編集デスク ガジェット担当の新海ミナです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、最新のポータブルゲーミングPC「AOKZOE A1X」で、あの「バトルフィールド6」(BF6)がどれくらい快適に遊べるのか、実際のところどうなの?と気になっていると思います。 ファンの間では「BF6」という愛称で呼ばれることも多い、シリーズ最新作「バトルフィールド 2042」ですが、このレビューでは皆さんの検索キーワードに合わせて、主に「BF6」という呼称でお話ししていきますね。
私もゲーム評論家として、そして一人のガジェット好きとして、このAOKZOE A1X(特にRyzen AI 9 HX 370モデル)をじっくりと使い込んでみました。 結論から言うと、その8インチの大画面と驚異的なパワーには、本当に驚かされました。
今回のレビューでは、AOKZOE A1XでBF6を実際にやりこんでみた率直な感想や、快適に遊ぶための具体的な設定のコツ、そしてライバル機との違いについても、詳しく解説していきますね。
この記事を読み終える頃には、AOKZOE A1XでBF6をプレイする際のパフォーマンスや魅力についての疑問が、すっきりと解決しているはずです。
- AOKZOE A1XのBF6におけるリアルな動作検証
- 8インチ大画面での迫力あるプレイフィール
- 快適に遊ぶための具体的な本体・ゲーム内設定
- ライバル機と比較したAOKZOE A1Xの強みと弱み
それでは解説していきます。
AOKZOE A1XでBF6は遊べる? まずは結論から
さて、皆さんが一番知りたいであろう結論から先にお伝えしますね。
AOKZOE A1X(Ryzen AI 9 HX 370モデル)で「BF6」は… 「本体とゲーム内の設定を最適化すれば、驚くほど快適にプレイ可能」 です!
もちろん、ハイエンドなデスクトップゲーミングPCと全く同じ体験、というわけにはいきません。 ウルトラ設定でヌルヌル動く、といった魔法のようなマシンではありません。
ですが、ポータブル機であることを忘れさせるほどの8インチ大画面と、最新APUのパワー、そして適切な設定さえ見つければ、128人が入り乱れる広大な戦場(コンクエスト)でも、平均60fps前後を維持しながら十分に「戦う」ことができました。
「どこでもBF6が遊べる」という夢が、ついに現実的なレベルで叶った。 それが私の率直な感想です。
ただ、この「快適」を実現するためには、いくつかの「コツ」が必要になります。 まずは、このモンスターマシンがどれほどのパワーを秘めているのか、スペックから詳しく見ていきましょう。
AOKZOE A1XのスペックとBF6推奨スペック比較
AOKZOE A1XがなぜBF6のようなAAAタイトルを動かせるのか、その秘密は心臓部である最新のAPU(CPUとGPUが統合されたチップ)にあります。 今回私がレビューした中位モデルのスペックと、BF6(バトルフィールド 2042)の公式推奨スペックを比較してみましょう。
AOKZOE A1X(Ryzen AI 9 HX 370モデル)の驚異的なスペック
まずは、AOKZOE A1Xの主な仕様です。 私が試用したのは、現在市場に出回っているポータブルゲーミングPCの中でも、間違いなくトップクラスの性能を持つモデルです。
| スペック項目 | AOKZOE A1X(レビュー機) |
|---|---|
| APU | AMD Ryzen AI 9 HX 370 |
| (CPU) | 12コア / 24スレッド (Zen 5 + Zen 5c) |
| (GPU) | AMD Radeon 890M (16 CU, 最大2.9GHz) |
| NPU | XDNA 2 (最大50 TOPS) |
| メモリ | 32GB LPDDR5X-7500MHz |
| ストレージ | 1TB M.2 SSD (PCIe 4.0 x4) |
| ディスプレイ | 8インチ IPS液晶 (1920×1200) |
| (リフレッシュレート) | 120Hz対応, タッチ対応 |
| (輝度) | 最大500ニト |
| バッテリー | 72.7Wh (18800mAh) |
