ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、2025年に発売が予定されているHD-2D版『ドラゴンクエストI&II』、特に『ドラゴンクエストI』の序盤攻略について、何かお得な情報がないか気になっていると思います。 国民的RPGの原点ともいえる『ドラクエ1』ですが、リメイク版で初めて触れる方や、久しぶりにプレイする方にとって、序盤のレベル上げや装備集めは少し大変に感じるかもしれません。
 
この記事を読み終える頃には、『ドラクエ1』リメイク版の序盤を圧倒的に快適に進める、ちょっと「ズルい」裏技的なテクニックについての疑問が解決しているはずです。
- HD-2D版『ドラゴンクエストI&II』の概要
- 序盤から最強クラスの装備を入手する裏技
- リメイク版の「快適仕様」が裏技をサポート
- 裏技のメリットとゲームバランスへの影響
それでは解説していきます。

HD-2D版『ドラゴンクエストI&II』とは? ロト伝説の原点
まずは、今回話題の中心となるHD-2D版『ドラゴンクエストI&II』について、簡単におさらいしておきましょう。 既にご存知の方は読み飛ばしていただいても構いませんが、このリメイクがどのようなものかを理解しておくことが、この後の裏技の重要性を知る鍵にもなります。
HD-2Dで蘇る「ロトの伝説」の始まり
本作は、1986年にファミリーコンピュータで発売された『ドラゴンクエスト』と、その続編である『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』の2作品を、現代の技術で美しく蘇らせたリメイク作品です。
 
最大の特徴は、スクウェア・エニックスが誇る「HD-2D」グラフィック技術を採用している点です。
ドット絵の持つ温かみと、3DCGによる壮大な背景や光の表現を融合させたこの技術は、『オクトパストラベラー』や『トライアングルストラテジー』、『ライブアライブ』のリメイク版でも高い評価を受けてきました。
私自身、ゲーム評論家として様々なHD-2D作品をプレイしてきましたが、この技術と「ドラゴンクエスト」というクラシックな世界観の相性は抜群だと感じています。 古き良きドット絵の雰囲気を損なうことなく、光の差し込む洞窟、波打つ海、風に揺れる草木といった世界の「空気感」が格段にリッチになっています。 オリジナル版を夢中でプレイした世代にとっては懐かしさと新しさを同時に、そしてリメイク版で初めて触れる世代にとっては新鮮な驚きを与えてくれるビジュアルと言えるでしょう。
なぜ今『ドラクエ1』と『ドラクエ2』なのか
「ロト三部作」と呼ばれる『ドラクエ1』『ドラクエ2』『ドラクエ3』は、日本RPGの金字塔です。 特に『ドラクエ1』は、たった一人で広大な世界を冒険し、竜王に立ち向かうという、RPGの「原点」となる体験を提供してくれました。
『ドラクE1』は、「勇者ロト」の血を引く主人公が、闇の覇者「竜王」に立ち向かう物語。 『ドラクエ2』は、その100年後、ロトの子孫たちが集結し、邪教の教祖「ハーゴン」の野望を打ち砕く物語です。
今回、HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』のリメイクも発表されており、時系列順に『3』→『1』→『2』と続くロトの伝説を、最新のグラフィックで一貫して体験できる環境が整いつつあります。 この『I&II』は、その伝説の「始まり」と「継承」を描く重要な2作品であり、HD-2D版『III』をより深く楽しむためにも、必修科目と言えるパッケージなのです。
『ドラクエ1』の魅力と「序盤の壁」
『ドラクエ1』の魅力は、そのシンプルさにあります。 主人公は一人。 仲間はいません。 たった一人でレベルを上げ、装備を整え、情報を集め、広大なアレフガルド大陸を探索します。 この「孤独な冒険」こそが、プレイヤーの没入感を極限まで高め、竜王を倒した時の達成感を唯一無二のものにしています。
 
