ゲームジャーナリストの桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、大きな期待と共にリリースされた「エルデンリング ナイトレイン」がなぜ炎上してしまったのか、そしてオンライン主体のゲーム性に対する不満や、オフラインで遊びたいという声の真相が気になっていると思います。

私も発売日から本作をプレイし、総プレイ時間は150時間を超えました。 その経験から、世間で囁かれている評価と、実際にやり込んだからこそ見える本質には少しギャップがあると感じています。 なぜ期待は失望に変わり、多くのプレイヤーが「他人に足を引っ張られるのは辛い」と感じたのか。
この記事を読み終える頃には、エルデンリング ナイトレインが抱える問題点と、それでもなお輝く魅力、そして今後の可能性についての疑問が解決しているはずです。
- ナイトレイン炎上の核心
- マルチプレイの光と闇
- オフラインを望む声の理由
- 今後のアップデートへの期待
それでは解説していきます。

エルデンリング ナイトレインが炎上した根本的な理由
全世界で数々の賞を受賞した「エルデンリング」の名を冠した新作として、「ナイトレイン」は発売前から凄まじい期待を寄せられていました。 しかし、その期待値の高さゆえに、発売直後から多くの批判が噴出し、いわゆる「炎上」状態となってしまったのです。 その根底には、プレイヤーが抱いていたイメージと、実際のゲーム内容との間に存在した、いくつかの深刻なギャップがありました。

期待と現実の大きなギャップ
炎上の最大の原因は、多くのプレイヤーが抱いていた「エルデンリングの協力プレイ版」という期待と、実際のゲーム性との乖離にあります。
「協力プレイ=簡単になる」という幻想
多くのプレイヤーは、「エルデンリング本編は難しかったけれど、仲間と協力すればもっと気軽に楽しめるだろう」と考えていました。 強大なボスも、仲間と一緒なら乗り越えられるはず。 その期待は、しかし、ゲーム開始後わずか数時間で打ち砕かれます。
ナイトレインは、「協力プレイだから簡単になる」ゲームではありません。 むしろ、「協力プレイだからこそ難しくなる」ゲームなのです。
エルデンリング本編のようなソロプレイであれば、敵の動きだけに集中していればよかった。 しかし、ナイトレインでは常に味方の状況を把握し、ダウンした仲間を蘇生し、連携を意識した立ち回りを要求されます。 自分のことだけを考えていては、パーティーはあっという間に崩壊します。 この根本的なゲーム性の違いを理解できず、「思っていたのと違う」と感じたプレイヤーが続出したのです。 エルデンリング本編をのんびり探索するような感覚でプレイしようものなら、そのあまりの過酷さに衝撃を受けることでしょう。 これはもはや、全く別のゲームなのです。
求められるのは「連携」という名の新たなスキル
ナイトレインで求められるのは、純粋なアクションスキルだけではありません。 味方の体力はどれくらいか、誰が敵のヘイト(敵意)を稼いでいるか、いつ回復や蘇生に動くべきか。 戦況を常に把握し、最適解を判断し続ける「連携スキル」が不可欠です。
この要素は、従来のフロム・ソフトウェア作品にはなかった、新しい挑戦と言えます。 しかし、その挑戦が多くのライト層や、ソロプレイを好む既存ファンにとっては高すぎる壁となってしまいました。 結果として、「エルデンリングが楽しかったからナイトレインも楽しめるだろう」という安易な期待は裏切られ、「こんなはずじゃなかった」という不満の声がネット上を席巻することになったのです。
「マッチングガチャ」という名のストレス
ナイトレインの評価を著しく下げている要因の一つが、ランダムマッチング、通称「野良マルチ」における味方とのスキル格差問題です。 プレイヤーはこれを「マッチングガチャ」と呼び、その運要素の強さに疲弊しています。
味方次第で天国と地獄
1プレイに30分から40分という、決して短くない時間を要するこのゲームにおいて、マッチングする味方の質はクリアの成否を大きく左右します。
- 成功例(当たり): 全員がゲームを熟知しており、役割分担が自然とできている。 ピンチの仲間がいれば即座にカバーに入り、ボスのダウン時には一斉に最大火力を叩き込む。 阿吽の呼吸で難局を乗り越え、クリアした時の達成感はソロプレイでは味わえない格別なものです。
- 失敗例(ハズレ): ゲームの基本を理解していない初心者がいる。 協調性がなく、一人で突っ込んで勝手にダウンしてしまう。 キャラクターの特性を無視したアイテムを強奪していく。