| インタフェース | USB4 (Type-C) ×2, USB 3.2 (Type-A) ×1, OCuLink ×1, microSD (UHS-II), 3.5mmジャック |
| 無線通信 | Wi-Fi 6E, Bluetooth 5.2 |
| 本体重量 | 約748g (実測 約743.5g) |
| OS | Windows 11 Home |
注目すべきは、なんと言ってもAPUに搭載された内蔵GPU「Radeon 890M」です。 これはAMDの最新アーキテクチャ「RDNA 3.5」を採用し、16基ものコンピュートユニット(CU)を搭載しています。 これは、前世代のポータブル機で最強と言われたRadeon 780M(12 CU)を大きく上回るスペックです。
このGPUパワーが、BF6のような重いゲームを動かす鍵となります。 メモリも32GBと大容量かつ高速なLPDDR5X-7500MHzを採用しており、VRAM(ビデオメモリ)としてメインメモリの一部を共有するAPUにとって、強力なバックアップとなっています。
バトルフィールド6 (BF2042) のPC版推奨スペック
次に、BF6(バトルフィールド 2042)を快適に遊ぶためにEA(エレクトロニック・アーツ)が公式に推奨しているPCスペックを見てみましょう。
| スペック項目 | BF6 (BF2042) 最低動作環境 | BF6 (BF2042) 推奨動作環境 |
|---|---|---|
| CPU | Core i5 6600K / AMD Ryzen 5 1600 | Core i7 4790 / AMD Ryzen 7 2700X |
| GPU | NVIDIA GeForce GTX 1050 Ti / AMD Radeon RX 560 | NVIDIA GeForce RTX 3060 / AMD Radeon RX 6600 XT |
| メモリ | 8GB | 16GB |
| VRAM | 4GB | 8GB |
| ストレージ | 100GB SSD | 100GB SSD |
| OS | Windows 10 (64-bit) | Windows 10 (64-bit) |
スペック比較と考察
表を並べてみると、「あれ? A1Xの内蔵GPU(Radeon 890M)で、推奨のRTX 3060やRX 6600 XTに敵うの?」と疑問に思うかもしれません。
正直にお話しすると、純粋なグラフィック性能(TFLOPS値など)だけで言えば、デスクトップ版のRTX 3060には及びません。 あれは単体で100W以上の電力を消費するモンスターGPUです。
しかし、AOKZOE A1Xには大きなアドバンテージがあります。
- 最新アーキテクチャ (RDNA 3.5): Radeon 890Mは、電力効率とパフォーマンスが最適化された最新世代のGPUです。
- AMD FSR (FidelityFX Super Resolution): これが非常に重要です。 FSRは、ゲームの内部解像度を少し下げて描画し、それをAI技術で賢くアップスケール(拡大)することで、画質の低下を最小限に抑えつつフレームレートを大幅に向上させる技術です。 BF6はこのFSRにしっかり対応しています。
- 高速な共有メモリ: 高速なLPDDR5XメモリをVRAMとして潤沢に(例えば8GBや16GBを)割り当てることができ、推奨スペックのVRAM 8GBをクリアできます。
CPU性能に関しては、Ryzen AI 9 HX 370の12コア24スレッドは、推奨スペックのCPUを遥かに凌駕しています。 BF6はCPU負荷もかなり高いゲームですので、この強力なCPUがフレームレートの安定に大きく貢献してくれます。
つまり、AOKZOE A1Xは、「強力なCPUと、FSR技術を最大限に活かせる最新GPUの組み合わせ」 によって、推奨スペック環境に近いゲーム体験を目指せるマシンだと言えます。
【実機レビュー】AOKZOE A1XでのBF6プレイ感想
スペックの話はこのくらいにして、ここからは私が実際にAOKZOE A1XでBF6をプレイした、生の感想をお届けしますね。 もう、本当に「ポータブル機の進化、恐るべし…」と何度も唸ってしまいました。
圧巻の8インチ大画面!没入感がケタ違い
まず、箱から出して電源を入れた瞬間に圧倒されるのが、この8インチ(1920×1200)のディスプレイです。
