトルを動かすためのパワーを秘めています。
モンハンワイルズのベンチマークでも、このGPU性能の高さが「ウルトラ」設定ですら平均30FPS以上を出すという結果に繋がっています。
大容量メモリと高速ストレージ
最近のPCゲームは、メモリ(RAM)を非常に多く消費します。 特にポータブルゲーミングPCは、メインメモリの一部をグラフィックス用のVRAMとして共有する仕組みになっています。
モンハンワイルズのような広大で美しいフィールドを描画するには、多くのVRAMが必要です。 AOKZOE A1Xは**32GBまたは64GB (LPDDR5X-7500MHz)**という、非常に高速で大容量なメモリを搭載しています。 これにより、VRAMに十分な容量を割り当てつつ、メインメモリにも余裕が生まれ、ゲームプレイが安定するんです。
ストレージもPCIe 4.0対応の高速M.2 SSD(1TBまたは2TB)を搭載しており、モンハンワイルズの長いロード時間も大幅に短縮してくれる期待が持てます。
スペック一覧表
今回レビューした中位モデル(Ryzen AI 9 HX 370搭載機)の主な仕様をまとめますね。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| APU | AMD Ryzen AI 9 HX 370 (12コア/24スレッド) |
| GPU | AMD Radeon 890M (16演算ユニット, 最大2900MHz) |
| メモリ | 32GB LPDDR5X (7500MHz) |
| ストレージ | 1TB M.2 SSD (PCIe 4.0 x4) |
| ディスプレイ | 8型 IPS液晶 (1920×1200) |
| リフレッシュレート | 120Hz対応 |
| 輝度 | 最大500ニト |
| 無線通信 | Wi-Fi 6E / Bluetooth 5.2 |
| インターフェース | USB4 (Type-C) ×2, USB 3.2 Gen 2 (Type-A) ×1, OCuLink ×1, microSDスロット, 3.5mmイヤフォンジャック |
| バッテリー | 72.7Wh |
| 本体サイズ | 約285(W) × 125(H) × 21(T) mm |
| 重量 | 約748g |
| OS | Windows 11 Home |
8インチ大画面ディスプレイの魅力
AOKZOE A1Xを手に取ってまず感動するのが、この8インチという大画面です。 一般的なポータブルゲーミングPC(7インチ)と比べると、数字上は1インチの違いですが、面積比では約30%も大きいんです。
この大画面が、モンハンワイルズのプレイに絶大な効果を発揮します。 解像度は1920×1200ピクセル(WUXGA)で、アスペクト比は16:10。 一般的なフルHD(1920×1080)よりも縦に少し広いので、情報量が多く、ゲーム画面の上下が窮屈に感じません。
モンスターの細かな動き、広大なフィールドのディテール、そして体力ゲージやマップ、アイテム欄といったUI(ユーザーインターフェース)の視認性が格段に向上します。 120Hzのリフレッシュレートにも対応しているので、設定次第で60FPSを超える滑らかな映像を楽しむことも可能です。
手に馴染むボディーデザインと操作性
約748gという重量は、ポータブル機としては「ずっしり」と感じる部類です。 ですが、実際に手にしてみると、厚みのあるグリップがしっかりと手に馴染み、この重さが逆に安定感に繋がっていると感じました。
マットな質感のブラックボディは落ち着きがあり、過度に派手すぎないLEDイルミネーションも好印象です。 長時間の狩猟でも疲れにくいよう、人間工学に基づいた設計がされているのが伝わってきます。
ホールエフェクト方式のアナログスティック
モンハンにおいて、正確なキャラクター操作と視点移動は命綱ですよね。 AOKZOE A1Xのアナログスティックは「ホールエフェクト方式」を採用しています。
これは、従来のスティック(可変抵抗式)と違い、磁力を使って位置を検出するため、物理的な摩耗が起こりにくいのが特徴です。 長期間使用しても、スティックが勝手に動いてしまう「ドリフト現象」が発生しにくいんですね。 実際に操作してみても、非常に滑らかで、狙った通りの精密な操作が可能でした。
便利なキックスタンドとインターフェース
