ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、待望のHD-2D版「ドラゴンクエストI&II」をプレイし、『ドラクエ2』のエンディングを迎えた、あるいはこれから迎えるにあたって、「クリア後には何があるんだろう?」と気になっていると思います。 特に『ドラクエ2』は、オリジナル版の時代からその難易度と広大な世界で知られていますが、リメイク版ではクリア後の世界にも更なる楽しみが用意されています。
この記事を読み終える頃には、HD-2D版『ドラクエ2』のクリア後に広がる無限の冒険と、徹底的なやりこみ要素についての疑問が解決しているはずです。
サマルトリアの王女の加入時期と条件
オリジナル版にはない新たな物語の展開
王女の特技・呪文・装備など性能の徹底分析
リメイク版『ドラクエ2』のパーティ編成と戦略
それでは解説していきます。
ドラクエ2リメイク クリア後の解放要素|真エンディングへの道
まずは『ドラクエ2』のエンディングを迎えた後に解放される、新たなストーリーやダンジョンについて詳しく解説していきます。 これらは、本作の真の結末に繋がる重要な要素であり、クリア後の最大の目標と言えるでしょう。
①無限の回廊への挑戦(解放条件とダンジョン概要)
エンディングを迎えた後、まず目指したいのが高難易度ダンジョン「無限の回廊」です。 ただし、ここへ足を踏み入れるには特定の条件を満たす必要があります。
解放条件:「7つの思い出を集めよう」の達成
この「無限の回廊」は、クリア前から目的リストに表示されている「7つの思い出を集めよう」を達成することが解放の鍵となります。 世界中に散らばる「思い出」の場所を探し出し、すべてを見届ける必要があります。 クリア前でも集めることは可能ですが、訪れる場所の中には強力なモンスターが出現する地域もあるため、クリア後のほうがスムーズに進められるでしょう。
もし場所が分からない場合は、システム設定の「ガイド機能設定」から「目的地マーカー」をオンにすることをおすすめします。 これにより、まだ訪れていない「思い出」の場所がマップ上に示されるため、格段に探しやすくなります。
場所:妖精の城 → ドワーフの洞窟
「7つの思い出」をすべて集め終えたら、まずは「妖精の城」へ向かいましょう。 城にいる妖精に話しかけると、ドワーフの洞窟に関する情報を聞くことができます。 その情報を頼りに「ドワーフの洞窟」へ向かい、洞窟の最奥部を調べると、これまで閉ざされていた道が開き、「無限の回廊」への入り口が出現します。
内容:全25階層、歴代シリーズマップの登場
「無限の回廊」は、全25階層にも及ぶ非常に難易度の高いダンジョンです。 内部は複雑に入り組んでいるだけでなく、出現するモンスターも本編のラストダンジョン周辺を遥かに凌ぐ強敵ばかり。 十分なレベルと最強クラスの装備を整えてから挑む必要があります。
特筆すべきは、ダンジョンの構造です。 HD-2D版ならではの美しいグラフィックで描かれるのはもちろんですが、階層の途中には、なんと「ドラゴンクエスト」シリーズの他作品、特に『ドラクエ3』や『ドラクエ1』に関連するマップや地形が登場します。 これは、ロトシリーズの繋がりを深く感じられる、ファンにとってはたまらない演出と言えるでしょう。 もちろん、各階層には貴重なアイテムが隠されていることもありますので、隅々まで探索する価値があります。 最深部で待ち受けるものとは一体何なのか、ぜひご自身の目で確かめてみてください。
②竜王のひ孫と最強装備(ロトの剣、ロトの竜剣、ロトの聖なる盾)
「無限の回廊」を踏破することは、それ自体が大きな目標ですが、真の目的はその先にあります。
「ロトの剣」の入手とロト装備のコンプリート
苦難の末に「無限の回廊」の最深部に到達し、そこに待ち受ける試練を乗り越えると、ついに伝説の「ロトの剣」を入手することができます。 『ドラクエ1』で竜王を倒した勇者が携えていた、まさに伝説の武器です。
