編集デスク スマホゲーム評論担当の橋本ユアです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、ポケポケに新しく実装されるパック「メガライジング」の収録カードや、その強さが気になっていると思います。 メガ進化という新しいギミックが環境にどう影響するのか、どのカードが当たり枠なのか、そして何より「このパック、引くべき?」と悩んでいらっしゃいますよね。
この記事を読み終える頃には、「メガライジング」の注目カードの強みや弱み、そしてご自身のデッキや資産状況に合わせてパックを引くべきかの疑問が解決しているはずです。
- 新ギミック「メガ進化」のルールと環境への影響
- 注目メガ進化ポケモン全種の徹底考察
- 強力な非エク・トレーナーズの評価
- 結論「メガライジング」は引くべきかの最終判断
それでは解説していきます。
新パック「メガライジング」の概要と環境への影響
まずは「メガライジング」でポケポケがどう変わるのか、全体像から見ていきましょう。 今回のパックは3パック同時実装、合計27枚ほどの新カードが追加される大型アップデートになりますね。 最大の目玉は、なんといっても「メガ進化」です。
メガ進化ポケモンのルールと特徴
メガ進化ポケモンは、既存のEXポケモンなどとは異なる、非常に強力なたねポケモン、あるいは1進化・2進化ポケモンとして登場します。 その最大の特徴は、「倒されたときにサイドを3枚取られる」という点です。
これはポケポケの対戦環境を根底から覆す可能性のあるルール変更です。 今までのサイドレースは、非エク(1枚)、EX(2枚)の組み合わせで「6枚」を取りきるゲームでした。 例えば、2-2-2や1-2-1-2といった流れが主流でしたよね。
しかし、メガ進化ポケモンが登場することで、「3-3」や「1-2-3」といった、よりスピーディーでダイナミックなサイドの取り合いが発生します。 たった2体のポケモンを倒しただけでゲームが終わる可能性がある、というのは本当に大きな変化です。
この「サイド3枚」という重いデメリットを背負う代わりに、メガ進化ポケモンは非常に高いHPと強力なワザを持っているのが特徴です。 HPラインは軒並み200を超えており、既存のデッキの多くはワンパン(一撃で倒すこと)が難しくなるでしょう。
既存環境(水君月光、ダクギラ)への影響予測
現在の環境は、ライコウ・スイクン・エンテイの「三犬」を軸にしたデッキや、ダークライとギラティナを組み合わせた「ダクギラ」デッキが非常に強力ですよね。 特に「水君月光(スイクン・ゲッコウガ)」デッキは、安定したドローと高い攻撃力で環境のトップに君臨しています。
メガ進化ポケモンの登場は、これらのデッキに大きな影響を与えそうです。
まず、HPの高さ。 例えばスイクンの「ブレイブサイクロン」やゲッコウガの「しゅりけんらんぶ」は強力ですが、HP210や220のメガ進化ポケモンを一撃で倒すのは難しいかもしれません。 そうなると、メガ進化側は「2回殴られる前に相手を倒す」か、「2回殴られても耐えられる回復手段を持つ」戦略が必要になります。
一方で、メガ進化側も「サイド3枚」のリスクを抱えています。 ダクギラデッキのような高火力デッキが、何らかの方法でメガ進化ポケモンをワンパンする手段(例えば、こだわりハチマキ+高打点ワザ)を見つけた場合、サイドを一気に3枚取られてしまい、非常に不利になります。
また、メガ進化ポケモンは進化前のポケモン(たねポケモン)が場に出る時間があります。 例えばメガギャラドスEXならコイキング、メガバシャーモならアチャモですね。 これらのたねポケモンが、ゲッコウガの「しゅりけんらんぶ」や、今回新しく登場するジラーチのワザで狙撃されてしまうと、メガ進化する前に倒されてしまいます。
「メガライジング」は、既存のデッキに「メガ進化という高HP・高リスクの相手をどう攻略するか」という新しい課題を与える一方で、メガ進化デッキ側にも「いかにして安全にメガ進化し、そのパワーを押し付けるか」という戦略を要求する、非常に奥深い環境になりそうですね。
「メガライジング」注目カード徹底解説:メガ進化ポケモン編
それでは、今回発表されたメガ進化ポケモンたちを1枚ずつ、私なりの視点で詳しく見ていきたいと思います。 皆さんの推しポケモンはいるでしょうか?
