ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、『ポケモン レジェンズ Z-A』の通信交換コードについて、特に「大切な色違いやオヤブンを交換に出しても大丈夫なのか?」という点が気になっていると思います。 便利なシステムだと聞く一方で、危険なトラブルに巻き込まれる可能性も囁かれており、不安に感じている方も少なくないでしょう。

この記事を読み終える頃には、通信交換コードの仕組みから、なぜ貴重なポケモンを交換に出してはいけないのか、そして大切なポケモンを安全に進化させるための具体的な方法まで、すべての疑問が解決しているはずです。
- 通信交換コードの仕組みと絶大な利便性
- 色違いやオヤブンの交換に潜む深刻な危険性
- 大切なポケモンを詐欺から守るための安全対策
- トラブルを回避する交換掲示板の正しい活用術
それでは解説していきます。



『ポケモン レジェンズ Z-A』の通信交換コードの基礎知識
まずは基本から押さえていきましょう。 『ポケモン レジェンズ Z-A』(以下、レジェンズZA)における通信交換コードとは何か、その仕組みや文化的な背景について詳しく解説します。 このシステムを正しく理解することが、後のトラブル回避にも繋がります。
通信交換コードの基本的な仕組み
通信交換コードとは、特定の8桁の数字(パスワード)をプレイヤー同士で合わせることで、インターネットを介して特定のポケモンを交換できる非公式のマッチングシステムです。

例えば、あなたがゴーストをゲンガーに進化させたいとします。 その場合、ゴーストの通信進化用にコミュニティで決められている特定のコード(例えば「0001-0001」など)を入力します。 すると、同じ目的で同じコードを入力した世界中のどこかのプレイヤーと自動的にマッチングされ、お互いのゴーストを交換することで、双方のゴーストがゲンガーに進化するという仕組みです。
このシステムの最大の利点は、友人や知人がいなくても、また、交換掲示板で面倒なやり取りをしなくても、不特定多数のプレイヤーと手軽に通信交換が完結する点にあります。 図鑑完成を目指す上で、通信進化が必要なポケモンは避けて通れない壁です。 その壁を非常に低くしてくれる画期的なシステムと言えるでしょう。
なぜ非公式なのに安全と言われるのか?
ここで重要なのは、この通信交換コードは任天堂や株式会社ポケモンが公式に提供しているものではない、ということです。 あくまでプレイヤーコミュニティの中で、「このポケモンを進化させたい人はこの番号を使いましょう」という暗黙の了解として自然発生的に生まれた文化なのです。
「非公式なら危険じゃないのか?」と心配になるかもしれませんが、基本的な利用においては安全です。 その理由は以下の通りです。
- ゲームの正規機能を利用している:特別なソフトや改造機器を使うわけではなく、ゲーム内に実装されているパスワード付き通信交換機能を使っているだけです。
- 改造やチート行為ではない:システムの穴を突くような不正行為ではないため、利用が原因でアカウントが停止(BAN)されるといったリスクはまずありません。
- 世界的な実績がある:この文化は『ポケットモンスター ソード・シールド』の頃から存在し、『ポケモン レジェンズ アルセウス』や『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』でも受け継がれてきました。世界中の何百万人というプレイヤーが利用してきた実績があります。
ただし、これはあくまで「システム利用の安全性」です。 交換する相手が常に善意のプレイヤーであるとは限らない、という「対人リスク」が常に存在することを、絶対に忘れてはいけません。 この点が、今回のレビューの核心部分となります。
前作『アルセウス』の「つながりのヒモ」が廃止された背景
前作『ポケモン レジェンズ アルセウス』には、「つながりのヒモ」という画期的なアイテムがありました。 これを使えば、通信交換をせずとも一人で通信進化させることができ、多くのプレイヤーから絶賛されました。

では、なぜレジェンズZAではこの便利なアイテムが廃止されたのでしょうか。 これには、ゲームデザインの根本的な思想が関係していると私は分析しています。
『アルセウス』は、ヒスイ地方という過去の世界が舞台であり、オンライン要素よりもシングルプレイでの没入感が重視されていました。 そのため、「つながりのヒモ」はソロプレイヤーへの救済措置として非常に理にかなった存在でした。
