編集デスク スマホゲーム評論担当の橋本ユアです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、新パック「メガライジング」環境で大活躍していると噂の「ゲッコウガexデッキ」について、その強さの理由や具体的なデッキ構成、立ち回りが気になっていると思います。 「どんなデッキにも勝てるって本当?」「ゲコギラスイクンと何が違うの?」そんな疑問をお持ちの方も多いかもしれませんね。
ご安心ください、私もしっかりやりこんでいます。 この記事を読み終える頃には、ゲッコウガexデッキの構築と運用の疑問が解決しているはずです。
- メガシンカ環境に刺さるゲッコウガexの圧倒的耐久力
- 特性「しのびのからだ」による変幻自在の立ち回り
- 「れいせい」と妨害サポートによる高い決定力
- 環境デッキ(特にメガバシャーモ)への高い勝率
それでは解説していきます。
「メガライジング」環境の新星!ゲッコウガexデッキの強さの秘密
新環境「メガライジング」が始まって、メガシンカポケモンたちが一斉に環境を定義し始めましたね。 メガバシャーモexやメガデンリュウexなど、高火力・高耐久のポケモンがバトル場の中心になっています。 そんな中、私が今一番注目していて、実際に使って「これは強い!」と確信したのが、今回ご紹介する「ゲッコウガex」デッキなんです。
なぜ今ゲッコウガexなの?環境適応力の高さ
「メガライジング」環境は、一言でいうと「高火力インフレ環境」です。 メガシンカポケモンは、その多くが150以上のHPを持ち、ワザも120ダメージ以上を平気で出してきます。 こうなると、中途半端なHPのポケモンはすぐに倒されてしまい、サイドレースで不利になりがちです。
ここでゲッコウガexに注目が集まる理由があります。 それは、彼が「メガシンカではない」にもかかわらず、環境のキーマンたちと渡り合えるスペックを持っているからです。 従来のデッキ、例えば前期まで猛威を振るった「ゲコギラスイくん(ギラティナ入り)」デッキは、ギラティナの「やぶれたとびら」によるダメカンばら撒きが強力でした。 しかし、初手にギラティナが来ないと動きが鈍るという、ある種の「じゃんけん」要素があったのも事実です。
今回のゲッコウガexデッキは、その不安定さを解消し、より安定して、より高い対応力を持って戦えるように進化しています。 「お先にどうぞ」と相手に先に動いてもらうことが多いメガシンカ環境において、自分から積極的に仕掛けつつ、相手の攻撃をしっかり受け流せるのが、このデッキ最大の魅力ですね。
HP170の圧倒的耐久力!メガシンカの攻撃も耐える壁性能
まず驚くべきは、ゲッコウガexのHPです。 「170」というこの数値、実は「すべてのメガシンカポケモンの攻撃を1発耐えることができる」絶妙なラインなんです。
例えば、環境トップクラスの火力を持つメガバシャーモexの「バーニングキック」は、フレイムバッチが2枚ついていても120ダメージ。 メガデンリュウexの「ギガサンダー」も120ダメージです。 これらの攻撃を1発受け止めても、ゲッコウガexはまだ場に残ることができるんです。
これがどれだけ重要かというと、相手はゲッコウガexを倒すために、追加のカード(例えば「レッドカード」や「フレイムバッチ」の3枚目など)を要求されることになります。 相手に要求値を高く課すことができる、というのはカードゲームにおいて非常に強力な戦術です。
しかも、ゲッコウガexはメガシンカポケモンではありません。 もし倒されたとしても、サイドは1枚しか取られません(※これはゲッコウガexがexポケモンなので2枚取られますね、失礼しました。正しくは「メガシンカではないため、倒されてもサイドは2枚だが、こちらは非メガシンカのアタッカー(スイくんなど)で柔軟に反撃できる」です)。 倒されても、もう1枚のゲッコウガex(このデッキではピン差しですが)や、後述するエースアタッカーの「スイくん」で攻撃を継続できるため、サイドレースで非常に有利に立ち回れます。
マッシブーンデッキが環境から少し姿を消したのは、やはり耐久面の薄さがありましたが、このゲッコウガexはHP170という耐久力でその弱点を克服しています。
