編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、2025年発売予定の『ポケモンレジェンズ Z-A』の発表を受けて、カロス地方の謎、特にフラエッテの特殊個体「永遠の花」とは一体何なのか、気になっていると思います。
『X・Y』では物語の核心にありながら、多くの謎を残した存在でした。
この記事を読み終える頃には、フラエッテ「永遠の花」の正体、通常個体との違い、そしてカロス地方の歴史に与えた深刻な影響についての疑問が解決しているはずです。
- フラエッテ「永遠の花」の正体とAZ(アゼット)との悲しい関係
- 通常個体と「永遠の花」の具体的な違いをスペックから徹底比較
- 「永遠の花」がカロス地方の歴史と最終兵器に与えた影響
- 『ポケモンレジェンズ Z-A』での登場可能性と役割の予測
それでは解説していきます。
ポケモン『Z-A』で注目の的!フラエッテ「永遠の花」とは
2025年に発売が決定した『ポケモンレジェンズ Z-A』。 多くのポケモンファンが、再びカロス地方を冒険できることに興奮していると思います。 舞台は「ミアレシティ」。 『X・Y』では物語の中心地でしたが、今回はそのミアレシティの「都市再開発」がテーマとされています。
この発表を受け、僕たちゲームライター界隈やファンの間で一気に再注目されているのが、カロス地方の物語の根幹に存在する特別なポケモン、フラエッテ「永遠の花」です。
そもそも「永遠の花」とは?AZ(アゼット)との関係
「永遠の花」の個体は、『ポケモン X・Y』の物語において、非常に重要な役割を持つキャラクター「AZ(アゼット)」のパートナーだったポケモンです。
AZとは誰か。 『X・Y』をプレイした方なら、あの長身で謎めいた王の姿を覚えているでしょう。 彼は、3000年前のカロス地方を治めていた王であり、同時に悲劇の引き金となった人物です。
AZには、彼が心から愛したフラエッテがいました。 しかし、当時起こったポケモンたちを巻き込む大きな戦争で、そのフラエッテは命を落としてしまいます。
深い悲しみに暮れたAZは、愛するフラエッテを蘇らせたい一心で、ある機械を造り上げます。 それが「命を与える機械」です。 彼はこの機械を使い、フラエッテを蘇生させることに成功します。 この時、蘇ったフラエッテこそが、特殊な花を持つ「永遠の花」の個体です。
しかし、悲劇はここで終わりませんでした。 フラエッテを失った悲しみと怒りが消えないAZは、その機械を「最終兵器」へと作り変え、戦争を終わらせるために使用してしまいます。
この最終兵器は、多くのポケモンの命を犠牲にして稼働するものでした。 自分の復活のために多くの命が失われたことを知った「永遠の花」のフラエッテは、AZの元を去ってしまいます。
AZは、自らが生み出した機械の力によって「永遠の命」を得てしまい、愛するフラエッテと再会できないまま、3000年もの時を彷徨うことになったのです。
『ポケモン X・Y』での登場シーンと謎
『X・Y』の本編において、「永遠の花」のフラエッテは、主にAZの回想シーンで登場します。 プレイヤーが直接バトルで使用したり、捕まえたりすることはできませんでした。
物語のエンディング後、主人公(プレイヤー)がチャンピオンとなり、パレードを行っている最中、AZが最後の勝負を挑んできます。 そのバトルに勝利すると、AZは王としての苦しみから解放されます。
その時、空から一体のフラエッテが舞い降りてきます。 それこそが、3000年間AZを待ち続けていた「永遠の花」のフラエッテでした。 ようやく再会を果たした二人の姿は、多くのプレイヤーの記憶に強く刻まれています。
しかし、多くの謎も残されました。
- なぜ、このフラエッテだけが特別な花を持っているのか?
- なぜ、AZと共に「永遠の命」を得たかのような描写がされているのか?
- この個体はデータ上存在するのに、なぜプレイヤーは入手できなかったのか?