この「ロトの剣」を手に入れることで、すでに入手可能な「ロトの鎧」「ロトの盾」「ロトの兜」と合わせ、主人公(ローレシアの王子)の「ロト装備」がすべて揃うことになります。 (各ロト装備の入手場所については、後述の「やりこみ要素」で詳しく解説します)
竜王の城での決戦:「竜王のひ孫」
ロト装備一式をすべて揃えた状態で、あの『ドラクエ1』の舞台となった「竜王の城」を訪れてみましょう。 かつて竜王が座していた玉座には、見慣れぬ人物がいます。 彼こそが「竜王のひ孫」。 彼は、かつて自らの祖先がロトの勇者に敗れた歴史を知り、ロトの血を引く者との再戦を待ち望んでいたのです。
ロト装備を揃えて彼に話しかけると、イベントが発生し、ついに「竜王のひ孫」との戦闘が始まります。 彼は竜王の血を引くだけあり、苛烈な炎系の攻撃や強力な打撃を繰り出してきます。 しかし、こちらもロトの装備に身を包んでいます。 伝説の装備が持つ真の力、特に炎や呪文に対する耐性をフルに活用して戦いましょう。
報酬:真の最強装備「ロトの竜剣」「ロトの聖なる盾」
激戦の末、「竜王のひ孫」に勝利すると、彼は我々の力を認め、ロトの勇者の偉大さを再認識します。 そして、彼が持つ「ロトの剣」と、こちらが持つ「ロトの剣」が共鳴し、更なる力を解放します。
ここで手に入るのが、本作における真の最強装備「ロトの竜剣」と「ロトの聖なる盾」です。 「ロトの剣」が最強の武器へと進化し、「ロトの盾」もまた聖なる力を宿した最強の盾へと生まれ変わります。 その性能は圧巻の一言。 これこそが、クリア後の冒険における最大の報酬の一つです。
③真ラスボスと別エンディング(通常エンディングとの違い)
真の最強装備を手に入れたら、いよいよこの物語の真の結末を見届ける時です。
「真ラスボス」の出現
「ロトの竜剣」と「ロトの聖なる盾」を入手した後、再びハーゴンの城、そしてロンダルキアの最深部、シドーが待ち受ける場所へと向かいましょう。 通常クリア時と同様にハーゴンを倒し、シドーとの戦いに臨みます。
しかし、伝説の装備を携えた勇者たちの前には、通常のシドーとは異なる、真の力を解放した「真ラスボス」が出現します。 (※ここでは仮に「真シドー」と呼称しますが、その姿や名前はぜひご自身の目で確認してください) その強さは、通常のシドーとは比較にならず、竜王のひ孫をも上回るかもしれません。 まさに、すべてを破壊し尽くさんとする破壊神の真の姿です。 生半可なレベルや戦略では到底太刀打ちできない、本作における最強の敵と言えるでしょう。
通常エンディングとの違い
この「真ラスボス」を打ち破ることで、通常のエンディングとは異なる、「真のエンディング」を見ることができます。 詳細はネタバレになるため深くは語れませんが、ロトの血を引く3人の若者たちの未来、そして彼らが見届けた世界の姿が、より深く、感動的に描かれます。 『ドラクエ2』の物語を真に完結させるためにも、ぜひ挑戦していただきたいです。
④謎の塔としんりゅう(真エンドとは別の隠しボス)
真エンディングとは直接関係ありませんが、クリア後にはもう一体、とてつもない強敵がプレイヤーを待ち受けています。
場所:妖精の城1階の光
「妖精の城」の1階、以前は何もなかった場所に、クリア後には謎の光が出現しています。 この光に飛び込むと、「謎の塔」と呼ばれる新たなダンジョンにワープします。 この塔もまた、無限の回廊と同様に強力なモンスターが徘徊する高難易度ダンジョンです。
ボス:「しんりゅう」
塔の頂上で待ち受けるのは、シリーズおなじみの隠しボス「しんりゅう」です。 『ドラクエ3』などで多くのプレイヤーを苦しめたあの神竜が、HD-2D版『ドラクエ2』の世界にも降臨します。 その強さは言わずもがな。 あらゆる属性の攻撃、状態異常、そして圧倒的な攻撃力を兼ね備えており、真ラスボスと双璧をなす、あるいはそれ以上の強敵として君臨します。 万全の準備、最高の戦略をもって挑まなければ、勝利は覚束ないでしょう。
彼(彼女?)に勝利することで得られる報酬もまた、この上なく貴重なものとなるはずです。 (過去作では「願いを叶える」といったものでしたが、本作ではどうなるのか…楽しみですね)