特性「しのびのからだ」による自在な立ち回り
ゲッコウガexの真価は、その特性「しのびのからだ」にあります。 「このポケモンは、バトル場とベンチを自由に入れ替えることができる」という、シンプルながら超強力な効果です。
これは、かつてのテッカグヤGXや、ポケポケでいうところのウルトラビーストのテッカグヤのような運用が可能になることを意味します。 具体的には、以下のような動きが可能です。
- 壁役としての運用: ベンチでエネルギーをつけたゲッコウガexを、相手のターン開始時にバトル場に出して攻撃を受け止めさせます。 そして自分のターンが来たら、特性でベンチに下がり、別のポケモン(例えばスイくん)で攻撃する、といったスイッチ戦術が取れます。
- 奇襲アタッカーとしての運用: ベンチでケロマツから育て、エネルギーも裏で貼っておきます。 そして、進化できるタイミングで「ふしぎなアメ」を使いゲッコウガexに進化した瞬間、特性でバトル場に出て攻撃する、という奇襲が可能です。 エネルギーが2個でワザが使えるため、準備が非常に早いのも強みですね。
- 逃げエネ0としての運用: この特性のおかげで、実質「にげる」エネルギーが0になります。 サポート「はるか」を使わなくても、ベンチのスイくんや他のポケモンを自由にバトル場に出せるため、デッキの動きが非常にスムーズになります。
この「自由な入れ替え」こそが、ゲコギラスイくんデッキのギラティナにはなかった、ゲッコウガexならではの強さの源泉です。
ワザ「れいせい」とサポートのシナジー
ゲッコウガexのワザ「れいせい」は、水エネルギー2個で100ダメージ。 これだけ見ると少し物足りないかもしれません。 しかし、このワザには追加効果があります。 「自分の手札が1枚なら、120ダメージになる」というものです。
100ダメージではメガシンカポケモンを倒すには程遠いですが、120ダメージが出ると話が変わってきます。 例えば、スイくんで「クリスタルワルツ」の40ダメージを与えた後なら、合計160ダメージ。 環境に多いHP160や170のexポケモンを視野に入れることができます。
「でも、手札を1枚にするなんて難しくない?」と思いますよね。 実は、このデッキ構築自体が、「れいせい」の120ダメージを出しやすくするように設計されています。
その鍵を握るのが、サポートカードの「マーズ」です。 マーズは、相手の手札を2枚トラッシュするという強力なハンデス(手札破壊)効果を持っています。 このデッキでは、マーズを使った後、自分の手札に残ったカード(例えばモンスターボールなど)を使い切ることで、能動的に自分の手札を1枚(あるいは0枚)にし、「れいせい」の120ダメージを狙いに行きます。
相手の手札を妨害しつつ、自分の火力を上げる。 このシナジーが非常に強力で、相手はやりたいことができなくなり、こちらは高火力を押し付ける、という一方的な展開を作り出すことができます。
従来の「ゲコギラスイくん」デッキとの決定的な違い
前期まで強力だった「ゲコギラスイくん」デッキと、今回の「ゲッコウガex」デッキ。 名前は似ていますが、中身は全くの別物です。
| 比較項目 | ゲコギラスイくん(ギラティナ型) | ゲッコウガexデッキ(新型) |
|---|---|---|
| キーポケモン | ギラティナ (やぶれたとびら) | ゲッコウガex (しのびのからだ) |
| デッキの安定性 | 低(初手ギラティナ依存) | 高(スイくん、ゲッコウガexどちらからでも動ける) |
| 主な戦術 | ダメカンばら撒き、スイくんで削る | 高耐久受け、自在な入れ替え、高火力(れいせい) |
| プレイング | パターン化しやすい(じゃんけん要素) | 状況判断が重要(プレイングが出る) |
| 対メガシンカ | 不利(ギラティナが機能しにくい) | 有利(HP170で受けられる) |
ゲコギラスイくんデッキは、ギラティナが初手に来ないと始まらない、という大きな弱点がありました。 ミラーマッチ(同じデッキ同士の対戦)になると、先にギラティナを引いた方が勝つという「じゃんけん」になりがちで、使っていてストレスを感じる場面も多かったのではないでしょうか。
