編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、ポケモンレジェンズ Z-A(以下ポケモンZA)の「ZAバトルクラブ」におけるランクマッチで、相手のゼルネアスに何度もパーティを半壊させられ、有効な対策方法やメタポケモンが何なのか気になっていると思います。
この記事を読み終える頃には、ゼルネアスの強力な積み技「ジオコントロール」を無力化し、逆にカモにするための立ち回りや、具体的な対策ポケモンの育成論の疑問が解決しているはずです。
- ゼルネアスの驚異的な強さとジオコントロールの仕様解説
- カロス地方出身(第6世代)のゼルネアス対策ポケモン5選
- 立ち回りで完封するための選出パターンと行動シミュレーション
- 「ひっくりかえす」で完全無力化する究極のメタ戦術
それでは解説していきます。
ゼルネアスが「ZAバトルクラブ」で最強格とされる理由
まず対策を講じる前に、なぜゼルネアスがこれほどまでに猛威を振るっているのか、そのメカニズムを完璧に理解しておく必要があります。
敵を知ることが勝利への第一歩です。 多くのプレイヤーが対策を怠り、単なる火力で押し切ろうとして返り討ちに遭っています。 ここでは、ゼルネアスの強さの根源を深掘りします。
「ジオコントロール」による理不尽なステータス上昇
ゼルネアスの代名詞とも言える専用技「ジオコントロール」。 これが全ての元凶であり、最強の理由です。 通常は1ターン溜めて2ターン目に発動する技ですが、持ち物「パワフルハーブ」と組み合わせることで、1ターン目から即座に発動可能となります。
その効果は「特攻・特防・素早さがそれぞれ2段階上昇する」というもの。 実数値で言えば、全ての数値が2倍になることを意味します。 一度積まれてしまえば、生半可な特殊アタッカーではダメージを通すことすらできず、逆にこちらは上から一撃で倒されるという理不尽な状況が完成します。
特性「フェアリーオーラ」による火力底上げ
ゼルネアスの特性「フェアリーオーラ」は、バトルに出ている全員のフェアリー技の威力を約1.33倍にする効果があります。 これに「ジオコントロール」の特攻2倍が加わることで、タイプ一致の「ムーンフォース」は、半減で受けようとした鋼タイプや炎タイプすら強引に削り取る破壊力を持ちます。 数値受けを許さないこの超火力こそが、ランクマッチでの採用率の高さに繋がっています。
優秀な技範囲とサブウェポンの選択肢
ゼルネアスはフェアリー技だけでなく、サブウェポンも非常に優秀です。 鋼タイプへの打点となる「きあいだま」、水や飛行への「10まんボルト」や「かみなり」、さらには物理耐久の低い相手への「サイコショック」など、対策ポケモンに合わせて技構成をカスタマイズできる器用さも持ち合わせています。 「みがわり」を採用している型も多く、状態異常で止めようとする安直な対策も封じられるケースが少なくありません。
ランクマ環境で刺さる!ゼルネアス対策の筆頭ポケモン(カロス地方編)
ここからは、実際に私が「ZAバトルクラブ」で使用し、高勝率を維持しているゼルネアス対策ポケモンを具体的に紹介します。 今回は特に、「レジェンズZA」の舞台であるカロス地方で初登場した(第6世代)ポケモンに限定して厳選しました。 カロス独自の耐性や特性を持つ彼らは、ゼルネアス攻略の鍵となります。
鋼・ゴーストの絶対的守護神「ギルガルド」
カロス地方を象徴するポケモンであり、対ゼルネアス決戦兵器として外せません。 シールドフォルムの高い耐久と、タイプ一致の鋼技が光ります。
「アイアンヘッド」と「かげうち」
物理型のギルガルドであれば、特防上昇の影響を受けずにダメージを与えられます。 メインウェポンの「アイアンヘッド」か「ジャイロボール」で大きく削り、耐えられたとしても先制技の「かげうち」で縛ることができます。 攻撃種族値150からの鋼技は、耐久無振りのゼルネアスなら一撃で持っていく火力があります。
キングシールドの読み合い
「キングシールド」をうまく使うことで、相手の攻撃を防ぎつつ、相手に択を迫ることができます。 シールドフォルムで攻撃を受け、ブレードフォルムで殴るという基本の動きを徹底するだけで、ゼルネアス側には相当なプレッシャーがかかります。