このようなパーティーでプレイする30分間は、まさに苦行です。 クリアは絶望的で、ただただ時間だけが浪費されていく。 この「当たり」と「ハズレ」の振れ幅が非常に大きく、プレイヤーは毎回のマッチングに一喜一憂させられます。 この不安定さが、継続的なプレイを阻害する大きなストレスとなっているのです。
ランクシステムの不在
多くの対戦・協力型オンラインゲームでは、プレイヤーのスキルレベルに応じてマッチングを振り分ける「ランクシステム」が導入されています。 しかし、ナイトレインにはそうした機能がありません(2025年9月現在)。 そのため、プレイ時間2時間の初心者と、200時間超えの上級者が平気で同じ戦場に放り込まれる事態が発生します。
これは双方にとって不幸な状況です。 初心者側は、上級者のプレイスピードについていけず、何をすればいいか分からないままゲームが終わってしまいます。 一方、上級者側は、初心者のミスをカバーしきれず、本来の実力を発揮できないまま敗北の苦汁をなめることになります。
このミスマッチが、「他人に足を引っ張られるのが辛い」という不満の温床となっているのです。
初心者を突き放す高難易度と不親切なシステム
フロム・ソフトウェアのゲームは「死んで覚える」高難易度が持ち味ですが、ナイトレインはそのハードルが輪をかけて高いと言わざるを得ません。

マルチプレイで増幅される難しさ
敵の攻撃力や体力は、ソロプレイ時と比較してマルチプレイでは強化されます。 一人のミスがパーティー全体の崩壊に繋がりかねないため、プレッシャーはソロの比ではありません。 さらに、敵の攻撃対象が常に自分に向いているわけではないため、モーションが見切りにくく、回避のタイミングも掴みづらい。 これらの要素が絡み合い、ただでさえ高い難易度をさらに引き上げています。
不親切すぎるゲーム進行
ナイトレインは、ゲーム内での説明が極端に少ないです。 各キャラクターの追憶(ストーリー)を進めるにはどうすればいいのか、どこで重要なアイテムが手に入るのか、といった導線がほとんど示されません。 多くのプレイヤーは、自力での攻略を諦め、攻略サイトや動画を見ながらプレイすることを余儀なくされています。
「あえて分かりづらくすることで、プレイヤー間の情報交換を促す」というフロム・ソフトウェアの伝統的な手法は、確かにコミュニティを活性化させる側面もあります。 しかし、それが度を超すと、単なる「不親切」になってしまいます。 特に、オンラインで常に時間が制限されている本作において、手探りで進める余裕はありません。 結果として、多くの初心者が「何をすればいいか分からない」と途中で投げ出してしまう原因となっています。
頻発する途中抜け問題
マッチングガチャや高難易度に起因する問題として、「途中抜け」の多さが挙げられます。 これはゲーム体験を著しく損なう行為であり、多くのプレイヤーが不満を抱いています。
パーティーメンバーの動きを見て「この試合はクリアできそうにないな」と判断したプレイヤーが、早々に見切りをつけてセッションから離脱してしまうのです。 1プレイが長い本作において、勝ち目のない戦いに時間を費やすのを嫌う気持ちは理解できなくもありません。
しかし、一人でも欠けると戦力は大幅にダウンし、残されたプレイヤーの負担は増大します。 特に、ボス戦の直前などで抜けられると、残された側は絶望的な状況に陥ります。 この問題に対して、現状では有効なペナルティや救済措置が用意されておらず、プレイヤーのモラルに委ねられているのが実情です。 この無法地帯ともいえる状況が、プレイヤーのモチベーションを削いでいることは間違いありません。
特定キャラクターへのヘイト問題:「復讐者」のケース
オンラインゲームにおいて、特定のキャラクターや戦術に対する批判が生まれることは珍しくありません。 ナイトレインにおいては、特に「復讐者」というキャラクターが、一部のプレイヤーから強いヘイトの対象となっています。 これは、ゲームが抱える問題点を象徴する現象と言えるでしょう。
視界妨害という致命的な欠点
「復讐者」が嫌われる最大の理由は、彼女が召喚するファミリー(特に「フレデリック」と呼ばれるカボチャ頭の霊体)が、敵の姿を完全に覆い隠してしまうことがあるからです。 ナイトレインは、敵のモーションをギリギリで見切って回避・反撃するゲームです。 その敵の姿が見えなくなるというのは、近接戦闘を主とするプレイヤーにとっては致命的です。 タックルの予兆が見えず、致命的な一撃を食らってしまう。 パリィのタイミングが掴めず、反撃のチャンスを逃してしまう。 良かれと思って召喚されたファミリーが、味方の戦闘を著しく妨害してしまうのです。
