編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、ポケモンレジェンズZAのランクマッチ(ZAバトルクラブ)で、相手のディアンシーの突破方法や、不意のメガシンカによる全抜きに頭を悩ませていることだと思います。特に今作の環境では、フェアリー・いわの複合タイプが非常に強力で、対策をしていないとパーティが半壊することもしばしばです。
この記事を読み終える頃には、ディアンシーの明確な弱点と処理ルートが理解でき、明日からの対戦で自信を持って選出できるようになる疑問が解決しているはずです。
- ディアンシーの基本性能とメガシンカ後の脅威ポイントの把握
- 4倍弱点を突けるはがねタイプを中心とした具体的な対策ポケモンの選定
- 「ダイヤストーム」による防御上昇を無視した立ち回りと戦術の構築
- 実際の対面を想定したダメージ感覚と有利なパーティ編成のコツ
それでは解説していきます。
ディアンシーがランクマで猛威を振るう理由と強さの秘密
『ポケモンレジェンズZA』の対戦環境において、幻のポケモンでありながら使用可能(レギュレーションによる)なディアンシー、そしてメガディアンシーは、対策必須のトップメタの一角です。なぜこれほどまでに厄介なのか、まずはそのスペックを解剖し、敵を知ることから始めましょう。ここを理解していないと、いくら対策ポケモンを用意しても返り討ちに合う可能性があります。
圧倒的な種族値と「マジックミラー」による変化技無効
通常時のディアンシーは防御・特防が非常に高く、生半可な攻撃では倒れません。しかし、真の脅威はメガシンカ後にあります。メガディアンシーになると、素早さ種族値が110まで跳ね上がり、攻撃・特攻も160という超火力を手に入れます。
さらに厄介なのが、メガシンカ後の特性「マジックミラー」です。
- ステルスロック
- どくどく
- でんじは
- おにび
- ちょうはつ
これらの変化技をすべて跳ね返してきます。耐久型で受けようとして「どくどく」を撃ったり、起点作成要員で「ステルスロック」を撒こうとしたターンにメガシンカされると、逆にこちらが窮地に立たされます。この「変化技が通じない高速アタッカー」という性質が、対策を非常に難しくしています。
専用技「ダイヤストーム」の防御上昇による要塞化
ディアンシーのアイデンティティとも言える専用技「ダイヤストーム」。威力100、命中95の岩物理技ですが、恐ろしいのは「50%の確率で防御が2段階上がる」という追加効果です。
メガディアンシーはもともと防御種族値が110ありますが、これが2段階(2倍)になると、弱点である物理技(じしん等)すら耐えるようになります。攻撃しながら耐久を上げてくるため、物理アタッカーでの突破が計算できなくなるのです。
フェアリー・いわの攻撃範囲と技構成の広さ
攻撃面でも隙がありません。「ムーンフォース(フェアリー)」と「パワージェム(いわ)」または「ダイヤストーム」のタイプ一致技だけで、多くのポケモンに等倍以上のダメージを与えます。
さらに、はがね対策の「だいちのちから」、くさ対策の「サイコキネシス」や「マジカルフレイム」など、サブウェポンも豊富です。特に、4倍弱点を突くために出したはがねタイプが、交代際に「だいちのちから」を合わせられて一撃で落とされるケースは、ランクマで最もよくある負けパターンの一つです。
ディアンシー対策の基本戦術と弱点の突き方
個別の対策ポケモンを紹介する前に、システム面やタイプ相性から見た「ディアンシー攻略のセオリー」を解説します。以下の要素を意識するだけで、選出画面でのプレッシャーが大きく変わります。
4倍弱点の「はがね」技で上から制圧する
ディアンシーは「いわ・フェアリー」タイプです。これは「はがね」タイプが4倍弱点となります。メガシンカして耐久が上がったとしても、4倍弱点を耐えきることは困難です。