しかし、このシンプルさは、裏を返せば「序盤の厳しさ」にも繋がります。 最初の頃はスライム1匹倒すのにも苦労し、少しラダトームの城から離れると、より強力な「おおさそり」や「ゴースト」に遭遇し、なすすべもなくやられてしまう… そんな経験をした方も多いのではないでしょうか。
装備を整えるにもゴールド(お金)が必要ですが、序盤の敵が落とすゴールドは微々たるもの。 地道なレベル上げとゴールド稼ぎが必須であり、これが「序盤の壁」としてプレイヤーの前に立ちはだかります。 今回のリメイク版が、このバランスをどう調整してくるかはまだ未知数ですが、オリジナル版のゲーム性を尊重するならば、ある程度の「厳しさ」は残されていると予想されます。
だからこそ、「序盤を快適に進めたい」というニーズが生まれ、今回ご紹介する「ちょっとズルい」テクニックが活きてくるのです。
【ドラクエ1リメイク】序盤で一気に強くなる「ズルい」裏技の全貌
さて、お待たせしました。 ここからが本題です。 HD-2D版『ドラクエ1』の冒険開始からわずか20〜30分程度で、本来は中盤以降に手に入るような強力な装備を入手し、序盤の難易度を劇的に下げる方法を解説します。
 
