ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、2025年10月3日から始まった待望の新作「Call of Duty: Black Ops 7」(以下、BO7)のオープンベータで横行している、あまりにも深刻なチーター問題について、その実態や原因、そして今後の見通しが気になっていることでしょう。

予約購入者限定という、いわば有料のお試し期間であるにもかかわらず、なぜこれほど多くの不正行為がまかり通っているのか。 運営の対策はどうなっているのか。 そして何より、このゲームは安心して購入できるのか。 そんな渦巻く疑問や不安の声を、私自身もプレイヤーとして日々耳にしています。
この記事を読み終える頃には、BO7オープンベータで起きているチーター問題の全容と、その背景にある構造的な課題についての疑問が解決しているはずです。
- 有料ベータにもかかわらずチーターが蔓延する異常事態
- オートエイムやウォールハックなど悪質なチートの横行
- 機能不全に陥っている通報システムと運営の課題
- 製品版への影響とプレイヤーが取るべき自衛策の考察
それでは解説していきます。

Call of Duty: Black Ops 7 オープンベータの概要と期待
全世界のFPSファンが待ち望んだ「Call of Duty: Black Ops」シリーズの最新作、BO7。 その全貌が明らかになる製品版のリリースを前に、まずはオープンベータで何が期待されていたのか、その基本情報からおさらいしていきましょう。

待望の新作「BO7」とは?シリーズ最高傑作の呼び声も
「Call of Duty: Black Ops 7」は、人気シリーズのDNAを受け継ぎつつ、次世代機のスペックを最大限に活かしたグラフィックと物理演算、そしてより深みを増したストーリーが特徴です。 開発はシリーズのファンから絶大な信頼を得ているTreyarchが担当。 2025年11月14日の発売が発表されて以降、リーク情報や公式トレーラーが公開されるたびに、その革新的なゲームシステムや冷戦時代の新たな物語に、世界中のゲーマーから「シリーズ最高傑作になるのでは」と大きな期待が寄せられていました。
特に、従来の3レーン構造を基本としながらも、より立体的で破壊可能なオブジェクトを多数配置したマップデザインは、戦術の幅を大きく広げる要素として注目されています。 また、銃器のカスタマイズシステム「ガンスミス」もさらに進化し、数千、数万通りにも及ぶ組み合わせが可能に。 プレイヤー一人ひとりが自分だけの最強の武器を追求できる点も、大きな魅力の一つと言えるでしょう。 サウンドデザインにも力が入れられており、銃声の反響や足音の定位感が過去作とは比較にならないほどリアルになり、戦場への没入感を極限まで高めています。 これらの事前情報から、多くのプレイヤーがBO7の登場を心待ちにしていました。
オープンベータの開催期間と参加条件
大きな期待の中で開催されたオープンベータは、以下の日程で実施されています。
対象プラットフォーム | アクセス権 | 期間 |
---|---|---|
PlayStation 4/5 | 早期アクセス(予約購入者) | 2025年10月3日~10月6日 |
PlayStation 4/5 | 全プレイヤー | 2025年10月7日~10月10日 |
Xbox, PC | 早期アクセス(予約購入者) | 2025年10月11日~10月13日 |
全プラットフォーム | 全プレイヤー | 2025年10月14日~10月17日 |
重要なのは、最初の週末は「予約購入者」のみが参加できる「早期アクセス」となっている点です。 つまり、いち早くBO7の世界に触れるためには、製品版の代金を支払う必要があります。 これは単なる先行体験ではなく、開発側にとってはサーバーの負荷テストやゲームバランスの最終調整を行うための重要な期間です。 そして、プレイヤーにとっては「お金を払って製品版のクオリティ向上に協力する」という意味合いも含まれています。 だからこそ、参加するプレイヤーは快適なゲーム環境がある程度は保証されているものだと期待していました。 この「有料テスト」という側面が、今回のチーター問題でユーザーの怒りを増幅させる大きな要因となっています。
