ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、2025年9月25日にリリースされた待望の新作「ジョジョの奇妙な冒険 オラオラオーバードライブ」(以下、オラドラ)を早速プレイし、その魅力に引き込まれている一方で、プレイ中のスマートフォンの発熱やバッテリー消費の激しさに悩んでいるのではないでしょうか。
「最新のiPhone 17 Pro Maxを使っているのになぜこんなに熱くなるんだ」「どうにかして快適に長時間プレイしたい」そう考えている方も少なくないはずです。

ご安心ください。 この記事では、なぜオラドラをプレイするとスマホが熱くなるのか、その根本的な原因から、誰でも今すぐ実践できる具体的な対策まで、徹底的に解説していきます。
この記事を読み終える頃には、オラドラを快適に楽しむための発熱対策とバッテリー節約術の疑問が解決しているはずです。
このレビューのポイント
- オラドラでスマホが熱くなる根本的な原因
- ゲーム内でできる具体的な軽量化設定
- iPhone本体で試すべきバッテリー節約術
- 物理的に熱を冷ますおすすめ冷却グッズ
オラドラでスマホが熱くなる!発熱とバッテリー消費が激しい原因
待望のリリースを果たしたオラドラですが、多くのユーザーから「スマホがカイロみたいになる」「バッテリーの減りが異常に速い」といった声が上がっています。
かくいう私も、愛用のiPhone 17 Pro Maxでプレイしていますが、確かにその傾向は顕著です。 では、なぜ最新の高性能スマートフォンですら、これほどの負荷がかかるのでしょうか。 その原因を多角的に分析していきましょう。

最新機種iPhone 17 Pro Maxでも熱くなる理由
まず理解しておくべきなのは、「高性能なスマートフォンほど発熱しやすい」という事実です。 iPhone 17 Pro Maxに搭載されている最新のA19 Bionicチップは、言うまでもなく現行最高峰の処理能力を誇ります。 しかし、その性能を最大限に引き出すということは、それだけ多くの計算処理を高速で行い、多くの電力を消費するということです。 電力消費が大きければ大きいほど、熱エネルギーへの変換量も増えるため、発熱は避けられません。
オラドラは、この最新チップの性能を限界まで使い切るように設計された、非常にリッチなゲームです。 そのため、たとえ最新機種であっても、全力で稼働させれば発熱するのは、ある意味で「高性能の証」とも言えるのです。
オラドラの美麗なグラフィックと高い処理負荷
オラドラがスマホに高い負荷をかける最大の要因は、その圧倒的なグラフィック品質にあります。 本作は、家庭用ゲーム機にも引けを取らないクオリティを実現するため、最新のゲームエンジンを採用しています。 これにより、キャラクターの滑らかな動き、スタンドが繰り出す技のド派手なエフェクト、緻密に描かれた背景など、これまでのスマホゲームの常識を覆すほどの映像体験が可能になりました。

しかし、これらの美しい映像は、スマホ内部の頭脳である「CPU」と、映像の描画を専門とする「GPU」を常にフル稼働させることで成り立っています。 特に、3Dキャラクターを360度どの角度から見ても破綻なく表示したり、複雑な光の反射や影をリアルタイムで計算したりする処理は、GPUに極めて大きな負荷を強いるのです。
CPUとGPUへの高負荷が発熱の正体
もう少し専門的な話をすると、スマホの発熱は主にCPUとGPUという2つの半導体チップから発生します。
- CPU(中央演算処理装置): ゲームの進行、キャラクターの行動、ダメージ計算など、ゲーム全体のロジックを担当します。 いわば、ゲームの頭脳です。
- GPU(画像処理装置): CPUから送られてきた指示を元に、3Dモデルやエフェクトなどを実際に画面に描き出す作業を担当します。 映像の専門家と言えるでしょう。
オラドラのようなアクションゲームでは、プレイヤーの操作に応じてキャラクターが即座に反応し、敵が動き、スキルが発動するなど、常に膨大な量の計算が必要です。 CPUはこれらの処理に追われ、同時にGPUは美麗な映像を途切れることなく描き続けなければなりません。 この二重の高負荷状態が、大量の電力消費と発熱を生み出す直接的な原因となっているのです。
バッテリー消費と発熱の悪循環
高い処理負荷は、当然ながらバッテリーの急速な消費に繋がります。 そして、バッテリーは電力を供給(放電)する際にも熱を発生させる性質があります。 つまり、「CPU/GPUの高負荷 → 大量の電力消費 → バッテリーの急速な放電 → バッテリー自体の発熱」という流れが生まれるのです。