プレイヤーの理解度と設計のミスマッチ
もちろん、全ての復讐者使いが批判されているわけではありません。 状況を判断し、ファミリーを召喚するタイミングを心得ている上手いプレイヤーも存在します。 しかし、キャラクターへの理解が浅いプレイヤーが使うと、意図せずして「利敵行為」になってしまう。 この問題は、単にプレイヤーのマナーが悪いというだけでなく、「味方の視界を妨害する可能性がある」というスキル設計そのものに起因するとも考えられます。
この「復讐者」問題は、ナイトレインがいかに「連携」と「相互理解」を重要視するゲームであるかを示しています。 自分の行動が味方にどのような影響を与えるかを常に考えなければ、最高のパフォーマンスは発揮できないのです。
エルデンリング ナイトレインの「オフラインで遊びたい」という声が殺到する背景
発売直後の炎上と、オンライン協力プレイならではのストレスから、「いっそオフライン専用にして欲しい」「ソロでじっくり遊びたい」という声が数多く上がるようになりました。 これは、単なるオンライン要素への批判ではなく、プレイヤーがフロム・ソフトウェアのゲームに何を求めているのかを示す、重要な意見と言えるでしょう。

他人に足を引っ張られたくないソロプレイヤーの叫び
オンライン協力プレイの最大のストレスは、前述の通り「自分ではコントロールできない要素」によってプレイ体験が左右されることです。 自分のプレイヤースキルがどれだけ高くても、味方のミス一つで全てが台無しになる可能性がある。 この理不尽さが、多くのソロ志向のプレイヤーを苦しめています。
彼らが求めているのは、エルデンリング本編のような体験です。 自分のペースで広大な世界を探索し、強大な敵とは己の力だけで対峙する。 勝利の栄光も、敗北の責任も、全て自分一人が享受する。 そのストイックなゲームプレイにこそ、フロムゲーの神髄があると感じているのです。 マッチングの運に一喜一憂し、他人の顔色をうかがいながらプレイすることに、彼らは魅力を感じません。 「他人のせいで負けたくない」——これこそが、オフラインを望む声の根底にある、偽らざる本音なのです。
現状のオフライン(ソロプレイ)モードの評価
プレイヤーからの多くの声を受け、開発側もアップデートによってソロプレイモードの難易度を緩和する調整を行いました。 これにより、発売当初よりは格段にソロでのクリアがしやすくなったのは事実です。
項目 | 発売当初のソロプレイ | 現在のソロプレイ(アップデート後) |
---|---|---|
敵の体力・攻撃力 | マルチプレイ基準に近く、非常に高い | ソロ専用に調整され、大幅に低下 |
蘇生 | 不可(一度の死がゲームオーバーに直結) | 1度だけ無条件で復活可能 |
クリアの現実性 | 極めて困難 | プレイヤースキル次第で十分に可能 |
しかし、この調整は諸刃の剣でもあります。 ナイトレインは、あくまでマルチプレイを前提としてデザインされたゲームです。 敵の配置やギミック、報酬のバランスなど、その多くが複数人でのプレイを想定しています。 そのため、ソロプレイでは本来の楽しさを十分に味わいきれない、というジレンマが生まれています。
強力なボスを一人で倒す達成感は確かにありますが、仲間と連携してギリギリの戦いを制した時のカタルシスには及びません。 ソロプレイは、あくまで「マルチプレイが苦手な人向けの救済措置」という域を出ず、ゲームの魅力を100%体験できるモードとは言い難いのが現状です。
オンライン専用ゲームであることの限界
長期的な視点で見ると、オンライン専用(あるいはオンライン主体)であることにはいくつかの懸念が伴います。
- 過疎化のリスク: 発売から時間が経ち、プレイヤー人口が減少すると、マッチングに時間がかかったり、そもそもマッチングしなくなったりする可能性があります。 特に、本作のように人を選ぶゲームでは、過疎化の進行が早いことも懸念されます。
- サービス終了の可能性: オンラインゲームである以上、いつかはサーバーが停止し、遊べなくなる日が来ます。 どれだけ面白いゲームでも、運営会社の都合一つで永遠に失われてしまうのです。
もし、完全なオフラインモードが実装されていれば、これらの心配は無用です。 プレイヤーは、サービス状況を気にすることなく、好きな時に好きなだけゲームの世界に没入できます。 パッケージを購入したユーザーが、半永久的にそのゲームを遊ぶ権利を持つ。 その「安心感」を求める声が、オフライン化を望む意見に繋がっている側面もあるのです。
開発はオフラインの声をどう受け止めているのか?