本体の背面左側には、金属製のキックスタンドが収納されています。 これが無段階で角度調整が可能で、非常に安定感があります。 机に置いて、別途コントローラーを接続して遊ぶ「据え置きスタイル」にも対応できるのは嬉しいポイントです。
インターフェースも充実しています。 本体上部にはUSB4 (Type-C)、USB 3.2 (Type-A)、イヤフォンジャック。 下部にはUSB4 (Type-C)に加えて、高速なeGPU(外付けGPU)を接続できるOCuLinkポート、そしてmicroSDカードスロットが備わっています。 ケーブル類がプレイ中に手に干渉しにくいよう、上下に分散して配置されているのも、よく考えられているなと感じました。
AOKZOE独自の機能(1Xコンソールとターボボタン)
AOKZOE A1Xには、ゲームプレイを快適にするための専用ソフトウェアが搭載されています。 本体右下にある「TURBO」ボタンがその入り口です。
クイックメニューと1Xコンソールの違い
ターボボタンを短く押すと、画面の右側に「クイックメニュー」が表示されます。 ここでは、TDP(消費電力)の設定、ファンの回転数、解像度、バイブレーションの強弱などを、ゲームを中断することなく瞬時に変更できます。 「重たいシーンだけTDPを30Wに上げる」「バッテリーを節約したいから15Wに下げる」といった操作が簡単に行えるので、モンハンワイルズのプレイ中も重宝しました。
ターボボタンを長押しすると、「1Xコンソール」という専用アプリが起動します。 こちらでは、ボタンのマッピング、RGBライトの詳細設定、アップデートの確認など、より詳細なカスタマイズが可能です。
RGBライトのカスタマイズ
スティックの周りと、グリップの側面にはRGBライトが搭載されています。 クイックメニューから「モンスター覚醒」「オーロラ」「フローイングライト」など、様々なパターンや色に変更できます。 もちろんオフにすることも可能で、自分の好みに合わせて演出を加えられるのも楽しい要素ですね。
長時間プレイを支えるバッテリーとバイパス電源機能
ポータブル機で最も気になるのがバッテリー持ちです。 AOKZOE A1Xは72.7Whという、ポータブルゲーミングPCの中でも最大級の大容量バッテリーを搭載しています。
とはいえ、モンハンワイルズのようなAAAタイトルをTDP 30Wでフルパワーで動かすと、消費電力は非常に大きくなります。 実際のテスト(モンスターハンターワールド:アイスボーン、30W設定)では、10分で約12%(86%→74%)減少していました。 単純計算では、フルパワーでのプレイは1時間半~2時間程度が限界かもしれません。
しかし、AOKZOE A1Xには素晴らしい機能が備わっています。 それが**「バイパス電源」機能**です。
これは、付属の100W PD充電器などで給電中に、バッテリーを介さず本体に直接電力を供給する機能です。 これにより、バッテリーの劣化を心配することなく、長時間の据え置きプレイが可能になります。 「家では充電しっぱなしでがっつり遊びたい」というニーズに応える、非常に重要な機能です。
【実機レビュー】AOKZOE A1Xでのモンハンワイルズ プレイ感想とベンチマーク結果
お待たせしました。 いよいよ、AOKZOE A1Xで『モンスターハンターワイルズ』のベンチマークソフトを動作させた結果と、私の所感をお伝えします。
テストは、本体のTDP(消費電力)設定を最もパフォーマンスの出る「30W」と、電力効率の良い「15W」で行いました。
モンハンワイルズ ベンチマークテスト詳解
30W「ウルトラ」設定:スコアとFPS、実際の見え方
まずは、グラフィックプリセットを「ウルトラ」(最高品質)に設定してテストしました。 ポータブル機には最も過酷な設定です。
- 結果:設定変更が必要です
- スコア:5714
- 平均FPS:32.35
驚いたことに、ポータブル機でありながら平均FPSが30を超えてきました。 「設定変更が必要です」という評価ではありますが、スコア5000台は健闘していると言えます。 ただし、実際の映像は、激しいシーンでカクつき(フレームレートの低下)が見られ、「快適」とは言えませんでした。 この設定でのプレイは現実的ではありませんが、AOKZOE A1Xのポテンシャルの高さを見せつけられた結果です。
30W「中」設定:スコアとFPS、推奨設定の考察
次に、プリセットを「中」に設定してテストしました。
- 結果:設定変更を推奨します
- スコア:8368