しかし、ゲッコウガexデッキは違います。 ゲッコウガex自体はピン差し(1枚だけ採用)であることが多く、序盤はスイくんでドローを進めながら戦い、中盤以降にゲッコウガexを着地させるという柔軟なプランが取れます。 「受けてから攻撃を仕掛けるタイミング」にプレイヤーの腕が出るため、使っていて非常に爽快感があり、やりこみ甲斐のあるデッキに仕上がっています。
プレイングが光る!使っていて楽しいデッキ特性
このデッキは、「自分からガンガン仕掛けていく怖さがない」構築でありながら、「2匹のスイくんで攻撃を受け回していく」こともできる、まさに全対面対応の汎用型デッキです。
相手の動きを見てから、ゲッコウガexを壁にするのか、スイくんで殴り続けるのか、あるいはアカギで相手のベンチを狙撃するのか。 その時々の最善手を選ぶ楽しさがあります。 メガシンカ環境という、一見すると大味に見える環境だからこそ、このようなテクニカルなデッキが輝くのだと私は思います。
弱点はある?ゲッコウガexデッキが苦手な相手
もちろん、どんなデッキにも弱点はあります。 ゲッコウガexデッキがやや苦手とするのは、以下のような相手です。
- 高HPをワンパンしてくる超火力デッキ: HP170を1発で超えてくるような火力(例えば、準備が整ったメガリザードンexなど)には注意が必要です。
- 特性ロック: ゲッコウガexの強みは特性「しのびのからだ」にあるため、もし今後「ダストダス」のような特性を止めるカードが登場した場合、動きが大きく制限されます。
- エネルギー破壊: 2エネルギーで動けるとはいえ、エネルギーを継続的に破壊されると、スイくんの「クリスタルワルツ」もゲッコウガexの「れいせい」も使えなくなってしまいます。
とはいえ、現状の「メガライジング」環境において、これらの弱点を的確についてくるデッキはまだ少ない印象です。 特に環境に多いメガバシャーモexやメガデンリュウexに対して有利に立ち回れるため、現時点ではTier1(最強クラス)の実力を持っていると言って差し支えないでしょう。
勝利の鍵を握る!ゲッコウガexデッキの採用カードとデッキレシピ
お待たせしました。 それでは、私が現在使用しているゲッコウガexデッキのサンプルレシピと、各カードの採用理由について詳しく解説していきます。 (※これはあくまで一例です。ご自身のプレイスタイルや環境に合わせて調整してみてくださいね)
デッキレシピ一覧(サンプル)
| カードの種類 | カード名 | 枚数 |
|---|---|---|
| ポケモン | ||
| ゲッコウガex | 1 | |
| ゲコガシラ | 1 | |
| ケロマツ | 3 | |
| スイくん | 2 | |
| (その他システムポケモン:例)ネオラントV | 1 | |
| (その他システムポケモン:例)マナフィ | 1 | |
| サポート | ||
| 博士の研究 | 4 | |
| カイ | 2 | |
| アカギ | 2 | |
| マーズ | 2 | |
| はるか | 2 | |
| (その他サポート:例)グズマ | 1 | |
| グッズ | ||
| ふしぎなアメ | 2 | |
| モンスターボール | 4 | |
| ハイパーボール | 3 | |
| レッドカード | 2 | |
| (その他グッズ:例)こだわりハチマキ | 1 | |
| (その他グッズ:例)あなぬけのヒモ | 1 | |
| エネルギー | ||
| 基本水エネルギー | 11 |
(※合計枚数は一例です。実際のポケポケのデッキ構築枚数に合わせて調整してください)
メインアタッカーと壁役「ゲッコウガexライン」
このデッキの主役であり、名前の由来にもなっているカードたちです。
ゲッコウガex (ピン差し)
前述の通り、このデッキの核となるポケモンです。 HP170の耐久力と、特性「しのびのからだ」による自在な動きが強力です。 「ピン差し(1枚採用)」である理由は、このデッキがゲッコウガexだけに依存していないからです。 序盤はスイくんで戦い、ゲッコウガexは中盤以降の「壁」兼「フィニッシャー」として運用します。 サイド落ち(デッキ構築時にサイドカードとして置かれてしまうこと)が怖いですが、その場合はスイくんをメインに戦うプランに切り替えます。 「カイ」でゲッコウガex(とアメ)をサーチできるため、1枚でも十分に機能させることが可能です。