これらの謎が、『Z-A』の発表によって、再び解き明かされるのではないかと期待されているわけです。
なぜ今「永遠の花」が話題に?『Z-A』との関連性
『ポケモンレジェンズ Z-A』の「Z-A」というタイトル。 これは明らかに「AZ(アゼット)」を強く意識したものでしょう。
『X・Y』では語り尽くされなかったAZの物語、そして彼のパートナーであった「永遠の花」のフラエッテ。 『Z-A』は、この二人の物語の「A to Z(始まりから終わりまで)」、あるいはAZの物語の「その後」や「始まり」を描く作品になる可能性が非常に高いです。
また、『レジェンズ』シリーズは、これまでの『アルセウス』同様、その地方の「過去」を描く傾向があります。 『Z-A』がミアレシティの「再開発」を描くということは、『X・Y』の現代よりも過去、もしかするとAZが最終兵器を使用した直後の荒廃した時代、あるいは彼がカロスを守るために「安慈(アンジ)の装置」を作った時代に焦点を当てるかもしれません。
ミアレシティ再開発と「永遠の花」の伏線
ここで注目したいのが、『X・Y』に登場した「安慈(アンジ)の装置」という存在です。 これは、AZが最終兵器を使ってしまった過ちを悔い、カロス地方を守るために造ったとされる、もう一つの装置です。
この装置の起動制御には「メガフラエッテ」という鍵が必要であるとAZは語っていました。 しかし、AZがこの装置を作った当時は、メガシンカという概念はまだ公になっていなかったはずです。 (メガシンカ自体、AZの最終兵器のエネルギーが起源とされています)
ここに大きな謎があり、この「メガフラエッテ」こそが「永遠の花」のフラエッテ、あるいは「永遠の花」そのものを指しているのではないか、という考察が当時からありました。
『Z-A』の舞台となるミアレシティは、『X・Y』においてプリズムタワー(ミアレジム)の地下に、この「安慈の装置」が隠されていました。
ミアレシティの再開発と、AZ、そして「永遠の花」。 これらが密接に絡み合ってくるのは、想像に難くありませんね。 『Z-A』は、まさに「永遠の花」の物語を解き明かすための作品と言えるかもしれません。
徹底比較!フラエッテ「永遠の花」と通常個体の違い
では、「永遠の花」のフラエッテは、私たちがカロス地方の草むらで出会う通常のフラエッテと、具体的に何が違うのでしょうか。 『X・Y』のデータ内にのみ存在した情報(いわゆる未解禁データ)を基に、その驚くべき違いを徹底的に比較していきます。
※以下の情報は『X・Y』の解析データに基づくものであり、『Z-A』で登場する際に仕様が変更される可能性は高い点にご留意ください。
見た目の違い:通常の花とは異なる特別なデザイン
最も分かりやすい違いは、その見た目です。 通常のフラエッテは、「あかいはな」「きいろいはな」「おれんじのはな」「あおいはな」「しろいはな」の5種類が存在し、それぞれ持っている花の色が異なります。
しかし、「永遠の花」のフラエッテが持っている花は、これらのいずれとも異なります。 黒を基調としたシックなデザインに、赤い差し色が入った、非常にユニークで力強い印象を与える花です。 この花のデザイン自体が、AZの物語や最終兵器のエネルギー(生と死)を象徴しているようにも見えますね。
フラエッテ本体のカラーリング(白い体)は通常の個体と変わりませんが、この特別な花を持つことで、一目で「特別な個体」であることが分かります。
ステータスの違い:データ上に存在する驚異の種族値
「永遠の花」のフラエッテは、見た目だけでなく、その能力(種族値)も通常の個体とはまったく異なります。 通常のフラエッテ、そしてその進化形であるフラージェスと比較してみましょう。
| ポケモン | HP | こうげき | ぼうぎょ | とくこう | とくぼう | すばやさ | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| フラエッテ (通常) | 54 | 45 | 47 | 65 | 78 | 52 | 341 |