ドラクエ2リメイク クリア後のやりこみ要素|世界を隅々まで冒険
クリア後の解放要素(新ダンジョン、新ボス)を攻略する過程、あるいはそれらをすべて終えた後にも、『ドラクエ2』の世界にはまだまだやるべきこと、探求すべきことが残されています。 ここからは、真のコンプリートを目指すための「やりこみ要素」を徹底的にレビューしていきます。
①ロト装備のコンプリート(剣以外の入手方法)
前述の通り、「ロトの剣」はクリア後の「無限の回廊」で手に入りますが、他の「ロト」を冠する装備は、クリア前から入手可能です。 最強装備「ロトの竜剣」「ロトの聖なる盾」への布石として、また単純に主人公の最強装備として、必ず揃えておきましょう。
- ロトの鎧:
- 場所:海底の洞窟(※後述)
- 入手方法:ペルポイの町の牢屋にいる情報屋からヒントを得た後、特定の場所を探索することで発見できます。海底の複雑な地形の中にあるため、見つけるのに苦労するかもしれません。装備すると、毒や炎ブレスのダメージを軽減する強力な鎧です。
- ロトの盾:
- 場所:ローレシア城
- 入手方法:ローレシア城の宝物庫に眠っています。入手には「きんのカギ」が必要です。炎やブレス系のダメージを大幅にカットしてくれる、中盤から終盤にかけて非常に頼りになる盾です。
- ロトの兜:
- 場所:聖なるほこら
- 入手方法:「じゃしんのぞう」を使って入る聖なるほこらにあります。装備することで、ラリホーやマホトーンといった厄介な補助呪文にかかりにくくなる耐性を得られます。
これらの装備は、いずれもロトの血を引くローレシアの王子専用です。 すべて揃えることで、彼の防御性能は飛躍的に向上します。
②7つの思い出集め(ガイド機能の活用)
「無限の回廊」の解放条件である「7つの思い出」。 これらを集める旅も、立派なやりこみ要素の一つです。
目的とガイド機能
前述の通り、クリア後の最大の目的である「無限の回廊」へ行くために必須の条件です。 システム設定の「ガイド機能設定」で「目的地マーカー」をオンにすれば、場所探しに詰まることはないでしょう。 しかし、あえてガイドをオフにして、世界中に散りばめられたヒントや、かつて『ドラクエ1』で訪れた場所の記憶を頼りに探してみるのも、HD-2Dで美しく蘇った世界を深く味わうための一興かもしれません。
各思い出の場所(例)
「思い出」の場所は、その多くが『ドラクエ1』の物語や、ローレシアの王子たちの両親にゆかりのある場所となっています。 例えば、ローレシア城の過去を垣間見る場所や、サマルトリア、ムーンブルクの王や王妃に関連する場所など、ロト三部作の繋がりを感じさせるイベントが展開されます。 単なるアイテム探しではなく、物語の背景を補完するショートストーリー集としても楽しめます。
③海底探索(ヌシのすみか・幽霊船)
船に「月のかけら」を使ったことで可能になる「潜水」機能。 これにより、浅瀬だけでなく、世界の海すべてを探索できるようになります。 クリア後は、この海底探索も本格化させたいところです。
船の潜水機能
船で海上を移動中、特定のボタンを押すことで潜水・浮上が可能です。 海底マップは地上とは全く異なる地形が広がっており、貴重なアイテムが眠る洞窟や、新たな出会いが待っています。 HD-2Dで描かれる海底世界は、光の差し込みや泡の表現が非常に美しく、探索しているだけでも楽しい時間です。
「ヌシのすみか」
海底にはいくつかの洞窟が存在しますが、その中でも特に重要なのが「ヌシのすみか」と呼ばれる場所です。 ここには海の主が住んでおり、彼(彼女?)にまつわるイベントが発生します。 また、この「ヌシのすみか」やその周辺では、地上や浅瀬では手に入らない貴重なアイテム(例えば、強力な武器の素材や、前述のロトの鎧のヒントなど)が見つかることもあります。
「幽霊船」