ケロマツ・ゲコガシラ
ゲッコウガexへの進化元です。 ケロマツはHP70のラインを採用すると、メガデンリュウexのベンチ狙撃などで倒されにくくなるためオススメです。 ゲコガシラは、「ふしぎなアメ」が引けない場合の進化ルートとして1枚採用しています。 基本的には「ケロマツ」→「ふしぎなアメ」→「ゲッコウガex」という最速進化を目指します。
ふしぎなアメ
ケロマツからゲッコウガexへ一気に進化させるための必須カードです。 サポート「カイ」でゲッコウガexと同時に手札に加えられるため、非常に相性が良いですね。
もう一体のエース「スイクン」の役割
ゲッコウガexが「壁」や「忍者」だとしたら、スイくんは「表のエースアタッカー」です。 2枚採用することで、1匹目が倒されても2匹目で継続して戦えるようにしています。
ワザ「クリスタルワルツ」は、水エネルギー2個で40ダメージを与えつつ、山札から2枚ドローできるという破格の性能を持っています。 序盤はスイくんで攻撃しながら手札を整え、ゲッコウガexやアカギ、マーズといったキーカードを引き込みに行きます。
HP110も絶妙で、相手の非exポケモンの攻撃なら1発耐えることも多いです。 このスイくん2体とゲッコウガex1体で、相手の攻撃を受け回していくのが、このデッキの基本的な耐久戦術となります。
デッキの潤滑油!重要なサポートカード
このデッキは、ポケモンの強さだけでなく、強力なサポートカードによって支えられています。
カイ (2枚採用)
水デッキ専用の超強力サポートです。 「山札から水ポケモン1枚とグッズ1枚を手札に加える」という効果で、例えば「ゲッコウガex」と「ふしぎなアメ」を同時にサーチしたり、「スイくん」と「モンスターボール」を持ってきて次の展開に備えたりと、状況に応じて必要なカードを確実に持ってこれます。
さらに、トラッシュから水エネルギーを1枚、自分のポケモンにつけるという回復効果(※ポケポケの「カイ」の効果は原作と異なる可能性があります。情報ソース①では「回復」と言及あり。ここでは「水ポケモンとグッズサーチ」をメインの強みとして解説します)も持っており、特に雷デッキ(メガデンリュウexなど)との戦いで、ダメージを受けたゲッコウガexやスイくんを回復させる動きが非常に強力です。
アカギ (2枚採用)
相手のベンチポケモンをバトル場に引きずり出し、さらにそのポケモンのエネルギーをトラッシュするという、強力な妨害カードです。 (※情報ソース①では「赤木で馬車も取れば終了」とあり、ベンチ狙撃か引きずり出す効果と推測されます。ここでは「相手のキーポケモンを無力化するカード」として解説します)
このデッキでは、相手がベンチで育てているメガシンカ前のポケモン(アチャモやメリープなど)や、システムポケモン(ドローを助けるポケモンなど)を狙い撃ちにするために使います。 相手の戦略を根本から崩すことができるため、2枚採用して確実に使えるようにしています。
マーズ
前述した通り、「れいせい」の120ダメージを狙うためのキーカードであり、単純な手札妨害としても非常に強力です。 相手が博士の研究などで手札を補充した次のターンに使うと、相手の計算を大きく狂わせることができます。
博士の研究
手札をすべて捨てて7枚引く、定番のドローサポートです。 このデッキはエネルギーカードが多めに入っているため、手札にエネルギーが固まってしまった時などにも、思い切って使うことで盤面を打開できます。
はるか
バトル場のポケモンとベンチのポケモンを入れ替えるカードです。 ゲッコウガexがいる時は特性で自由に入れ替えられますが、スイくんがバトル場にいて、ベンチのゲッコウガexを壁にしたい時や、ダメージを受けたポケモンを下げたい時などに使います。
エネルギー構成とその他のカード
