ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、2025年11月13日に発売されるシリーズ最新作「桃太郎電鉄2 ~あなたの町も きっとある~ Nintendo Switch 2 Edition 東日本編+西日本編」に登場する、新しいゲストボンビーの種類やその恐ろしい悪行について、詳しく知りたいと思っているのではないでしょうか。

シリーズの醍醐味であり、プレイヤーを絶望の淵に叩き落とす貧乏神。 特に、その作品限りで登場する「ゲストボンビー」は、毎回我々の予想を遥かに超える悪行でゲームをかき乱してきました。 今作では、なんと「東日本編」と「西日本編」で、それぞれ異なるゲストボンビーが登場することが判明しています。
この記事を読み終える頃には、桃太郎電鉄2であなたを待ち受ける新たな脅威、ゲストボンビーたちの詳細とその対策についての疑問が解決しているはずです。
- 西日本編を恐怖に陥れる限定ゲストボンビーの悪行
- 東日本編で猛威を振るう限定ゲストボンビーの正体
- さらに凶悪に進化した貧乏神とキングボンビーの新能力
- 歴代シリーズに登場した伝説のゲストボンビー列伝
それでは解説していきます。

桃太郎電鉄2 西日本編|登場するゲストボンビー
まずは、西日本を舞台に大暴れするゲストボンビーから見ていきましょう。
どちらも過去作に登場したことのあるボンビーですが、今作ではどのような調整が加えられているのか、その悪行を深く分析していきます。

西日本の悪魔「デビルボンビー」の恐怖
西日本編で登場が確定した1体目のゲストボンビーは「デビルボンビー」です。 過去には『桃太郎電鉄12 西日本編もありまっせー!』やニンテンドーDSの『桃太郎電鉄WORLD』にも登場した、シリーズファンにはお馴染みの顔かもしれません。
悪行:デビル系カードの押し付け
デビルボンビーの基本的な悪行は、取り憑いたプレイヤーのカード欄を、強制的に「デビル系カード」で埋め尽くすというものです。 デビル系カードは、ご存知の通り、持っているだけで毎ターンお金を捨てさせられたり、他のプレイヤーにカードを渡してしまったりと、ロクなことがない呪いのカードです。
手持ちの急行系カードや便利系カードが使えなくなるだけでなく、マイナスの効果を持つカードでカード袋が圧迫されるため、戦略の根幹を揺るがす非常に厄介な攻撃と言えるでしょう。
過去作では一度に4枚ほどのデビル系カードを押し付けてきましたが、今作の先行プレイ映像などを見る限り、その枚数はさらに増えている可能性も考えられます。 特に、持っているカードをしばらく使えなくする「とりかえしカード」の強力版などが復活すれば、被害は計り知れません。
デビルボンビーへの対策と考察
デビルボンビーへの最も有効な対策は、デビル系カードを処分することです。 過去作では「おはらいカード」がその筆頭でしたが、残念ながら今作のカードラインナップに「おはらいカード」は現状確認できていません。
そのため、他のカードでの対策を考える必要があります。 有力なのは、不要なカードを処分できる「シュレッダーカード」や、特定のカードを捨てられる「お役御免カード」でしょう。 これらのカードを販売している「製薬会社」などの物件駅の場所を早期に把握し、いざという時に駆け込めるようにしておくことが重要になります。
また、デビルボンビーに取り憑かれている間は、カードバンク駅にカードを預けることも有効な回避策です。 しかし、これもマップ上にカードバンク駅が登場しているか、そしてそこにたどり着けるかという問題があります。 デビルボンビーの悪行を食らっている間に、なけなしのカードを全てデビル系に変えられてしまう未来も、十分にあり得るのです。
西日本の地獄絵図「マイナースボンビー」の絶望
西日本編で登場するもう1体のゲストボンビーは「マイナースボンビー」です。 こちらも過去作に登場経験がありますが、その悪行はデビルボンビーとは比較にならないほどの破壊力を持っています。
悪行:全マスをマイナス駅化
マイナースボンビーの悪行は、ルーレットで決まった種類のマスを、マップ上から全て「マイナス駅」に変えてしまうという、シンプルながら極悪非道なものです。
先行プレイ映像では、なんと通常のマイナス額の「10倍」というとんでもないマイナス駅に変化させていました。
恐ろしいのは、その対象となるマスの種類です。 ルーレットには以下のマスが含まれていることが確認されています。
- プラス駅:マップ上の全てのプラス駅が、凶悪なマイナス10倍駅に変わります。お金が増えるはずのマスが、一転して借金地獄への入り口となるのです。
- 物件駅:これが最も恐ろしい悪行でしょう。物件駅がマイナス駅に変わるということは、そこに止まるだけで「スリの銀次」が確定で出現するようなものです。持ち金をゼロにされた挙句、借金を背負わされ、泣く泣く手持ちの物件を売却…という最悪のコンボが待っています。
- カード駅:カードの補充拠点であるカード駅がマイナス駅に。戦略の立て直しが困難になります。
- ヘリポート駅:ヘリポートが使えなくなると、移動の自由度が大幅に低下します。特に、キングボンビーなどから逃げ回っている状況では致命的です。
マイナースボンビーに取り憑かれている間は、毎ターンこのルーレットが回され、マップがどんどんマイナス駅で汚染されていきます。 逃げ場は、文字通り無くなっていくのです。
マイナースボンビーへの対策と考察
マイナースボンビーの悪行中は、カードが使えなくなる「封印」状態にされることも確認されており、対策は非常に困難です。 封印が解けた後であれば、マイナス駅の効果を無効化する「ヘッチャラカード」や、全てのマスをカードマスに変える「イエローカード」が有効かもしれません。