- 平均FPS:48.92
平均FPSが約49と、60FPSに迫る数値が出ました。 スコアも8000を超え、プレイ感は「ウルトラ」とは比べ物にならないほど滑らかになりました。 評価は「設定変更を推奨します」となっていますが、これはおそらく「常時60FPSを維持できていない」ためだと思われます。 個人的には、画質とパフォーマンスのバランスが取れた良い落とし所だと感じました。 「画質もそこそこきれいに、でも滑らかさも欲しい」という方は、この「中」設定をベースに、一部のオプションを調整すると良さそうです。
30W「最低」設定:スコアとFPS、「問題なくプレイできます」の評価
そして、最もパフォーマンスを優先する「最低」設定でのテストです。
- 結果:問題なくプレイできます
- スコア:10887
- 平均FPS:63.98
ついに「問題なくプレイできます」の評価が出ました! スコアは1万を超え、平均FPSは63.98と、60FPSを安定して上回る結果となりました。 画質は「ウルトラ」や「中」に比べると簡素になりますが、8インチの画面サイズでは、そこまで粗は目立ちません。 それよりも、常時滑らかな動きでモンスターの攻撃を回避し、反撃できることのメリットの方がはるかに大きいです。 ポータブル機でモンハンワイルズを快適にプレイするなら、この設定が最適解と言えるでしょう。
15W「最低」設定:TDPとパフォーマンスの関係
参考までに、TDPを「15W」に制限し、「最低」設定でもテストしました。 これは、バッテリー持ちを優先した場合のパフォーマンスです。
- 結果:設定変更を推奨します
- スコア:7873
- 平均FPS:46.10
TDPを30Wから15Wに半減させたため、平均FPSも約46まで下がりました。 「問題なくプレイ」とはいきませんでしたが、それでも平均40FPS以上を維持しているのは立派です。 電源が確保できない場所で、少しでも長くプレイしたい場合の選択肢にはなるかもしれません。
ベンチマーク結果まとめ(表)
| TDP設定 | グラフィック設定 | スコア | 平均FPS | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| 30W | ウルトラ | 5714 | 32.35 | 設定変更が必要です |
| 30W | 中 | 8368 | 48.92 | 設定変更を推奨します |
| 30W | 最低 | 10887 | 63.98 | 問題なくプレイできます |
| 15W | 最低 | 7873 | 46.10 | 設定変更を推奨します |
私が感じた「快適プレイ」のボーダーライン
ベンチマークの結果から、AOKZOE A1Xでモンハンワイルズを「快適」にプレイするボーダーラインは、**「TDP 30W設定で、グラフィックプリセットを最低または中にする」**ことだと感じました。
- 滑らかさ最優先(60FPS)なら:「最低」設定
- 画質と滑らかさのバランスを取るなら:「中」設定 (平均49FPSでも十分遊べます)
個人的には、アクションゲームであるモンハンはフレームレートが命ですので、「最低」設定で平均60FPS以上を確保することをおすすめします。
実際のプレイフィール:大画面とサウンドの没入感
ベンチマークソフトの映像を8インチの大画面で見ているだけでも、その迫力に圧倒されました。 「最低」設定でも、色彩や光の表現は美しく、これが手元で動いていることに感動を覚えます。
また、本体下部の左右に配置されたステレオスピーカーも優秀です。 音の定位感や広がりが良く、モンスターの咆哮や環境音がリアルに伝わってきます。 大画面の視覚情報と、広がりのあるサウンドが組み合わさることで、ポータブル機とは思えないほどの深い没入感を味わえました。
モンハンワイルズ以外でのゲームプレイ感想
AOKZOE A1Xの真価は、モンハンワイルズだけでなく、他の多くのPCゲーム(Steamなど)を快適に遊べる点にもあります。
FF14ベンチマークの結果
『ファイナルファンタジーXIV: 黄金のレガシー』のベンチマークも試してみました。 TDP 30W、1920×1080、グラフィック設定「標準品質(ノートPC)」で、スコアは6907、評価は**「やや快適」**でした。 TDPを15Wに下げてもスコア6293「やや快適」と、FF14クラスのMMORPGならバッテリーを気にしながらでも十分遊べる性能があります。
