ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、2025年10月16日に発売された待望の新作『ポケモンレジェンズ Z-A(ZA)』をプレイして、今作の主人公が「何だか個性的すぎる…」「過去作と比べてクセが強いのでは?」と感じているのではないでしょうか。
かくいう私も、ミアレシティでの冒険を日々楽しんでいますが、確かに今作の主人公は、従来の『ポケモン』シリーズの主人公像とは一線を画す、非常にユニークなキャラクター造形がされています。 ネットやSNS上でも、その言動をめぐって大きな話題となっていますね。
この記事を読み終える頃には、『レジェンズZA』の主人公がなぜ「クセが強い」と言われるのか、そして世間の人々が彼(彼女)をどう受け止めているのか、その疑問が解決しているはずです。
- 主人公の個性が際立つ「煽り選択肢」の実態
- 従来の主人公像との明確な違い
- ネット上で渦巻く賛否両論のリアルな声
- クセが強いのは主人公だけではないミアレシティの現状
それでは解説していきます。
『レジェンズZA』主人公が「個性的でクセが強い」と評される7つの理由
『ポケモンレジェンズ Z-A』の主人公は、発売直後からその個性的なキャラクター性でネットを席巻しています。 従来のポケモン主人公といえば、プレイヤーの分身(アバター)として、あまり自己主張をしない「無口」なタイプが主流でした。 しかし、今作の主人公は明確な「自我」を持っているように見受けられます。 なぜ彼(彼女)はこれほどまでに「個性的」で「クセが強い」と評されるのでしょうか。 私なりに分析した7つの理由を解説していきます。
従来の主人公像との決別|無口な「プレイヤーの分身」からの脱却
まず最大のポイントは、これまでの『ポケモン』シリーズが長年培ってきた「主人公=プレイヤーの分身」という暗黙のルールからの脱却です。
『ポケットモンスター 赤・緑』のレッドから、『ソード・シールド』のユウリ/マサル、『スカーレット・バイオレット(SV)』のハルト/アオイに至るまで、主人公は基本的にセリフを話さず、プレイヤーの選択肢も「はい/いいえ」が基本でした。 これは、プレイヤーが主人公に感情移入し、自分自身がカントーやパルデアを冒険していると感じられるようにするための、JRPGにおける伝統的な手法です。
しかし、『レジェンズZA』の主人公は違います。 もちろんボイスはありませんが、非常に豊富な選択肢が用意されており、そのどれもが主人公自身の「意思」や「性格」を感じさせるものになっています。
例えば、イベントシーンでの相槌一つとっても、単なる「……」や「うん」だけではありません。 皮肉めいたもの、自信に満ち溢れたもの、相手を小馬鹿にしたようなものまで、実に多彩です。 これにより、プレイヤーは「自分が選んでいる」というよりも、「主人公というキャラクターのセリフを選んでいる」という感覚が強くなります。
『SV』でも「しょうもないウソ」をつく選択肢など、個性の片鱗は見えましたが、今作はそれを遥かに凌駕しています。 この「明確な自我」こそが、従来のファンにとって「個性的だ」「クセが強い」と感じる第一の要因でしょう。 これは『レジェンズ アルセウス』のテル/ショウでも見られた傾向ですが、今作はミアレシティという都会的な舞台設定も相まって、その個性がよりシャープに際立っている印象を受けます。
最大の要因「煽り選択肢」|口が悪すぎる主人公のセリフ集
主人公の個性を最も象徴しているのが、ネット上で「煽り選択肢」「クソガキ選択肢」などと呼ばれている、非常に攻撃的かつ皮肉に満ちたセリフの数々です。
ゲーム評論家として多くの作品に触れてきましたが、ここまで主人公の選択肢で「遊べる」ポケモン作品は初めてです。 特に話題になっているのが、街の不良集団「ヤザ」とのやり取りです。