この裏技で目指すもの:最強クラスの装備「刃のブーメラン」と「はやてのベスト」
この裏技の最終目的は、以下の2つのアイテムを冒険開始直後に回収することです。
- 刃のブーメラン(武器) 『ドラクエ1』において、主人公は一度に1体の敵しか攻撃できません。 しかし、「ブーメラン」系の武器は、なんと敵全体を攻撃できるという破格の性能を持っています。 序盤で複数の敵に囲まれても、これを装備していれば一掃できるため、戦闘効率が文字通り「桁違い」になります。 攻撃力自体も、序盤の「こんぼう」や「どうのつるぎ」とは比較になりません。
- はやてのベスト(防具) 非常に高い守備力を誇る防具です。 オリジナル版では中盤の町リムルダールで高額で売られている防具であり、これを序盤で装備できれば、ラダトーム周辺の敵から受けるダメージはほぼ「0」か「1」になるでしょう。 さらに、素早さも上昇する効果が期待でき、敵からの先制攻撃を受けにくくなる=安全性が高まる、という利点もあります。
この2つを装備した時点で、あなたの冒険は「苦行」から「無双」へと変わるはずです。
準備するもの:冒険開始直後の必須アイテム
この裏技を実行するために、ラダトームの城で王様から冒険の書と所持金(情報ソースによれば120ゴールド)を受け取ったら、まず以下のアイテムを購入します。
- キメラのつばさ: 一度行ったことのある町(この時点ではラダトームのみ)に一瞬で戻れるアイテム。 裏技を完遂した後、無事に帰還するために使用します。 オリジナル版では最初から1つ持っていることが多いですが、リメイク版でも動画情報によれば最初から1つ所持しているようです。 念のため、ラダトームの道具屋で1つ買い足し、合計2個にしておくと安心です。
- せいすい(聖水): 一定時間、自分より弱いモンスターが出現しなくなるアイテム。 これが今回の裏技の「肝」です。 本来はレベルが上がってから使うアイテムですが、今回はレベル1の状態で、あえて「格上」の敵しか出ないエリアに突入するために使います。 レベル1の主人公にとって、ラダトーム周辺のスライムですら「弱くない」ため、「せいすい」を使ってもエンカウントはします。 しかし、この裏技で向かう先は、本来レベル10以上で訪れるような危険地帯。 そこに出現する敵は、レベル1の主人公から見れば「とんでもなく強い」敵です。 「せいすい」の効果は「自分より弱い敵が出なくなる」こと。 つまり、危険地帯の敵は「強すぎる」ため、「せいすい」の効果の対象外となり、普通に出現します。
「あれ?じゃあ意味ないじゃないか」と思うかもしれません。 ここがミソなのですが、リメイク版(特にSFC版以降)の「せいすい」は、オリジナル版と効果が異なり、「一定歩数、敵のエンカウント率自体を下げる」効果になっている可能性が非常に高いです。 情報ソースの動画でも、明らかにエンカウントを避けるために使われています。 キメラのつばさを購入した残りのゴールドで、買えるだけの「せいすい」(動画では4個)を購入しましょう。 これが、危険地帯を駆け抜けるための生命線となります。
【特典あり】ダウンロード版特典「しあわせのくつ」の効果
もしあなたがダウンロード版(または早期購入特典など)でゲームを購入した場合、宿屋などで特典アイテムを受け取れる可能性があります。
情報ソースの動画では、「幸せ旅セット」という特典が確認でき、その中に「しあわせのくつ」というアクセサリーが含まれています。 これは、装備して歩くだけで経験値が溜まっていくという、とんでもないアイテムです。 (ドラクエシリーズではお馴染みのアイテムですね)
この裏技を実行する間、主人公はかなりの距離を歩くことになります。 その間も「しあわせのくつ」が経験値を稼いでくれるため、裏技を終えてラダトームに帰還する頃には、道中の戦闘(レベルアップのために1回は必要)と合わせて、かなりのレベルアップが期待できます。 レベルが上がればHPやMPも上昇し、冒険はさらに快適になります。 特典を受け取れる場合は、必ず冒険開始直後に装備しておきましょう。 また、セットに含まれる「いのちのきのみ」などのステータスアップアイテムも、主人公は一人旅なので、迷わず全て使ってしまって問題ありません。
オートセーブ活用術:デスペナルティなしの仕様を逆手に取る
この裏技が「ズルい」けれど「誰でも可能」な最大の理由。 それが、HD-2D版に搭載されている(と予想される)オートセーブ機能とデスペナルティの緩さです。
オリジナル版の『ドラクエ1』では、死ぬと所持ゴールドが半分になるという痛烈なペナルティがありました。 しかし、情報ソースの動画で実証されている通り、今回のリメイク版では、戦闘で全滅しても、タイトル画面に戻ることなく「オートセーブから再開する」という選択肢が現れます。
これを選ぶと、戦闘で死ぬ直前の状態(エンカウントする少し前)から、所持金やアイテムを一切失うことなく再開できるのです。 (これは、近年のドラクエ作品やHD-2Dリメイク作品の多くに採用されている親切設計です)
つまり、この裏技の道中で、どれだけ強い敵に遭遇し、一撃で倒されようとも、失うものは何もないのです。 「せいすい」が切れても、運悪くエンカウントしても、全滅を恐れる必要はありません。 ただ「オートセーブから再開」を選び、再び目的地に向かって走り出すだけです。 これが、レベル1で危険地帯に飛び込む最大の保険となります。