エルデンリング ナイトレインのプレイ感
情報ソース①のイベントでもプレイされていましたが、『エルデンリング』のDLC「Shadow of the Erdtree」に含まれる「ナイトレイン」のような、最新のグラフィック設定「最高」でも、AOKZOE A1Xは驚くほどスムーズに動作していました。 これは、Radeon 890Mの性能が、既存のポータブル機(Z1 Extremeなど)よりも約2割向上しているという情報とも一致します。
メタルギアソリッド5やドラクエ3での快適性
少し前の世代のAAAタイトル、例えば『メタルギアソリッド5 ファントムペイン』クラスになると、高画質設定でも全く問題なくスムーズに動作します。 スピーカーの性能が良いので、草むらを歩く音や銃撃音が非常にリアルでした。
また、『ドラゴンクエストIII そして伝説へ… (HD-2D版)』のような、ドット絵と3DCGが融合したゲームも試しましたが、8インチの美しいディスプレイで見るHD-2Dは格別でした。 ロード時間も皆無で、非常に快適です。
AOKZOE A1Xでモンハンワイルズを遊ぶためのおすすめ設定
これらの結果を踏まえ、私がAOKZOE A1Xでモンハンワイルズをプレイする際のおすすめ設定をまとめます。
- TDP設定: クイックメニュー(ターボボタン短押し)で「30W」に設定。
- グラフィック設定: ゲーム内のプリセットで「最低」を選択。
- 解像度: 1920×1200 (ネイティブ解像度)
- 電源: 可能な限り「バイパス電源」が使えるよう、100W PD充電器に接続する。
この設定であれば、画質こそ最高ではありませんが、8インチの画面で見る限りは十分美しく、何よりも平均60FPSを超える滑らかな動作で、ストレスのない狩猟が楽しめるはずです。
気になる冷却性能とファンの音
TDP 30Wで高負荷なゲームを続けると、本体はそれなりに熱を持ちます。 AOKZOE A1Xは、背面の大きな吸気口と上部の排気口で効率的に冷却していますが、特に排気口付近は熱くなります。
ファンの音も、30Wでフル回転すると「フォー」というそれなりの音がします。 静かな部屋では気になるかもしれませんが、ゲームの音声を出していればかき消される程度です。 冷却性能はしっかりしているので、熱でパフォーマンスが極端に落ちる(サーマルスロットリング)ようなことはありませんでした。
ポータブルゲーミングPCのトレンドとAOKZOE A1Xの位置づけ
ここ数年で、ポータブルゲーミングPCは急速に進化しました。 トレンドは「7インチ」から「8インチ」の大画面へ、メモリは「16GB」から「32GB以上」へと移行しています。 AOKZOE A1Xは、8インチ120Hzディスプレイ、最大64GBのメモリ、そして最新のRyzen AI 9 HX 370を搭載し、まさにこの**「次世代トレンドを全て先取りした」**モデルと言えます。
モンハンワイルズのような、これから登場するであろう重たいAAAタイトルをポータブルで遊びたい、というニーズに対して、現時点で最も高いレベルで応えられる一台です。
AOKZOE A1Xのメリット・デメリットと購入ガイド
ここまで性能面を中心にレビューしてきましたが、最後に、私が実際に長期間使い込んで感じたメリットと、少し気になったデメリットを正直にお話しします。
私が感じたAOKZOE A1Xの良いところ(メリット)
圧倒的な処理性能と美しい8インチ大画面
これは何度もお伝えしていますが、最大の魅力です。 Ryzen AI 9 HX 370とRadeon 890Mの組み合わせは、現行のポータブル機で最高峰の性能です。 モンハンワイルズのベンチで「最低」設定とはいえ平均60FPSを超えられたのは、この性能があってこそです。 そして、それを映し出す8インチ・120Hzのディスプレイは、ゲーム体験を格段にリッチにしてくれます。
握りやすいグリップと操作性の高さ
約748gという重量を支える、しっかりとしたグリップの設計は秀逸です。 ホールエフェクト採用のスティックや、適度なクリック感のあるボタン類も、長時間のゲームプレイを支えてくれます。
豊富なインターフェースと拡張性(OCuLink、USB4)
USB Type-Aポートが1つあるだけでも、古いUSBメモリやマウスを接続するのに便利です。 さらに、2つのUSB4ポートとOCuLinkポートを備えていることで、将来的な拡張性も万全です。 家ではOCuLinkでeGPUに接続し、デスクトップPC級の環境で遊ぶ…なんて夢も広がります。