さらに悪いことに、CPUやGPUから発生した熱と、バッテリーから発生した熱が合わさることで、スマホ本体の温度は急上昇します。 この高温状態は、パフォーマンスの低下(サーマルスロットリング)を引き起こすだけでなく、バッテリーそのものの劣化を早めてしまうという深刻な問題もはらんでいます。 発熱は、快適なゲームプレイを妨げるだけでなく、スマートフォンの寿命を縮める要因にもなり得るのです。
通信環境(Wi-Fi/5G)による影響
オラドラは、他のプレイヤーとの協力や対戦など、常にサーバーとの通信を必要とするオンラインゲームです。 この「通信」という行為も、意外と発熱の原因になります。
特に、電波が不安定な場所でプレイしていると、スマートフォンは安定した接続先を常に探し続けるため、通信モジュールが余計に働き、発熱しやすくなります。 移動中の電車内や、Wi-Fiの電波が弱い部屋の隅などでプレイすると、ゲームの処理負荷に加えて通信による負荷も上乗せされ、より一層発熱が激しくなる傾向があります。
バックグラウンドで動作する他のアプリ
ゲームプレイ中に、他のアプリがバックグラウンドで動作している場合も注意が必要です。 例えば、SNSの通知を受け取ったり、音楽をストリーミング再生したり、ファイルのダウンロードを行っていたりすると、その分のリソースもCPUに要求されます。
オラドラがただでさえ多くのリソースを要求しているところに、他のアプリの処理が割り込んでくると、CPUの負荷はさらに高まり、発熱や動作のカクつきに繋がることがあります。
最も危険な「充電しながらのプレイ」
これはオラドラに限った話ではありませんが、「充電しながらのゲームプレイ」は、スマートフォンにとって最も過酷な状況です。
前述の通り、ゲームプレイは「放電」によってバッテリーを発熱させます。 一方で、「充電」もまた、バッテリーに電気エネルギーを蓄える過程で熱を発生させます。 つまり、充電しながらゲームをすると、「放電による熱」と「充電による熱」が同時に発生し、そこにCPU/GPUの熱も加わることで、スマートフォンは異常なほどの高温に達してしまう危険性があるのです。
これはバッテリーに深刻なダメージを与え、寿命を著しく縮める最大の原因となります。 快適なゲームライフを長く続けるためにも、充電しながらのプレイは絶対に避けるべきです。
今すぐできる!オラドラの発熱とバッテリー消費を抑える対策
原因が分かったところで、次はいよいよ具体的な対策について解説していきます。 対策は大きく分けて「ゲーム内設定」「iPhone本体設定」「物理的な冷却」の3つのアプローチがあります。 まずは、コストをかけずに今すぐ試せる設定の見直しから始めてみましょう。

【ゲーム内設定編】グラフィック設定を見直して軽量化
オラドラには、プレイヤーの環境に合わせてグラフィックの品質を調整する機能が備わっています。 発熱やバッテリー消費が気になる場合、まずはこの設定を「パフォーマンス重視」に変更するのが最も効果的です。
ゲーム内の「メニュー」から「オプション」や「設定」といった項目を開き、「グラフィック」または「描画設定」のタブを探してください。 そこで調整すべき主要な項目は以下の通りです。
フレームレートの設定
フレームレート(fps)は、1秒間に何枚の画像を描き換えるかを示す数値です。 この数値が高いほど映像は滑らかに見えますが、その分GPUの負荷は増大します。
多くのゲームでは「60fps」が最高設定となっていますが、これを「30fps」に下げるだけで、GPUの計算量は単純に半分になります。 これにより、発熱とバッテリー消費は劇的に改善されます。 動きの滑らかさは多少失われますが、効果は絶大なので、まず最初に見直すべき項目です。
解像度の設定
解像度は、画面のきめ細かさを表します。 「高」「中」「低」といった選択肢がある場合、これを「中」か「低」に設定しましょう。
解像度を下げると、GPUが描画するピクセル数が減少するため、負荷が軽減されます。 画質は少しぼやけた印象になるかもしれませんが、スマートフォンの小さな画面では、それほど気にならない場合も多いです。
エフェクト品質・影の表示
スタンドの必殺技などで表示される派手な光の演出や、爆発のエフェクトなどの品質を調整する項目です。 「高」設定では非常にリッチな表現になりますが、これもGPUに大きな負荷をかけます。 これを「低」に設定することで、バトル中の処理を大幅に軽くすることができます。