【実践】最速で最強装備を手に入れる手順(ネタバレ注意)
では、具体的な手順をステップバイステップで解説します。 この手順は、ゲーム開始直後のマップや地名に関する軽微なネタバレを含みますのでご注意ください。
ステップ1:ラダトーム出発〜沼地の洞窟へ
- ラダトームの城で王様から話を聞き、アイテム(120Gなど)を受け取る。
- 城下町の道具屋で「キメラのつばさ」(1〜2個)と、残金すべてで「せいすい」(4個程度)を購入。
- (特典がある場合)宿屋などで特典を受け取り、「しあわせのくつ」を装備。種もすべて使用する。
- 城を出て、まずは最初の戦闘を行います。 「しあわせのくつ」で経験値が溜まっていても、レベルアップするには最低1回の戦闘が必要です。 スライムを1匹倒しましょう。 リメイク版では、レベルアップするとHPとMPが全回復する仕様になっている(動画情報より)ため、宿屋に泊まる必要もありません。
- レベル2になったら、ラダトームの城から見て南東(マップ右下)方向へひたすら進みます。 途中の敵は無視するか、1体だけなら倒して経験値にしても良いでしょう。
- 目的地は、大陸の南東の端にある「沼地の洞窟」です。 オリジナル版では、この洞窟に入るためには「たいまつ」が必要でしたが、リメイク版では不要になっている可能性が高いです(HD-2Dの光源表現的にも)。 もし暗い場合は、ラダトームで「たいまつ」も買っておきましょう。
ステップ2:「せいすい」でエンカウントを回避するコツ
ラダトームから「沼地の洞窟」までの道のり、そしてこの後の危険地帯では、「せいすい」が命綱です。
- 「せいすい」を便利ボタン(ショートカット)に登録しておくと、すぐに使えて便利です(動画情報より)。
- 効果が切れたら(エンカウントしたら)、すぐに使い直しましょう。
- 4個程度では最終目的地までに足りなくなる可能性が高いです。
- 足りなくなって敵に遭遇し、全滅したら? → **「オートセーブから再開」**を選びましょう。 ペナルティなしで、最後にエンカウントする少し前からやり直せます。 全滅を前提に、「せいすい」が尽きるまで突き進む、という心構えでOKです。
ステップ3:沼地の洞窟を抜けて新大陸へ
「沼地の洞窟」に入ったら、道なりに南(下)へ進みます。 この洞窟は一本道に近い構造ですが、オリジナル版では「竜王の城」へ続く分岐がありました。 今回の目的は洞窟の「踏破」です。 まっすぐ南へ進み、洞窟の出口から外へ出てください。
洞窟を抜けると、そこは海を隔てた別の大陸。 ラダトーム周辺とは比べ物にならないほど強力なモンスター(「おおさそり」「メーダ」など)が出現するエリアです。 ここからが本番です。
ステップ4:秘密の場所①「刃のブーメラン」の入手
新大陸に着いたら、まずは南西(左下)方向へ進みます。 目指すは、大陸の西側にある「リムルダール」という町の周辺です。 (町に入る必要はありません)
ここで、リメイク版の便利な機能「ガイド機能」を使います。 システム設定で「ガイド機能」を開き、「秘密の場所」をオンにします(動画情報より)。
すると、マップ上に「秘密の場所」(隠しアイテム)がある場所が、光るエフェクトで示されるようになります。
リムルダールの町の西側(左側)にあるヤシの木が密集している辺りに、この「秘密の場所」のガイドが表示されるはずです。 その光るポイント(動画ではヤシの木の根元)を調べると、宝箱や樽などから「刃のブーメラン」を入手できます。
入手後の比較(想定)
| 項目 | 装備なし(初期) | こんぼう | 刃のブーメラン | 
|---|---|---|---|
| 攻撃力 | 0 | +2 | +7(動画情報) | 
| 特殊効果 | なし | なし | 敵全体攻撃 | 
※攻撃力の数値はリメイク版のバランスによって変動する可能性がありますが、「敵全体攻撃」という効果が序盤において最強であることは間違いありません。
ステップ5:秘密の場所②「はやてのベスト」の入手
「刃のブーメラン」を手に入れたら、油断せずに次の目的地へ向かいます。 ここから先は、さらに敵が強力になります。 (「スターキメラ」や「キラーリカント」など、一撃でこちらが倒されるレベルです)
今度は、大陸の南東(右下)の端を目指します。 森を抜け、橋を渡った先、大陸の最南東端にある「木」の周辺に、再び「秘密の場所」のガイドが表示されます。
道中は「せいすい」を使い、切れたら全滅覚悟で突っ込み、全滅したら「オートセーブから再開」を繰り返しましょう。 このエリアの敵は、たとえ単体で出現しても勝てません。 「逃げる」が成功することを祈るか、素直に全滅してリスタートするのが賢明です。
目的の「秘密の場所」(動画では木の根元)を調べると、ついに「はやてのベスト」を入手できます。
入手後の比較(想定)
| 項目 | 装備なし(初期) | かわのふく | はやてのベスト | 
|---|---|---|---|
| 守備力 | 0 | +4(動画情報) | +46(動画情報) | 
| 素早さ | 35(動画情報) | 35 | +65(動画情報) | 
※動画情報に基づく数値ですが、守備力が「かわのふく」の10倍以上に跳ね上がっていることがわかります。 素早さも大幅に上昇し、戦闘が非常に安定します。
ステップ6:ラダトームへの凱旋