正直に言うと…イマイチなポイント(デメリット)
どんなに素晴らしいガジェットにも、完璧はありません。
指紋認証や顔認証の非搭載
これは個人的に一番残念だったポイントです。 Windows 11にログインする際、毎回パスワードやPINコードを入力する必要があります。 電源ボタン一体型の指紋認証センサーや、Windows Hello対応の顔認証カメラがあれば、起動がもっとスムーズだったのに…と感じてしまいます。
物理キーボード非搭載(仕事で使う場合)
もちろんゲーム機なので当たり前ではありますが、物理キーボードはありません。 ソフトウェアキーボードボタンが独立して配置されているので、簡単な文字入力は可能ですが、長文のチャットや仕事で使うには、外付けのキーボードが必須です。 ただ、その分、ゲーム用のコントローラーとしては最適化されています。
やや大きめ・重めの本体
8インチの大画面と大容量バッテリーを搭載しているため、本体は大きく、重めです。 電車の中で立ってプレイする、といった携帯性は厳しいかもしれません。 どちらかというと、「自宅やカフェ、出張先のホテルなどで、腰を据えてじっくり遊ぶ」ためのマシンだと感じました。
他のポータブルゲーミングPCとの比較(簡易)
ASUS ROG AllyやLenovo Legion Goなど、ライバル機も多く存在します。 ROG Ally(Z1 Extreme)に比べると、AOKZOE A1X (890M) は純粋なGPU性能で上回っています。 Legion Goは同じ8インチクラスですが、AOKZOE A1Xの方がAPUが新世代であり、OCuLinkポートを持つなど拡張性で勝っています。 (ただし、Legion Goのコントローラー着脱ギミックも非常に魅力的ですが)
現時点(2025年)において、「モンハンワイルズ」のような最新AAAタイトルをポータブルで遊ぶ上で、最も高いパフォーマンスを求めるならば、AOKZOE A1X (Ryzen AI 9 HX 370搭載モデル) は最有力候補の一つです。
AOKZOE A1Xはどんな人におすすめ?
- ポータブル機でも、モンハンワイルズのような最新ゲームを快適に遊びたい人
- 7インチの画面では物足りない、大画面・高画質を重視する人
- 現行のポータブルゲーミングPCで最高峰のスペックを求める人
- eGPUなども視野に入れ、拡張性の高いマシンが欲しい人
逆に、軽さや携帯性を最優先する人、あるいは指紋認証などPCとしての利便性を重視する人には、他の選択肢もあるかもしれません。
モデル選びと価格について(ラインナップ紹介)
AOKZOE A1Xには、いくつかのモデルがあります。
- Ryzen AI 9 HX 370 / 64GB / 2TB(最上位モデル):約23万8,000円
- Ryzen AI 9 HX 370 / 32GB / 1TB(中位モデル):約19万8,000円 (今回レビューしたモデル)
- Ryzen 7 8840U / 32GB / 1TB(エントリーモデル):約15万8,000円
モンハンワイルズを快適にプレイする目的なら、やはりRadeon 890Mを搭載した**「Ryzen AI 9 HX 370」モデル**を強くおすすめします。 メモリ32GBあれば当面は十分だと思いますので、価格とのバランスを考えると、私が使用した中位モデルが最もコストパフォーマンスに優れているかもしれません。
まとめ
AOKZOE A1Xは、まさに「持ち運べるハイエンドPC」と呼ぶにふさわしいマシンです。 『モンスターハンターワイルズ』のベンチマークテストでは、TDP 30W・最低設定で平均60FPSを超える「問題なくプレイできます」という評価を叩き出しました。
8インチの大画面、パワフルなRyzen AI 9 HX 370とRadeon 890M、そして大容量バッテリーとバイパス電源。 ポータブル機で最新の狩猟生活を送るために必要な要素が、この一台に高次元で詰め込まれています。
もちろん、価格は決して安くありませんし、指紋認証がないなどの細かな不満点もあります。 しかし、それを補って余りあるほどの圧倒的なゲーム体験が、このAOKZOE A1Xにはあります。
「いつでも、どこでも、妥協なく狩りに出たい」 そんな熱い想いを持つハンターの皆さん、AOKZOE A1Xは、あなたの最強の相棒になってくれるポテンシャルを秘めていますよ。