しかし、レジェンズZAの舞台は未来のミアレシティです。 PVからも分かる通り、人とポケモンが共存し、プレイヤー同士の繋がりや交流が再びテーマの主軸に戻ってきています。 オンライン機能が完全復活し、「プレイヤー同士の交流を通してゲームを楽しんでほしい」という開発者の意図の表れとして、「つながりのヒモ」は役目を終え、廃止されたと考えるのが自然でしょう。 だからこそ、レジェンズZAではプレイヤー同士の協力が不可欠となり、通信交換コードの重要性がこれまで以上に高まっているのです。
【最重要】通信交換コードで色違いやオヤブンを出してはいけない理由
ここからが本題です。 通信交換コードは図鑑埋めにおいて絶大な効果を発揮しますが、使い方を誤ると取り返しのつかない事態を引き起こします。 なぜ、苦労して手に入れた色違いや貴重なオヤブンを、このシステムで交換に出してはいけないのか。 その理由を、具体的なリスクと共に徹底的に解説します。

理由1:詐欺・持ち逃げのリスクが極めて高い
最大の理由は、悪意を持ったプレイヤーによる詐欺や持ち逃げのリスクが非常に高いからです。
通信交換コードのシステムは、あくまで「同じ目的のプレイヤー同士がマッチングするだろう」という性善説に基づいています。 しかし、このシステムを逆手に取り、貴重なポケモンを騙し取ろうと企むプレイヤーが残念ながら一定数存在します。
悪質なプレイヤーの手口
手口は非常にシンプルかつ悪質です。
- 彼らは、色違いポケモンの交換が活発に行われるであろうコード(例えば、色違い交換用の暗黙のコードなど)や、通常の通信進化用コードを監視しています。
- あなたが貴重な色違いのゴーストを交換に出したとします。
- その瞬間を狙って、彼らは価値の低い通常のポケモン(例えばコフキムシなど)を交換に出してきます。
- あなたが「相手が間違えたのかな?」と一瞬戸惑った隙に、あるいは操作ミスを誘うように、交換を成立させてしまいます。
成立した瞬間、あなたの色違いゴーストは相手の手に渡り、二度と戻ってくることはありません。 通信交換コードは完全に匿名であり、相手を特定する手段も、運営に補填を求めることも不可能なのです。
理由2:「返してくれるだろう」という期待の危険性
「同じポケモン同士を交換するコードなのだから、相手も色違いを出してくれるはず」 「間違えて通常色を出してきたとしても、後で返してくれるだろう」
こういった期待や性善説は、残念ながら通用しません。 むしろ、その心理的な隙を突いてくるのが詐欺師です。
不特定多数とマッチングするこのシステムでは、相手がどんな人物なのか全く分かりません。 言葉を交わすことも、相手のプロフィールを見ることもできません。 あるのは、画面に表示されるキャラクター名と、交換に出されるポケモンだけです。
このような状況で「相手の善意」を期待するのは、無防備に過ぎます。 特に色違いやオヤブンといった、入手に多大な時間と労力がかかるポケモンは、悪意あるプレイヤーにとって格好の餌食です。 彼らは最初から騙し取るつもりで参加しており、返却するという選択肢は微塵も持ち合わせていません。
理由3:改造ポケモンを送り付けられる二次被害
持ち逃げだけでなく、さらに悪質な二次被害に遭う可能性も否定できません。 それが、改造ポケモンの送り付けです。
悪質なプレイヤーは、不正なツールで生成した異常なステータスを持つポケモン(改造ポケモン)を交換に出してくることがあります。 もしあなたがそれを受け取ってしまうと、以下のような深刻なリスクに晒される可能性があります。
- セーブデータ破損:異常なデータがゲームに干渉し、最悪の場合、あなたの数十時間、数百時間に及ぶプレイ記録が詰まったセーブデータが破損する恐れがあります。
- オンライン機能の利用制限:不正なポケモンを所持していることが検知され、公式からオンライン機能の利用を制限される(アカウントBAN)リスクもゼロではありません。
- 意図せず自分が加害者になる:受け取ったポケモンが改造だと知らずに、他のプレイヤーとの交換(マジカル交換など)に出してしまい、意図せず不正なデータを拡散させてしまう加害者側になってしまう可能性もあります。
大切なポケモンを失うだけでなく、ゲームプレイそのものが脅かされるリスクがあるのです。 この危険性を考えれば、安易に貴重なポケモンを見知らぬ相手との交換に出すべきではないことがお分かりいただけるでしょう。
理由4:失った時の精神的ダメージは計り知れない