また、「影の表示」をオフにするのも非常に効果的です。 キャラクターやオブジェクトの影をリアルタイムで計算し描画する処理は、見た目以上に負荷が高いため、これを無効化するだけでパフォーマンスが大きく向上することがあります。
おすすめの軽量化設定まとめ
どの設定がどれくらい効果があるのか分かりにくい、という方のために、おすすめの軽量化設定を一覧表にまとめました。 まずはこの通りに設定してみてください。
設定項目 | 推奨設定 | 期待できる効果 |
---|---|---|
フレームレート | 30fps | 発熱・バッテリー消費を大幅に抑制(効果:特大) |
解像度 | 中 or 低 | GPU負荷を軽減し、発熱を抑える(効果:大) |
エフェクト品質 | 低 | バトル中の処理を軽くする(効果:中) |
影の表示 | オフ | 描画負荷を大きく下げる(効果:大) |
アンチエイリアシング | オフ | 輪郭のギザギザを滑らかにする処理。オフで負荷軽減(効果:小) |
その他(被写界深度など) | オフ | カメラのピント表現など。オフにすることで負荷を軽減(効果:小) |
【iPhone本体設定編】ゲームプレイに不要な機能をオフにする
ゲーム内の設定だけでなく、iPhone本体の設定を見直すことでも、バッテリー消費を抑え、結果的に発熱を軽減することができます。 ゲームプレイに直接影響しない機能を一時的にオフにして、リソースをオラドラに集中させましょう。
低電力モードの活用
最も手軽で効果的なのが、コントロールセンターからアクセスできる「低電力モード」です。 このモードをオンにすると、Appのバックグラウンド更新、メールの取得、一部の視覚効果などが自動的に制限されます。
これにより、システム全体の消費電力が抑えられるため、ゲーム中のバッテリーの減りを緩やかにすることができます。 ただし、チップの性能がわずかに制限される可能性があるため、もし動作に違和感があればオフに戻しましょう。
画面の明るさを下げる
スマートフォンのパーツの中で、最もバッテリーを消費するのがディスプレイです。 画面の明るさは「自動調節」にしている方が多いと思いますが、これを手動で、かつ快適にプレイできる最低限の明るさまで下げるだけで、バッテリーの持ちは大きく改善されます。 特に有機ELディスプレイを搭載するiPhone 17 Pro Maxでは、黒い部分の表示は電力を消費しないため、UIがダークモードに対応している場合はそちらを利用するのも有効です。
バックグラウンドアプリの更新をオフ
プレイしない時間帯にアプリが自動でコンテンツを更新する機能ですが、ゲーム中は不要な処理です。 「設定」アプリ → 「一般」 → 「Appのバックグラウンド更新」と進み、設定を「オフ」にするか、更新が必要なアプリ以外を個別にオフにしておきましょう。
BluetoothとWi-Fiの管理
ワイヤレスイヤホンなどを使っていないのであれば、Bluetoothはオフにしておくことで、わずかながら電力消費を節約できます。 また、前述の通り、不安定なWi-Fiはかえってバッテリーを消費します。 もしWi-Fiの電波が弱いと感じるなら、一度オフにして安定した5Gや4Gのモバイルデータ通信に切り替えた方が、結果的に安定してバッテリー消費も抑えられる場合があります。
通知をオフにする
ゲームプレイに集中するためにも、「おやすみモード」や「集中モード」を活用して、不要なアプリからの通知を一時的にオフにすることをおすすめします。 通知が表示されるたびに画面が点灯し、CPUがわずかに動作するため、これを遮断することはバッテリー節約にも繋がります。
【物理対策編】スマホを直接冷やすおすすめ冷却グッズ
「設定はすべて試したけど、それでもまだ熱い!」というヘビープレイヤーのあなた。 その場合は、スマートフォンを物理的に冷やすための専用グッズの導入を検討しましょう。 最近では様々なタイプの製品が登場しており、その冷却効果は絶大です。
ペルチェ素子搭載のスマホクーラー
現在、最も強力な冷却性能を持つのが「ペルチェ素子」を採用したスマホクーラーです。 ペルチェ素子とは、電気を流すと片面が冷え、もう片面が熱くなる半導体の一種です。 この冷える面をスマートフォンの背面に直接当てることで、CPUやバッテリーの熱を強制的に奪い去ります。
メリット:
- 冷却性能が非常に高い(製品によっては結露するほど冷える)
- 高負荷なゲームを長時間プレイしても熱ダレを防げる