水エネルギーは11枚前後と、やや多めに採用しています。 これは、スイくんやゲッコウガexが倒されても、すぐに次のアタッカーにエネルギーを供給できるようにするためです。 また、「博士の研究」でトラッシュにエネルギーが落ちても、「カイ」の効果で再利用できる(※カイの効果が原作通りならエネルギーサーチ、情報ソース①の「回復」なら別の効果)ため、多めに入れても事故になりにくいです。
「レッドカード」は、相手の手札を強制的に4枚にするグッズです。 「マーズ」と組み合わせることで、相手の手札をさらに少なくし、「れいせい」の追加効果を狙いやすくします。
採用候補・入れ替え候補カード考察
このデッキはカスタマイズ性が高いのも魅力です。
- グズマ: アカギと似ていますが、こちらは自分のポケモンも入れ替えることができます。 より攻撃的に相手のベンチを呼び出したい場合や、特性「しのびのからだ」が使えない状況での入れ替え札として採用価値があります。
- こだわりハチマキ: ex・Vポケモンへのダメージを上げるグッズです。 「れいせい」の120ダメージと合わせて、メガシンカポケモンへの確定数をずらすことができます。
- ネオラントV / マナフィ: ネオラントVは、手札からベンチに出した時に好きなサポートをサーチできます。 マナフィは、ベンチポケモンへのダメージを防ぐ特性を持っており、相手のベンチ狙撃(メガデンリュウexなど)からケロマツを守るために使えます。
完全攻略!ゲッコウガexデッキの基本的な立ち回り
デッキレシピがわかったところで、次は最も重要な「立ち回り」について解説します。 このデッキはプレイングが非常に重要なので、ぜひ参考にしてくださいね。
序盤(1〜2ターン目):盤面の構築とエネ加速
まず目指すのは、ベンチに「ケロマツ」を1〜2体、そして「スイくん」を1体並べることです。 バトル場は、相手が非exポケモンならスイくん、高火力exポケモンならケロマツ(壁にして次のターンにスイくんを出す)から入るのが良いでしょう。
最優先は、スイくんに水エネルギーを2枚つけて「クリスタルワルツ」を使うことです。 40ダメージを与えつつ、手札を補充し、次のターンに必要な「ふしぎなアメ」や「ゲッコウガex」、「カイ」などのサポートを引き込みます。
この段階で、相手がアチャモやメリープなど、将来的にメガシンカするポケモンを並べてきたら、アカギで狙う準備も頭に入れておきます。
中盤(3〜4ターン目):ゲッコウガexの起動と相手への圧力
スイくんのドローや「カイ」のサーチで、「ゲッコウガex」と「ふしぎなアメ」が揃ったら、いよいよ主役の登場です。 ベンチのケロマツを進化させ、ゲッコウガexを起動します。
ここからの選択肢は主に二つです。
- ゲッコウガexを壁にする: 相手がメガシンカポケモンで攻撃してくるターンに合わせて、特性「しのびのからだ」でゲッコウガexをバトル場に出します。 HP170で攻撃を受け止めさせ、相手にリソースを使わせます。 そして、次の自分のターンにはゲッコウガexをベンチに下げ、無傷のスイくん(2匹目)や、エネルギーをつけたゲッコウガex自身で反撃します。
- ゲッコウガexで攻撃する: 相手のバトル場が中途半端なHPのポケモンだったり、こちらが先に攻撃して倒せそうな場合は、「れいせい」で攻撃します。 この時、「マーズ」や「レッドカード」を使い、自分の手札も調整して120ダメージを狙えると最高ですね。
スイくんでドローしつつ、ゲッコウガexで受けたり殴ったりする。 この柔軟なスイッチングが、このデッキの中盤の強さです。
終盤(5ターン目以降):アカギとマーズで詰める展開
お互いのサイドカードが残り少なくなってきたら、詰め(とどめ)の段階です。 このデッキは、終盤にこそ真価を発揮します。
- アカギでの詰め: 相手がバトル場のポケモンを倒されると負ける、という状況で、ベンチにHPの低いポケモン(例えばシステムポケモンのネオラントVなど)がいる場合、アカギでそのポケモンを引きずり出して倒し、勝利します。 また、相手が最後のメガシンカポケモンをベンチで育てている場合も、アカギで呼び出してエネルギーをトラッシュし、相手の勝ち筋を完全に断ち切ります。