最後に、精神的な側面です。 何十時間、時には何百時間も粘ってようやく出会えた色違いポケモン。 巨体とオーラを放つ、捕獲に苦労したオヤブン。 それらは単なるゲームデータではなく、あなたの努力と時間の結晶であり、特別な思い入れのある相棒のはずです。
そんな大切な相棒を、一瞬の不注意や悪意によって理不尽に奪われた時の喪失感と怒りは、計り知れません。 「あの時、交換に出さなければ…」という後悔は、その後のゲームプレイのモチベーションを著しく低下させ、最悪の場合、ゲームそのものを楽しめなくなってしまうことにも繋がりかねません。
ゲームは楽しむためにあるものです。 たった一度の過ちでその楽しみを全て失ってしまうリスクを冒してまで、不特定多数との通信交換コードを利用する価値は、貴重なポケモンに関しては「全くない」と断言します。
安全に通信進化させるための具体的な手順と自衛策
では、どうすれば大切なポケモンを失うことなく、安全に通信進化させることができるのでしょうか。 ここからは、状況に応じた具体的な手順と、自分の身を守るための自衛策を詳しく解説していきます。
【図鑑埋め用】通常のポケモンを安全に交換する手順
まずは、色違いやオヤブンではない、図鑑埋め目的の通常のポケモンを交換する際の手順です。 これらは比較的リスクが低いですが、それでも最低限の注意は必要です。
- 事前準備:Nintendo Switch Onlineに加入していることを確認します。
- メニューを開く:ゲーム内で「Xボタン」を押し、メニューから「通信」→「通信交換」を選択します。
- インターネット通信を選択:「遠くの人と交換」を選び、インターネットに接続します。
- コード入力:「パスワードを設定して交換」を選び、交換したいポケモンに対応した8桁のコードを入力します。コードは後述の一覧を参考にしてください。
- マッチング待機:「交換相手を探しています…」と表示されたら、マッチングするまで待ちます。
- 【最重要】相手のポケモンを確認:マッチングが成立すると、相手が交換に出しているポケモンが表示されます。ここで必ず、自分が求めているポケモンと同じポケモン(ゴーストならゴースト)が出されているかを確認してください。
- 交換実行 or 拒否:相手のポケモンが正しければ交換を進めます。もし違うポケモンが出されていた場合は、ためらわずに「Bボタン」でキャンセル(交換拒否)してください。
この「6. 相手のポケモンの確認」を徹底するだけで、通常のポケモン交換におけるトラブルはほぼ防ぐことができます。
【コピペOK】通信進化ポケモン別コード一覧(予測)
レジェンズZAで登場が予測される通信進化ポケモンの交換コード一覧です。 これらのコードは過去作の傾向からコミュニティで定着する可能性が高い番号です。
交換に出すポケモン | 進化後のポケモン | 推奨コード | 備考 |
---|---|---|---|
ゴースト | ゲンガー | 0093-0094 | 図鑑番号に由来 |
ユンゲラー | フーディン | 0064-0065 | 図鑑番号に由来 |
ゴーリキー | カイリキー | 0067-0068 | 図鑑番号に由来 |
ゴローン | ゴローニャ | 0075-0076 | 図鑑番号に由来 |
ヤドン(おうじゃのしるし) | ヤドキング | 0199-0199 | 図鑑番号に由来 |
ニョロゾ(おうじゃのしるし) | ニョロトノ | 0186-0186 | 図鑑番号に由来 |
ストライク(メタルコート) | ハッサム | 0212-0212 | 図鑑番号に由来 |
イワーク(メタルコート) | ハガネール | 0208-0208 | 図鑑番号に由来 |
ボクレー | オーロット | 0708-0709 | 図鑑番号に由来 |
バケッチャ | パンプジン | 0710-0711 | 図鑑番号に由来 |
※このコードはあくまで過去作の傾向に基づく予測です。発売後にコミュニティで定着した番号を利用してください。
【色違い・オヤブン用】信頼できる交換相手を見つける方法
ここからが本題です。 色違いやオヤブンなど、絶対に失いたくないポケモンを通信進化させるには、不特定多数と繋がる通信交換コードを絶対に使用してはいけません。 代わりに、信頼できる特定の相手と交換する必要があります。 主な方法は以下の3つです。
1. 友人・知人と交換する
最も安全で確実な方法です。 現実世界の友人や、オンラインで長く交流のある信頼できるゲーム仲間がいるのであれば、その人と交換するのが一番です。 お互いに事情が分かっているので、持ち逃げされる心配はまずありません。