しかし、「イエローカードを使った後にマイナースボンビーがプラス駅をマイナス駅に変えたら、黄色マスも赤マスに変わるのか?」といった疑問はまだ解消されていません。 もしそうなれば、イエローカードが悪手になる可能性すらあります。
このボンビーの唯一の救いは、通常の貧乏神に戻れば、変化したマスも数ターンで元に戻ることです。 しかし、その数ターンの間にマイナス10倍駅に止まってしまえば、再起不能なダメージを負うことは間違いないでしょう。 まさに、運ですら抗えない絶望をプレイヤーに与えるボンビーと言えます。
桃太郎電鉄2 東日本編|登場するゲストボンビー
続いて、東日本編でプレイヤーを待ち受けるゲストボンビーを紹介します。 こちらは西日本編とはまた違った、戦略性と緊張感を強いるボンビーたちが揃っています。
東日本の時限爆弾「爆裂ボンビー」の脅威
東日本編のゲストボンビー1体目は「爆裂ボンビー」です。 『桃太郎電鉄2010 戦国・維新のヒーロー大集合!の巻』などで登場した、時限爆弾のようなボンビーが復活します。
悪行:移動で爆発、全てを失う
爆裂ボンビーは、取り憑いている間は直接的な悪行を働きません。 しかし、プレイヤーがサイコロを振って移動したマスの合計が、一定数(過去作では9マス)に達した瞬間に大爆発を起こします。
この爆発により、取り憑かれていたプレイヤーは以下の甚大な被害を受けます。
- 手持ちカードの全消滅:丹精込めて集めた便利系カードが全て燃やされます。
- 多額の修理費:爆発で壊れた電車の修理費として、多額の現金が奪われます。
- 周囲のプレイヤーへの被害:最も厄介なのが、爆発時に近くにいた他のプレイヤーも巻き添えになる可能性がある点です。カードを失ったり、お金を失ったりと、とばっちりを受けることになります。
ぶっ飛びカードやヘリポートを使った移動も、移動マス数としてカウントされるため、油断は禁物です。 今作で何マス動くと爆発するのかはまだ確定していませんが、映像では「7」という数字も見えており、過去作より短いターンで爆発する可能性も示唆されています。
爆裂ボンビーへの対策と考察
爆裂ボンビーの対策は、爆発する前に他のプレイヤーになすりつける、これに尽きます。 幸い、なすりつければ移動カウントはリセットされます。 また、カウントが貯まりきる前に貧乏神に戻れば、何も起きずに済みます。
このボンビーの恐ろしさは、取り憑かれたプレイヤーだけでなく、周りのプレイヤーにも緊張を強いる点です。 「あと何マスで爆発するのか」を常に意識し、爆裂ボンビーを押し付けられそうになったら全力で逃げる、という新たな駆け引きが生まれるでしょう。 あえて貧乏神の近くに寄り付かない、という消極的な戦略も有効になるかもしれません。
東日本の資産崩壊「パーセントボンビー」の衝撃
東日本編で登場するもう1体のゲストボンビーは、今作が初登場となる完全新規のボンビー「パーセントボンビー」です。 その見た目はボンビーらしくありませんが、悪行はキングボンビーすら凌駕する可能性を秘めた、恐るべきものです。
悪行:物件収益率をマイナス化
パーセントボンビーの悪行は、プレイヤーが所有する物件の中から一つを選び、その物件の収益率を次の決算までマイナスにしてしまう、というものです。
例えば、収益率50%の物件が、-100%に変えられてしまうこともあり得ます。 これが何を意味するか。 普段ならプレイヤーに莫大な利益をもたらしてくれるはずの優良物件が、次の決算で、逆にその物件額と同等の大金を奪っていく悪魔の物件へと変貌するのです。
ゲーム終盤、数十億、数百億円といった高額物件の収益率を-100%にされたらどうなるでしょうか。 一発でキングボンビーの数年分の被害額を超える大損害となり、一気に最下位へ転落、あるいは破産ということも十分に考えられます。 『桃太郎電鉄ワールド』で猛威を振るった「ばらまきボンビー」のように、高額物件を狙い撃ちしてくる可能性もあり、プレイヤーの資産を根こそぎ奪い去る悪夢のボンビーとなるでしょう。
パーセントボンビーへの対策と考察
このボンビーへの対策は、非常に難しいと言わざるを得ません。 一つの対策としては、高額物件を独占せず、比較的安価な物件を多数所有することで、被害を分散させる方法が考えられます。 歴史ヒーローの「織田信長」のように、所有物件を守ってくれる存在も有効かもしれません。
しかし、最も確実な対策は、悪行の対象にされた物件を「売却」することです。 やられる前に手放してしまえば、マイナスの収益を受けることはありません。 ただし、独占が崩れてしまったり、売却額が購入額を下回ったりするリスクも伴います。 「いつ売るか」というシビアな経営判断が、プレイヤーに求められることになるでしょう。
進化する貧乏神とキングボンビー
新作では、ゲストボンビーだけでなく、お馴染みの貧乏神やキングボンビーも新たな力を見せてきます。
貧乏神の悪行ルーレット「うん」の力
今作の貧乏神は、時々「うん」という掛け声とともに、悪行をルーレットで決めるようになります。
「うんざり」や「運動不足」など、様々な種類の悪行が用意されており、その中にはプレイヤーにとってプラスになる「当たり」の悪行も存在するようです。
先行プレイでは、「うんざり」で貧乏神が「おせちれいカード」を8枚も押し付けてくるという、実質的に被害のない(むしろ少し嬉しい)場面も確認できました。 貧乏神に取り憑かれていても、一縷の望みがあるというのは、ゲームの展開をより面白くする新要素と言えるでしょう。
キングボンビーの奇跡と絶望
シリーズ最凶の存在、キングボンビーにも新たな変化が見られます。
キングみくじが回避可能に!