ヤザのメンバーが「マズレス様(ヤザのリーダー)に逆らうとはどういうことだ」といった旨の脅しをかけてきても、主人公は臆するどころか、以下のような選択肢で応戦(煽り)返します。
- 「(笑顔で)バイバイ、ミアレシティ」(ヤザの「ミアレシティから叩き出す」という脅しに対して)
- 「質問の意味が分からない」
- 「その顔、歪ませます」
これらの選択肢は、選んだからといってストーリーが大きく分岐するわけではない、いわゆる「フレーバー(雰囲気付け)」の要素が強いです。 しかし、そのキレ味鋭いカウンターは、プレイヤーに強烈なインパクトを与えました。
ネット上では「主人公の口が悪すぎるw」「こんな主人公待ってた」「煽りカス主人公」といった声が溢れかえり、ある種のミームとして楽しまれています。 特に「バイバイ、ミアレシティじゃねえよw」というツッコミは、多くのプレイヤーが感じた衝撃を的確に表していると言えるでしょう。
この「口の悪さ」と「物怖じしない態度」が、従来の「いい子」で「素直」な主人公像と真逆であるため、「クセが強い」という評価に直結しているのです。
相手を見て態度を変える?|ヤザには強く、ユカリ様には慎重な理由
非常に興味深いのは、主人公が誰彼構わず煽り散らかしているわけではない、という点です。 彼(彼女)は、相手を明確に「見ている」節があります。
前述の通り、街のチンピラであるヤザに対しては、一切容赦のない煽り選択肢が並びます。 新進気鋭のトレーナーである「グリ」に対しても、微妙にマウントを取るような選択肢が出現することがあり、プレイヤーを苦笑させます。
しかし、その一方で、ミアレシティの都市開発を牽引する「ユカリ」様や、カロス地方のチャンピオン「シロナ」(※今作では特定の役割で登場)といった、街の権力者や圧倒的実力者に対しては、驚くほど素直で真面目な受け答えをするのです。
SNSでは「ヤザにはあんなに強気だったのに、ユカリ様の前だと借りてきた猫みたいだ」「煽ったら始末されることを理解している」「ちゃんと敵に回しちゃいけない相手を分かってる」と、そのクレバー(?)な立ち回りが話題になっています。
これは、主人公が単なる「戦闘狂」や「煽りカス」ではなく、「ヤザ程度ならポケモンバトルで負けない」という自信と、「ユカリ様には権力や別種のパワーがあり、敵対しても得はない」という計算高さ(あるいは本能的な危機察知能力)を持ち合わせていることを示唆しています。
この「強者には巻かれる」とも取れる態度の使い分けが、キャラクターのリアリティや「クセの強さ」を一層際立たせています。
謎に満ちた行動力|所持金1万円でミアレシティに来た無鉄砲さ
主人公のクセの強さは、その言動だけではありません。 物語冒頭の状況設定も、かなり個性的です。
主人公はミアレシティへ「観光」に来たようですが、その手持ちポケモンはゼロ。 さらに、空港からミアレシティへ向かう際の所持金は、わずか「1万円」です。 ミアレシティといえば、カロス地方(ひいてはポケモン世界)随一の大都会。 日本で言えば東京やパリ(モデルですが)に、手持ちポケモンなし、所持金1万円、ホテルの予約もなし(!)で乗り込んできたことになります。
ネット上では「無鉄砲がすぎる」「家出少年(少女)か?」「どうやって生きていくつもりだったんだ」と、その破天荒な状況にツッコミが殺到しました。
『レジェンズ アルセウス』の主人公も記憶喪失で異世界に飛ばされるという突飛な導入でしたが、今作は自らの意思で(?)この状況に陥っている(?)フシがあり、その無計画さ、あるいは「なんとかなる」という異常なまでのポジティブさが、常人離れしています。
年齢も、従来の10歳そこそこというよりは、10代後半から大学生くらいに見えるため、その「ヤバさ」が余計に際立って見えます。 この「常識外れの行動力」も、主人公の強烈な個性を形成する一因です。
表情の豊かさと高いテンション|常に笑顔を絶やさない自信家?