2. 交換掲示板を利用する
周りに交換できる友人がいない場合に最も現実的な選択肢が、ポケモン専門の交換掲示板を利用することです。 不特定多数とやり取りする点は同じですが、通信交換コードとは決定的に違う点があります。
- 1対1で意思疎通ができる:スレッド形式で「色違いゴーストの通信進化を手伝ってほしいです。交換後、必ず返却をお願いします」といった具体的な交渉が可能です。
- 相手の履歴を確認できる場合がある:掲示板によっては、ユーザーの過去の投稿履歴などを確認でき、信頼できる相手かどうかの判断材料になります。
- 記録が残る:万が一トラブルになっても、やり取りの記録が残るため、運営への報告や注意喚起がしやすくなります。
もちろん掲示板にもリスクはありますが、通信交換コードに比べれば遥かに安全に交渉を進めることができます。 安全な使い方は次の項目で詳しく解説します。
3. SNS(Xなど)で募集する
X(旧Twitter)などのSNSで、ハッシュタグ(例: #ポケモン交換 #レジェンズZA
)を付けて交換相手を募集する方法です。 相手のアカウントや普段の投稿内容を確認できるため、人となりがある程度分かり、信頼性の判断がしやすいのがメリットです。 ただし、捨てアカウントを使った詐欺も考えられるため、フォロワー数や過去のツイート内容などをしっかり確認し、慎重に相手を選ぶ必要があります。
交換掲示板の安全な使い方:募集文から交換完了まで
交換掲示板を安全に利用するためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。 私自身も何度も利用してきましたが、以下の点を守ればトラブルに遭う確率は大幅に減らせます。
募集文(スレッド)の書き方
募集する際は、目的と条件を誰が読んでも分かるように明確に記載することが重要です。
良い募集文の例:
タイトル: 【募集】色違いゴーストの通信進化お手伝い【返却希望】
本文: 求)通信進化のお手伝い
出)こちらの色違いゴーストを進化させたいです。 交換後、すぐに返却していただける方を探しています。
交換手順:
- こちらの色違いゴーストと、そちらのポケモン(何でも構いません)を交換
- 進化後、再度交換して返却
お礼として、ポイントアップを1つ差し上げます。 よろしくお願いいたします。
ポイント:
- タイトルで目的を明確に:「返却希望」とはっきり書く。
- 交換手順を具体的に記載:「2回交換して返却する」という流れを明記する。
- 担保や見返りを提示する:相手にもメリットがあるように、お礼のアイテム(ポイントアップ、ふしぎなアメなど)を提示すると、信頼性が増し、人が集まりやすくなります。
- 丁寧な言葉遣いを心がける:当然ですが、横柄な態度はトラブルの元です。
相手選びと交換の実行
応募があったら、すぐに飛びつかずに相手のプロフィールや過去の書き込みを確認しましょう。 交換実績が豊富で、丁寧なやり取りをしている相手であれば信頼できます。
交換の約束ができたら、ゲーム内でフレンドコードを交換し、パスワードを設定して通信交換を行います。 交換中は、約束通りのポケモン(色違いゲンガー)が返却されるまで、常に注意を払いましょう。 無事に返却されたら、掲示板でお礼を伝えて完了です。
まとめ
今回のレビューでは、『ポケモン レジェンズ Z-A』における通信交換コードの利便性と、それに伴う深刻なリスク、そして大切なポケモンを守るための具体的な方法について徹底的に解説しました。
通信交換コードは、図鑑埋めを効率的に進める上では非常に強力なツールです。 しかし、その手軽さと匿名性は、悪意あるプレイヤーにとっては格好の狩場となってしまう諸刃の剣でもあります。 特に、あなたが多くの時間を費やして手に入れた色違いやオヤブンといった貴重なポケモンは、決してこのシステムで交換に出してはいけません。 一瞬の気の緩みが、最高の思い出を最悪の記憶に変えてしまう可能性があります。
図鑑埋め用の通常ポケモンは通信交換コードで効率的に。 そして、絶対に失いたくない大切な相棒は、手間を惜しまず、掲示板や友人を介して確実に返却される方法で進化させる。
この使い分けを徹底することが、『ポケモン レジェンズ Z-A』の世界を心から楽しむための鉄則です。 賢くシステムを利用し、リスクを適切に管理することで、あなたのミアレシティでの冒険が、より安全で実りあるものになることを願っています。