メガギャラドスEX(水)|圧倒的HPとエネ問題
まずは「メガギャラドスEX」です。 タイプは水、1進化ポケモンでHPは210と、メガ進化の中でも特に高い耐久力を誇ります。 ギャラドスらしいパワフルなステータスですよね。
ワザは4エネルギー(水3、無色1)で、山札から3枚トラッシュするという効果がついています。 ダメージ量はまだ不明ですが、おそらく高火力であることが予想されます。 逃げるエネルギーが3と重いので、一度バトル場に出たら簡単には引っ込めない、まさに「居座り型」のアタッカーですね。
強みと懸念点
強みは、なんといってもHP210という耐久力です。 これを一撃で倒せるポケモンは、現環境ではほとんどいないでしょう。 また、ワザの山札トラッシュ効果は、序盤であれば相手のデッキのキーカード(例えば、ふしぎなアメやサポートカード)を落とすことができれば、強力な妨害(ハンデス)になります。
しかし、懸念点も大きいです。 最大の課題は「4エネルギーの重さ」ですね。 ポケポケはエネルギー加速手段が限られているため、4エネをどうやって貯めるかが非常に重要です。 既存の水タイプにはカメックス(ばくりゅう)がいますが、2進化のカメックスと1進化のメガギャラドスを両立させるのはデッキスペース的にかなり難しいかもしれません。 そうなると、マナフィやタマンタのようなポケモンでエネルギーを守りながら、地道に手貼りしていくことになるでしょうか。
もう一つの懸念点は、進化前の「コイキング」です。 コイキングはHPが低く、非常に倒されやすいポケモンです。 ここをジラーチやゲッコウガに狙われると、メガギャラドスに進化する前にサイドを取られてしまいます。
新カード「コイキング」とのシナジー
幸い、今回新しい「コイキング」も収録されます。 このコイキングは「たきのぼりしんか」というワザを持っており、3エネルギーで山札からメガギャラドスEXを直接場に出して進化できます。 これにより、「メガギャラドスEXが手札に来ない」という事故を防ぐことができますね。
ただ、結局そのワザを使うために3エネルギーが必要なので、エネルギー問題の根本的な解決にはなっていません。 もし水タイプに強力なエネルギー加速カード(例えば、グッズでトラッシュからエネルギーをつけるなど)が追加されれば、評価は一気に変わると思います。
現状では「ロマン砲」の域を出ないかもしれませんが、HP210の制圧力は本物なので、専用のデッキ構築を考えるのが楽しそうな1枚です。
メガバシャーモ(炎)|高火力2エネアタッカー
続いては「メガバシャーモ」です。 こちらは2進化ポケモンで、HPは210。 ワザ「バーニング」が非常に強力で、2エネルギー(炎1、無色1)で120ダメージを与え、相手をやけど状態にします。 その代わり、ついているエネルギーを1個トラッシュする、という効果です。
逃げるエネルギーが1と軽いのも、非常に魅力的ですね。
強みと環境での立ち位置
メガバシャーモの強みは、なんといっても「2エネ120ダメージ+やけど」というコストパフォーマンスの高さです。 やけどのダメージ(20ダメージ)も含めれば、実質140ダメージを2エネで出せることになります。 これは、現環境のEXポケモン(HP170~180)の多くを2回で倒せる火力です。
さらに、メガ進化ポケモン同士の対決(HP210~220ライン)においても、140ダメージを2回与えれば合計280ダメージとなり、相手が「大きなマント」などでHPを上げていても確実に倒すことができます。 2進化という重さはありますが、「ふしぎなアメ」を使えば最速で立てることも可能です。
エネルギーをトラッシュするデメリットも、炎タイプにとってはメリットに変わる可能性があります。 例えば、既存のブースター(ブーストダッシュ)は、トラッシュから炎エネルギーを加速できます。 メガバシャーモがトラッシュしたエネルギーを、後続のポケモンやベンチのメガバシャーモが再利用する…といった美しいコンボが組めそうですね。