目的のアイテム2つを手に入れたら、道具屋で購入した「キメラのつばさ」を使います。 行き先で「ラダトーム」を選べば、一瞬で冒険の拠点に帰還できます。
お疲れ様でした。 冒険開始からわずか数十分。 あなたの手元には「敵全体攻撃武器」と「中盤レベルの防具」が揃いました。 ラダトーム周辺の敵は、もはやあなたの敵ではありません。 「刃のブーメラン」でスライムやゴーストの群れを一掃し、「はやてのベスト」で敵の攻撃を無力化しながら、快適な冒険のスタートです。
この裏技は「アリ」か?ゲーム評論家が徹底考察
さて、ゲーム評論家の視点から、この裏技について少し考察してみたいと思います。 「そんなことをしたらゲームが楽しめないんじゃないか?」 「制作者の意図した遊び方ではないのでは?」 そういった疑問を持つ方もいらっしゃるでしょう。
メリット:圧倒的な快適さと時間短縮
メリットは言うまでもありません。 『ドラクE1』の最も「作業的」になりがちな序盤のレベル上げ・ゴールド稼ぎの時間を大幅に短縮できます。
- 戦闘のストレスフリー化: 「刃のブーメラン」により、複数体出現する敵との戦闘が苦にならなくなります。 むしろ、まとめて倒せるため爽快感すらあるでしょう。
- 探索の安全性向上: 「はやてのベスト」により、序盤のダンジョン(ガライの墓など)の探索も、死の危険をあまり感じずに進められます。
- ストーリーへの集中: レベル上げという「作業」に時間を取られず、純粋に『ドラクE1』のストーリーや世界観に集中できます。 特に、忙しい現代人にとって、「タイパ(タイムパフォーマンス)」は重要な要素です。
デメリット:ゲームバランスの崩壊とストーリー体験
一方で、デメリットも明確です。
- ゲームバランスの崩壊: 本来、苦労して倒すはずのボスや、中盤の強敵が、この装備の前では「弱すぎる」存在になる可能性があります。 歯ごたえのある戦闘を楽しみたいプレイヤーにとっては、物足りなさを感じるでしょう。
- 「強くなる」実感の喪失: RPGの醍醐味の一つは、「苦労してゴールドを貯めて、新しい装備を買ったら強くなった」という実感です。 この裏技は、そのプロセスを完全にスキップしてしまいます。
- ストーリー進行の違和感: この裏技は、本来はローラ姫を助けたり、ガライの町を訪れたりするよりも「先」に、リムルダール地方に到達してしまいます。 物語の導線を無視しているため、ストーリーを順番通りに楽しみたい人には向きません。 (動画でも、途中で本来のストーリーイベントが発生してしまっています)
結論:プレイスタイルに合わせて「知っておく」のが吉
私、桐谷シンジとしての結論は、**「こういう遊び方もある、と知っておくのは大いにアリ」**です。
『ドラクエ1』は、そのシンプルさ故に、プレイヤーの数だけ攻略法が存在します。 あえて「ひのきのぼう」で竜王に挑む縛りプレイがあるように、あえて「最強装備で序盤無双」する遊び方があっても良いのです。
HD-2D版というリメイク作品において、開発側が「オートセーブ(デスペナルティなし)」や「ガイド機能(秘密の場所の可視化)」といった快適機能を搭載したこと自体が、**「プレイヤーの自由な探索を後押ししたい」**というメッセージだと私は解釈しています。 この裏技は、そうしたリメイク版の「快適仕様」を最大限に利用した、非常にクレバーな攻略法の一つと言えるでしょう。
- 1周目のプレイ: まずは裏技を使わず、HD-2Dで描かれるアレフガルドをじっくりと、制作者の意図したバランスで楽しむ。
- 2周目ややり込み: この裏技を使ってサクッとクリアし、タイムアタックや『ドラクエ2』への引き継ぎ(もしあれば)に備える。
- 途中で詰まったら: 「どうしてもガライの墓がクリアできない!」 「レベル上げが辛くなってきた…」 そんな時に、この記事を思い出し、最強装備を取りに行く「救済措置」として利用する。
このように、自分のプレイスタイルや状況に合わせて、「ズルい」裏技というカードを持っておく。 それこそが、リメイク作品を楽しむ大人の「嗜み」ではないでしょうか。
【ドラクエ1リメイク】裏技以外の序盤攻略ヒント
とはいえ、誰もが裏技を使いたいわけではないでしょう。 「正攻法で、じっくり楽しみたい」という方のために、裏技なしの序盤攻略ヒントもいくつかご紹介します。
堅実なレベル上げのおすすめスポット
- ラダトーム周辺: まずは基本のスライム、スライムベスを倒します。 レベル3〜4になるまでは、城の周辺から離れないのが鉄則です。 HPが減ったら城に戻り、王様に話しかけてレベルアップ報告をすれば、無料でHP/MPを回復してくれる(オリジナル版の仕様)ことを期待しましょう。
- ガライの町周辺: ラダトームから北西に進むと「ガライの町」があります。 その周辺は、「ゴースト」や「まほうつかい」が出現し始めます。 特に「まほうつかい」は呪文(ギラ)を使ってくる強敵ですが、倒した時の経験値とゴールドは序盤では破格です。 レベル5〜7程度になったら、この周辺で稼ぐのが効率的です。
最初に買うべき装備(裏技なしの場合)
裏技を使わない場合、装備は地道にゴールドを貯めて更新していくことになります。
- どうのつるぎ(ラダトーム:180G) 「こんぼう」からの買い替え。これを買うだけでも戦闘はかなり楽になります。
- かわのふく(ラダトーム:70G) 初期装備「ぬののふく」よりはマシ、というレベルですが、序盤の被ダメージを少しでも減らすために。
