編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、2025年10月16日に発売された待望の新作「ポケモンレジェンズ Z-A(ポケモンZA)」にて、舞台となる「ミアレシティ」の外に出られるという噂のバグについて、その具体的なやり方や、外の世界が一体どうなっているのか、非常に気になっていることと思います。
私自身、このバグについては発売当初から様々な情報を集め、日夜やりこんで検証を続けてきました。 そしてついに、安定した(?)脱出方法と、その先に広がる衝撃の光景をこの目で見ることができました。
この記事を読み終える頃には、あなたの「ミアレシティの外を見てみたい」という探求心と疑問が、きっと解決しているはずです。
- ミアレシティ脱出バグの具体的な手順
- 脱出の前提となる「ベンチバグ」の詳細
- 脱出に最適なベンチの場所と条件
- 壁の先に広がる「外の世界」の全貌
それでは解説していきます。
ポケモンZAの「ミアレシティ脱出バグ」とは?
「ポケモンレジェンズ Z-A」の舞台は、そのすべてが「ミアレシティ」という巨大な都市の中、およびその地下や周辺の再開発エリアで完結しています。 プレイヤーはゲーム中、基本的にこのミアレシティから外に出ることはできません。 ストーリーが進むことで行動範囲は広がりますが、それもすべてミアレシティの「内側」での出来事です。
しかし、発売から間も無く、特定のバグを組み合わせることで、開発が設定した「見えない壁」を突破し、ミアレシティの「外側」へ脱出できてしまうというとんでもない現象が発見されました。 これが通称「ミアレシティ脱出バグ」です。
このバグは、単にマップの外に出られるというだけでなく、ゲームがどのように作られているのか、その裏側を垣間見ることができる、非常に興味深い現象でもあります。 まずは、この脱出バグの根幹となる、前提のバグから解説していきましょう。
すべての前提「ベンチバグ(空中歩行バグ)」
ミアレシティ脱出バグを実行するためには、まず「ベンチバグ(空中歩行バグ)」と呼ばれる別のバグを意図的に引き起こす必要があります。 これは、ミアレシティの随所にあるベンチを利用したバグです。
具体的なやり方は以下の通りです。
- ミアレシティにあるベンチの前に立ちます。
- ベンチに向かってAボタン(座る)を押すと同時に、左スティックをベンチとは関係ない方向(例えば横)に倒します。
- タイミングがシビアですが、成功すると、主人公がベンチに座るモーションを取りながらも、スティックを倒した方向にスライドし始めます。
- この状態で「ポケモンと過ごす」を選ぶと、テキストが表示されている間も主人公が移動モーションを維持します。
- そのままテキストを閉じると、主人公が座った姿勢のまま、空中に浮いて歩き(滑り)続ける「空中歩行」状態になります。
この「空中歩行バグ」自体が非常にインパクトのある現象です。 この状態になると、本来は登れないような建物の屋上や、プリズムタワーの途中階層など、通常では行けない場所へ侵入することが可能になります。 私もこのバグを発見した当初は、ミアレシティの空中散歩を楽しんだものです。
なぜ「ベンチバグ」だけでは脱出できないのか
「空中歩行バグで空を飛べるなら、そのまま街の外まで飛んでいけば脱出できるのでは?」 誰もがそう考えるでしょう。 私も当然試しました。
しかし、開発チームもそのあたりは抜かりありません。 ミアレシティをぐるりと囲むように、非常に高い位置まで「見えない壁」がびっしりと設置されています。 これは、プレイヤーがマップの外(=開発が想定していない領域)へ出てしまうのを防ぐためのものです。
空中歩行バグを使ってどれだけ高く舞い上がろうとも、この見えない壁に阻まれ、外の世界を遠くから眺めることしかできません。 まるで鳥かごの中の鳥のように、私たちはゲーフリ(ゲームフリーク)が作り上げた箱庭から出ることは許されない……そう思われていました。 少なくとも、あの「情報」がもたらされるまでは。