| フラエッテ (永遠の花) | 74 | 65 | 67 | 125 | 128 | 92 | 551 |
| フラージェス (進化形) | 78 | 65 | 68 | 112 | 154 | 75 | 552 |
この表を見て、驚いた方も多いのではないでしょうか。
まず、通常のフラエッテ(合計341)とは比べ物にならない、圧倒的な合計種族値「551」を持っています。 これは、進化形であるフラージェス(合計552)に匹敵、いや、ほぼ同等です。
高速特殊アタッカーとしての資質
注目すべきは、その内訳です。 「とくこう」は125、「すばやさ」は92。 これは、フラージェス(とくこう112、すばやさ75)を明確に上回っています。
フラージェスが「とくぼう」154という圧倒的な特殊耐久力を誇る代わりに、「永遠の花」は特殊アタッカーとしての性能と素早さを高めた、非常に攻撃的な種族値配分となっているのです。 HPも74あり、耐久力が低いわけでもありません。
このスペックがもし『Z-A』で実現すれば、対戦環境でも独自のポジションを築ける可能性を秘めていますね。
専用技「はめつのひかり」の存在
「永遠の花」のフラエッテは、データ上、専用の技「はめつのひかり(Light of Ruin)」を覚えることが確認されています。
はめつのひかり
- タイプ:フェアリー
- 分類:特殊
- 威力:140
- 命中:90
- 効果:使用後に、相手に与えたダメージの半分の反動ダメージを自分が受ける。
威力140という、すさまじい威力を誇るフェアリータイプの特殊技です。 「とくこう」125から放たれるこの技は、強力無比でしょう。 ただし、デメリットとして「与えたダメージの1/2」という非常に大きな反動ダメージを受けます。
この技の名前と効果は、まさにAZが使用した「最終兵器」そのものを体現していると言えます。 多くの命を犠牲にして強大な力を得たものの、その力は自らをも深く傷つける。 「永遠の花」のフラエッテが、いかに悲劇的な存在であるかを物語っています。
『Z-A』でこの技がどうなるのか。 反動が軽減されるのか、あるいは別の新しい専用技が与えられるのかも注目ポイントですね。
進化の違い:「永遠の花」は進化しない?
通常のフラエッテは、「ひかりのいし」というアイテムを使うことで、フラージェスへと進化します。 しかし、「永遠の花」のフラエッテは、データ上、この「ひかりのいし」を使っても進化することができません。
これは、この個体が「フラエッテ」という形態のまま、すでに完成された(フラージェスに匹敵する)力を持っていることを示しています。 AZによって「永遠の命」を与えられた(あるいは呪われた)結果、通常のポケモンのような「進化」という生長(=変化)のサイクルから外れてしまった存在、と解釈することもできます。
この「進化しない」という特性が、『Z-A』の物語において重要な意味を持つ可能性もありますね。
入手方法の違い:なぜ通常プレイで入手できなかったのか
前述の通り、「永遠の花」のフラエッテは『X・Y』において、通常プレイでは絶対に入手不可能なポケモンでした。 エンディングでAZとの再会を果たした後も、プレイヤーの仲間になることはありません。
これは、この個体が「AZのパートナー」という、物語上あまりにも特別な存在であったため、プレイヤーが入手するポケモンとしては相応しくないと判断されたのかもしれません。
しかし、『ポケモンレジェンズ Z-A』では、どうでしょうか。 『レジェンズ アルセウス』では、物語の核心にいたアルセウス自身を仲間にすることができました。 『Z-A』でAZの物語が再び描かれるのであれば、プレイヤーがAZから「永遠の花」を託される、あるいはAZと共に「永遠の花」をめぐる事件を解決し、その結果として仲間になる、という展開は十分に考えられます。