これまで主流だったROG AllyやSteam Deckの7インチクラスと比べると、たった1インチの違いとは思えないほどの「大きさ」と「迫力」を感じます。 アスペクト比が16:10なので、縦の情報量も少し多くて見やすいですね。
BF6のような広大なマップで遠くの敵兵やビークルを視認する際、この画面サイズは純粋な「アドバンテージ」になります。 小さな画面で目を凝らす必要がなく、戦場の情報が自然と目に入ってくる感覚です。
発色も非常に美しく、最大500ニトという輝度のおかげで、明るいシーンでも暗いシーンでも視認性は抜群。 もちろん、120Hzの高リフレッシュレートにも対応しています。 フレームレートが60fpsを超えてくると、その滑らかさが7インチ機とは比較にならないほどの臨場感を生み出してくれます。
BF6の醍醐味である、ビルが崩壊する「レベリューション」や、巨大な竜巻が発生する天候エフェクトも、この大画面で体験すると迫力満点。 まさに「手のひらの上の戦場」でした。
気になるフレームレート(fps)と画質設定
さて、最も重要なパフォーマンス、フレームレートについてです。 私はTDP(マシンの消費電力設定)を最大の30Wに固定し、BF6で最も負荷が高いとされる128人対戦の「コンクエスト」で、いくつかの設定を試してみました。
1. フルHD(1920×1200)/ グラフィック低設定 / FSR オフ
まずは基本となる設定です。 この状態では、フレームレートは大体40~55fpsあたりをふらつく感じでした。 戦闘が激しくない場所では60fps近く出ることもありますが、複数のプレイヤーや爆発エフェクトが重なると、40fps台前半まで落ち込むこともあり、FPSとしては少しカクつきが気になります。
2. フルHD(1920×1200)/ グラフィック低設定 / FSR「バランス」
ここからが本番です。 グラフィック設定は「低」のまま、アップスケーリング技術であるFSRを「バランス」モードに設定しました。
すると、フレームレートは劇的に向上。 平均60~70fpsを維持し、激しい戦闘シーンでも55fpsを下回ることは稀になりました。 120Hzディスプレイの恩恵も感じられ、非常に滑らかに動作します。 画質も、FSR「バランス」であれば、ポータブル機の画面サイズではほとんど粗を感じません。 遠くの敵も問題なく視認できます。
3. 私のおすすめ設定:1600×1000 / グラフィック中設定 / FSR「バランス」
さらに設定を詰めてみました。 解像度をネイティブの1920×1200から、少し下げて1600×1000に設定。 その代わり、グラフィック設定を「低」から「中」に引き上げ(テクスチャ品質なども含む)、FSRは「バランス」のままです。
これが、私が見つけた**「画質」と「快適さ」のベストバランス**でした。 フレームレートは「バランス」設定とほぼ同等か、それ以上に安定し、常時60fps以上をキープしやすくなります。 1600×1000解像度も8インチ画面では十分すぎるほどシャープですし、FSRでアップスケールされるため、ぼやけた感じはありません。
それでいて、グラフィック設定を「中」に上げたことで、地面のテクスチャや光の反射が「低」設定よりも格段にリッチになり、ゲームへの没入感がさらに高まりました。
この設定であれば、デスクトップPCでプレイしているのと遜色ない感覚で、ポータブル機でBF6のマルチプレイを存分に楽しめます。
ホールエフェクトスティックの操作感
FPSで重要なのが、コントローラーの操作感です。 AOKZOE A1Xは、物理的に摩耗しない「ホールエフェクト方式」のアナログスティックを採用しています。
これが素晴らしい。 長期間使い込んでもスティックが勝手に動く「ドリフト現象」が起きないという安心感はもちろん、操作の精度が非常に高いです。 BF6での繊細なエイム操作(敵の頭を狙うような動き)も、スティックが吸い付くように反応してくれます。 スティックのテンション(倒した時の重さ)も私好みで、軽すぎず重すぎず、長時間のプレイでも疲れにくいと感じました。
ABXYボタンや十字キーもカチカチとした確実な押し心地で、安っぽさは一切ありません。 デュアルリニアモーターによる振動も強力で、銃撃の反動やビークルの走行感がリアルに伝わってきます。
