ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、2025年10月16日に発売された待望の新作「Pokémon LEGENDS Z-A(ポケモン レジェンズ ゼットエー)」に登場する謎の収集アイテム『カラフルなネジ』を全て集めると何が起こるのか、その先にどんな幻のアイテムが待っているのか、気になっていることでしょう。

この記事を読み終える頃には、カラフルなネジ集めの全貌と、その報酬である幻のアイテムの正体についての疑問が解決しているはずです。
- 幻のアイテムの正体と詳細
- カラフルなネジの入手難易度
- 効率的なネジの集め方とコツ
- 他のやりこみ要素との比較と評価
それでは解説していきます。

カラフルなネジの基本情報と幻のアイテムの正体
レジェンズZAの広大な舞台「ミアレシティ」。 その再開発が進む美しい都市の片隅に、キラリと光る小さなアイテムが落ちていることに、多くのトレーナーが気づいているはずです。 それが、今作における最も過酷な収集要素と噂される「カラフルなネジ」です。 ここではまず、その基本的な情報と、コンプリートすることで得られる報酬について徹底的に解説していきます。
レジェンズZAの新たな謎「カラフルなネジ」とは
「カラフルなネジ」は、ミアレシティの様々な場所に隠されているキーアイテムです。 赤、青、黄、緑など、色とりどりの小さなネジで、全部で100個存在すると言われています。 ストーリーを進める上で必須ではありませんが、都市の隅々まで探索することで発見できる、いわゆる「やりこみ要素」の一つです。

ネジのデザインと設定
それぞれのネジには、発見場所や色に応じたフレーバーテキストが付与されており、ミアレシティの歴史や都市開発の裏側を垣間見ることができます。 例えば、「プランタンアベニューのカフェの裏で見つかった赤いネジには、微かに甘い香りがする」といった具合です。 これらは単なる収集アイテムに留まらず、カロス地方の世界観をより深く楽しむためのスパイスとなっています。 なぜ「ネジ」なのかという点については、ミアレシティが人工的な大都市であり、その再開発計画「ミッシュプラン」が物語の核となっているため、都市を構成する最小単位の部品として「ネジ」が選ばれたのではないかと考察されています。
幻のアイテムの正体は「ビッグカナリィぬい」
さて、本題です。 苦労して100個のカラフルなネジを全て集め、ミアレシティのノースサイドストリートにある「ラシヌ公務店」へ持っていくと、報酬として幻のアイテム「ビッグカナリィぬい」を入手できます。

これは、その名の通り非常に巨大な「「ビッグカナリィぬい」のぬいぐるみです。 「カナリィぬい」という名称に聞き覚えがないかもしれませんが、これはカロス地方の象徴的なポケモン「トリミアン」のカットをモチーフにした、ミアレシティの隠れたマスコットキャラクターのような存在です。 ゲーム内では様々な場所に「かなり犬」の看板や小さな置物が存在し、その最大のものがこの「ビッグカナリィぬい」というわけです。
「ビッグカナリィぬい」の見た目と設置場所
「ビッグカナリィぬい」は、主人公の身長を優に超えるほどの大きさで、非常に存在感のあるアイテムです。 デザインはトリミアンの「カブキカット」や「ハートカット」など、複数のスタイルを融合させたようなユニークな形状をしています。 手触りが良さそうなフワフワの質感と、つぶらな瞳が特徴的で、どこか愛嬌のある顔立ちをしています。