今作の主人公は、キャラクターモデルの表情が非常に豊かです。 特に「笑顔」のバリエーションが多く、その「笑顔率の高さ」や「語尾の高さ(選択肢の文面から)」が、独特のテンションを生み出しています。
前述の「煽り選択肢」を選ぶ際も、主人公は真顔や怒り顔ではなく、どこか楽しげな「笑顔」を浮かべていることが多いのです。 これが「皮肉を笑顔で言うヤベー奴」という印象を強めています。
また、情報ソース①のコメントにもあるように、「お気に入りのやつ泣かすのが楽しい。了解。その顔歪ませます。」といった選択肢は、まさにその象徴です。 (※これは情報ソース①の意訳的な表現であり、実際の選択肢はもう少しマイルドかもしれませんが、ニュアンスとしては近いものがあります)
この「笑顔」と「煽り」のギャップが、主人公の「クセの強さ」を際立たせています。 普通の主人公であれば動揺したり、困惑したりする場面でも、今作の主人公はどこか余裕綽々に見えます。 この態度は、次の「バトルセンス」にも繋がっていきます。
卓越したバトルセンスとフィジカル|自信の裏付け
所持金1万円、手持ちゼロでミアレシティに乗り込んできた主人公ですが、ひとたびポケモンを手にすると、恐るべき才能を発揮します。 ミアレシティのトレーナーランクを瞬く間に駆け上がり、Gロワイヤル(ミアレシティで流行しているバトルコンテンツ)で稼ぎ、ヤザのトレーナーたちをいとも簡単に打ち負かしていきます。
ネット上では「これ、本当に初心者か?」「元々トレーナーで、サトシ(※アニメ版主人公)みたいに過去の手持ちは全部置いてきたスタイルでは?」といった考察も生まれています。
「お前のその異様なまでの自信はどこから来るんだ」とプレイヤーがツッコミたくなる場面でも、主人公はバトルでしっかりと結果を出していきます。 そのルックスの良さも相まって、「これだけのフィジカルとバトルセンスとルックスがあったら、そりゃ自信家にもなる」と納得する声も多いです。
つまり、主人公の「クセの強い」言動は、単なる虚勢やハッタリではなく、「実力」という確固たる裏付けに基づいている可能性が高いのです。 口先だけでなく、行動と結果(バトル)で示すスタイル。 これもまた、従来の主人公像にはなかった、非常に強い個性と言えるでしょう。
主人公の出自は?|ガラル説・パルデア説などネットの考察
これだけ強烈な個性を持つ主人公ですから、当然「どこの地方出身なのか?」という考察も白熱しています。
- ガラル説: 選択肢の皮肉(ブリティッシュジョーク)っぽさや、どこかイキった(失礼)雰囲気が、『ソード・シールド』のライバル「ビート」や「マリィ」のファン(エール団)を彷彿とさせるため。また、ファッションの雰囲気から推測する声もあります。
- パルデア説: 『SV』の舞台パルデア地方は、カロス地方と地理的に近いです(イベリア半島とフランス)。『SV』主人公も個性の片鱗を見せていたことから、その流れを汲んでいるのでは、という説。
- アローラ説: テンションの高さやノリの良さが、アローラ地方の雰囲気に近いという意見もあります。
この「出自の謎」も、主人公のミステリアスな魅力、ひいては「クセの強さ」に一役買っています。 観光客としてミアレシティを訪れ、そのまま街の「希望の光」となっていく主人公。 彼(彼女)が何者なのか、ストーリーが進むにつれて明らかになるのか、プレイヤーの注目が集まっています。
賛否両論?『レジェンズZA』主人公へのネット上のリアルな声
これほどまでに個性的な主人公ですから、当然、プレイヤーからの評価は「賛否両論」となっています。 ゲーム評論家として、ネットやSNSで観測される「リアルな声」を、公平にピックアップして分析します。