握り心地と重量バランス
本体重量は約748g。 数字だけ見ると「重い」と感じるかもしれません。 実際、ROG Ally(約608g)などと比べると、ずっしりとした重みがあります。
ですが、AOKZOE A1Xはグリップの形状が非常に秀逸なんです。 深く厚みのあるグリップが手のひらにしっかりとフィットし、マシン全体を「握り込む」感覚で支えられます。 このおかげで、数字ほどの重さを感じさせず、重量バランスが非常に良く感じました。
情報ソースにもあるように、さすがに腕を浮かせて長時間プレイするのは疲れますが、肘を机や膝の上についてプレイする分には、この安定感がむしろプラスに働きます。
マットな質感のボディも手触りが良く、安っぽさはありません。 左右のLEDイルミネーションも専用アプリ「1Xコンソール」で自分好みにカスタマイズでき、ゲーミングガジェットとしての「所有欲」もしっかり満たしてくれますよ。
バッテリー持続時間と発熱、そして「バイパス充電」
さて、ポータブル機最大の課題、バッテリーです。 AOKZOE A1Xは72.7Whという、ポータブル機としては最大クラスの大容量バッテリーを搭載しています。
…が、BF6をTDP 30Wでフルパワー稼働させると、バッテリーは面白いように溶けていきます。
実測したところ、TDP 30W設定でBF6をプレイした場合のバッテリー持続時間は、約1時間30分~1時間45分といったところでした。 これはもう、仕方のないトレードオフですね。 AAAタイトルをポータブル機で動かすための「代償」です。
しかし、AOKZOE A1Xには素晴らしい機能が搭載されています。 それが「バイパス充電」機能です。
これは、ACアダプタを接続した際に、バッテリーを介さず本体に直接電力を供給する機能です。 これにより、バッテリーの劣化(充電しながら高負荷をかけることによる発熱)を気にすることなく、ACアダプタを挿しっぱなしで思う存分ゲームができます。
正直、BF6のようなゲームは、腰を据えてじっくり遊ぶことが多いと思います。 カフェなどでサクッと遊ぶというよりは、「家のソファで」「寝室で」「旅行先のホテルで」といったシーンがメインになるでしょう。 そういった時、このバイパス充電機能は必須とも言えるほど重宝します。
発熱に関しては、TDP 30Wで動かすと本体上部の排気口からはかなりの熱風が出ます。 しかし、背面の大きな吸気口からしっかりと空気を吸い込み、冷却システムは非常によく機能している印象です。 手が触れるグリップ部分やコントローラー周りが不快なほど熱くなることはありませんでした。 冷却ファンの音は30W時はそれなりにしますが、ゲームの音に集中していれば気にならないレベルです。
BF6を快適に遊ぶためのおすすめ設定とAOKZOE A1X活用術
AOKZOE A1Xのポテンシャルを最大限に引き出し、BF6を快適に遊ぶための「設定のコツ」をまとめておきますね。
AOKZOE A1X本体のおすすめ設定(TDP)
まずは本体側の設定です。 AOKZOE A1Xには、本体右下にある「ターボボタン」を押すことで、パフォーマンス設定などを瞬時に呼び出せる「クイックメニュー(1Xコンソール)」が搭載されています。
ここで、TDP(消費電力)モードを必ず「パフォーマンスモード(30W)」または「ターボモード(最大35Wなど、機種により異なる場合あり)」に設定してください。 BF6は、15Wや20Wの省電力モードではフレームレートが安定せず、快適なプレイは困難でした。 バッテリーの消費は激しくなりますが、快適さを求めるなら30W設定は必須です。
また、このメニューからファンの回転数やバイブレーションの強弱、解像度の変更なども簡単にできるので、とても便利ですよ。
BF6(バトルフィールド6)ゲーム内のおすすめグラフィック設定
次に、BF6のゲーム内設定です。 「画質」と「フレームレート」を両立させる、私のおすすめ設定はこちらです。
| 設定項目 | おすすめ設定 | 理由 |
|---|---|---|
| 画面モード | フルスクリーン | パフォーマンスが最も安定します。 |
| 解像度 | 1600 x 1000 (16:10) | 画質と負荷のバランスが最適です。 |