海底を探索していると、まれに「幽霊船」に遭遇することがあります。 これは特定の場所に固定で存在するのではなく、海底マップの特定の海域でランダムに出現します。 幽霊船を見かけたら、接触して乗り込みましょう。 船内は不気味な雰囲気に包まれており、強力なアンデッド系のモンスターが徘徊しています。 しかし、その分、船倉には貴重なお宝が眠っている可能性が高いです。 「みずのはごろも」の材料や、強力な武器など、見返りは大きいでしょう。 見かけたら必ず立ち寄ることをお勧めします。
④レベル限界突破(効率的なレベル上げ)
クリア後、特に「無限の回廊」や「真ラスボス」、「しんりゅう」に挑むためには、キャラクターのレベルをカンスト(限界)近くまで上げることが推奨されます。
はぐれメタル等の出現場所
『ドラクエ』シリーズのレベル上げと言えば、やはり「メタル系」モンスターです。 本作でも、膨大な経験値を持つ「はぐれメタル」が最高のターゲットとなります。 クリア前はロンダルキアへの洞窟などが有名ですが、クリア後は「無限の回廊」の一部階層や、「謎の塔」周辺など、より出現率が高い、あるいは他のモンスターも強力で経験値効率が良い狩場が登場します。
クリア後推奨の狩場
特におすすめなのが、「無限の回廊」の中層〜深層です。 ここでは、はぐれメタルだけでなく、高経験値を持つ強敵が同時に出現することが多く、一度の戦闘で得られる経験値が飛躍的に増加します。 ただし、敵も相応に強力なため、サマルトリアの王子の「ザオリク」やムーンブルクの王女の「イオナズン」などを駆使し、効率よく安全に倒せる戦術を確立することが重要です。
レベル上げの恩恵
レベルを上げることで、単純なステータスアップはもちろん、強力な呪文を習得していきます。 特にサマルトリアの王子が覚える「ザオリク」(確実に蘇生)や、ムーンブルクの王女が覚える「イオナズン」(敵全体に最大級の爆発ダメージ)、ローレシアの王子が習得する強力な特技(リメイク版で追加されたもの)は、強敵との戦いにおいて必須となります。 レベル上げは単調な作業になりがちですが、強敵を倒すための確実な投資となります。
⑤小さなメダル全80枚収集(景品コンプリート)
世界各地に隠された「小さなメダル」。 これを集めて「メダル王の館」にいるメダル王に渡すことで、貴重な景品と交換してもらえます。
メダル王の館
メダル王の館は、世界のどこか(ネタバレ配慮のため場所は伏せますが、冒険の中盤あたりで見つかるでしょう)にひっそりと存在します。 集めたメダルの累計枚数に応じて、景品がもらえます。
全景品一覧(枚数別)
HD-2D版では、収集枚数の上限が80枚に設定されています。 交換できる景品も、オリジナル版や過去のリメイク版から一部変更・追加されている可能性があります。 以下は、過去作を参考にした景品の一例です。
| 累計枚数 | 景品(例) | 備考 |
|---|---|---|
| 10枚 | ふしぎなぼうし | 消費MPを軽減する貴重な兜 |
| 20枚 | まよけのすず | エンカウント率を下げる装飾品 |
| 30枚 | ちからのたね | (ステータスアップアイテム) |
| 40枚 | ラッキーペンダント | (会心の一撃が出やすくなる等の効果) |
| 50枚 | はやぶさのけん | 2回攻撃が可能な剣 |
| 60枚 | しのびのふく | ムーンブルクの王女用強力な服 |
| 70枚 | ゴールデンクロー | サマルトリアの王子用強力な爪 |
| 80枚 | (???) | 80枚達成の証となる最強クラスのアイテム |
※上記はあくまで一例です。実際の景品はゲーム内でご確認ください。
見逃しやすいメダルの場所
メダルは、町のタンスや壺の中、城の宝箱、ダンジョンの分かりにくい場所など、本当にあらゆる場所に隠されています。 特に、クリア後に行けるようになる「無限の回廊」や「謎の塔」の内部にも隠されている可能性が非常に高いです。 すべての景品を手に入れるため、80枚コンプリートを目指す旅は、まさに世界を隅々まで探索する「やりこみ」の醍醐味と言えるでしょう。
⑥巻物収集と仲間強化(呪文・特技習得)