いたずらごころで機能を停止させる「クレッフィ」
同じくカロス地方のフェアリー・鋼タイプであるクレッフィは、サポーターとしてゼルネアスを機能停止に追い込む役割を持てます。
「でんじは」による行動阻害
特性「いたずらごころ」により、変化技を先制で出すことができます。 たとえ相手がジオコントロールで素早さを2段階上げていようと、優先度+1の「でんじは」を先に撃ち込むことが可能です。 麻痺を入れてしまえば素早さ関係は逆転し、後続の物理アタッカーで処理しやすくなります。
「ひかりのかべ」と「いばる」
さらに「ひかりのかべ」を張ることで、ジオコン後のムーンフォースのダメージを半減させ、パーティ全体の生存率を高める動きも強力です。 運要素は絡みますが、「いばる」で混乱させて自傷を狙うのも、詰んだ状況からの逆転手として有効です。
圧倒的な特殊耐久で受け切る「ヌメルゴン」
カロス地方の600族ドラゴンであるヌメルゴンは、その愛らしい見た目に反して要塞のような特殊耐久を誇ります。 「ラッキーやハピナスは使いたくないが、特殊受けが欲しい」という場合に最適なポケモンです。
「とつげきチョッキ」で鉄壁の要塞へ
元々の特防種族値が150と非常に高いヌメルゴンに「とつげきチョッキ」を持たせることで、ジオコントロール後のムーンフォースですら耐えきる耐久力を得ます。 ドラゴンタイプなのでフェアリー技は弱点ですが、高い数値で無理やり受けることが可能です。
毒技「ヘドロウェーブ」での反撃
受けるだけでなく、ヌメルゴンは技範囲が広いのも特徴です。 「ヘドロウェーブ」や「ヘドロばくだん」を採用することで、ゼルネアスの弱点である毒属性で反撃できます。 物理技の「パワーウィップ」や「じしん」なども覚えるため、特防が上がった相手に対して物理で攻める両刀型も検討できます。
適応力で超火力の毒を撃ち込む「ドラミドロ」
カロス地方の海に生息するドラミドロは、毒・ドラゴンの複合タイプを持つ珍しいポケモンです。 彼もまた、対ゼルネアスにおいて隠れた実力者です。
特性「てきおうりょく」の破壊力
特性「てきおうりょく」は、タイプ一致技の補正が通常の1.5倍から2.0倍になる強力な効果です。 これにより、ドラミドロが放つ「ヘドロウェーブ」や「ヘドロばくだん」は凄まじい火力を叩き出します。 特防種族値も高く、H振りとチョッキを組み合わせることで、ゼルネアスの攻撃を一発耐えてから、返しの超火力毒技で倒すという役割遂行が可能です。
マイナーだが刺さる!カロス地方独自のメタ戦術
ここからは、さらに意外性のあるカロス地方特有の対策ポケモンを紹介します。 技の仕様を理解していれば、相手を絶望させることができる「わからん殺し」が可能です。
究極の能力変化メタ「カラマネロ」
カロス地方で初登場した悪・エスパータイプのカラマネロ。 彼には、積み技を多用するゼルネアスを完封できる専用の戦術があります。
専用技「ひっくりかえす」
カラマネロだけが使える技(第6世代当時)である「ひっくりかえす」は、相手の能力ランク変化を逆転させる効果を持ちます。 つまり、ゼルネアスがジオコントロールで「特攻+2、特防+2、素早さ+2」になった直後にこの技を当てると、一瞬にして**「特攻-2、特防-2、素早さ-2」**の弱体化ポケモンへと変貌します。
この技が決まった瞬間、相手のゼルネアスは完全に機能停止し、ただの置物と化します。 「きあいのタスキ」を持たせて行動保証を付け、後出しや対面から確実に「ひっくりかえす」を決めるのが定石です。
ゼルネアス対策における「立ち回り」の極意
有利なポケモンをパーティに入れているだけでは、熟練のゼルネアス使いには勝てません。 重要なのは「いつ」「誰を」「どう出すか」という立ち回りです。
初手対面を作らないことのリスク管理
ゼルネアスは初手に出てくることもあれば、死に出しから全抜きを狙うこともあります。 初手で対面してしまった場合、安易な交代は禁物です。 交代際にジオコントロールを積まれると、交代先のポケモンがそのまま突破され、ゲームセットになる可能性があるからです。
「こだわりスカーフ」による奇襲