新カード「フレイムバッチ」との相性
そして、今回メガバシャーモを最強クラスに押し上げる可能性のあるカードが「フレイムバッチ」です。 これは、トラッシュから炎エネルギーを1枚、バトル場の炎ポケモンにつけるグッズです。
これが何を意味するかというと、メガバシャーモが「バーニング」でエネルギーをトラッシュしても、即座にフレイムバッチでエネルギーを補給できる可能性がある、ということです。 手貼りと合わせれば、実質デメリットなしで毎ターン120ダメージ+やけどを連発できるかもしれません。
弱点はやはり2進化であること。 アチャモやワカシャモ、そしてメガバシャーモとふしぎなアメを揃える必要があり、デッキの安定感が課題になります。 しかし、その爆発力は「メガライジング」の中でもトップクラスだと私は評価しています。 炎デッキが好きな方には、ぜひ狙ってほしいカードですね。
メガチルタリス(エスパー/無色)|ベンチ展開型アタッカー
次は「メガチルタリス」です。 こちらは1進化ポケモンで、HPは190。メガ進化としては少し低めですが、それでも十分な耐久力です。 タイプはおそらくエスパーになると思われます(ソース内ではギルガルドの恩恵を受けられると考察されているため)。
ワザは2エネルギーで、基本ダメージが40。 そこから「自分のベンチポケモンの数×30ダメージ」が追加されます。 ベンチを最大(5体)まで展開すれば、40 + (5 * 30) = 190ダメージを2エネで出せる計算になります。
強みとデッキ構築
1進化で2エネ起動、最大190ダメージというのは非常に強力です。 アグロ(速攻)デッキのアタッカーとして最適ですね。 メガバシャーモと違って「ふしぎなアメ」を必要としないため、デッキの安定感も高いです。
進化前のチルットはHP50なので、後述するサポートカード「ルチア」で簡単にサーチできるのも大きな強みです。 デッキの再現性が非常に高い、と言えるでしょう。
このカードを活かすには、とにかくベンチにポケモンを並べる必要があります。 そのため、ドローサポートができるポケモン(例えばライコウやスイクン)や、既存の強力なシステムポケモン(ニンフィアなど)と相性が良さそうです。 「ニンフィア・チルタリス」のようなデッキは、安定感と火力を両立できるかもしれませんね。
新カード「ギルガルド」とのシナジー
メガチルタリスの評価をさらに上げているのが、同じく新収録される「ギルガルド」の存在です。 ギルガルドはベンチにいるだけで、自分のエスパーまたは鋼ポケモンのワザのダメージを+30するという強力な特性を持っています。
もしメガチルタリスがエスパータイプなら、このギルガルドをベンチに1体置くだけで、最大火力が190→220ダメージに跳ね上がります。 HP210ラインのメガ進化ポケモンですら一撃で倒せる火力です。 ギルガルド自体は2進化ポケモンなので、両立させるのは簡単ではありませんが、実現できた時の爆発力は計り知れません。
ベンチにポケモンを並べること自体が火力アップにつながるため、「ベンチで効果を発揮する特性」を持つポケモン(ギルガルドやドレディアなど)と非常に相性が良い、デザインの美しいカードだと思います。 安定して高火力を出したい方におすすめですね。
メガカイロス(草)|コイントス上振れアタッカー
続いては「メガカイロス」です。 こちらはなんと「たねポケモン」のメガ進化です。HPは170。 メガ進化としてはHPが低く、弱点(炎)のリザードンなどにワンパンされてしまうのが気になりますね。
ワザは3エネルギーで80ダメージ。 さらにコインを1回投げ、オモテなら合計150ダメージになるという、運が絡むアタッカーです。
強みと懸念点