世紀の発見「壁抜けバグ」のメカニズム
空中歩行バグだけでは脱出できない。 その事実に多くのプレイヤーが絶望し、ミアレシティの「外」への夢を諦めかけていました。 私もその一人であり、せいぜいオープニングのイベントをスキップしたり、プリズムタワーの内部を探索したりする程度で満足していました。
しかし、ある日、私のSNS(旧Twitter)に、とあるプレイヤーから驚くべき情報と動画が寄せられたのです。
筆者も最初は失敗の連続だった
その情報提供者は、空中歩行バグの応用で「壁を貫通した」と主張していました。 提供された動画(現在は削除されています)には、確かに主人公が建物の壁をすり抜ける瞬間が映っていました。
その手順は、以下の通りでした。
- ベンチバグで空中歩行状態になる。
- ある程度ベンチから離れた場所で「ポケモンと過ごす」を実行する。
- 画面が暗転している時間が長くなったら、スティックを倒す。
「これだ!」と直感した私は、すぐさまポケモンZAを起動し、再現を試みました。 しかし、結論から言うと、この情報だけでは再現できませんでした。
暗転時間は確かに長くなることがありましたが(通常は一瞬のところ、30秒ほど真っ暗になる)、暗転が明けると、主人公はベンチに座った状態に戻ってしまい、壁を抜けることはできませんでした。
突破口となった「謎の壁貫通」現象
何かが足りない。 そう思いながら試行錯誤を続けていた時、以前の検証で撮影していた映像の中に、ヒントが隠されていることに気づきました。
それは、空中歩行中にビルの壁に真正面からぶつかり、その場で「ポケモンと過ごす」を選択した時の映像です。 暗転(約20秒)が明けた瞬間、一瞬だけ、目の前のビルのテクスチャが極端に簡略化され、いわゆる「ハリボテ」状態になる現象が記録されていました。
この時、もし主人公が「走り出せていたら」……壁を抜けていたのではないか?
この仮説に基づき、私は「ハリボテ状態」と「走り出す」という2つの現象を同時に引き起こす条件について、さらに深く検証を進めました。
脱出バグ成功に不可欠な「3つの条件」
長い検証の結果、単なる空中歩行バグから「壁抜け脱出」へと昇華させるためには、複数の特殊な条件を意図的に満たす必要があることが判明しました。
- テクスチャのハリボテ化(ロードの遅延) これは、ベンチバグの基点となったベンチから、物理的に「非常に遠い距離」へ移動することで引き起こせます。 ゲームは、プレイヤーから遠く離れた場所のオブジェクトや地形のデータを簡略化(あるいは非表示に)し、メモリ負荷を軽減します。 この状態で無理やり「ポケモンと過ごす」を実行し、カメラを基点のベンチに戻そうとすると、ロードが追いつかず、一時的に周囲の当たり判定が消失する(=ハリボテ化する)と考えられます。
- 暗転時間の延長 これは、主人公が「歩行」または「走行」モーション中に、壁やオブジェクトに引っかかり続ける(スタックする)状態で「ポケモンと過ごす」を実行すると発生します。 単に空中で静止している状態(立ちモーション)で実行すると、暗転は一瞬で終わってしまいます。
- 暗転明けの「強制走行」 これが最大の難関です。 暗転が明けた後、ハリボテ状態の壁を突き破るには、主人公が「走り出す」必要があります。 しかし、大抵の場合はその場に座ったまま動けません。 検証の結果、これは「ベンチが向いている方向」と「暗転中に倒すスティックの方向」が一致した場合にのみ、ごく稀に発生する現象であることが分かりました。
これらの条件を満たすことで、初めて「ミアレシティ脱出バグ」が完成します。
完全解説!ミアレシティ脱出バグの具体的な手順