対策として有効なのが、意表を突く「こだわりスカーフ」です。 例えば、カロス図鑑に載っている高火力の物理ポケモン(例:ガブリアスやオノノクスなど)にスカーフを持たせ、ジオコントロールを積む前の1ターン目に上から高火力技を叩き込む戦術です。 相手は「積む隙がある」と油断してジオコントロールを選択することが多いため、無償で大ダメージを与えられます。
パーティ構築で意識すべき「対ゼルネアス」のバランス
特定の1体だけで対策しようとすると、選出が歪んで他のポケモンに弱くなることがあります。 パーティ全体でゼルネアスを重く見る場合の構築のコツを紹介します。
「カロス統一」でも鋼枠は必須
レジェンズZAの雰囲気を楽しむためにカロス地方のポケモンで統一する場合でも、鋼枠(ギルガルド、クレッフィ)は必ず採用しましょう。 フェアリー技の一貫を切ることは、勝利への最低条件です。
特殊耐久に厚いチョッキ枠の採用
先ほど紹介したヌメルゴンやドラミドロのように、「とつげきチョッキ」を持たせた特殊受けを採用するのも良い選択肢です。 本来なら耐えられないジオコン後のムーンフォースを耐え、返しの一撃を入れることができます。
ダメージ計算による具体的な対策ライン
感覚だけで戦うのではなく、具体的なダメージ計算を頭に入れておくことが勝利への近道です。 (※個体値は理想個体、努力値は一般的な配分を想定)
防御特化ゼルネアス vs 特化ギルガルド
| 攻撃側 | 防御側 | 技 | ダメージ割合 | 確定数 |
|---|---|---|---|---|
| ギルガルド(A特化) | ゼルネアス(HB特化) | アイアンヘッド | 55%〜65% | 確定2発 |
| ギルガルド(A特化) | ゼルネアス(HB特化) | かげうち | 18%〜22% | 乱数5発 |
アイアンヘッド+かげうちで、耐久振りのゼルネアスであってもかなり追い詰めることができます。 もし相手が耐久無振りであれば、アイアンヘッド一発で高乱数1発圏内に入ります。
特攻+2ゼルネアス vs 特防特化ヌメルゴン(チョッキ込み)
| 攻撃側 | 防御側 | 技 | ダメージ割合 | 確定数 |
|---|---|---|---|---|
| ゼルネアス(C特化+2ランク) | ヌメルゴン(HD特化+チョッキ) | ムーンフォース | 42%〜50% | 乱数2発 |
弱点のムーンフォースですら、特攻2倍状態から確定で耐えることができます。 返しのヘドロウェーブで確実な痛手を負わせることが可能です。
ゼルネアス対策の総仕上げ:Q&A
最後に、SNSやコメント欄でよく頂くゼルネアスに関する細かい疑問に答えていきます。
Q. メガシンカ枠はどうすればいいですか?
A. カロス地方でメガシンカできるポケモンなら、「メガハッサム」や「メガクチート」がゼルネアス対策として優秀です。 特にメガクチートは鋼・フェアリータイプで耐性が優秀かつ、特性「ちからもち」による超火力でゼルネアスを粉砕できます。 カロス図鑑に含まれるポケモンですので、これらを採用するのも非常に有効です。
Q. カラマネロは汎用性がありますか?
A. 正直なところ、対ゼルネアスなどの積み構築以外には腐りやすいです。 しかし、「ばかぢから」を採用して自身の攻撃と防御を上げながら戦う(あまのじゃく型)運用であれば、普通のアタッカーとしても機能します。 ピンポイント対策として割り切るか、エース運用するかを決めて育成しましょう。
まとめ
今回は「ポケモンレジェンズ Z-A」の舞台であるカロス地方のポケモンに絞って、ゼルネアスの対策を徹底解説しました。
- ギルガルドの攻防一体の性能でプレッシャーをかける
- クレッフィの「いたずらごころ」で上から麻痺を入れる
- ヌメルゴンやドラミドロで特殊攻撃を受け止めて殴り返す
- カラマネロの「ひっくりかえす」で能力上昇を逆手に取る
ゼルネアスは確かに強力無比なポケモンですが、カロス地方のポケモンたちにはそれを攻略するための個性的な武器が揃っています。 この記事を参考に、あなたの「ZAパーティ」に対策枠を組み込んでみてください。
今後も「ZAバトルクラブ」の環境考察や、役立つ攻略情報を発信していきますので、ぜひチェックしてください。 それでは、良きポケモンライフを!