このぬいぐるみはアイテムとして持ち運ぶことはできず、入手と同時に主人公が拠点としているホテルの自室に自動で設置されます。 部屋の一角を占領するほどの大きさなので、部屋の印象がガラリと変わることは間違いありません。 フォトモードで一緒に記念撮影をすることも可能で、長かったネジ探しの旅の思い出を形として残すことができます。
気になる「ビッグカナリィぬい」の効果は?
多くのプレイヤーが最も気になるであろう、この「ビッグかなり犬」の特別な効果についてですが、結論から言うと、特段の効果はありません。 ポケモンの能力が上がったり、特別なイベントが発生したり、新たなエリアが解放されたりといった、ゲームプレイに直接影響を与える機能は一切ないのです。
これはあくまで「トロフィーアイテム」であり、100個のカラフルなネジを全て集めきったという偉業を称える記念品としての役割しかありません。 部屋に置かれるだけの、いわば究極の自己満足アイテムと言えるでしょう。
入手に必要な「ラシヌ公務店」について
「ビッグかなり犬」の交換場所である「ラシヌ公務店」は、一見するとただの工具店のようですが、店主のラシヌさんはミアレシティの都市開発に古くから関わってきた人物です。 彼は、再開発の過程で失われてしまった、かつてのミアレシティの「温かみ」や「遊び心」を象徴するものとして、都市のあちこちにカラフルなネジを隠した張本人です。
彼にネジを渡すたびに、そのネジにまつわる小話や、昔のミアレシティの様子を聞くことができます。 100個全てを渡し終えた時、彼は主人公の熱意と探求心を称え、その努力の証として、彼が手作りした最大の傑作「ビッグかなり犬」をプレゼントしてくれるのです。
なぜ報酬に特別な効果がないのか?その意図を考察
効果がないと聞くと、がっかりする方もいるかもしれません。 しかし、これには開発者側の明確な意図があると私は考えています。 近年のゲームは、効率や最強を求めるプレイスタイルが主流になりがちです。 しかし、レジェンズシリーズは、そうした流れとは一線を画し、「探索そのものの楽しさ」や「世界に没入する体験」を重視しています。
もし報酬が「ゲームを有利に進める強力なアイテム」であったなら、ネジ集めは「作業」になってしまったでしょう。 しかし、報酬が純粋な記念品であるからこそ、プレイヤーは損得勘定なしに、ただミアレシティの隅々を冒険し、その世界の美しさや隠された物語を発見するプロセスそのものを楽しむことができるのです。 「ビッグかなり犬」は、その旅のゴールを示す、美しい終着点と言えるでしょう。
過去作の収集要素との比較
ポケモンの歴史を振り返ると、同様の収集要素は数多く存在しました。 それらと比較してみましょう。
シリーズ | 収集アイテム | 個数 | 報酬 | 報酬の効果 |
---|---|---|---|---|
レジェンズ Z-A | カラフルなネジ | 100 | ビッグカナリィぬい | なし(家具) |
レジェンズ アルセウス | ともしび | 107 | ミカルゲの捕獲イベント | ポケモンの入手 |
ソード・シールド | あなほり兄弟の掘り出し物 | 不定 | 進化の石、化石など | アイテム入手 |
サン・ムーン | ジガルデ・セル/コア | 100 | ジガルデのフォルムチェンジ | ポケモンの強化 |
X・Y | – | – | – | – |
このように、他の作品では特定のポケモンの入手や強化に繋がることが多い中、レジェンズZAの報酬は完全に装飾品です。 これは、レジェンズアルセウスの「ともしび集め」に近いコンセプトですが、報酬がポケモンですらないという点で、より純粋なコレクターズアイテムとしての性格が強いと言えます。 この割り切った仕様は、プレイヤーによって評価が大きく分かれるポイントでしょう。
カラフルなネジ全100個の入手方法と効率的な集め方
幻のアイテムの正体がわかったところで、次はその入手方法についてです。 「ビッグかなり犬」を目指す覚悟を決めたトレーナーのために、全100個のネジを効率的に集めるための具体的な方法やテクニックを、私の経験を元に詳しく解説していきます。
カラフルなネジ集めの難易度と所要時間
まず、覚悟していただきたいのは、その難易度の高さです。 カラフルなネジ集めは、間違いなくレジェンズZAにおけるエンドコンテンツの一つであり、ポケモン図鑑の完成よりも時間がかかる可能性があります。
目安として、ストーリークリア後に本格的に収集を開始した場合、攻略情報なしでは50時間以上、情報を活用しても20〜30時間はかかると考えてください。 ネジは巧妙に隠されており、単に街を歩いているだけではまず見つかりません。 あらゆる角度から視点を変え、時にはポケモンの力を借りなければ到達できない場所も多数存在します。
エリア別カラフルなネジの分布
ミアレシティは広大な5つのストリート(アベニュー)と、無数の路地裏、建物内部で構成されています。 ネジは市内にまんべんなく配置されていますが、エリアごとに特徴があります。 以下は、私が調査したネジのおおよその分布です。
エリア名 | ネジの数(目安) | 探索のポイント |
---|---|---|
サウスサイドストリート | 約20個 | カフェやブティックの店内、NPCの依頼報酬が多い |
プランタンアベニュー | 約18個 | 公園の木の上やベンチの下など、屋外のオブジェクト周り |
ノースサイドストリート | 約22個 | 高層ビルの屋上や看板の裏など、立体的な探索が必要 |
エストサイドストリート | 約15個 | 美術館やIDくじセンターなど、特殊な施設内部 |
ウエストサイドストリート | 約15個 | レストランの厨房や路地裏のゴミ箱など、意外な場所 |