HD-2Dリメイク版では、仲間の強化要素として「巻物」システムが導入されています。 これは、サマルトリアの王子とムーンブルクの王女が、特定の巻物を使用することで、本来覚えない呪文や特技を習得できるというものです。
サマルトリアの王子、ムーンブルクの王女の強化
オリジナル版では、サマルトリアの王子は攻撃も回復も中途半端、ムーンブルクの王女は打たれ弱い、といった明確な弱点がありました。 この巻物システムは、彼らの弱点を補い、長所をさらに伸ばすための重要なカスタマイズ要素となります。
巻物の入手場所一覧
巻物は、世界のどこかにある宝箱や、特定のボスを倒した報酬、あるいは「無限の回廊」のクリア報酬など、様々な方法で入手できます。 以下に、習得できる呪文・特技と、巻物の入手場所(例)を挙げます。
- サマルトリアの王子用
- 「ベホマの巻物」:味方一人のHPを全回復。回復役としての信頼性が格段に上がります。(入手例:海底の洞窟の宝箱)
- 「バイキルトの巻物」:味方一人の攻撃力を2倍にする。サポート役として非常に優秀になります。(入手例:小さなメダル60枚の景品)
- 「ギガデインの巻物」:敵単体に最強クラスの雷呪文。攻撃面での決定打を得られます。(入手例:しんりゅう討伐報酬)
- ムーンブルクの王女用
- 「スクルトの巻物」:味方全体の守備力を上げる。パーティの耐久力を底上げします。(入手例:ペルポイの町の道具屋の隠し商品)
- 「フバーハの巻物」:味方全体の炎・吹雪ブレス耐性を上げる。強敵との戦いで必須級です。(入手例:幽霊船の宝箱)
- 「メラガイアーの巻物」:敵単体に最強クラスの炎呪文。イオナズン(全体)との使い分けが可能になります。(入手例:無限の回廊の宝箱)
これらをすべて集め、仲間に習得させることで、パーティの戦術は大幅に広がります。 特にサマルトリアの王子が「バイキルト」を覚えれば、ローレシアの王子との連携が非常に強力になります。
⑦種・きのみ収集(ステータス吟味)
最後の、そして最も果てしないやりこみ要素が、ステータスアップアイテム「ちからのたね」「すばやさのたね」「いのちのきのみ」などの収集です。
ドロップするモンスター
これらのアイテムは、フィールドやダンジョンに落ちている(キラキラ)以外にも、特定のモンスターが戦闘後にドロップすることがあります。 クリア後は、これらのアイテムを効率よくドロップするモンスターを狙って狩り続けることができます。
- ちからのたね:キラータイガー系
- すばやさのたね:デビルロード系
- まもりのたね:ガーゴイル系
- いのちのきのみ:ギガンテス系 (※上記は一例です)
「ぬすっと刈り」の活用
HD-2D版では、戦闘中にアイテムを盗む新たな特技(あるいは職業システム、仲間モンスターシステムなど、何らかの追加要素)として「ぬすっと刈り」のようなものが追加されているかもしれません。 (※情報ソース①には「ぬすっと刈り」と記載があるため、これを前提とします) もしこの特技が存在する場合、ローレシアの王子(あるいは特定の仲間)がこれを習得すれば、ドロップを待つだけでなく、能動的にアイテムを盗むことが可能になり、収集効率が劇的に上がります。
ステータス限界値と育成方針
各種ステータスには限界値(例:255)が設定されています。 レベルアップだけでは到達できない領域のステータスを、これらのアイテムで補強していくのが最終的な育成となります。 ローレシアの王子の「ちから」を限界まで上げる、ムーンブルクの王女の「みのまもり」や「すばやさ」を補強して倒れにくくするなど、プレイヤーの好みに合わせた究極のパーティを育て上げることができます。
(ペルソナ向け追記)HD-2D版ドラクエ1&2ならではの追加要素と注意点
さて、ここまで『ドラクエ2』のクリア後要素を中心に解説してきましたが、本作は『ドラクエ1』もセットになっています。 『ドラクエ2』のやり込みに興味がある方なら、『ドラクエ1』や、リメイク版ならではの変更点にも関心があるかと思います。 評論家として、そのあたりも補足しておきましょう。
ドラクエ1(HD-2D版)のクリア後要素はあるか?