たねポケモンなので、場に出してすぐにアタッカーとして使えるのが最大の強みです。 進化の手間がかかりません。 運が良ければ3エネ150ダメージを出せるのも魅力です。
しかし、懸念点が非常に多いカードでもあります。 まず、HP170はメガ進化としては低すぎます。 これではサイドを3枚取られるリスクに見合っているとは言いがたいです。
そして、3エネルギーという重さ。 草タイプには現状、強力なエネルギー加速手段がありません(リーフィアなどはいますが)。 たねポケモンである強みを活かすなら、1エネや2エネで動けてほしかった、というのが正直な感想です。 150ダメージが確定でないのも安定感に欠けますよね。
草タイプはエリカやマサキといった優秀なサポートカードに恵まれていますが、肝心のアタッカーがマッシブーンやマスカーニャで止まっている印象でした。 メガカイロスも、その状況を大きく変えるカードにはならないかもしれません。
相方としては、同じ草タイプでエネルギー加速ができるリーフィアが考えられますが、デッキの安定感やカイロス自体のパワーを考えると、環境で活躍するのは少し難しいかな、と現時点では評価しています。
メガアブソルEX(悪)|超強力なサポート妨害
来ました、個人的に大注目のカード「メガアブソルEX」です。 こちらもメガカイロスと同じく「たねポケモン」で、HPは170。 HPの低さは気になりますが、このカードの強さはそこではありません。
ワザ「ダークネスクロー」は、2エネルギーで80ダメージを与えつつ、なんと「相手の手札をすべて見て、その中からサポートを1枚選び、トラッシュする」という驚異的な効果を持っています。
圧倒的な妨害性能
これは、本当に強いです。 2エネという軽さで動き出せる上に、80ダメージという最低限の打点も確保しています。 しかし、真価はダメージではなく妨害効果です。
ポケポケにおいて、サポートカード(博士の研究、アクロマ、グズマなど)はデッキの根幹です。 それを相手の手札を見ながら確実にトラッシュできるというのは、相手の動きを完全に止めてしまうほどのパワーを持っています。 特に、次のターンに使おうとしていた「グズマ」や「アカギ」をトラッシュできれば、こちらの瀕死のポケモンを守ることにも繋がります。
さらに、悪タイプには専用のどうぐ「あくのペンダント」がありますよね。 あれは相手の手札を見て、1枚を山札に戻す効果でした。 メガアブソルは「トラッシュ」なので、山札に戻って再利用される心配もありません。
「メガアブソル単」デッキの可能性
このカードは、単体でデッキの主軸になれるほどのポテンシャルを秘めています。 例えば「メガアブソル単」のようなデッキを組み、ペンダントとダークネスクローで相手の手札を徹底的に妨害し続ける戦略が考えられます。 相手がサポートをトップデッキ(山札の一番上から引くこと)で引かない限り、何もできなくなる可能性があります。
HP170という低さも、ダークネスクローで相手の「アカギ」や「グズマ」を抜き続けることで、ベンチに逃げたメガアブソルが倒されにくくなる、という形でカバーできるかもしれません。
弱点は、やはり打点の低さです。 80ダメージではメガ進化ポケモンを倒すのに3回もかかってしまいます。 そのため、相方としてダークライのような高火力アタッカーや、後述するサザンドラのようなサポート役が必要になるでしょう。
とはいえ、この妨害性能は唯一無二です。 相手の戦略を崩して勝ちたい、という方には最高のカードになると思います。 私もぜひ使ってみたい1枚ですね。
メガデンリュウ(雷)|ライコウとのシナジー抜群なばら撒き
メガ進化ポケモンの最後は「メガデンリュウ」です。 2進化ポケモンで、HPはおそらく210か220でしょう。 ワザ「ライトニングランサー」は3エネルギーで100ダメージ。 さらに、相手のベンチポケモンにランダムで3回、選ばれたポケモン全員に「選ばれた回数×20ダメージ」を与えます。