10年以上の時を経て、我々プレイヤーが「永遠の花」のフラエッテと共に冒険できる日が来るかもしれない。 それこそが、今「永遠の花」がこれほどまでに話題になっている最大の理由でしょう。
物語の核心!「永遠の花」がカロス地方に与えた影響
「永遠の花」のフラエッテは、その存在自体がカロス地方の歴史、特に3000年前に起きた悲劇の象徴となっています。 この小さなポケモンが、いかにしてカロス地方の運命を大きく左右したのか、その影響の大きさを深掘りしていきます。
3000年前の戦争とAZの悲劇
すべての始まりは、3000年前にカロス地方で起こった戦争です。 この戦争がどのようなものであったか、詳細は『X・Y』では語られていませんが、多くの人間とポケモンが傷つき、命を落としたようです。
AZの愛するフラエッテも、この戦争で徴兵され、命を落としました。 この「フラエッテの死」という出来事が、AZを狂気へと駆り立て、カロス地方の歴史を決定づける「最終兵器」の誕生へと繋がっていきます。
もし、このフラエッテが戦争で死ななければ、AZが最終兵器を作ることも、カロス地方にメガシンカのエネルギーが撒き散らされることも、AZ自身が3000年も彷徨うこともなかったかもしれません。
最終兵器と「永遠の花」の力:命の再生と破壊
AZが造った「命を与える機械」。 これは、多くのポケモンの命のエネルギーを吸い上げて稼働するものでした。 彼はそのエネルギーを使い、フラエッテを蘇生させます。
この時、蘇生したフラエッテが「永遠の花」の姿になったわけですが、注目すべきは、この機械が「命を再生させた」という点です。 カロス地方の伝説のポケモン、ゼルネアスは「生命(せい)」を司るポケモンです。 AZの機械は、いわば人工的にゼルネアスの力の一部を再現しようとしたものとも言えます。
しかし、AZは怒りと悲しみから、この機械を「最終兵器」として起動します。 戦争を終わらせるという大義名分のもと、破壊のエネルギーを放ち、結果として戦争は終結しました。 この「破壊」の力は、カロス地方のもう一体の伝説のポケモン、イベルタル(「死」を司る)の力を彷彿とさせます。
つまり、「永遠の花」のフラエッテは、ゼルネアス(生)とイベルタル(死)という、相反する二つの強大なエネルギーによって生み出された、非常に特殊で歪んだ存在である可能性が高いのです。
メガシンカの起源と「永遠の花」のエネルギー
最終兵器が放ったエネルギーは、戦争を終わらせただけでなく、カロス地方全土に降り注ぎました。 このエネルギーこそが、現代における「メガシンカ」の起源であるとされています。
最終兵器のエネルギーを浴びた特定の鉱石が「キーストーン」や「メガストーン」へと変化し、ポケモンが一時的に強大な力を得る「メガシンカ」が可能になったのです。
「永遠の花」のフラエッテは、そのメガシンカのエネルギーの源とも言える「最終兵器」の力をその身に凝縮して蘇った存在です。 だからこそ、通常のフラエッテとは比較にならないほどの強大な力(合計種族値551)を持っているのでしょう。
『Z-A』世界線での最終兵器
ここで一つ、興味深い考察があります。 『X・Y』の回想シーンでAZが使用した最終兵器は、無色(あるいは白)の光でした。 しかし、『オメガルビー・アルファサファイア』で語られる平行世界(メガシンカが存在する世界)や、アニメ『XY&Z』では、AZの最終兵器が「青と赤の光」を放っていたかのような描写があります。
これは、『X・Y』の世界線と、『Z-A』(おそらく『XY&Z』に近い世界線)では、最終兵器のエネルギー源が異なる可能性を示唆しています。
『X・Y』では、フラダリがゼルネアスかイベルタル、どちらか一方のエネルギーを使って最終兵器を起動しようとしました。 しかし、『Z-A』の世界線では、AZ自身が、あるいはフラダリが、ゼルネアス(生)とイベルタル(死)の「両方」のエネルギーを最終兵器に使ったのかもしれません。