ベータ版で体験できるゲームモードとマップ
今回のオープンベータでは、製品版に収録されるコンテンツの一部を体験できます。 シリーズ伝統の6対6で行われるマルチプレイヤーモードが中心で、ファンにはおなじみの「チームデスマッチ」や「ドミネーション」に加え、今作からの新ルール「ハードポイント」などがプレイ可能です。

マップは、都市部での激しい近接戦闘が予想される「Uptown」、雪山を舞台にした高低差のある「Summit Ridge」、そして広大な砂漠地帯でのビークル戦も楽しめる「Oasis」の3種類が用意されました。 これらのマップは、それぞれ異なる戦術や武器の選択が求められるように設計されており、プレイヤーはBO7の多様な戦闘環境を味わうことができます。
特に新ルールの「ハードポイント」は、目まぐるしく位置が変わる拠点を奪い合うスピーディーな展開が特徴で、個人技だけでなくチーム全体の連携が勝利の鍵を握ります。 多くのプレイヤーが、フレンドとボイスチャットで連携しながら、この新しいゲームモードに熱中することを楽しみにしていました。 しかし、その期待はチーターたちの手によって、いとも簡単に打ち砕かれることになります。
事前に発表されていた「強化されたチート対策」への期待
Activision(CoDシリーズの販売元)は、近年のシリーズ作品で深刻化するチーター問題に対し、「RICOCHET Anti-Cheat」と呼ばれる独自の対策システムを導入しています。 このシステムは、PC版ではカーネルレベルで不正なプログラムを検知し、サーバー側ではプレイヤーの動きを分析して人間離れした挙動を自動で検出するなど、多層的な防御を誇ります。
BO7の発表時、開発元は「RICOCHETはさらに進化を遂げ、過去最も強力なアンチチート環境を提供する」と自信を覗かせていました。 具体的には、AIによるリアルタイムの不正検知能力の向上や、チーターが使用するハードウェア自体をBAN(利用禁止)対象にする「ハードウェアID BAN」の適用範囲拡大などが挙げられていました。 この発表を受け、多くのプレイヤーは「今度こそクリーンな環境でゲームを楽しめる」と大きな期待を寄せていたのです。 しかし、オープンベータ開始からわずか1時間も経たないうちに、その期待は失望へと変わることになります。
β版リリース直後に露呈した深刻なチーター問題
期待に胸を膨らませてログインしたプレイヤーたちを待っていたのは、公平な撃ち合いや戦術の駆け引きといった、FPSの醍醐味からは程遠い、不正行為者が支配する無法地帯でした。

SNSや動画配信で報告が相次ぐチート被害の実態
オープンベータが開始された2025年10月3日の深夜から、X(旧Twitter)やYouTube、Twitchなどのプラットフォームには、阿鼻叫喚の声が溢れかえりました。 「開始30分でチーターに遭遇した」 「1マッチに複数人のチーターがいるのが当たり前」 「これはもはやゲームではない、ただのチーター狩りだ」 といった悲痛な叫びと共に、不正行為の様子を収めた動画クリップが次々と投稿されたのです。
私が確認したある動画配信では、配信者がマッチに参加するたびに、壁の向こうから正確にヘッドショットを決められたり、人間では不可能な速度で視点を移動させて全方位の敵をなぎ倒していくプレイヤーに遭遇していました。 最初は「上手いプレイヤーだな」と感心していた配信者も、あまりの異常さに「これは絶対に使ってる」「ゲームになっていない」と絶句。 ついには「お金を払ってこんな思いをするなんて馬鹿らしい」と、ベータ版のプレイを早々に切り上げてしまいました。 これは決して一部の特殊な例ではありません。 私の周りの多くのプレイヤー仲間も、同様の経験を報告しています。 有料のベータテストであるにもかかわらず、いや、有料だからこそ、この惨状はプレイヤーコミュニティに大きな衝撃と怒りをもたらしました。
横行する主なチートの種類とその悪質性
BO7のオープンベータで確認されているチート行為は多岐にわたりますが、特に悪質でゲーム性を根幹から破壊するものをいくつか紹介します。
オートエイム(エイムボット)