強みとライコウとの相性
一見すると、3エネ100ダメージは少し物足りなく感じるかもしれません。 しかし、このカードの真価は、現環境最強のドローサポートポケモンである「ライコウ」と抜群に相性が良い点です。
ライコウは、ドローしながらベンチに20ダメージを与えるワザを持っています。 メガデンリュウが場に出るまでの間、ライコウでドローを進めつつ、相手のベンチポケモンをあらかじめ削っておくことができます。
そしてメガデンリュウが立ち、アカギなどでその削ったポケモンを呼び出します。 「ライトニングランサー」の100ダメージと、ライコウで削ったダメージを合わせて相手を倒しつつ、ベンチへのばら撒きダメージも入ります。 もし、ばら撒きダメージがライコウで削っていた別のポケモンに集中すれば、一気にサイドを2枚、3枚と取ることも夢ではありません。
このランダムなばら撒きは、相手に対応を強制させます。 ばら撒きダメージを分散させるためにベンチを広げざるを得ませんが、下手にHPの低いポケモンを並べると、そこがライコウやアカギの的になってしまいます。 非常にテクニカルで強力なコンボデッキが組めそうですね。
エネルギー問題の解決
3エネルギーという重さも、雷タイプにとっては問題になりにくいです。 ライコウ自身がドローでパーツ(エレキコードやエネルギーつけかえ)を引き込めますし、雷タイプはエネルギーを回すカードが豊富です。 安定してメガデンリュウを起動させることができるでしょう。
メガバシャーモのような派手な火力はありませんが、ライコウという最強の相棒を得て、環境で活躍する可能性が非常に高いメガ進化ポケモンだと評価しています。
メガピジョット実装の可能性(ポッポの収録)
今回、メガ進化ポケモンとしては発表されていませんが、収録カードの中に「ポッポ」が確認されています。 このポッポのイラストには、なんとピカチュウが一緒に描かれているんです。 これは非常に珍しいことで、運営からの「何か」を示唆している可能性が高いですよね。
おそらく、残りのメガ進化枠(無色タイプ)として「メガピジョット」が実装されるのではないでしょうか。 もしメガピジョットが来るなら、ポッポが「ルチア」のサーチに対応するHP50であることも追い風です。 まだ見ぬメガ進化にも期待が高まりますね。
「メガライジング」注目カード徹底解説:非エク・トレーナーズ編
メガ進化ポケモンが主役なのは間違いありませんが、「メガライジング」は脇を固める非エクポケモンやトレーナーズカードも非常に強力です。 こちらもしっかりチェックしていきましょう。
ジラーチ|コイキング・ベビーキラー
まずは「ジラーチ」です。 たねポケモンでHP50。ワザ「ほしおとし」は、エネルギーなしで相手のベンチポケモン1匹に20ダメージを与えます(コイン判定あり?)。 ※ソースでは詳細不明だが、ベビー・コイキングが終わると言及あり
これは、特定のデッキに対する強力なメタカード(対策カード)になります。 ターゲットは、メガギャラドスデッキの「コイキング」(HP30)や、各種デッキで採用されるベビーポケモン(ピチュー、ブビィなど)です。 これらのHPが低いポケモンを、エネルギーなしで倒せる可能性があります。
メガギャラドスが流行るようなら、多くのデッキにこのジラーチが採用されるかもしれませんね。 HP50なので「ルチア」でサーチできるのも便利です。 可愛いイラストに反して、やっていることはなかなかに強力です。
サザンドラ|自傷エネ加速の可能性
こちらは2進化の悪ポケモン「サザンドラ」です。 特性が非常に面白く、自分の番に1回、エネルギーゾーンから悪エネルギーを2個まで選び、自分のポケモンにつけることができます。 その代わり、この特性を使うたびにサザンドラ自身が30ダメージを受けます。