お待たせしました。 ここからは、私が確立した「ミアレシティ脱出バグ」の具体的な手順を、ステップバイステップで詳細に解説します。 非常に難易度が高く、運も絡むため、根気よく挑戦してみてください。
ステップ1:前提となる「空中歩行バグ」の発動
まずは基本の「ベンチバグ」です。 これは後述する「最適なベンチ」で実行してください。
- ベンチの前に立ち、Aボタン(座る)と左スティック(横方向)を同時にシビアなタイミングで入力します。
- 成功すると、座るモーションのまま横に滑り出します。
- 「ポケモンと過ごす」を選び、テキストが出ている間に移動モーションを維持します。
- テキストを閉じ、空中歩行状態(座ったまま浮遊)にします。
ステップ2:テクスチャバグ(ハリボテ)の誘発
空中歩行状態になったら、テクスチャバグを引き起こすため、ベンチから「可能な限り遠い場所」まで移動します。 この時、脱出したい壁とは「逆方向」に、障害物に当たらないように慎重に移動してください。 (詳細は次のH2「最適なベンチ」で解説します)
「これ以上進めない」というワイルドエリアの境界線(見えない壁)まで到達するのが理想です。
ステップ3:壁際での「長時間スタック」
ベンチから十分な距離(ロードが怪しくなる距離)を取ったら、今度は脱出したい方向(=ミアレシティの外周の壁)に向き直ります。 そして、空中歩行のまま、その壁に向かってまっすぐ突っ込みます。
壁にぶつかると、主人公はその場で走り続ける(滑り続ける)モーションになります。 この「壁にスタックした状態」を維持したまま、最低でも1分間、そのまま待ち続けます。 (この1分待機は、後の暗転時間や成功率に関わる、私の経験上のジンクスのようなものですが、非常に重要です)
ステップ4:「ポケモンと過ごす」と「スティック入力」
壁に向かって1分間スタックし続けたら、いよいよクライマックスです。
- 壁に走り続けている(スタックしている)状態のまま、「ポケモンと過ごす」を選択します。
- 画面が暗転した瞬間、左スティックを「ベンチが向いていた方向」(例えば、ベンチが北向きなら上、西向きなら左)に倒し続けます。
- 「歩行モーション中のスタック」と「ベンチからの距離」の条件が満たされていれば、暗転時間が約30秒と非常に長くなります。
- 暗転が明けた瞬間、もし成功していれば、主人公が強制的に走り出し、目の前の(ハリボテ化した)壁をすり抜けていきます。
おめでとうございます。 これであなたもミアレシティの外の世界へ到達です。
失敗パターンと対処法
このバグは、10回や20回挑戦して成功するような簡単なものではありません。 私が遭遇した主な失敗パターンを共有します。
- 失敗①:暗転が明けても動かない(空気椅子状態) 最も多い失敗例です。 暗転が明けると、主人公が壁の前で「空気椅子」状態、あるいはベンチに座った状態で固まってしまいます。 これは、ステップ4の「スティック入力の方向」が間違っているか、あるいは単純に「運」で失敗したかのどちらかです。 こうなった場合は、メニューから「ポケモンと過ごす」を終了すればベンチに戻れますので、ステップ1からやり直してください。
- 失敗②:壁を抜けたが、ロードが間に合って激突 惜しいパターンです。 強制走行が発動し、壁を抜け始めたものの、ミアレシティの外周にある「大外の見えない壁」に到達する前にテクスチャのロードが完了してしまい、見えない壁に激突して止まってしまいます。 これは、ベンチから外周の壁までの「距離」が長すぎることが原因です。 より壁に近いベンチで実行する必要があります。
- 失敗③:暗転がすぐに終わる これはステップ3の「壁スタック」がうまくできていない(立ちモーションになっている)か、ステップ2の「ベンチからの距離」が近すぎる場合に起こります。 条件を見直して再挑戦してください。
ミアレシティ脱出に最適な「ベンチ」の場所を徹底考察