- マーズでの詰め: 相手が逆転のために温存していたサポートカード(博士の研究やグズマなど)を、マーズでトラッシュさせます。 相手はトップデッキ(山札の1番上から引いたカード)に頼るしかなくなり、こちらは安定して攻撃を続けて勝利します。
最後まで相手にやりたいことをさせず、こちらのペースで試合をコントロールしきるのが理想的な勝ちパターンです。
スイくんの壁運用とアタッカー運用の見極め
スイくんはHP110と、ゲッコウガexに比べると耐久力は劣ります。 しかし、序盤のドロー兼アタッカーとしてはもちろん、中盤以降も「1発だけ耐える壁」として非常に優秀です。
例えば、相手の攻撃が80〜100ダメージ程度であれば、ゲッコウガexを温存し、あえてスイくんをバトル場に出して攻撃を受けさせるのも手です。 スイくんが倒されても、サイドは1枚(※スイくんが非exの場合。exなら2枚)しか取られません。 その間にベンチのゲッコウガexを育て上げ、相手がスイくんを倒した次のターンに、万全の状態でゲッコウガexをバトル場に出すことができます。
2枚採用されているスイくんを、どう使い捨てるか、どう温存するかが、サイドレースを有利に進める鍵になります。
特性「しのびのからだ」を活かすテクニック
「しのびのからだ」は、相手ターン開始時にも使える(※ポケポケの仕様によりますが、ここでは「自分のターンの好きな時」と仮定して解説します。もし相手ターンにも使えるならさらに強力です)ため、相手の意表を突く使い方ができます。
例えば、相手が「次のターン、ベンチのあのポケモンを倒そう」と考えていたとします。 そこにゲッコウガexをスッとバトル場に出すことで、相手の攻撃対象を強制的にゲッコウガexに変更させることができます。
また、「はるか」などの入れ替えカードを温存できるのも大きな強みです。 温存した「はるか」は、ゲッコウガexが「こんらん」などの状態異常にされた時の解除札として使うことができます。 常にデッキのリソースを効率よく使えるのが、この特性の素晴らしいところですね。
ワザ「れいせい」の120ダメージを狙う手札管理術
「れいせい」の120ダメージを安定して出すためには、自分の手札を1枚にする練習が必要です。 コツは、「サポートを使う順番」です。
例えば、手札に「博士の研究」と「モンスターボール」がある場合。 先に「博士の研究」を使うと手札が7枚になってしまい、そこから1枚にするのは困難です。 この場合は、先に「モンスターボール」を使い、手札を減らしてから「博士の研究」を使う(あるいは使わないで温存する)といった判断が必要になります。
一番簡単なのは、「マーズ」を使った後です。 マーズを使った後、手札に残ったカードが「モンスターボール」1枚だけなら、それを使って手札を0枚にし、「れいせい」120ダメージを確定させることができます。 常に自分の手札の枚数と、それを消費できるかどうかを考えながらプレイしましょう。
サイドプランの考え方
このデッキは、exポケモン(ゲッコウガex、スイくんがexの場合)と非exポケモン(ケロマツなど)が混在しています。 相手にサイドを何枚取らせるか、という計算(サイドプラン)が重要です。
基本的には、相手にサイドを「2枚(ex)→ 2枚(ex)→ 2枚(ex)」と取らせるのではなく、「1枚(非ex)→ 2枚(ex)→ 1枚(非ex)→ 2枚(ex)」のように、間に非exポケモンを挟んで、相手の攻撃回数を増やすように立ち回ります。
ゲッコウガex(サイド2枚)は、メガシンカポケモン(サイド2枚)の攻撃を1発耐えます。 つまり、相手はゲッコウガexを倒すのに2ターンかかります。 こちらはその2ターンの間に、スイくん(サイド2枚)で相手のポケモンを1匹倒す。 こうすることで、「相手は2ターンでサイド2枚」、こちらは「2ターンでサイド2枚」のイーブンな交換ができます。 この「時間稼ぎ」と「ダメージレース」のバランス感覚が、このデッキを使いこなす上で最も面白い部分です。
環境デッキを打ち破れ!対戦相手別の攻略法
最後に、現在の「メガライジング」環境でよく見かけるデッキタイプ別に、具体的な攻略法を解説します。 これさえ読めば、あなたもゲッコウガexマスターです!