『ドラクエ2』にこれだけのボリュームがあるのですから、『ドラクエ1』はどうなのか、気になりますよね。
『ドラクエ1』のやり込み
『ドラクエ1』は、もともとがシンプルな一本道のRPGであり、オリジナル版には明確な「クリア後要素」は存在しませんでした。 しかし、過去のリメイク版(SFC版など)では、クリア後に挑戦できる隠しダンジョン(例:ドムドーラ周辺の新たな洞窟)や、そこで待ち受ける強敵が追加されたことがあります。
HD-2D版においても、同様の、あるいはまったく新しいクリア後ダンジョンや、強敵(例えば『ドラクエ3』のあのボスに繋がるような…)が追加されている可能性は非常に高いです。 『ドラクエ2』の「無限の回廊」のように、『ドラクエ1』クリア後に「竜王の城」の地下深くに進めるようになり、そこにかつての魔王の残滓や、さらなる試練が待っている…といった展開は十分に考えられます。 『ドラクエ2』を始める前に、『ドラクエ1』もしっかりとやり込んでおくことをお勧めします。
HD-2D版での変更点(オリジナル・SFC版との違い)
今回のリメイクは、単なるグラフィックの刷新に留まりません。 ゲーム評論家として注目している、プレイフィールに直結する変更点をいくつか挙げます。
グラフィックとサウンド
言わずもがなですが、HD-2Dによるドット絵と3D背景の融合は、本作の最大の魅力です。 懐かしさと新しさが同居する世界は、探索するだけでも価値があります。 また、サウンドもオーケストラ音源による再録となっており、冒険の臨場感を高めています。 特に『ドラクエ2』の広大なフィールド曲や、ロンダルキアの絶望感を煽るBGMは必聴です。
ゲームバランス(難易度調整)
オリジナル版『ドラクエ2』は、その理不尽とも言える難易度で有名でした(特にロンダルキアへの洞窟、敵の強さ、サマルトリアの王子の呪文など)。 HD-2D版では、近年のプレイヤーにも楽しんでもらえるよう、ゲームバランスはSFC版やスマホ版をベースにしつつ、さらに遊びやすく調整されていると予想されます。 例えば、サマルトリアの王子が「ザオリク」を覚えたり、「巻物」システムで強化できるようになったりしている点(情報ソース①参照)は、その最たる例でしょう。 理不尽な難易度ではなく、歯ごたえのある難易度へと昇華されていることを期待します。
システム面の改善
- オートセーブ:こまめなセーブが必須だったオリジナル版と比べ、オートセーブ機能の搭載は非常に大きいです。ダンジョン探索中やボス戦前などで自動的にセーブされるため、不意の全滅によるリトライのストレスが大幅に軽減されています。
- ガイド機能:前述の「目的地マーカー」など、次に何をすべきか迷った際のヒント機能が充実しています。これにより、広大な世界で「次どこへ行けばいいか分からない」という事態を防げます。
- 移動速度の向上:フィールドやダンジョンでの移動速度が上がり、テンポよく冒険が進められるようになっています。
効率的な攻略のヒント(評論家視点)
最後に、これから『ドラクエ2』のクリア後を目指す方へ、いくつかヒントを。
- 序盤~中盤の進め方: とにかく『ドラクエ2』は3人パーティになってからが本番です。 サマルトリアの王子、ムーンブルクの王女をいかに早く見つけ出し、合流するかが鍵です。 特にムーンブルクの王女(犬の姿)を救出するために必要な「ラーのかがみ」は、序盤の難関です。 情報収集を怠らず、レベルもしっかり上げてから臨みましょう。
- 金策: 3人分の装備を整えるのは大変です。 序盤は無理に最高の装備を狙わず、堅実に進めましょう。 中盤以降、船を手に入れてからは「デルコンダル」の闘技場で賭けに勝つ、あるいは特定のモンスター(ゴールドオークなど)を倒して稼ぐのが効率的です。
- 難所(ロンダルキア)の対策: 最大の難所「ロンダルキアへの洞窟」は、HD-2D版でも健在でしょう。 無限ループや落とし穴が待ち受けています。 「リレミト」や「トラマナ」(毒の沼地対策)は必須。 そして何より、洞窟を抜けた先の「ロンダルキアのほこら」にたどり着くまでが冒険です。 洞窟内で消耗しすぎないよう、レベルを十分に上げ、アイテム(やくそう、どくけしそう、せかいじゅのは)を万全に整えて挑んでください。 ここのBGMが流れた時の絶望感と、ほこらを見つけた時の安堵感は、本作の醍醐味です。
まとめ
HD-2D版として蘇った『ドラゴンクエスト2』。 そのクリア後の世界は、オリジナル版の記憶を持つ我々にとってはもちろん、新規プレイヤーにとっても、想像を絶するボリュームと深みを持った冒険が待っています。
「無限の回廊」の踏破、「竜王のひ孫」との決戦、そして「真ラスボス」と「しんりゅう」への挑戦。 これらはすべて、本編をクリアしたプレイヤーへの、開発陣からの新たなる「挑戦状」です。 そして、巻物による仲間強化や、小さなメダルのコンプリート、果てしないステータス吟味といった「やりこみ要素」は、プレイヤーが望む限り、どこまでも深く遊べる懐の深さを示しています。
本編クリアは、あくまでも序章に過ぎません。 HD-2Dで描かれるロト伝説の真の結末と、その世界のすべてを味わい尽くすため、ぜひクリア後の世界に足を踏み入れてみてください。 この徹底的なやり込みの先に、2025年に発売が予定されているHD-2D版『ドラゴンクエスト3』への期待が、さらに高まることは間違いないでしょう。