ステップ4の解説で「ベンチの向きが重要」と述べた通り、このバグは「どこでもできる」わけではありません。 成功率を追求した結果、ミアレシティ内で脱出に使えるベンチは、極めて限定されることが分かりました。
なぜ多くのベンチが脱出に不向きなのか
ミアレシティ中央の「プランタンアベニュー」や「イベールアベニュー」にあるポケセンのベンチは、試した方も多いでしょう。 しかし、これらのベンチはミアレシティの「中心部」にありすぎます。
仮にこれらのベンチでバグを発動させ、壁抜けに成功したとしても、外周の「見えない壁」までの距離が遠すぎます。 ハリボテ状態が維持されるのは長くても数秒間。 その間に外周の壁まで走り抜けなければならず、中央部のベンチからでは到底間に合いません。 結果、ロードが完了し、見えない壁に激突して失敗します。
脱出を狙うには、**「ミアレシティの外周の壁に近く」かつ「ベンチが外側を向いている」**場所でなければなりません。
候補地①:ローズ広場のポケセン(難易度:高)
ミアレシティ西側にある「ローズ広場」のポケセン。 ここのベンチは、一つが外側(西側)を向いており、壁までの距離も近い。 まさに理想的な場所に見えます。
しかし、ここには大きな落とし穴があります。 それは、ステップ2の「テクスチャバグ誘発(長距離移動)」が非常に難しいことです。
ベンチの逆側(東側)には、空中歩行の障害となる建物やオブジェクト(タクシー、大型のポケモンなど)が密集しています。 これらに少しでも触れると空中歩行が解除されてしまいます。 また、空中歩行の前提となる「ベンチバグ(横スライド)」自体の難易度も、この場所はなぜか非常に高いです。 不可能ではありませんが、超絶的なキャラクターコントロールが要求されるため、最終手段と考えるべきでしょう。
候補地②:ルージュ地区のポケセン(難易度:不可)
北側にある「ルージュ地区」のポケセン。 ここのベンチも外(北側)を向いています。
しかし、ここはステップ2の長距離移動が絶望的です。 逆側(南側)には「ミアレ美術館」があり、その手前にある「緑地の段差」が空中歩行を阻みます。 また、西側には「ワイルドエリア13(再開発エリア)」の境界線が近すぎます。 この境界線に触れるとエリア判定で止まってしまい、テクスチャバグを誘発するほどの「距離」を稼ぐことができません。
候補地③:ヌーヴェル地区のポケセン(難易度:最適)
東側にある「ヌーヴェル地区」のポケセン。 正直、私も最初は見向きもしていなかった場所です。
しかし、ここが現状、最も成功率が高い奇跡の場所です。 ここのベンチは外(東側)を向いており、壁までの距離はミアレシティ全域で最短クラスです。
そして、逆側(西側)には「ワイルドエリア15」の境界線がありますが、これが「ローズ地区」や「ルージュ地区」とは異なり、**テクスチャバグを誘発するのに「ちょうどいい距離」**にあるのです。
このベンチでステップ1(空中歩行)を発動させ、西側の「ワイルドエリア15」の境界線ギリギリまで移動し(ここでスタックすると暗転が長くなりやすい)、そこから東側の壁に向かってステップ3(壁スタック)を実行する。 これが、私が成功した時の黄金パターンです。
なぜかこの場所は、暗転時間が特に長くなりやすく、テクスチャバグの成功率も他より高い(気がする)という、まさに脱出のために用意されたかのようなベンチです。
脱出成功の確率を上げるための「裏ワザ」とコツ
最適な場所(ヌーヴェル地区)を見つけても、成功率は依然として低いです。 ここでは、私が検証の中で見つけた、さらに成功率を上げる(かもしれない)いくつかのコツを紹介します。
難関「横方向への走り出し」テクニック
ヌーヴェル地区のベンチは、ステップ1の「横方向への走り出し(空中歩行)」の難易度が少々高いです。 Aボタンとスティックの同時入力がシビアなのですが、私の体感では、Aボタンを押した「直後」(コンマ数秒)にスティックを倒すイメージで入力すると、成功しやすいです。 これはもう、何度も練習して体で覚えるしかありません。