最も確実な処理方法は、「ディアンシーの上を取れる(素早い)はがねタイプ」か、「先制技(バレットパンチ)」を持つポケモンで攻撃することです。
ただし、前述の通り「だいちのちから」や「マジカルフレイム」を持っている可能性が高いため、受け出し(後出し)はリスクが伴います。死に出しか、対面操作技(とんぼがえり等)を使って無償降臨させることが重要です。
「ダイヤストーム」の影響を受けない特殊技で攻める
「ダイヤストーム」で防御が上がってしまうと、物理技での突破が困難になります。一方で、特防が上がるわけではありません。
そのため、特殊アタッカーで攻めるのが理にかなっています。特に「ラスターカノン」を採用したポケモンであれば、ダイヤストームで防御が6段階上がっていようと関係なく、4倍弱点を突いて致命傷を与えられます。
「マジックミラー」を貫通する特性を活用する
特性「かたやぶり」を持つポケモンであれば、「マジックミラー」を無視して変化技を通すことが可能です。とはいえ、ディアンシーは耐久調整されていることも多く、状態異常にするよりも攻撃して倒し切る方が安全な場面が多いです。「かたやぶり」は、むしろ「がんじょう」などの特性を無視して攻撃を通す際に役立ちます。
【ポケモンZA】ディアンシー対策におすすめのポケモン5選
ここからは、実際に『ポケモンレジェンズZA』の環境(カロス地方関連のポケモン中心)で入手しやすく、かつディアンシーに対して明確に有利を取れるポケモンを厳選して紹介します。それぞれの強みと、具体的な運用法を解説します。
1. ハッサム(メガハッサム)
役割:最強の対面処理・ストッパー
現環境において、ディアンシー対策の筆頭と言えるのがハッサムです。
- 有利な理由: 特性「テクニシャン」補正の乗った先制技「バレットパンチ」が凶悪です。ディアンシーがいくら素早さを上げようと、優先度+1で先制攻撃が可能です。はがねタイプの技なので4倍弱点となり、HP振りのメガディアンシーであっても、持ち物(こだわりハチマキや命の珠)やメガシンカの補正があれば確定1発、あるいは乱数1発で持っていけます。
- 運用方法: 性格は「いじっぱり」で攻撃極振り推奨です。相手が「マジカルフレイム」を持っている可能性があるため、悠長に「つるぎのまい」を積むよりは、初手から「バレットパンチ」を撃っていく動きが安定します。後出しから狩る場合は、とんぼがえりで有利対面を作りつつ、威嚇していくのも効果的です。
2. ギルガルド
役割:攻防一体の完全受け・特殊アタッカー
カロス地方を代表するポケモンであり、対ディアンシー性能も極めて高いです。
- 有利な理由: タイプが「はがね・ゴースト」であり、ディアンシーのメインウェポンである「いわ」「フェアリー」を両方とも半減以下に抑え込みます(いわ半減、フェアリー半減)。また、「ダイヤストーム」の防御アップを無視できる特殊技「ラスターカノン」や「てっていこうせん」をタイプ一致で撃てます。
- 運用方法: シールドフォルムの高い耐久で攻撃を受け、ブレードフォルムになってからの「ラスターカノン」で返り討ちにするのが基本です。物理型の場合、「アイアンヘッド」も有効ですが、相手の「キングシールド」との読み合いや防御上昇のリスクを考えると特殊型あるいは両刀型が安定します。「キングシールド」を使えば、接触技を持たないディアンシーには攻撃ダウンは入りませんが、様子見や回復(たべのこし)の時間稼ぎは可能です。ただし、サブウェポンの「だいちのちから」には注意が必要です。
3. ドリュウズ
役割:型破りアタッカー・砂パのエース
地面・はがねタイプという優秀な耐性と攻撃範囲を持ちます。