東日本編の先行プレイで、プレイヤーを震撼させた「キングみくじ」。 中京を引いたプレイヤーが、わずか4年目で34億円もの大金を失うシーンは衝撃的でした。 しかし、今作ではこのキングみくじを、なんと1/2の確率で回避できることが判明しました。 「運のいいやつだ!」とキングボンビー自身が褒めてくれるという、まさに奇跡の瞬間が生まれる可能性があります。 絶望の中に、わずかな光が差し込んだと言えるでしょう。
海の底まで追いかける執念
一方で、キングボンビーの執念深さは増しています。 今作の舞台の一つである「海中マップ」にまで、シュノーケルと酸素ボンベを装備して追いかけてくる姿が確認されています。
安全地帯は、もはやこのゲームのどこにも存在しないのかもしれません。
歴代シリーズの凶悪ゲストボンビー列伝
今作のゲストボンビーの恐ろしさをご理解いただいたところで、過去のシリーズで我々プレイヤーを苦しめてきた、伝説のゲストボンビーたちを振り返ってみましょう。 彼らの存在があったからこそ、桃太郎電鉄の歴史はより深く、面白くなったのです。
ボンビー名 | 主な登場作品 | 悪行の概要 |
---|---|---|
ハリケーンボンビー | スーパー桃太郎電鉄DXなど | 周辺の物件を数件吹き飛ばして消滅させる。対策が非常に困難で、多くの社長を破産に追い込んだ。 |
ゾンビボンビー | 桃太郎電鉄11など | 取り憑かれると、毎ターン終了時に持ち金が半分になる「ゾンビカード」を押し付けられる。特効薬が少なく、じわじわと資産を蝕む。 |
エアプレンボンビー | 桃太郎電鉄Xなど | サイコロを複数個振らせ、出目の合計だけ目的地から最も遠い駅へ強制的に連れ去る。キングボンビーから逃げたい時ですら邪魔をする。 |
ブラックボンビー | 桃太郎電鉄11など | プレイヤーのカードを黒く塗りつぶし、使えなくしてしまう。貴重なカードを一瞬でガラクタに変える。 |
ばらまきボンビー | 桃太郎電鉄WORLD | プレイヤーが所有する高額物件を、勝手に他のプレイヤーにばらまいてしまう。資産を守る術がほとんどなく、ワールドを地獄に変えた張本人。 |
こうして見ると、桃太郎電鉄の歴史は、常に新しい絶望との戦いの歴史でもあったことがわかります。 新作のゲストボンビーたちも、彼らに劣らないインパクトを我々に与えてくれることでしょう。
まとめ
今回は、2025年11月13日に発売される「桃太郎電鉄2 ~あなたの町も きっとある~」に登場する、新たなゲストボンビーたちの悪行と、その対策について徹底的に解説しました。
- 西日本編では、カード戦略を破壊する「デビルボンビー」と、マップそのものを地獄に変える「マイナースボンビー」が待ち受ける。
- 東日本編では、プレイヤー間の駆け引きを生む「爆裂ボンビー」と、一撃で資産を崩壊させる「パーセントボンビー」が猛威を振るう。
どちらのボンビーも一筋縄ではいかない、個性的で凶悪な能力を持っています。 発売前に彼らの特徴をしっかりと頭に入れ、対策を練っておくことが、日本一の社長への道を切り開く鍵となるはずです。
もちろん、今作の魅力はゲストボンビーだけではありません。 インフレした物件収益、強力な新カードの数々、そして細部まで作り込まれた広大な日本マップなど、全ての要素が我々の挑戦を待っています。 発売日が、今から待ち遠しくてたまりませんね。