| リフレッシュレート | 120Hz | A1Xのディスプレイ性能を活かします。 |
| 視野角 (FOV) | 90~100程度 | お好みで。高いほど敵を視認しやすいですが、負荷も微増します。 |
| グラフィック品質 | カスタム | |
| ├ テクスチャ品質 | 中 | メモリ32GBの余裕を活かし、画質を担保します。 |
| ├ テクスチャフィルタリング | 中 | |
| ├ ライティング品質 | 低 | FPSへの影響が大きいため、低に設定します。 |
| ├ エフェクト品質 | 低 | 爆発などで負荷が集中するのを防ぎます。 |
| ├ ポストプロセス品質 | 低 | |
| ├ メッシュ品質 | 低 | |
| ├ 地形品質 | 低 | |
| ├ 地表(草など)品質 | 低 | |
| ├ アンダーグロース品質 | 低 | |
| ├ アンチエイリアス | TAA 低 | |
| ├ アンビエントオクルージョン | オフ | 負荷が高いためオフ推奨です。 |
| NVIDIA DLSS | オフ | Radeon GPUなので使いません。 |
| AMD FSR 2 | バランス | 最重要項目。 これでフレームレートを稼ぎます。 |
| レイトレーシング | オフ | 必須。 ポータブル機には荷が重すぎます。 |
| Vignette | オフ | お好みで。 |
| 色収差 | オフ | お好みで。 |
この設定をベースに、もし「もっと画質が欲しい」と思えば解像度を1920×1200に上げたり、「もっとfpsが欲しい」と思えばFSRを「パフォーマンス」にしたりと、ご自身の好みに合わせて微調整してみてください。
OCuLinkポートでeGPU接続という「ロマン溢れる最終手段」
AOKZOE A1Xには、他の多くのポータブル機にはない、非常にユニークなポートが搭載されています。 それが「OCuLink(オキュリンク)」ポートです。
これは、Thunderbolt 4(40Gbps)よりもさらに高速な帯域幅(最大63Gbps)で、PCと外部デバイスを接続するための規格です。 主な用途は、外付けGPU(eGPU)ボックスの接続です。
「ポータブル機なのに外付けGPU?」と思うかもしれませんが、これがガジェット好きにはたまらないロマンなんです。 普段は本体だけでBF6を快適にプレイし、もし自宅のデスクで「4K解像度・ウルトラ設定」で遊びたくなったら、OCuLink経由でGeForce RTX 4070や4080といったハイエンドGPUを接続する… そんな「合体ロボ」のような運用ができてしまいます。
USB4(Thunderbolt互換)経由のeGPU接続と比べて、OCuLinkは帯域幅が広いため、パフォーマンスの低下(ボトルネック)が少ないのが最大のメリットです。 BF6のようなAAAタイトルでeGPUの性能をフルに引き出したい場合、このOCuLinkポートの存在は非常に大きなアドバンテージとなります。
AOKZOE A1Xは「買い」か? ライバル機との比較
ここまでAOKZOE A1Xの魅力を語ってきましたが、もちろん市場には強力なライバル機も存在します。 購入を迷われている方のために、主要なライバル機とAOKZOE A1Xを比較してみましょう。
| 比較項目 | AOKZOE A1X (AI 9 HX 370) | ASUS ROG Ally (Z1 Extreme) | Steam Deck OLED |
|---|---|---|---|
| ディスプレイ | 8インチ IPS (120Hz) | 7インチ IPS (120Hz, VRR) | 7.4インチ OLED (90Hz, HDR) |
| APU/GPU | Ryzen AI 9 HX 370 (Radeon 890M / 16CU) | Ryzen Z1 Extreme (Radeon 780M / 12CU) | AMD Custom APU (Aerith) |
| パフォーマンス | 非常に高い (現行最高峰) | 高い | 中程度 (AAAは設定工夫要) |
| 拡張性 | 非常に高い (OCuLink, USB-A) | 高い (USB-C, XG Mobile) | 標準的 (USB-C) |
| バッテリー | 72.7Wh (大容量) | 40Wh (標準的) | 50Wh (やや大きめ) |