その他(地下通路など) | 約10個 | 特定の条件で入れるようになる隠しエリア |
特に発見が難しいカラフルなネジの場所
ここでは、私が特に見つけるのに苦労したネジの例をいくつか紹介します。 これから探す方は、ぜひ参考にしてください。
1.ミアレガレット店の看板の上
プランタンアベニューにある人気のミアレガレット店。 その店の屋根にある看板の、文字の裏側にネジが隠されています。 これを発見するには、向かいのビルの屋上から特定のポケモンライド(ウォーグルなど)で飛び移り、ギリギリの足場でカメラを操作する必要があります。 昼間は日光で光って見えますが、夜は見つけるのが非常に困難です。
2. きずなのおこうと連動するネジ
ノースサイドストリートのホテルリッチロココ。 その最上階の一室に、一見すると何もない壁があります。 しかし、手持ちのポケモンのなつき度が最大(きずなレベルMAX)の状態で、「きれいなハネ」を50枚以上所持していると、壁に隠し扉が出現。 その先の小部屋にポツンとネジが置かれています。 これは特定のアイテムとポケモンの状態がフラグとなっている、極めて特殊な例です。
3. ゴミ箱ダイブで手に入るネジ
ウエストサイドストリートのレストラン・ド・キワミの裏手には、いくつかのゴミ箱が並んでいます。 週に一度だけ、このうちの一つにダストダスがランダムで出現します。 このダストダスに話しかけ、バトルで勝利すると、お礼として汚れたネジをくれます。 曜日限定かつランダム要素が絡むため、コンプリートを目指す上での大きな壁となるでしょう。
収集を始める前に準備すべきこと
やみくもに探し始めても、心が折れてしまうだけです。 効率的に収集を進めるために、以下の準備を強く推奨します。
1. 全てのポケモンライドの解放
ストーリーを進めると、移動や探索に役立つ様々な「ポケモンライド」が解放されます。 特に、壁を登れる「カエンジシ」、空を飛べる「ウォーグル」、水上を移動できる「ブロスター」は必須です。 これらのライド能力を全て解放してからでないと、到達できない場所が数多く存在します。
2. ストーリーとサブクエストの完了
一部のネジは、特定のサブクエストをクリアすることで入れるようになる建物や、報酬として直接手に入る場合があります。 まずはメインストーリーと、発生しているサブクエストを一通りクリアし、探索できる範囲を最大にしておくことが重要です。
3. 「ダウジングマシン」機能の強化
今作では、アルセウスフォンに「ダウジングマシン」機能が搭載されています。 特定のサブクエストをクリアすることで、この機能を強化でき、隠れたアイテムに近づくと音や振動で知らせてくれるようになります。 最大まで強化すると、反応範囲が広がり、高低差も示してくれるようになるため、ネジ探しには欠かせないツールとなります。
ポケモンライドを駆使した探索テクニック
ネジの多くは、通常では行けないような場所に隠されています。 ポケモンライドの能力を組み合わせた、高度な探索テクニックが求められます。
テクニック例:ウォーグルダイブ&カエンジシジャンプ
高層ビルの屋上からウォーグルで滑空し、目的のバルコニーの手前でライドを解除。 落下中に壁際でカエンジシにライドし、壁を駆け上がって目的の場所に到達する、といったアクションゲームのような操作が必要になることもあります。 普段のポケモンバトルとは全く異なるスキルが試されるでしょう。
見逃し防止!収集状況の確認方法
集めたネジの数や場所は、メニュー画面の「だいじなもの」から「ネジケース」を選択することで確認できます。 エリアごとに取得数が表示されるほか、まだ入手していないネジのおおよその場所に関するヒント(ラシヌさんのメモ)を読むことができます。 行き詰まったら、まずはこのヒントを確認する癖をつけましょう。
他のやりこみ要素と並行して進めるコツ
ネジ探しだけに集中すると、単調さから飽きてしまう可能性があります。 そこでおすすめなのが、他のやりこみ要素との並行作業です。 例えば、以下のような進め方が考えられます。
- ポケモン図鑑タスク埋め: 特定のエリアでポケモンの捕獲数や技の使用回数を稼ぎながら、その周辺のネジを探す。
- 色違い厳選: 大量発生が起こったエリアへ向かうついでに、道中の怪しい場所をチェックする。
- 金策: 高値で売れるアイテムを拾いながら街を探索し、ネジも見つけたらラッキー、くらいの気持ちで進める。
このように、別の目的を持ちながら探索することで、モチベーションを維持しやすくなります。
まとめ
今回は、ポケモンレジェンズ Z-Aの最もディープなやりこみ要素、「カラフルなネジ」とその報酬「ビッグかなり犬」について徹底解説しました。
- 100個のネジを集めると、ホテルの自室に飾られる巨大なぬいぐるみ「ビッグかなり犬」が手に入る。
- 「ビッグかなり犬」にゲームを有利にする特殊な効果は一切ない、完全なトロフィーアイテムである。
- 収集難易度は極めて高く、全てのポケモンライドや探索テクニックを駆使する必要がある。
- 報酬に実用性を求めるプレイヤーには推奨できないが、探索そのものを楽しみたい、達成感を味わいたいプレイヤーにとっては最高の挑戦となる。
結論として、「ビッグかなり犬」は、効率や強さを求める冒険の果てにあるものではありません。 それは、ただひたすらにミアレシティという世界を愛し、その隅々まで自分の足で歩き、開発者の仕込んだ遊び心を発見し続けた者だけがたどり着ける、静かな誇りの象徴です。
このレビューを読んで、あなたのネジ探しの旅が少しでも実り多いものになれば幸いです。 それでは、また次回のレビューでお会いしましょう。 桐谷シンジでした。