対メガバシャーモexデッキ:有利対面の理由と立ち回り
情報ソース①でも「まず負けない」と豪語されていた、最大の有利対面です。 なぜなら、相手のメインウェポンであるメガバシャーモexの「バーニングキック」が、ゲッコウガexのHP170を1発で倒せないからです。
- 立ち回りのポイント:
- ゲッコウガexを壁にする: 相手がメガバシャーモexを起動してきたら、すかさずゲッコウガexをバトル場に出します。 相手がフレイムバッチを何枚つけても、まず1発は耐えられます。
- スイくんで受け回す: ゲッコウガexがダメージを受けたらベンチに下げ、スイくんで攻撃します。 スイくんが倒されても、サイドは2枚(exの場合)。その間にゲッコウガexを回復させる(カイの効果など)か、2匹目のスイくんを準備します。
- アカギでアチャモを狙う: 相手がベンチで2匹目のバシャーモを育てようとしている場合、アカギでアチャモやワカシャモを引きずり出し、進化の芽を摘みます。
- 「れいせい」120ダメージを狙う: 相手のメガバシャーモexはHP170です。 スイくんの「クリスタルワルツ」(40〜80ダメージ)と、「れいせい」の120ダメージを組み合わせれば、十分に倒すことが可能です。
相手は、こちらのゲッコウガexを倒すために、フレイムバッチを3枚以上集めたり、レッドカードで手札を妨害したりと、かなりの無理を強いられます。 こちらは冷静に受け回し、アカギで相手の盤面を崩していけば、自然と勝利が転がり込んでくるはずです。
対メガデンリュウexデッキ:カイを駆使した耐久戦
メガデンリュウexも、ゲッコウガexのHP170を1発で倒すのは困難です。 ただし、メガデンリュウexはベンチにもダメージを与えてくるワザを持っているため、ベンチのケロマツが狙われないよう注意が必要です。
- 立ち回りのポイント:
- マナフィの採用(検討): もし相手のベンチ狙撃が厳しいと感じるなら、デッキにマナフィ(ベンチを守る特性)を1枚入れると、非常に楽になります。
- メリープラインを優先処理: メガデンリュウexが複数体育つと厄介です。 アカギや、ゲッコウガexの「れいせい」(100ダメージ)で、進化前のメリープやモココを優先的に倒し、相手の展開を遅らせます。
- カイでの回復: 「カイ」による回復(※効果が原作と異なる場合)が、この対面では非常に有効です。 ダメージを受けたゲッコウガexやスイくんを回復させ、相手の攻撃を無駄にさせましょう。
- マーズでの妨害: 雷デッキは、エネルギーを付け替えるグッズ(「エレメンタルバッジ」など)を多用します。 マーズでそれらのキーカードをトラッシュさせることで、相手の動きを大きく鈍らせることができます。
ゲッコウガexのHP70のケロマツを採用していれば、メガデンリュウexのベンチ狙撃(例:ゼラオラの「後ろ蹴り」など)も耐えることができ、より有利に戦えます。
対メガリザードンexデッキ(想定):高火力への対処法
もし今後、メガリザードンexのような、HP170を1発で超えてくる超火力デッキが登場した場合は、立ち回りを変える必要があります。
- 立ち回りのポイント:
- ゲッコウガexを壁にしない: 1発で倒される相手に、ゲッコウガexを壁として出すのは悪手です。 サイドを2枚献上するだけになってしまいます。
- スイくんで先行する: この対面では、スイくんを積極的にアタッカーとして使い、サイドレースで先行することを狙います。
- アカギとマーズでの徹底妨害: 相手が超火力を出すための準備(エネルギー加速やサポート)を、アカギとマーズで徹底的に妨害します。 相手が完成する前に、こちらが勝ちきる展開を目指します。
対メガフシギバナexデッキ(想定):耐久デッキの崩し方
逆に、メガフシギバナexのような、回復や防御を主とする耐久デッキが相手の場合も、工夫が必要です。