- 有利な理由: タイプ一致の「アイアンヘッド」で4倍弱点を突ける上、ディアンシーからの岩技を1/4、フェアリー技を半減で受けられます。この耐性は非常に大きく、多少削れていても後出しが成立しやすいです。また、特性「かたやぶり」であれば、相手の防御特性などを無視できますし、「すなかき」であれば天候を利用してメガディアンシーの上から攻撃可能です。
- 運用方法: 持ち物は「こだわりスカーフ」を持たせて奇襲するか、「きあいのタスキ」で行動保証を持たせるのが一般的です。「じしん」もタイプ一致で撃てますが、2倍弱点止まりなので、基本は「アイアンヘッド」を選択します。「だいちのちから」は等倍になってしまうため、相手が地面技を持っているかどうかの見極めが重要です。
4. エンペルト
役割:特殊受け・サイクル戦の要
水・はがねタイプという独自の複合タイプが光ります。
- 有利な理由: ディアンシーの全てのタイプ一致技(いわ、フェアリー)を半減し、さらにサブウェポンの「ほのお(マジカルフレイム)」も半減、「こおり」も半減です。「だいちのちから」だけは2倍弱点となりますが、それ以外の技に対しては圧倒的な耐性を誇ります。特防が高いため、特殊型のメガディアンシーとの撃ち合いに滅法強いです。
- 運用方法: 「ラスターカノン」での遂行はもちろん、水技「ハイドロポンプ」や「なみのり」も2倍弱点を突けるため、安定したダメージソースになります。サイクル戦の中で何度も後出しし、相手に負荷をかけていく運用が適しています。「あくび」や「ステルスロック」はマジックミラーで跳ね返されるため、対面した際は攻撃技を選択しましょう。
5. メタグロス
役割:高耐久物理アタッカー
高い物理耐久と攻撃性能を持つ、安定感のある対策枠です。
- 有利な理由: はがね・エスパータイプにより、岩・フェアリー・エスパー技を半減以下にします。物理耐久が非常に高いため、防御が上がっていない状態のディアンシーの攻撃であれば余裕を持って耐えられます。
- 運用方法: 強力な先制技「バレットパンチ」と、高火力の「コメットパンチ(またはアイアンヘッド)」を両立させることで、隙のない立ち回りが可能です。もし『ポケモンレジェンズZA』でメガシンカが復活し、メガメタグロスが使用可能であれば、特性「かたいツメ」により火力が跳ね上がり、素早さも上がるため、対面性能はさらに盤石になります。
対面での立ち回りと注意すべき「負け筋」
対策ポケモンを用意しても、実際のバトルでは相手も交換やテラスタル(本作にシステムがある場合)などを駆使して抵抗してきます。ここでは、実戦で陥りやすい負け筋とその回避方法をシミュレーションします。
「じゃくてんほけん」型のケア
ディアンシーは弱点が多いポケモンですが、耐久力があるため、「じゃくてんほけん」を持たせているトレーナーも一定数います。
中途半端な威力の「はがね技」や「みず技」で攻撃して耐えられてしまうと、保険が発動し、攻撃と特攻が2段階上昇します。こうなると、返しの攻撃でこちらの対策ポケモンが一撃で倒され、そのままパーティが全壊するリスクがあります。
対策: 攻撃する際は、確実に倒せる圏内まで削ってから攻撃するか、オーバーキル気味の高火力(ハチマキハッサムなど)で一気に沈めることを意識してください。「中途半端に削る」のが一番危険です。
トリックルーム展開の阻止
ディアンシーは素早さが低い通常形態を生かし、「トリックルーム」の始動役として採用されているケースもあります。特にダブルバトルや、鈍足パーティにおいては要注意です。
もし相手が初手でディアンシーを出してきて、すぐにメガシンカせず、かつ攻撃してくる気配がない場合は、トリックルームを警戒しましょう。
対策: この場合、高火力で押し切るのが正解ですが、裏に控えている鈍足アタッカー(ガチグマ等)に繋がれると厄介です。トリックルームを張られた場合は、ターン稼ぎのための「まもる」や、こちらも遅いポケモンを選出しておくなどの準備が必要です。