- かわのたて(ラダトーム:90G) 『ドラクエ1』の「たて」は非常に重要です。 敵の攻撃を回避(ガード)する確率が上がるため、守備力の数値以上に生存率に貢献します。 武器や鎧より優先して買う価値があるかもしれません。
目指すは、ガライの町で売っている「てつのたて」(800G)や、その先の「はがねのつるぎ」(1500G)です。 コツコツ貯金しましょう。
覚えておきたい呪文とその効果
主人公は一人ですが、レベルが上がると勇者専用の呪文を覚えていきます。 (※覚える呪文やレベルはリメイク版で変更される可能性があります)
- ホイミ(レベル3〜4) 自分のHPを回復する。冒険の必須呪文。MP管理が重要になります。
- ギラ(レベル5〜7) 敵1体にダメージを与える攻撃呪文。MP消費はありますが、守備力の高い敵(「おおさそり」など)に有効です。
- リレミト(レベル10〜12) ダンジョンから一瞬で脱出できる呪文。 これがないと、ダンジョンの奥深くから歩いて戻らなければなりません。 「キメラのつばさ」の節約にもなります。
『ドラゴンクエストII』への期待と展望
最後に、このHD-2D版『ドラゴンクエストI&II』は、当然ながら『ドラクエ2』も収録されています。
『ドラクエ1』クリア後の楽しみ
『ドラクエ1』で竜王を倒した後、そのセーブデータ(冒険の書)が『ドラクエ2』に何らかの影響を及ぼすのか、非常に気になるところです。 オリジナル版ではそういった連動はありませんでしたが、リメイク版ならではの「お楽しみ」が用意されているかもしれません。
『ドラクエ2』は、『1』の100年後の世界。 主人公は一人ではなく、「サマルトリアの王子」「ムーンブルクの王女」という仲間と共に冒険します。 『1』では行けなかった海の外の世界が舞台となり、冒険のスケールは格段にアップします。 『1』で無双した主人公の子孫たちが、どんな冒険を繰り広げるのか、今から楽しみですね。
HD-2D版『ドラクエ2』の難易度はどうなる?
オリジナル版(ファミコン版)の『ドラクエ2』は、その圧倒的な難易度で知られています。 特に終盤の「ロンダルキアへの洞窟」や、凶悪な呪文「ザラキ」を連発する敵、そしてハーゴンの神殿での絶望的な強さのボス達… 多くのプレイヤーが心を折られた(そして、だからこそ燃えた)ポイントです。
今回のHD-2D版が、その「理不尽」とも言える難易度をどの程度調整してくるのか。 『ドラクエ1』の裏技で快適さに慣れてしまったプレイヤーが、『ドラクエ2』の洗礼を受けて絶望する… そんな未来も、ある意味で「ドラゴンクエストらしい」体験と言えるかもしれません。 『ドラクエ1』で培った(かもしれない)「ズルい」攻略法を探す目が、『ドラクエ2』でも役立つことを期待しましょう。
まとめ
今回は、HD-2D版『ドラゴンクエストI』の序盤で一気に強くなる、ちょっとズルい裏技について、ゲーム評論家・桐谷シンジの視点から徹底的に解説しました。
- 冒険開始直後に「キメラのつばさ」「せいすい」を購入。
- (特典があれば)「しあわせのくつ」を装備。
- 「沼地の洞窟」を抜け、危険地帯へ突入。
- 「オートセーブ」と「全滅リスタート」を保険に、ひたすら目的地へ。
- 「ガイド機能」を頼りに「刃のブーメラン」「はやてのベスト」を回収。
- 「キメラのつばさ」でラダトームへ帰還し、無双スタート。
この方法は、リメイク版の快適仕様を逆手に取った、非常に効率的な攻略法です。 しかし、ゲームの楽しみ方は人それぞれ。 この裏技を使うもよし、使わずに正攻法でじっくりと『ドラクエ1』の「孤独な冒険」の厳しさを味わうもよし。 あなたが最も「楽しい」と思える方法で、HD-2Dで美しく蘇るロトの伝説を、心ゆくまで堪能してください。
私も発売されたら、まずはこの裏技を試してみようと思っています。 それでは、また次回のレビューでお会いしましょう。
 
											






 
							
							
							
															 
							
							
							
															 
							
							
							
															 
							
							
							
															 
							
							
							
															 
							
							
							
															 
										
					 
									 
										
										
										
																	 
										
										
										
																	 
										
										
										
																	 
										
										
										
																	 
										
										
										
																	 
										
										
										
																	 
										
										
										
																	