FPSにおいて最も代表的で、かつ悪質なチートです。 ボタンを押すだけで自動的に敵に照準が吸い付く、あるいは完全に追尾するため、使用者はエイム(照準合わせ)の技術を全く必要としません。 通常、プレイヤーは敵を発見し、照準を合わせ、発砲するというプロセスを踏みますが、オートエイム使用者は敵が見えた瞬間に発砲するだけで、弾が面白いように敵の頭部に吸い込まれていきます。 これにより、本来あるべき撃ち合いの駆け引きは完全に失われ、遭遇した瞬間に勝敗が決まってしまう理不尽な状況が生まれます。
ウォールハック(ESP)
壁や障害物の向こう側にいる敵プレイヤーの位置や体力、装備などの情報が、使用者には透けて見えるというチートです。 このチートを使われると、奇襲や裏取りといった戦術は一切通用しなくなります。 物陰に隠れていても、建物の2階に潜んでいても、全てお見通し。 相手は常にこちらの動きを先読みして待ち構えているため、まともな勝負になりません。 オートエイムと併用されることが多く、この組み合わせはまさに「無敵」であり、一般プレイヤーにとっては対処のしようがないのが現状です。
その他の不正行為
上記以外にも、反動(リコイル)を完全に無効化する「ノーリコイル」、通常より高速で移動する「スピードハック」、弾が無限になる「アンリミテッドアモ」など、様々なチートが報告されています。 これらのチートは、一つ存在するだけでもゲームバランスを崩壊させますが、現在のBO7ベータでは、複数のチートを同時に使用する悪質なプレイヤーがそこら中にいるのです。 これはもはや、スポーツの試合に武器を持ち込むようなものであり、競技性を完全に否定する行為と言えます。
なぜ有料ベータでチーターが蔓延するのか?その背景を考察
多くのプレイヤーが抱く最大の疑問は、「なぜ製品代を支払ってまで、すぐにBANされるリスクのあるチート行為に手を染めるのか?」という点でしょう。 この背景には、いくつかの構造的な問題が存在します。
チートツールの販売ビジネスと開発者の存在
チートは、単なる個人のいたずらや自己満足のためだけに行われているわけではありません。 その裏には、チートツールを開発し、月額数千円から数万円で販売する、確立された「闇のビジネス」が存在します。 彼らはゲームのアップデートが行われるたびに、アンチチートシステムの監視をかいくぐるようツールを改良し続けます。 BO7のような大型タイトルがリリースされると、チートツールの需要は爆発的に高まるため、販売者にとっては大きな稼ぎ時となります。 彼らはベータ版の段階からゲームを解析し、製品版がリリースされる頃には、より洗練されたチートツールを市場に供給するのです。
アカウントBANのリスク軽視と抜け道
通常、チートが発覚すればそのアカウントは永久に利用停止(BAN)になります。 しかし、チーターたちは盗難されたクレジットカード情報や、他人のアカウントを不正に利用してゲームを購入しているケースが少なくありません。 そのため、たとえアカウントがBANされても、彼ら自身に金銭的な痛みはほとんどないのです。 また、新たなアカウントを作成して、再び不正行為を繰り返す「いたちごっこ」が続いています。 前述の「ハードウェアID BAN」は、この問題に対する有効な対策と期待されていましたが、現状を見る限り、その抜け道を見つけ出すチーターが既に多数存在していると考えざるを得ません。
ベータ版特有の「お祭り感」と承認欲求
ベータ期間中は、世界中の注目がそのゲームに集まります。 この「お祭り」のような状況で、チートを使って圧倒的なスコアを叩き出し、SNSや動画サイトで注目を集めたいという歪んだ承認欲求を持つプレイヤーも存在します。 彼らにとって、ゲームの公平性や他のプレイヤーへの配慮などは二の次であり、いかに目立つかが行動原理となっています。 有料であるというハードルも、彼らの承認欲求の前ではほとんど意味をなさないのが実情です。
プレイヤーたちの怒りと失望の声
この惨状に対し、プレイヤーコミュニティからは怒りや失望、そして呆れの声が上がっています。 「予約して楽しみにしていた時間を返してほしい」 「Activisionは我々をデバッガーとしてしか見ていないのか」 「製品版もこうなるなら、予約をキャンセルする」 SNSには、このような厳しい意見が数多く投稿されています。