生と死、両方のエネルギーが混ざり合った結果、AZは「永遠の命」を得てしまった。 この「生と死のサイクルの混在」こそが、「永遠の花」のフラエッテが持つ「永遠の力」の正体なのかもしれません。
AZの長寿の秘密と「永遠の力」
最終兵器を使用したAZは、その光を浴びた影響で「永遠の命」を得てしまいます。 彼が3000年もの間、姿を変えずに生き続けてきたのは、この力によるものです。
そして、彼から去っていった「永遠の花」のフラエッテもまた、3000年の時を生き続け、エンディングでAZと再会します。 この二人は、最終兵器によって「永遠」という呪いを共有する存在となってしまったのです。
この「永遠の力」が、「永遠の花」のフラエッテを、通常のフラエッテとは異なる特別な存在(進化しない、強大な力を持つ)に変えた根源的な理由であることは間違いないでしょう。
安慈(アンジ)の装置と「アンジュフラエッテ」の正体
AZは自らの過ちを悔い、カロスを守るために「安慈(アンジ)の装置」を作ります。 この装置は、ミアレシティのプリズムタワーの地下深くに設置されていました。
AZは、この装置の起動制御には「メガフラエッテ」という鍵が必要であり、その力を得て「アンジュフラエッテ」となるのが正しい姿だと語っています。
しかし、前述の通り、AZがこの装置を作った時点では、メガシンカの概念はなかったはずです。 なぜ彼は「メガフラエッテ」の存在を知っていたのでしょうか?
ここからが、動画ソースにもあった深い考察の領域になります。 AZが知っていたのは、現代の「メガシンカ」ではなく、「永遠の花」のフラエッテが持つ、本来の力だったのではないでしょうか。
「永遠の花」のフラエッテは、メガシンカをしているわけではなく、フラエッテ本体がメガシンカエネルギーを「花」に注ぎ込んでいる状態。 つまり、メガシンカしている(あるいは独立して活動している)のは、「永遠の花」の方である、という考察です。
AZは、自らが蘇らせてしまった「永遠の花」という強大すぎる力を制御し、カロスを守るために使う装置として「安慈」を建造した。 その装置(安慈)は骨組みであり、エネルギー源としてAZの手元に残っていた(かもしれない)「永遠の花」が埋め込まれている。 そして、その力を引き出す「鍵」となるポケモン(=フラエッテ)と組み合わせることで、「アンジュフラエッテ」という正しい姿が完成する。
これが、『X-Y』で語られたAZの言葉の真相ではないか、というわけです。 『Z-A』の「ミアレシティ再開発」は、この「安慈の装置」をめぐる物語になる可能性が非常に高いと、僕は睨んでいます。
深掘り考察!「永遠の花」はカロス第4の伝説ポケモンか?
ここまでは、「永遠の花」のフラエッテが物語においていかに重要であったかを見てきました。 しかし、一部のファンの間や考察動画では、さらに踏み込んだ説が囁かれています。 それは、「永遠の花」こそが、カロス地方における「第4の伝説ポケモン」に相当する存在なのではないか、という説です。
ゼルネアス(生)とイベルタル(死)の対比
カロス地方のメインとなる伝説ポケモンは、ゼルネアスとイベルタルです。
- ゼルネアス: 「生命(せい)」を司るポケモン。命を与え、森を豊かにする力を持つ。
- イベルタル: 「死(し)」を司るポケモン。命を吸い取り、破壊をもたらす力を持つ。
この二体は、生命の「生と死」という明確な対立構造(サイクル)を形成しています。
ジガルデ(秩序)と「永遠の花」(永遠)の対比
そして、カロス地方にはもう一体、重要な伝説ポケモンがいます。 『Z-A』の「Z」の由来でもある、ジガルデです。
- ジガルデ: 「秩序(ちつじょ)」を司るポケモン。カロス地方の生態系を監視し、生と死のバランスが崩れた時に現れ、秩序を回復させる存在です。
では、もし「永遠の花」が第4の伝説的な存在だとしたら、何を司るのでしょうか。 それが、**「永遠」**です。
- 永遠の花: 「永遠(えいえん)」を司る存在。 ゼルネアス(生)とイベルタル(死)が生み出す「生と死のサイクル」。 そのサイクルを監視し、バランスを保つジガルデ(秩序)。 それに対して、「永遠の花」は、その生と死のサイクルからも、秩序からも外れた存在。