天候に注意!「雨の日」は成功率が著しく低い
これは非常に奇妙な現象ですが、ミアレシティで「雨」が降っている日は、このバグの成功率が著しく低下します。 というか、私の検証では雨天時に成功したことは一度もありません。
通常、雨が降ると描画負荷が上がり、処理落ち(ゲームが重くなる)が発生しやすくなるため、むしろバグは起きやすくなると考えるのが普通です。 しかし、ポケモンZAでは、雨天時の処理落ち対策が逆(?)に働いているのか、テクスチャのロードが非常に安定してしまい、ハリボテ化が一切発生しなくなります。
挑戦するなら、雨も霧もない、カラッと晴れた「普通の日」を選んでください。
都市開発「序盤データ」の驚くべき有用性
これは上級者向け、あるいは「そこまでしてでも見たい」という方向けの情報です。 ポケモンZAは、ストーリー進行(ミアレシティの都市開発)によって、各所に「ワイルドエリア(再開発エリア)」が解放されていきます。
この「ワイルドエリア」の境界線は、空中歩行を止めてしまう障害物です。 つまり、**まだ都市開発がほとんど進んでいない「序盤のデータ」**であれば、これらの障害物が存在しないため、ステップ2の「長距離移動」を邪魔されずに、ミアレシティを一周できてしまうほど長距離を移動できます。
これにより、テクスチャバグを「確実」に引き起こせるレベルで、ベンチからの距離を稼ぐことが可能です。 実際に私も、序盤データ(チュートリアル後、約1時間半)で試したところ、街のほぼ全域をハリボテ化させることに成功しました。 (その時は花壇に引っかかって失敗しましたが…)
もしあなたがメインデータでの成功にいき詰まったら、サブデータを作って序盤のミアレシティで挑戦してみるのも一つの手です。
ついに到達!ミアレシティの外の世界の全貌
数え切れないほどの失敗と試行錯誤の末、ついにヌーヴェル地区のポケセンで壁抜けに成功した瞬間。 その先に広がっていた光景を、詳細にレビューします。
壁を抜けた瞬間に広がる「裏側」の光景
暗転が明け、主人公が強制的に走り出す。 目の前の、ついさっきまで硬い壁だったものが、まるで幻のようにすり抜けていく。 この瞬間の感動は、まさに「ゲームの理(ことわり)を超えた」という達成感に満ちています。
壁を抜けた先は、当然ながらプレイヤーが立ち入ることを想定していない「マップの裏側」です。 ミアレシティを形作っていた建物群が、今度は「内側から」見えることになります。
外から眺めるミアレシティの「ハリボテ建築群」
驚くべきことに、主人公の強制走行は壁を抜けても止まりません。 まるで何かに引っぱられるかのように、ミアレシティからどんどん遠ざかっていきます。
振り返ると、そこにはミアレシティの壮大な全景が……とはならず、そこにあるのは、表面(プレイヤーが見る側)だけテクスチャが貼られた、無数の「ハリボテ建築群」です。 ゲーム開発において、見えない部分のデータは省略して負荷を軽くするのが定石。 まさにその「開発の裏側」を、私たちは目の当たりにすることになります。
かつて見上げていたプリズムタワーも、裏側から見ればただの板です。 これは、ある意味で非常に貴重な光景と言えるでしょう。
開発データ?謎の「巨大な山」と「緑の平野」
ミアレシティから離れていくと、やがて視界には広大な「緑色の平野」と、とてつもなく「巨大な山」が映ります。 ポケモンXY(原作)のカロス地方を象徴するような建物は一切なく、ただ、無機質な地形データだけが広がっています。
これらはおそらく、開発中にテスト用として配置された地形データ、あるいは遠景用のデータを仮置きしたものだと思われます。 もちろん当たり判定はなく、主人公はそれらすべてを貫通して走り続けます。 自分が今どこに向かっているのか、どこまで進めるのか、期待と不安が入り混じる不思議な感覚に陥ります。