強みとデッキ構築
エネルギーゾーンから、つまり手札からではなく、すでに場に出ているエネルギーを自由に動かせる(付け替えられる)という解釈でよさそうです。 ※ソースでは「エネルギーゾーンから悪エネルギーを2個出す」とも読めるため、トラッシュからの加速、あるいは手札からの追加貼りの可能性もあります。ここでは「場からの付け替え」として考察します。
もし「場からの付け替え」であれば、バトル場でワザを使ったポケモンのエネルギーを、即座にベンチの次のアタッカーに回すことができます。 自傷ダメージは痛いですが、エネルギーを柔軟に動かせるのは強力です。
もし「トラッシュからの加速」や「手札からの追加貼り」だとしたら…評価は爆発的に上がります。 特にメガアブソルとの相性が抜群です。 メガアブソルが2エネでワザを使った後、サザンドラでエネルギーを補充したり、ベンチの別のアブソルを即座に起動させたりできます。
ワザも3エネ130ダメージとそこそこですが、エネルギーを全部トラッシュしてしまうため、特性との噛み合いは少し考える必要がありますね。 2進化という重さがネックですが、悪デッキの潤滑油として面白い存在になりそうです。
ギルガルド|ベンチからの打点サポート
先ほどメガチルタリスの部分でも触れましたが、「ギルガルド」も非常に強力なサポートポケモンです。 2進化の鋼ポケモンで、ベンチにいるだけで自分のエスパーまたは鋼ポケモンのワザのダメージを+30します。
重複する強力なバフ
この特性は重複するため、ギルガルドを2体立てればダメージは+60になります。 メガチルタリス(エスパー)の火力を上げるだけでなく、もし今後「メガメタグロス」や「メガボスゴドラ」のような強力な鋼タイプのメガ進化が実装された場合、このギルガルドは必須のサポートカードになるでしょう。
自身も3エネ70ダメージ(特性込みで100ダメージ)のワザを持っていますが、基本的にはベンチで特性を発動させるのがメインの役割になりますね。 進化の手間はかかりますが、リターンは非常に大きいカードです。
ヌメラ|強力なエネ妨害特性
個人的に「メガアブソル」の次に注目している非エクが、この「ヌメラ」です。 たねポケモンでHPは40と低いですが、特性が反則級に強いです。 なんと、「相手ポケモンのワザのエネルギーを、無色エネルギー1個ぶん増やす」という効果を持っています。
環境を激変させる可能性
これは、ムーランド(とおぼえ)と同じ効果を、たねポケモンが持っているということです。 HP40なので倒されやすいですが、バトル場にいるだけで相手の動きを大幅に遅らせることができます。
例えば、1エネで動けるはずだったベビーポケモン(ピチュー、ブビィ)が、エネルギーを2個つけないとワザが使えなくなります。 ライコウやスイクンも、2エネワザが3エネ要求になります。 これは序盤の展開において、致命的な遅れを生み出します。
ヌメルゴン(進化先)が強ければもちろんですが、このヌメラ単体でも、妨害デッキのパーツとして採用される価値が十分にあります。 環境を定義しかねない、非常に危険なカードだと思います。
フレイムバッチ(グッズ)|炎タイプ待望のエネ加速
トレーナーズの目玉は、まず「フレイムバッチ」です。 自分のトラッシュから炎エネルギーを1枚選び、バトル場の炎ポケモンにつけるグッズカード。
これは、炎タイプにとって革命的なカードです。 これまで炎タイプは、ブースター以外に能動的なエネ加速手段が乏しく、瞬間火力はあっても継続的な戦闘が苦手でした。
このカードの登場により、
- メガバシャーモのトラッシュデメリットを帳消しにする。
- エンテイ(ほのおのうず)のトラッシュデメリットを軽減する。
- ガオガエン(フレアドライバー)の自傷ダメージで溜まったエネルギーを、倒された後に後続が再利用する。 といった、多彩な動きが可能になります。