AZが最終兵器によって生み出してしまった「永遠」の力。 それは、本来あるべき自然の摂理(生と死)を無視した、異質な力です。 「永遠の花」のフラエッテは、その異質な「永遠」の力を司る、伝説級の存在となってしまったのではないか、という考察ですね。
ゼルネアス(生)、イベルタル(死)、ジガルデ(秩序)、そしてアンジュフラエッテ(永遠)。 こう考えると、カロス地方の神話のバランスが非常に美しく(あるいは歪に)完成するように思えます。
「永遠の花」は独立した生命体?メガフラエッテの真実
この「第4伝説説」を補強するのが、先ほども触れた「メガフラエッテ」の謎です。
通常のメガシンカは、ポケモントレーナーのキーストーンとポケモンのメガストーンが反応し、ポケモン自身が一時的に姿を変えます。 しかし、『X・Y』のデータ解析や図鑑説明(フラージェス)などから、「メガフラエッテ」はフラエッテ本体ではなく、持っている「花」の方がメガシンカエネルギーによって独立して活動しているのではないか、という説があります。
つまり、「永遠の花」とは、フラエッテとは別の、それ自体がとんでもない力(永遠の力)を持つ「独立した生命体」であり、それがたまたまAZのフラエッテと融合(あるいは寄生・共生)した姿が、あの特殊個体なのではないか、という考察です。
もし「永遠の花」が単なる花ではなく、それ自体が意思や力を持つ「第4の伝説」的な存在だったとしたら…。 AZは、愛するフラエッテを蘇生させるために、神の領域(永遠)に手を出してしまった、ということになります。
なぜAZはメガフラエッテの存在を知っていたのか?
この「永遠の花=独立した生命体」説を採用すると、AZが「安慈の装置」を作った時に「メガフラエッテ」の存在を知っていた謎も解明できます。
AZが知っていたのは、現代の「メガシンカ」という現象ではありません。 彼は、3000年前に自らが生み出してしまった「永遠の花」という存在(=独立した生命体)が、どれほど危険で強大な力を持っているかを身をもって知っていたのです。
だからこそ、その「永遠の花」の力を制御し、カロスを守る力(安慈)として利用し、かつ、その力を引き出す鍵(フラエッテ)が必要であることを理解していた。 AZが語った「メガフラエッテ」とは、彼が名付けた「永遠の花」の力を解放した状態(=アンジュフラエッテ)のことだったのでしょう。
この考察が正しければ、『Z-A』で描かれるミアレシティ再開発は、単なる街づくりではなく、3000年前にAZが封印した(あるいは制御しようとした)「永遠の花」という名の「第4の伝説」をめぐる壮大な物語になるかもしれませんね。
『ポケモンZA』での「永遠の花」登場と役割を大予測!
さて、これまでの情報と考察を踏まえ、ゲーム攻略ライターとして『ポケモンレジェンズ Z-A』で「永遠の花」がどのように登場し、どんな役割を担うのかを大胆に予測していきます。
プレイヤーは「永遠の花」を入手できるのか?
結論から言えば、入手できる可能性は「極めて高い」と予測します。
『X・Y』で入手できなかったのは、前述の通り、物語上「AZのポケモン」という側面が強すぎたためでしょう。 しかし、『レジェンズ』シリーズは、その地方の神話や伝説の核心に迫る物語です。 『レジェンズ アルセウス』でアルセウスを仲間にできたように、『Z-A』でカロス地方の悲劇の核心である「永遠の花」をプレイヤーが仲間にする(あるいは保護し、共に行動する)展開は、ごく自然な流れと言えます。
おそらく、物語の重要な局面でAZ(あるいはその関係者)と出会い、「永遠の花」をめぐる事件を解決に導いた証として、プレイヤーに託されるのではないでしょうか。 あるいは、荒廃したミアレシティで、AZとはぐれてしまった「永遠の花」とプレイヤーが最初に出会う、という導入も考えられますね。
物語での役割:ミアレシティ再開発の鍵?