| 重量 | 約748g (重め) | 約608g (軽量) | 約640g (標準的) |
| ソフトウェア | Windows 11 + 1Xコンソール | Windows 11 + Armoury Crate SE | SteamOS (非常に快適) |
| 価格帯 | 高価 | 中~高価 | 中程度 |
ライバル機と比較したAOKZOE A1Xの強み
- 圧倒的な画面サイズ (8インチ): やはりこれが最大の違いです。 ゲームの迫力、視認性はA1Xが頭一つ抜けています。
- 最新・最高のAPU性能: Radeon 890Mのパフォーマンスは、Radeon 780Mを確実に上回っています。 BF6のような最新AAAタイトルで、少しでも高いフレームレートを目指すならA1Xが有利です。
- 大容量バッテリー: ROG Allyの40Whと比べると、72.7Whという容量は圧倒的です。 (ただし、30Wで使えば消費も早いですが)
- OCuLinkとUSB-Aの拡張性: デスクトップライクな使い方や、eGPU接続という「ロマン」を求めるならA1X一択です。 USB-Aポートが標準で付いているのも、マウスやキーボードのドングルを挿すのに地味に便利です。
ライバル機と比較したAOKZOE A1Xの弱み(考慮点)
- 重量と携帯性: 約748gという重量は、ROG Allyの約608gと比べると明確に重いです。 純粋な「携帯性」や「寝転がってのプレイ」を最重要視するなら、Allyの軽さは魅力です。
- ソフトウェアの洗練度: ASUSの「Armoury Crate SE」や、Valveの「SteamOS」は、長年のアップデートで非常に洗練されてきています。 AOKZOEの「1Xコンソール」もよくできていますが、細かな使い勝手や安定性では、まだライバルに一歩譲る部分があるかもしれません。 (とはいえ、通常のWindows機として使えば問題ありません)
- 価格: 最新・最高のスペックを詰め込んでいるだけあり、価格は他のポータブル機と比べて高価になりがちです。
BF6プレイヤーにとってのAOKZOE A1X
では、BF6プレイヤーにとって、どのマシンがベストなのでしょうか?
- 「価格は高くてもいいから、ポータブル機で最高のパフォーマンスと最大の大画面でBF6を遊びたい!」
- 「eGPU接続などの拡張性も楽しみたい!」 という方には、AOKZOE A1Xを強くおすすめします。
- 「パフォーマンスも欲しいけど、軽さと握りやすさ、価格のバランスが一番大事」 という方には、ROG Allyが良い選択肢になるでしょう。
- 「BF6も遊ぶけど、インディーゲームや古いゲームがメイン。有機ELの美しい画質と、ストレスフリーなOSが欲しい」 という方には、Steam Deck OLEDが最適です。 (ただし、BF6の快適性はA1XやAllyに劣ります)
まとめ
長くなってしまいましたが、AOKZOE A1XでのBF6プレイレビュー、いかがでしたでしょうか。
改めてまとめると、**AOKZOE A1X(Ryzen AI 9 HX 370モデル)**は、 「8インチの大画面と現行最高峰のAPUパワー、そしてOCuLinkという拡張性を備えた、ロマン溢れるモンスターマシン」 です。
BF6のようなAAAタイトルも、FSR技術を駆使し、設定を最適化することで、ポータブル機とは思えないレベルで快適にプレイ可能です。 特に、私がおすすめした「1600×1000解像度 / 中設定 / FSRバランス」の設定は、画質と60fps安定を両立できる素晴らしいバランスだと感じました。
もちろん、バッテリー持ちや重量といったトレードオフは存在します。 しかし、「バイパス充電」機能がその欠点を補ってくれますし、秀逸なグリップデザインが重量感を軽減してくれます。
「手のひらの上で、128人の戦場を駆け回る」 そんな夢のような体験を、妥協の少ないレベルで実現してくれたAOKZOE A1X。 ポータブルゲーミングPCの最前線を体験したい方、特にBF6のようなFPSを大画面で迫力満点に楽しみたい方には、自信を持っておすすめできる一台です。
設定を詰める楽しさも含めて、ぜひこのモンスターマシンのパワーを体験してみてくださいね。