ソロモードの難易度調整という形で、開発側がプレイヤーの声に耳を傾けていることは明らかです。 彼らもまた、オンライン要素が一部のプレイヤーにとって高いハードルになっていることを認識しているのでしょう。
しかし、ゲームの根幹設計を覆し、完全なオフラインモードを実装するのは現実的ではないかもしれません。 ナイトレインのアイデンティティは、あくまで「困難を仲間と共に乗り越える」という点にあるからです。
期待されるのは、今後のアップデートによる「ソロプレイヤー向けコンテンツ」の拡充です。 例えば、一人で挑戦できる特別なボスや、オフライン専用のやり込み要素などが追加されれば、ソロ志向のプレイヤーもより満足できる体験が得られるかもしれません。 開発がオンラインとオフライン、双方のプレイヤーをどのように満足させていくのか、その手腕に注目が集まります。
エルデンリング ナイトレインの現状と今後の展望
発売直後の嵐のような批判を経て、ナイトレインは今、どのような状況にあるのでしょうか。 度重なるアップデートと、コミュニティの成熟によって、ゲームを取り巻く環境は少しずつ変化しています。 そして、やり込んだプレイヤーだけが見える、このゲームならではの面白さも確かに存在します。

度重なるアップデートによる改善点
開発チームは、プレイヤーからのフィードバックを受け、精力的にアップデートを続けています。 前述のソロ難易度調整をはじめ、様々なバランス調整が行われ、発売当初に比べれば格段にプレイしやすい環境が整いつつあります。
- キャラクターバランスの調整: 特定のキャラクターが強すぎたり弱すぎたりしないよう、継続的な性能見直しが行われています。
- バグ修正と安定性の向上: ゲームの進行を妨げる不具合などが修正され、より快適に遊べるようになっています。
- 新規コンテンツの追加: 新たな武器や異物(特殊な能力を持つアイテム)が追加され、戦略の幅が広がっています。
これらの地道な改善により、発売当初の理不尽さはかなり緩和されました。 もちろん、まだ多くの課題は残っていますが、ゲームをより良くしようという開発の意志は明確に感じられます。
やり込んだからこそ見える面白さとは?
批判的な意見が多い本作ですが、150時間以上プレイした私自身の結論を言えば、「やり込めば間違いなく面白いゲーム」です。 その面白さの本質は、困難な状況を乗り越えた先に待っている、極上の達成感にあります。
連携が噛み合った瞬間のカタルシス
野良マルチで、言葉も交わしていない見知らぬプレイヤーと、完璧な連携が決まった瞬間。 瀕死の味方をギリギリで蘇生し、その味方がボスの最後の一撃を決める。 絶望的な状況から、全員で知恵と勇気を振り絞って逆転勝利を掴み取る。 この瞬間の興奮と感動は、他のゲームではなかなか味わえません。 最初はバラバラだった個が、一つの目的のために「パーティー」として機能し始めた時、ナイトレインはその真価を発揮するのです。
攻略を確立していく過程
同じボスに何度も何度も挑み、パーティーメンバーと共に少しずつ攻略法を見出していく過程も、このゲームの醍醐味です。 「あの攻撃の後には隙ができる」「このタイミングで戦技を使えばダウンが取れる」 トライ&エラーを繰り返し、自分たちだけの必勝パターンを組み立てていく。 その過程で生まれる連帯感は、単なるゲーム仲間という以上の、特別な繋がりに感じられることでしょう。
初心者が今から始めるのはアリか?