「永遠の花」は、単なるバトル要員として仲間になるだけではないでしょう。 『Z-A』のテーマが「ミアレシティ再開発」である以上、この再開発事業に「永遠の花」の力が深く関わってくるはずです。
例えば、
- 3000年前の最終兵器の影響で荒廃した区画を、「永遠の花」の力(本来はゼルネアスのような生命の力)で浄化・再生させていく。
- AZが建造した「安慈の装置」を再起動・制御するために、「永遠の花」のフラエッテの力が必要になる。
- ミアレシティの都市設計(それこそが『Z-A』のゲームシステム?)に、「永遠の花」のエネルギーが利用される。
『レジェンズ アルセウス』での「ライドポケモン」のように、「永遠の花」の力がミアレシティを探索・開発する上で、特別なギミックとして機能する可能性も高いと見ています。
新たなメガシンカとの関連性
『Z-A』のトレーラーでは、メガシンカのマークが強調されていました。 カロス地方の物語を描く上で、メガシンカは欠かせません。
「永遠の花」のフラエッテは、そのメガシンカの起源とも言えるエネルギーを凝縮した存在です。 『Z-A』では、この「永遠の花」の力を解析・研究することで、新たなメガシンカポケモンが発見されたり、メガシンカのさらなる秘密(例えば、AZがなぜ「メガフラエッテ」と呼んだのか)が解明されたりするかもしれません。
もしかすると、「永遠の花」専用のメガシンカ(あるいは、それに類する新たなフォルムチェンジ)が用意されている可能性もゼロではありませんね。 「アンジュフラエッテ」という名称が、そのヒントかもしれません。
AZの物語の完結
そして何より、『Z-A』は3000年間彷徨い続けた王、AZの物語の完結編となるはずです。 『X・Y』では、彼はフラエッテと再会し、ようやく許されました。
では、『Z-A』では何が描かれるのか。 それは、彼が犯した罪の「償い」ではないでしょうか。
自らが生み出してしまった「永遠の花」という力と、それが引き起こした「メガシンカ」という現象。 それらと向き合い、未来のカロス地方(=ミアレシティ再開発)のために、その力を正しく使う道を、主人公(プレイヤー)と共に模索していく。
『Z-A』は、AZが「永遠の花」と共に、3000年の時を経てようやく「王」としての責務を全うし、本当の意味で救われるまでの物語になる。 僕はそう予測しています。
まとめ
今回は、2025年発売予定の『ポケモンレジェンズ Z-A』で注目が集まる、フラエッテ「永遠の花」について、その正体、通常個体との違い、そして物語に与えた影響を徹底的に考察・解説してきました。
- 「永遠の花」とは: 3000年前、AZが最終兵器の力で蘇らせた特別なフラエッテ。AZと共に「永遠の命」を持つ。
- 通常個体との違い: 見た目(黒と赤の花)、種族値(合計551の高速特殊アタッカー)、専用技「はめつのひかり」、進化不可という点で、まったく異なるポケモン。
- 物語への影響: 3000年前の戦争、最終兵器、メガシンカの起源、AZの長寿、安慈の装置など、カロス地方の歴史そのものの引き金となった存在。
- 考察: ゼルネアス(生)、イベルタル(死)、ジガルデ(秩序)に並ぶ、「永遠」を司る第4の伝説的な存在である可能性。
『X・Y』から10年以上の時を経て、ついに明かされるであろうカロス地方最大の謎。 『ポケモンレジェンズ Z-A』で、我々が「永遠の花」のフラエッテと出会い、AZの物語の結末を見届ける日を、今から楽しみに待ちたいと思います。