特に、ゲームを心から愛し、eスポーツとしての発展を願っているような熱心なファンほど、今回の事態に深く傷ついています。 彼らは純粋に新しいゲームでの戦術や技術を研究し、仲間との連携を楽しみたいだけなのです。 そのささやかな楽しみが、一部の不正行為者によって根こそぎ奪われている現状は、あまりにも理不尽と言えるでしょう。 このままでは、ライトユーザーだけでなく、シリーズを長年支えてきたコアなファン層までもが離れていってしまう危険性を孕んでいます。
運営(Activision/Treyarch)の対応と現状
問題が深刻化する中、運営側はどのような対応を取っているのでしょうか。 ベータ開始から2日後、Call of Dutyの公式Xアカウントは「オープンベータ中に確認された不正行為について認識しており、対策チームが24時間体制で対応にあたっている。 不正行為者には断固たる措置を取る」という声明を発表しました。 しかし、具体的な対策内容やBANしたアカウント数などは公表されておらず、多くのプレイヤーは「いつも通りのテンプレート的な声明だ」と冷ややかな反応を見せています。
実際に、声明が出された後もチーターの数は目に見えて減っておらず、状況が改善しているとは言い難いのが正直なところです。 「RICOCHETが機能していないのではないか」という疑念の声も日増しに強まっています。 運営側が水面下でどのような対策を講じているのかは不明ですが、少なくともプレイヤーが体感できるレベルでの効果は現れていません。 製品版リリースまで残り約1ヶ月。 この短期間で、信頼を回復できるような抜本的な対策を打ち出せるのか。 運営の真価が問われています。
不正行為者を通報しても自分が警告を受ける?理不尽なシステムの謎
今回のチーター問題で、火に油を注ぐ事態となっているのが「通報システムの機能不全」です。 ある動画配信者が、明らかにチートを使っているプレイヤーを複数人通報したところ、数分後、なぜか通報した配信者自身に「攻撃的な言動や行動により、規約違反の警告を受けました」というメッセージが表示されるという、信じがたい現象が起きました。
これは、チーターたちが徒党を組み、自分たちに不都合なプレイヤー(チートを指摘したり、通報したりするプレイヤー)を逆に「規約違反だ」と集団で虚偽の通報を行うことで、システムを悪用している可能性を示唆しています。 現在の通報システムは、通報された回数などを基に機械的に警告を発していると推測され、その内容の正当性までは精査されていないようです。 本来、不正を許さないためにあるべきシステムが、不正を行う者たちの武器として利用されているのです。 この事実は、プレイヤーたちの運営に対する不信感を決定的なものにしました。 正義を貫こうとした者が罰せられ、悪事を働く者たちがのさばる。 こんな理不尽が許されていいはずがありません。 早急なシステムの改善が求められます。
今後の展望とプレイヤーが取るべき対策
絶望的な状況が続くBO7オープンベータですが、我々プレイヤーはただ指をくわえて見ているしかないのでしょうか。 製品版に向けての展望と、今できることについて考察します。
製品版リリースまでにチート問題は解決するのか?
多くのプレイヤーが最も知りたいのは、この一点に尽きるでしょう。 私の見解としては、「完全な解決は難しいが、現状よりは改善される可能性が高い」と考えています。
過去のシリーズ作品でも、ベータ版やリリース初期はチーターが横行するものの、製品版のリリース後、数週間から数ヶ月かけて対策が強化され、ある程度はプレイ可能な環境に落ち着いていく、というパターンが多く見られました。 ベータ版は、運営にとってチーターの手口やツールを分析し、対策を講じるためのデータ収集期間という側面もあります。 今回集まった膨大な不正行為のデータを基に、「RICOCHET Anti-Cheat」をアップデートし、製品版ではより精度の高い検知システムを実装してくるはずです。
ただし、「チーターの根絶」は極めて困難です。 アンチチートシステムとチートツール開発者は、常に「矛と盾」の関係にあり、その競争に終わりはありません。 運営が新たな対策を講じれば、チーター側はそれをかいくぐる新たな手法を生み出します。 重要なのは、運営がこの問題から目を背けず、継続的に対策を行い、不正行為は割に合わない、という状況を作り出せるかどうかです。 製品版リリース直後が、運営の本気度を測る最初の試金石となるでしょう。
プレイヤーができる自衛策とは?