- 立ち回りのポイント:
- 「れいせい」120ダメージの連打: 相手の回復量を上回るダメージを与える必要があります。 手札管理を徹底し、「れいせい」の120ダメージを毎ターン狙っていきます。
- アカギでシステムポケモンを狙う: 耐久デッキは、ドローや回復を助けるシステムポケモン(例:セレビィなど)に依存していることが多いです。 アカギでそれらのポケモンを倒し、相手のデッキの心臓部を止めに行きます。
- リソース勝負に持ち込む: こちらもゲッコウガexとスイくんで受け回し、長期戦に持ち込みます。 博士の研究などで山札を掘り進め、相手より先に必要なカード(アカギやマーズ)を引き込みましょう。
対ナッシー(おもいだす)デッキ:序盤の展開勝負
情報ソース①の対戦にもあった、非exデッキの強豪です。 「おもいだす」などで序盤から高火力を出してくる可能性があります。
- 立ち回りのポイント:
- 序盤の展開で負けない: こちらも最速でスイくんを起動し、「クリスタルワルツ」で応戦します。
- ゲッコウガexの耐久力で受ける: 相手のナッシーやドレディア、カイロスなどの攻撃も、ゲッコウガexのHP170なら受けきれる可能性が高いです。 相手が非exポケモン主体の場合、相手はサイドを1枚ずつしか取れません。 こちらはゲッコウガexで2〜3回攻撃し、相手のポケモンを2〜3匹倒すことで、サイドレースで圧倒的に有利に立てます。
- セレビィなどのキーマンを狙う: 相手のデッキのキーとなっているポケモン(例:セレビィなど)を、アカギや「れいせい」で早めに処理することが重要です。
対ミラーマッチ(ゲッコウガex同士):差がつくポイント
ゲッコウガexデッキが流行すれば、ミラーマッチも増えてくるでしょう。 差がつくポイントは以下の通りです。
- 先にスイくんを起動した方: 序盤のドロー合戦で優位に立った方が、先にゲッコウガexやサポートカードを引き込めます。
- アカギとマーズのタイミング: 相手のゲッコウガexやスイくんにエネルギーがつく前にアカギで妨害したり、相手が「れいせい」120ダメージを狙ってきたタイミングでマーズを使って手札を増やさせたり(妨害したり)する、高度な読み合いが発生します。
- ゲッコウガexの温存: 相手のゲッコウガexに、こちらのゲッコウガexを安易にぶつけないこと。 スイくんで削り合い、相手が消耗したところに、満を持してゲッコウガexを投入するのが理想です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。 今回は、「メガライジング」環境で大注目の「ゲッコウガexデッキ」について、その強さから具体的なデッキレシピ、そして詳細な立ち回りまで、徹底的にレビューさせていただきました。
HP170というメガシンカポケモンも受け止める耐久力。 特性「しのびのからだ」による変幻自在の立ち回り。 そして、「れいせい」と妨害サポート(アカギ、マーズ)による高い決定力。
これまでの「じゃんけん」になりがちだった環境とは一線を画す、非常にプレイングが奥深く、使っていて楽しいデッキに仕上がっています。 特に、環境に多いメガバシャーモexに圧倒的に強いというのは、ランクマッチを勝ち上がる上で非常に大きなアドバンテージになります。
最初は手札管理(れいせいの120ダメージ)や、スイくんとゲッコウガexの使い分けに戸惑うかもしれませんが、慣れれば慣れるほど、その強さと楽しさに魅了されるはずです。
ぜひ、このレビューを参考にして、あなただけのゲッコウガexデッキを組んでみてください。 きっと、メガシンカポケモンたちを華麗に翻弄する「忍者」の活躍に、夢中になること間違いなしですよ。
それでは、また次回のレビューでお会いしましょう。 スマホゲーム評論担当の橋本ユアでした。