世界の果て?「黒い闇」と「赤い光」
巨大な山々を突き抜けて走り続けると、やがて景色に異変が訪れます。 世界が「黒い闇」に飲まれていくのです。 空も地面もすべてが黒に染まり、ミアレシティはもはや米粒のようにも見えません。
そして、その闇の中、遠くに「赤い光」がぼんやりと輝いているのが見えます。 あれが太陽なのか、あるいはこの世界の「果て」に設定された目印なのか。 もはや何も分かりません。 エヴァンゲリオンで見た「黒き月」のようでもあり、一種の恐怖すら感じます。
これ以上進んでも、おそらく何もテクスチャが用意されていない「無の世界」が続くだけでしょう。
無事にミアレシティへ帰還する方法
「外の世界に来たはいいが、戻れなくなったらどうしよう」 「データが壊れたら…」 当然の不安だと思います。
ご安心ください。 このバグ中、主人公の内部的な座標は、どうやら「ベンチに座っている」判定のままのようです。
マップの外で走り続けている最中でも、メニューを開いて「ポケモンと過ごす」を終了する(ベンチから立ち上がる)を選択してみてください。 画面が数秒暗転した後、主人公はロトムグライドで着地し、何事もなかったかのように、バグを開始した「ベンチの前」に無事帰還できます。
私はこの方法で、クリア後のデータ(プレイ時間30時間以上)で2回脱出に成功しましたが、今のところデータ破損などは起きていません。
バグ技利用のリスクと注意点
最後に、このバグ技を利用する上での重要な注意点です。 非常に興味深い現象ではありますが、以下のリスクを必ず理解した上で、実行するかどうかを判断してください。
データ破損の危険性(最重要)
今回私が紹介した方法では、無事に帰還できています。 しかし、これはあくまで「開発が想定していない」異常な操作です。 マップの外という異常な座標でセーブを行ったり、特定の操作を行ったりした場合、セーブデータが破損し、二度とロードできなくなる可能性はゼロではありません。
最悪の場合、何十時間とかけたあなたの「ポケモンレジェンズ Z-A」のデータが、すべて失われる危険性があります。 挑戦する前には、必ずNintendo Switch Onlineの「セーブデータお預かり」機能で、バックアップを取っておくことを強く推奨します。
アップデートによる修正の可能性
これほど重大な(そして面白い)バグを、開発側が放置しておくとは考えにくいです。 今後のアップデート(修正パッチ)によって、この「ベンチバグ」自体が修正され、実行できなくなる可能性は非常に高いです。
もし「自分の目で外の世界を見てみたい」と思うのであれば、それは「今」しかできない貴重な体験かもしれません。
実行はすべて「自己責任」で
この記事を読んでバグ技を実行し、万が一あなたのデータやゲーム機本体に何らかの不具合が生じたとしても、私、桐谷シンジ、および任天堂、ゲームフリークは一切の責任を負いません。
バグの利用は、ゲームの没入感を損なう可能性もあります。 すべては「自己責任」において、ゲームの楽しみ方の一つとして、節度を持って試してみてください。
まとめ
今回は、「ポケモンレジェンズ Z-A」でミアレシティの外に脱出するバグについて、そのメカニズムから具体的な手順、そして外の世界の全貌までを徹底的に解説しました。
このバグは、単なる壁抜けに留まらず、ミアレシティという壮大な舞台が、いかに緻密なデータと、同時に「見えない部分の省略」によって成り立っているかを教えてくれる、貴重な体験でした。 調査兵団(?)として外の世界を調査した結果、「何の成果も得られませんでしたが」、鳥かごを抜け出したというロマンだけは確かにそこにあったと報告します。
今後も、こうしたゲームの奥深い(?)情報を発見次第、レビューしていきます。 それでは、また次回の攻略レビューでお会いしましょう。 ミアレ帝国に栄光あれ。