デメリット:
- 動作させるために外部からの電源供給(モバイルバッテリーなど)が必要
- 比較的大型で重い製品が多い
- 価格が比較的高価
本気でオラドラをやり込む、あるいは他の高負荷なゲームも長時間プレイするという方には、最もおすすめできる選択肢です。
ファンタイプのスマホクーラー
スマートフォンの背面にファンで風を当て、気流によって熱を冷却するタイプです。 仕組みはシンプルですが、熱がこもるのを防ぐだけでも十分な効果を発揮します。
メリット:
- ペルチェ素子タイプより安価で軽量な製品が多い
- バッテリーを内蔵し、ケーブルレスで使えるモデルもある
- 手軽に導入できる
デメリット:
- ペルチェ素子ほどの強力な冷却性能はない
- ファンの動作音が気になる場合がある
「まずは手軽に試してみたい」「そこまで長時間プレイするわけではない」という方には、こちらがおすすめです。
冷却シート・グラファイトシート
スマートフォンに直接貼り付ける、シートタイプの製品です。 熱伝導率の高い素材(グラファイトなど)で作られており、CPU周りなどの一点に集中しがちな熱を、シート全体に素早く拡散させることで放熱を促します。
メリット:
- 薄くて軽く、スマートフォンのデザインや操作性を損なわない
- 電源が不要で、一度貼ればそのまま使い続けられる
- ケースの内側に貼り付けられる製品もある
デメリット:
- クーラーファンほどの積極的な冷却効果はない
- あくまで放熱を補助する役割
「大げさな機器は付けたくない」「普段使いの快適さを損なわずに、少しでも発熱を抑えたい」というミニマルな考えの方に最適なソリューションです。
やってはいけないNGな冷やし方
発熱が気になるあまり、間違った方法で冷やそうとするのは非常に危険です。 以下の行為は、スマートフォンの故障に直結する可能性があるため、絶対にやめてください。
- 保冷剤や氷で直接冷やす: 急激な温度変化により、スマホ内部に結露が発生し、基板がショートする原因になります。
- 冷蔵庫・冷凍庫に入れる: 上記と同じ理由で、内部結露のリスクが非常に高い危険な行為です。
- 水に濡らす・流水で冷やす: 最新のiPhoneは耐水性能がありますが、これは真水での静かな水没を想定したものです。 内部のパッキンは経年劣化しますし、水流を当てるのは想定外です。 絶対にやめましょう。
プレイ環境を見直すだけでも効果あり
特別なグッズを購入する前に、まずは基本的なプレイ環境を見直すことも重要です。
- スマホケースを外す: デザイン性の高いケースや、耐衝撃性の高い分厚いケースは、熱がこもる大きな原因になります。 プレイ中だけでもケースを外すことで、放熱効率は大きく向上します。
- 直射日光を避ける: 屋外や窓際など、直射日光が当たる場所でのプレイは避けましょう。 ゲームによる内部の発熱と、太陽光による外部からの加熱で、あっという間に高温になってしまいます。
- 充電を終えてからプレイする: 前述の通り、充電しながらのプレイは百害あって一利なしです。 プレイする前には、必ず充電を100%にしておき、ケーブルを外してからゲームを始める習慣をつけましょう。
まとめ
今回は、多くのプレイヤーを悩ませている「ジョジョの奇妙な冒険 オラオラオーバードライブ」の発熱とバッテリー消費問題について、その原因と対策を徹底的に解説しました。
最後に、今回のレビューのポイントをもう一度おさらいしましょう。
- 発熱の原因: オラドラの美麗なグラフィックが、最新スマホのCPU/GPUに高い負荷をかけ、大量の電力消費と発熱を引き起こしている。 これは高性能なゲームであるがゆえの宿命とも言える。
- 設定による対策: まずはコストのかからない「ゲーム内設定(フレームレート、解像度など)」と「iPhone本体設定(低電力モード、画面の明るさなど)」を見直し、パフォーマンスを最適化することが基本。
- 物理的な対策: 設定変更だけでは不十分な場合は、「ペルチェ素子クーラー」「ファンクーラー」「冷却シート」といった物理的な冷却グッズの導入が非常に効果的。
- プレイ環境の改善: 「ケースを外す」「充電しながらプレイしない」といった基本的な心がけも、発熱を抑えるためには重要。
オラドラは、間違いなくスマホゲームの歴史に残る素晴らしい作品です。 だからこそ、多くの人に長く、快適に楽しんでもらいたいと心から願っています。 今回紹介した様々な対策を試し、あなたに合った最適なプレイスタイルを見つけて、承太郎や仗助たちとの冒険を心ゆくまで楽しんでください。