特に、手貼り+フレイムバッチで、1ターンに2枚のエネルギーをつける動きは非常に強力です。 炎デッキを組むなら、間違いなく必須級のカードになるでしょう。
オボンのみ(どうぐ)|メガ進化と好相性の回復アイテム
どうぐカード「オボンのみ」も強力です。 ターンの終わりに、残りHPが半分以下なら、HPを30回復し、その後トラッシュされます。
即時回復ではないため、「きずぐすり」とは使い分けが必要ですが、このカードの強みは「どうぐ」であることです。 つまり、相手のハンデス(マーズなど)の影響を受けずに、あらかじめ貼っておくことができます。
メガ進化との相性
このカードは、特にHPが高いメガ進化ポケモンと相性抜群です。 メガ進化ポケモンは、前述の通りワンパンされにくいです。 つまり、「2回殴られて倒される」ケースがほとんどです。
相手が1回目の攻撃でHPを半分以上削ってきた場合、オボンのみが発動してHPが30回復します。 この「30」という数字が絶妙で、相手の2回目の攻撃をギリギリ耐えられるようになる可能性が非常に高いです。 2パン(2回攻撃)で倒されるところを3パン(3回攻撃)にずらすことができれば、こちらは1回多く攻撃できることになり、サイドレースで圧倒的に有利になります。
「おおきなマント」(HP+20)とどちらを採用するかはデッキによりますが、ワンパンされにくいメガ進化デッキにおいては、「オボンのみ」の方が強力に働く場面が多いのではないかと私は予想しています。
ルチア(サポート)|最強クラスの展開カード
サポートカードで最も注目されているのが「ルチア」です。 山札から「HP50以下のたねポケモン」をランダムに2枚手札に加える効果です。
これは、ポケカ(本家)の「なかよしポフィン」に似た効果で、序盤の展開を爆発的に安定させます。 ポケポケはデッキ枚数が20枚と少ないため、序盤にたねポケモンを並べられるかどうかは死活問題です。
サーチ対象の強力なポケモンたち
「メガライジング」環境で、HP50以下のたねポケモンには誰がいるでしょうか。
- チルット(メガチルタリスの進化元)
- コイキング(メガギャラドスの進化元)
- ジラーチ(メタカード)
- ポッポ(メガピジョット?の進化元)
これらを1枚のサポートで2枚も持ってこられるのは、破格の性能です。 特にメガチルタリスデッキでは、チルットを並べることがそのまま火力アップにつながるため、ルチアは絶対に欠かせないカードになります。
後半に引くと役割が薄くなるという弱点はありますが、ポケポケのデッキ圧縮速度を考えれば、序盤に引ける確率は高いです。 デッキの安定性を求めるなら、ぜひとも手に入れたいサポートですね。
ハルカ(サポート)|評価が分かれるポケモン入れ替え
もう1枚のサポート「ハルカ」は、少し評価が難しいカードです。 山札からポケモンをランダムに2枚手札に加え、その後、手札からポケモンを2枚山札に戻します。
手札の不要なポケモン(例えば、進化してしまった後のたねポケモンなど)を、山札の必要なポケモン(進化先など)と入れ替えることができます。 手札が1枚減ってしまう(ハルカを使ったぶん)のがネックですが、事故を軽減する効果はあります。
ただ、ポケポケはドローサポートが強力なので、このカードを使ってまでポケモンを入れ替えるよりは、博士の研究やアクロマで一気に手札を入れ替えた方が早い場面も多そうです。 ルチアのように手札が増えるわけではないので、採用はデッキを選ぶかな、というのが私の見解です。 特定のコンボ(例:ルチアでサーチ→ハルカで進化先と入れ替え)を狙うデッキでは輝くかもしれません。
結論:「メガライジング」は引くべきか?
さて、ここまで注目カードを詳しく見てきましたが、いよいよ結論です。 この「メガライジング」は引くべきなのでしょうか?