サブウェポン「ボディプレス」の存在
最近の流行りとして、防御が上がる「ダイヤストーム」と相性の良い「ボディプレス」を採用した型が存在します。防御を上げながら、その防御値を攻撃力として計算するボディプレスを撃ってくるため、はがねタイプ対策として機能してしまいます。
特にエンペルトやヒードラン(もし登場すれば)など、はがねタイプでありながら格闘が弱点のポケモンは、役割破壊される可能性があります。
対策: ゴーストタイプを持つギルガルドであれば、ボディプレスを無効化(透かす)ことができます。相手の技構成が割れていないうちは、格闘技が一貫しないような立ち回りを心がけましょう。
パーティ構築で意識すべき「対ディアンシー」の枠組み
単体での対策だけでなく、パーティ全体でディアンシーを重く見ないための構築術を紹介します。
物理・特殊のバランスを整える
前述の通り、ダイヤストームで防御を上げてくる相手に対し、物理アタッカーばかりの編成(物理偏重パーティ)だと詰む可能性があります。
最低でも1〜2体は、高火力の特殊アタッカー、あるいは防御に関係なくダメージを与えられる手段(ちきゅうなげ、ナイトヘッド等 ※ただしHP実数値が高い相手には分が悪い)を用意しておきましょう。特殊エースがいれば、ディアンシー側も安易に居座ることができなくなります。
ステロ展開に依存しない
「ステルスロック」を撒いてサイクルを有利に進める戦術は強力ですが、相手にマジックミラー持ちのメガディアンシーがいる場合、その戦術自体が封じられることがあります。
選出画面でディアンシーが見えた場合、「ステロを撒かないプラン」あるいは「攻撃しながら展開できるプラン」に切り替えられる柔軟性が必要です。例えば、攻撃技のついでに相手の素早さを下げる「がんせきふうじ」や、交代を強要する技などで盤面をコントロールしましょう。
地面タイプの一貫性を切る
ディアンシー対策ではがねタイプを選出すると、相手は高確率で「だいちのちから」を撃ってきます。この時、控えに「ひこうタイプ」や特性「ふゆう」を持つポケモンがいれば、地面技を無効化して無償降臨(スカし)が狙えます。
- おすすめの相方:
- ランドロス(霊獣): 地面無効かつ、いかくで物理耐久を補佐。
- サンダー/ボルトロス: 地面無効かつ、特殊方面での反撃が可能。
- グライオン: 地面無効かつ、高耐久で毒みが戦法が可能(ただしマジックミラーには注意)。
このように、はがねタイプと飛行・浮遊タイプをセットで選出することで、ディアンシー対面の安定感は飛躍的に向上します。
まとめ:ディアンシー対策は「上からの鋼」と「特殊技」が鍵
今回は、ポケモンレジェンズZAのランクマにおけるディアンシー対策について徹底解説しました。
ディアンシーは、その美しい見た目とは裏腹に、非常に凶悪な詰ませ性能と制圧力を持ったポケモンです。しかし、明確な弱点である「はがね4倍」と「素のHP種族値の低さ」を突けば、決して倒せない相手ではありません。
記事のポイントを改めて整理します。
- 先制技を活用する: ハッサムの「バレットパンチ」は、素早さ関係を無視して致命傷を与えられる最強の対策です。
- 特殊技で攻める: 「ダイヤストーム」によるB上昇を無視できる、ギルガルドやエンペルトなどの特殊はがね枠を育成しましょう。
- マジックミラーを警戒する: 変化技は跳ね返される前提で立ち回り、攻撃技メインで圧力をかけましょう。
- 相性補完を意識する: はがね枠と浮遊・飛行枠を組み合わせることで、サブウェポンの地面技を透かす立ち回りを身につけましょう。
ランクマッチでは、流行のポケモンへの対策が勝率に直結します。今回紹介したポケモンたちをパーティに組み込み、ディアンシー入りの構築にも自信を持って挑んでください。あなたの勝利を応援しています!
それでは、良きポケモンライフを!