肯定的評価|「自我があって好き」「見ていて飽きない」
まず、肯定的な意見として最も多いのが「自我があって新鮮」「こういう主人公を待っていた」という声です。
- 「従来の主人公は優等生すぎて退屈だった。ZAの主人公は人間味があって好き」
- 「ヤザを煽り返す選択肢、スカッとした。バトルで黙らせるのが最高」
- 「表情がコロコロ変わって可愛い/カッコいい。見ていて飽きない」
- 「無口な主人公より、ちゃんと意思がある方が物語の当事者として感じられる」
従来の「プレイヤーの分身」であることに窮屈さを感じていた層や、より能動的でキャラクター性の強い主人公を求めていた層からは、熱烈な支持を受けているようです。 特に、理不尽な相手(ヤザなど)に対して毅然と(あるいは皮肉たっぷりに)言い返す姿は、カタルシスを感じるプレイヤーも多いのでしょう。
「ナイトシティのV(※『サイバーパンク2077』の主人公)みたいだ」というコメントもありましたが、これは主人公が単なる「いい子」ではなく、過酷な街(ミアレシティも再開発の裏で様々な問題がありそう)を生き抜く「タフさ」を持っていることへの評価とも取れます。
否定的・困惑の評価|「感情移入できない」「プレイヤーと乖離しすぎ」
一方で、もちろん否定的な意見や困惑の声も少なくありません。
- 「主人公の口が悪すぎて感情移入できない。自分はこんなこと言いたくない」
- 「プレイヤーの分身だったはずなのに、勝手に喋らないでほしい」
- 「選択肢が煽りばかりで、普通の受け答えがしたい時に困る」
- 「ポケモンは子供もプレイするのに、主人公がこんな性格でいいのか?」
長年『ポケモン』シリーズを愛好してきたファンほど、従来の主人公像とのギャップに戸惑う傾向があるようです。 主人公に自己投影して冒険を楽しみたいプレイヤーにとって、主人公の「自我」が強すぎると、プレイヤーの意思との「乖離」が生まれ、没入感を削がれてしまうのです。
「主人公が何人(なにじん)か気になる」というコメントは、裏を返せば「自分(プレイヤー)とは違う、どこか別の世界の人間だ」と感じている証拠でもあります。
この賛否両論こそが、今作の主人公が「個性的」であることの何よりの証左と言えるでしょう。
『レジェンズ アルセウス』主人公との比較|「クソ書き」はシリーズの伝統か
この「クセの強い選択肢」は、『レジェンズZA』で始まったことではありません。 前作『レジェンズ アルセウス』の主人公(テル/ショウ)も、一部の選択肢で「クソガキ」ぶりを発揮していました。
例えば、ギンガ団のデンスケ(先輩)に対して、やや見下したような選択肢を選べたり、調査報告でふざけた回答を選べたりと、その片鱗は確かに存在していました。 ヒスイ地方という過酷な環境で生き抜くタフさの表れとも言えましたが、ネット上では当時から「アルセウス主人公、意外と性格悪い?」と話題になっていました。
この流れを汲むならば、『レジェンズ』シリーズは、本編(赤緑、SVなど)とは異なり、「主人公のキャラクター性を立たせる」という方針なのかもしれません。 過去(ヒスイ)や未来(ミアレシティ)という、通常とは異なる時空や状況設定の中で、プレイヤーの分身というよりも、「その時代/場所を生きる一人の人間」として、より強い個性を持たせているのではないでしょうか。
『レジェンズ』シリーズの伝統として、今後もこの「クセが強い主人公」路線が続くのか、非常に興味深いところです。
選択肢が「フレーバー」であることへの不満と擁護
今作の「煽り選択肢」について、もう一つ大きな議論となっているのが、「選んでも結局ストーリーが変わらない」という点です。 いわゆる「フレーバー(雰囲気付け)」の要素であり、どんなにヤザを煽っても、結局はポケモンバトルになり、物語の大筋は変わりません。