「じゃあ、今から始めても楽しめるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。 結論から言えば、「条件付きでアリ」です。
環境は改善されているが、覚悟は必要
前述の通り、アップデートによって環境は改善されています。 また、発売から時間が経ち、ゲームに馴染めなかったプレイヤーが離脱した結果、コミュニティ全体の熟練度は上がっています。 これにより、野良マッチングの質も、発売当初に比べれば向上していると言えるでしょう。
しかし、このゲームが「高難易度のアクションゲーム」であり、「人を選ぶ」という本質は変わっていません。 エルデンリング本編をクリアした程度の経験があるか、あるいは、他のオンライン協力ゲームで高難易度コンテンツに挑戦した経験がある人でなければ、楽しむのは難しいかもしれません。 軽い気持ちで始めると、痛い目を見ることになるでしょう。
楽しむためのヒント
もし、これからナイトレインを始めるのであれば、友人や知人を誘い、ボイスチャットを繋ぎながらプレイすることを強く推奨します。 意思疎通がスムーズに取れるだけで、ゲームの難易度は劇的に下がります。 ミスを笑い合い、作戦を相談しながらプレイすれば、野良マルチのストレスとは無縁の、最高の協力プレイ体験が待っているはずです。
もし、ソロで始める場合は、まず初心者向けの解説動画などでゲームの基本の流れを予習しておくことをお勧めします。 序盤の目標は、以下の通りです。
- 降下後、近くの集落などで敵を倒し、ルーンを4,000ほど集める。
- 最寄りの「祝福」でレベルを2に上げる。(レベル1→2でステータスが大幅に上昇します)
- マップ上の黄色い教会アイコンを目指し、回復アイテム「聖杯瓶」の使用回数を増やす。
この序盤の動き方を知っているだけで、その後の生存率は大きく変わります。
今後のアップデートで期待されること
ナイトレインが今後、さらに多くのプレイヤーに受け入れられるためには、いくつかの課題を解決する必要があります。 コミュニティから特に強く望まれているのは、以下の点です。
- ランクマッチングシステムの実装: プレイヤーのスキルレベルに応じたマッチングを実現し、初心者と上級者の双方にとって快適なプレイ環境を提供する。
- 途中抜けへの対策強化: 悪質な途中抜けに対するペナルティを設け、残されたプレイヤーには何らかの救済措置(NPCの補充など)を導入する。
- コミュニケーション機能の拡充: 定型文チャットやエモートの種類を増やし、ボイスチャットなしでも最低限の意思疎通が図れるようにする。
- ソロプレイヤー向けコンテンツの拡充: オフラインでも楽しめる、やり込み要素のあるコンテンツを追加する。
これらの要望が実現されれば、ナイトレインは現在の「人を選ぶゲーム」から、より多くのユーザーが楽しめる「唯一無二の協力アクションゲーム」へと進化を遂げる可能性を秘めています。
まとめ
今回は、エルデンリング ナイトレインがなぜ炎上したのか、そしてオフラインを望む声が上がる理由について、深く掘り下げてきました。
本作は、「エルデンリング」という偉大な名前からくる過度な期待と、実際の「協力プレイならではのシビアなゲーム性」とのギャップによって、発売直後に厳しい評価を受けました。 味方との実力差がストレスに直結する「マッチングガチャ」、頻発する「途中抜け」、そして初心者を突き放す「不親切なシステム」は、今なお解決すべき課題として残っています。 「オフラインで遊びたい」という声は、こうしたオンラインならではのストレスから逃れたいという、プレイヤーたちの切実な願いの表れなのです。
しかし、その一方で、度重なるアップデートによる改善も進んでいます。 そして何より、高難易度のミッションを仲間と知恵を絞り、力を合わせて乗り越えた時の達成感は、他の何にも代えがたい、このゲームだけの魅力です。
エルデンリング ナイトレインは、決して万人に勧められるゲームではありません。 しかし、困難に立ち向かう覚悟と、仲間を信じる心を持ったプレイヤーにとっては、忘れられない体験を提供してくれるポテンシャルを秘めた作品です。 このレビューが、あなたが狭間の地で新たな戦いに挑むべきかどうかの、一つの判断材料となれば幸いです。