チーターに遭遇した際に、感情的になって暴言を吐いたり、チャットで煽ったりするのは得策ではありません。 前述の通り、虚偽通報によって自分が警告を受けるリスクすらあります。 冷静に、そして着実に以下の対策を取ることをお勧めします。
証拠動画の保存と詳細な通報
チートが疑われる行為に遭遇したら、ゲームの録画機能を活用して証拠となる動画を保存しましょう。 その上で、ゲーム内の通報機能を使って報告します。 その際、「オートエイム使用」「ウォールハック使用」など、具体的な不正内容をコメントに記載することが重要です。 ただ「チート」と報告するよりも、詳細な情報がある方が運営側も調査しやすくなります。
悪質プレイヤーのブロック
通報と併せて、悪質なプレイヤーをブロックリストに追加しましょう。 これにより、将来的にそのプレイヤーとマッチングする可能性を下げることができます。 完全ではありませんが、不快な思いをする機会を減らすための有効な手段です。
コミュニティへの情報提供
SNSや掲示板などで、遭遇したチーターのIDや不正行為の動画を共有することも、問題の深刻さを運営や他のプレイヤーに知らせる上で意味があります。 ただし、個人への過度な攻撃や誹謗中傷にならないよう、あくまで「不正行為の報告」という一線を越えない配慮が必要です。 コミュニティ全体で問題意識を共有し、健全なゲーム環境を求める声を上げ続けることが、運営を動かす力になります。
BO7は「買い」なのか?現時点での評価と判断基準
さて、最終的な問題です。 この状況を踏まえた上で、BO7は「買い」なのでしょうか。
ゲームの根幹部分、つまり銃の撃ち心地やマップデザイン、キャラクターの動作といった基本的な要素に関しては、過去作の正当進化と言える素晴らしい出来栄えだと感じています。 チーターさえいなければ、間違いなく寝る間も惜しんでプレイしてしまうほどのポテンシャルを秘めていることは確かです。
しかし、その素晴らしいゲーム体験が、チーター問題によって台無しにされているのもまた事実です。 現時点では、自信を持って「絶対に買うべきだ」と断言することはできません。 購入を判断する上で、以下の点を考慮することをお勧めします。
判断基準1:製品版リリース後の運営の対応を見る
最も確実なのは、2025年11月14日の製品版リリース後、少なくとも1〜2週間のコミュニティの反応や運営の対応を見極めることです。 もし、リリース直後から迅速かつ効果的なチート対策が実施され、プレイヤーから「環境が改善された」という声が多く上がるようであれば、購入を検討する価値は十分にあるでしょう。 逆に、ベータ版と同じような状況が続くようであれば、セールなどで価格が下がるまで待つのも一つの賢明な選択です。
判断基準2:一緒にプレイする仲間がいるか
Call of Dutyのマルチプレイヤーは、仲間と一緒にプレイすることで楽しさが倍増します。 もし、チーターに遭遇しても笑い飛ばせるようなフレンドがいるのであれば、多少の理不尽も乗り越えられるかもしれません。 逆に、主に一人でプレイするスタイルの場合は、チーターから受けるストレスをダイレクトに感じやすいため、より慎重な判断が求められます。
判断基準3:PC版か、家庭用ゲーム機版か
一般的に、チートツールの導入が容易なPC版は、家庭用ゲーム機(PlayStation, Xbox)版に比べてチーターの数が多くなる傾向があります。 家庭用ゲーム機版を選ぶ、あるいはクロスプレイ機能をオフにして同じプラットフォームのプレイヤーとのみマッチングするように設定することで、チーターに遭遇する確率を下げることができます。 どのプラットフォームでプレイするかも、重要な判断材料の一つです。
私自身は、ゲーム評論家という立場上、そして一人のCoDファンとして、製品版を購入し、その行く末を見届けるつもりです。 しかし、皆さんには、決して焦って予約購入する必要はない、と伝えたいです。 貴重なお金と時間を投資するのですから、十分に情報を集め、納得した上で判断してください。
まとめ
今回は、大きな期待の中で始まった「Call of Duty: Black Ops 7」のオープンベータが、リリース直後から深刻なチーター問題に見舞われている現状について、その実態と背景、そして今後の展望を徹底的に解説しました。
- 有料ベータにもかかわらず、開始直後から悪質なチーターが蔓延。
- オートエイムやウォールハックが横行し、正常なゲームプレイが困難な状況。
- 運営の対策は後手に回り、通報システムも機能不全に陥っている。
- ゲーム自体のポテンシャルは高いだけに、プレイヤーの失望と怒りは大きい。
- 製品版の購入は、リリース後の運営の対応を見極めてからでも遅くはない。
FPSというジャンルにおいて、チーター問題は永遠の課題です。 しかし、それにしても今回のBO7オープンベータの状況は、あまりにも酷いと言わざるを得ません。 開発陣が生み出した素晴らしいゲーム体験を、一部の不正行為者から守り抜くことができるのか。 製品版リリースに向けて、ActivisionとTreyarchの覚悟と手腕が今、厳しく問われています。 我々プレイヤーも、ただ批判するだけでなく、声を上げ続け、健全なコミュニティを育んでいく努力が必要です。 このレビューが、あなたの冷静な判断の一助となれば幸いです。