これに対しては、不満の声も一定数存在します。
- 「せっかく面白い選択肢があるのに、相手の反応が薄い。もっと響いてほしい」
- 「『お前おもろいやつやな』くらい言ってほしい。反応が同じだと萎える」
- 「『UNDERTALE』みたいに、選択肢で展開が変わるくらいしてほしかった」
一方で、この「フレーバー」仕様を擁護する声もあります。
- 「ポケモンでそこまで分岐させたら大変。雰囲気だけ楽しめれば十分」
- 「逆に展開が変わらないからこそ、安心してふざけた選択肢を選べる」
ゲーム評論家の視点から言えば、これはトレードオフの問題です。 選択肢で物語が大きく分岐するようにすれば、リプレイ性や没入感は増しますが、開発コストは膨大になります。 『ポケモン』という巨大IP(知的財産)において、メインストーリーの根幹をプレイヤーの選択肢で変えるのは、現状では難しいのかもしれません。
しかし、「せめて相手のセリフが一行変わるだけでも満足感が違う」という意見はもっともであり、今後の作品での改善に期待したい部分ではあります。
なぜ今「クセが強い主人公」なのか|ゲームフリークの狙いを考察
では、なぜゲームフリーク(開発元)は、今このタイミングで「クセの強い主人公」を打ち出してきたのでしょうか。 ここからは私の考察になりますが、いくつかの理由が考えられます。
- プレイヤー層の成熟: 初代『赤・緑』から約30年。 当時の小学生プレイヤーは、今や30代~40代の大人です。 もちろん新規の子供たちも入ってきていますが、長年のファンは「大人」になっています。 そうした成熟したプレイヤー層に向けて、単なる「いい子」の主人公ではなく、少しビターで、皮肉も言えるような、より人間味のあるキャラクターが求められている、と開発側が判断した可能性があります。
- SNS(ミーム)文化への適応: 現代はSNSの時代です。 ゲーム内の面白いシーンやセリフは、スクリーンショットや動画ですぐに拡散(バズ)されます。 「煽りカス主人公」というキャッチーな個性は、SNS上での話題性(ミーム化)を意図的に狙ったものではないでしょうか。 事実、発売直後から主人公の選択肢は大きな話題となり、ゲームのプロモーションにも一役買っています。
- 『レジェンズ』シリーズの差別化: 前述の通り、本編(ナンバリング)シリーズとの差別化です。 王道の「キミが主人公」体験は本編に任せ、『レジェンズ』シリーズでは、少し尖った、実験的なキャラクター造形やストーリーテリングに挑戦しているのではないでしょうか。
これらの狙いが複合的に絡み合い、『レジェンズZA』の個性的な主人公像が生まれたのではないか、と筆者は推測します。
主人公は霞む?|ミアレシティの「狂人」たちがヤバすぎる
『レジェンズZA』の主人公が「クセが強い」と話題ですが、それ以上に「ミアレシティの住民たち(モブ)がヤバすぎる」という声も、ネット上で爆発的に広がっています。
主人公の個性が霞んでしまうほど、ミアレシティには「狂人」とも呼ぶべき個性的な人々が溢れかえっているのです。 情報ソース①やSNSで報告されている例をいくつか挙げると、
- スターミー団: 「助けてくれ」と叫びながらスターミーのポーズ(?)をしている謎の集団。
- ミンフィア脅迫ババア: 「助けてくれ」と懇願するも、よく聞くとニンフィアに「(街を)煽ってあげないと」と脅迫(?)しているお婆さん。
- ドンメル氷漬け事件: 冷凍ビーム10発を同時に食らってカチコチになったドンメル。食事中だったという悲惨な状況。
- 辛い子好み30個の主婦: 主婦に「辛い子好み(特定のアイテム)」を30個も要求するお姉さん。