私の答えは、「ほぼ全てのプレイヤーが引くべき」です。
環境が間違いなく激変します。 メガ進化という新しい軸が加わることで、既存のデッキも戦略の見直しを迫られます。 この新しい環境に対応するためにも、新カード、特に強力なメガ進化ポケモンやトレーナーズは必須になると考えられます。
メガライジングの当たり枠(Tierリスト風)
私、橋本ユアが独断で選ぶ「メガライジング」の当たり枠をTier(段階)でご紹介しますね。
【Tier 1】(絶対に手に入れたいカード)
- メガバシャーモ: 2エネ高火力と「フレイムバッチ」のシナジーが最強クラス。炎デッキの新たなエース。
- メガアブソルEX: 唯一無二のサポート妨害性能。環境を定義する可能性あり。
- メガデンリュウ: ライコウとのコンボが強力無比。安定感と制圧力を両立。
- ルチア (サポート): 序盤の安定感が劇的に向上する。多くのデッキで必須枠。
- フレイムバッチ (グッズ): 炎タイプ革命。炎デッキを使うなら4枚必須レベル。
【Tier 2】(非常に強力。デッキの軸になる)
- メガチルタリス: 1進化・2エネ・高火力の安定アタッカー。ギルガルドとのコンボも◎。
- ヌメラ: たねポケモンで相手の動きを縛る強力な特性。
- オボンのみ (どうぐ): メガ進化デッキの耐久力を支えるキーパーツ。
【Tier 3】(特定のデッキで輝く)
- メガギャラドスEX: エネ問題が解決すれば化ける。ロマン砲だがパワーは本物。
- ジラーチ: メガギャラドスやベビーポケモンへの強力なメタ。
- ギルガルド: エスパー・鋼デッキの火力を底上げするサポーター。
- サザンドラ: 悪デッキのエネルギー管理を担うテクニカルな1枚。
【Tier 4】(今後に期待・局所的)
- メガカイロス: 現状ではパワー不足感が否めない。草タイプの追加強化待ち。
- ハルカ (サポート): 採用が難しいが、特定のコンボデッキでは活路あり。
現環境デッキを握っている人は引くべき?
引くべきです。 特に「水君月光」や「ダクギラ」など、今の環境デッキをメインで使っている方こそ、新しいメガ進化への対策が必要になります。
例えば、「オボンのみ」をつけたHP210のメガバシャーモを、あなたのスイクンは2回で倒せるでしょうか? 「ヌメラ」がバトル場にいて、ワザのエネルギー要求が1増えたらどうしますか? 「メガアブソル」に「グズマ」をトラッシュされたら?
また、メガデンリュウ&ライコウ、メガバシャーモ&フレイムバッチのように、既存の強力なカード(ライコウ、エンテイなど)をさらに強化するカードも多いため、現有戦力のアップデートのためにも引く価値は非常に高いです。
新規・復帰プレイヤーは引くべき?
絶対に引くべきです。 環境がリセットされるこのタイミングは、新規・復帰プレイヤーにとって最大のチャンスです。 これまでのカード資産の差が、メガ進化という新しいパワーカードの登場によって、ある程度フラットになります。
特に「メガチルタリス」や「メガアブソルEX」は、比較的少ない資産でも強力なデッキが組める可能性があります。 「ルチア」のような汎用サポートをここで揃えておくことも、今後のポケポケライフにとって大きなプラスになりますよ。
私(橋本ユア)の注目デッキと戦略
私が「メガライジング」で特に注目しているのは、「メガアブソル・サザンドラ」と「ライコウ・メガデンリュウ」の2つです。
「メガアブソル・サザンドラ」は、アブソルの妨害で相手の動きを止めながら、サザンドラでエネルギーを管理し、アブソルやダークライで着実にダメージを与えていくコントロールデッキです。 相手のやりたいことをさせずに勝つ、というのがとても楽しそうですよね。
「ライコウ・メガデンリュウ」は、現環境のライコウの強さをさらに引き上げる、正統派の強力デッキになると思います。 ライコウで盤面を整え、メガデンリュウで一気に制圧する流れは、安定感も火力も抜群でしょう。
まとめ
今回は、新パック「メガライジング」の注目カードを徹底的にレビューしてきました。
「メガ進化」というサイド3枚のリスク&リターンが、ポケポケの戦略を大きく変えることは間違いありません。 どのメガ進化も個性的で、新しいデッキを組むのが今からとても楽しみですね。
特に「メガバシャーモ」「メガアブソルEX」、そして「ルチア」「フレイムバッチ」といったトレーナーズは、今後の環境の中心になる可能性が非常に高いです。
皆さんもぜひ、このエキサイティングな新環境に飛び込んで、お気に入りのメガ進化ポケモンと一緒に勝利を目指してみてください。
それでは、また次回のレビューでお会いしましょう。 スマホゲーム評論担当の橋本ユアでした。