- 最強の(?)地下中使い: 「最強の地下中使い(※タイプミス?)」を自称する少年。
- 尻尾執着幼女: アウモ(※新ポケモン?)の尻尾の気持ちよさに執着する幼女。
- 勝手に進化するコクーン: 持ち主の女の子の意思とは関係なく(?)、勝手に進化してしまったコクーン。
これらはほんの一例です。 街の至る所で、常識では考えられない会話やイベントがポップします。 情報ソース①にあった「モデルになってるパリが(中略)普通にうろついてる街だから見れに基人変人がポップするのも不思議ではない」という考察は、あながち冗談ではないのかもしれません。
ネット上では「主人公の煽りくらい、この街では通常運転」「こんな狂人だらけの街にふさわしいヒーローだ」「君が見れ(ミアレ)だ」と、主人公のクセの強さが、このミアレシティという街の「異常性」に対するカウンターとして、むしろ「お似合い」であるという結論に至るプレイヤーが続出しています。 主人公のクセの強さは、このカオスな街・ミアレシティを生き抜くための「適応」の結果なのかもしれません。
サブクエストで見せる意外な一面|ただの煽りカスではない?
最後に付け加えておきたいのは、主人公がただの「煽りカス」や「戦闘狂」ではない、という点です。 メインストーリーではヤザを煽り、Gロワイヤルで無双している主人公ですが、街の人々を助けるサブクエストも数多くこなしていきます。
- 帰ってきたゲガー: 感動的なサブクエストとして名前が挙がっています。
- メガルチャ(ルチャブル)と飼い主: バトルを引退したメガシンカポケモンと元トレーナーの再会を手助けするような、良い話も用意されています。
- ダンバル4匹→メタグロス1匹: 4匹のダンバルが合体(?)してメタグロスになるという、ポケモン世界の生態に迫る(?)興味深いクエストもあるようです。
これらのサブクエストでは、主人公は煽ることをせず、真摯に人助けをしています。 (もちろん、選択肢によってはふざけることも可能ですが)
「喧嘩売られたら煽り返すけど、基本的には全量な人々を助ける」 「ヤザには厳しいが、困っている人には優しい」 「汚い手は使わない」
こういった側面も持ち合わせており、単純な「悪党」や「不良」ではないことが分かります。 このギャップこそが、主人公の「人間的魅力」であり、多くのプレイヤーが(クセが強いと感じつつも)彼(彼女)を愛してしまう理由なのではないでしょうか。
まとめ
今回のレビューでは、『ポケモンレジェンズ Z-A』の主人公がなぜ「個性的でクセが強い」と話題なのか、その理由とネット上のリアルな反応を徹底的に解説・分析してきました。
- 従来の「プレイヤーの分身」からの脱却と、「自我」の獲得。
- 「煽り選択肢」に代表される、キレ味鋭い言動。
- ヤザには強く、ユカリ様には弱い(?)といった、相手を見るクレバーさ。
- 手持ちゼロ、所持金1万円でミアレシティに来る無鉄砲さ。
- これらを受け入れる「肯定的」な声と、戸惑う「否定的」な声の賛否両論。
- しかし、主人公以上に「狂人」揃いのミアレシティ住民。
- 結果として、主人公のクセの強さは、この街に「お似合い」であるという評価。
私、桐谷シンジとしては、この『レジェンズZA』の主人公は、「ポケモン」というIPが新たなステージに進むための、非常に意欲的で挑戦的なキャラクター造形だと高く評価しています。
もちろん、従来の主人公像が好きだった方の戸惑いも理解できます。 しかし、この「クセが強い」主人公だからこそ描ける、カオスなミアレシティでの新たな「伝説」があるのではないでしょうか。
皆さんも、ぜひ「煽り選択肢」を楽しみつつ、彼(彼女)がなぜミアレシティに来たのか、その目で確かめてみてください。






