ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、2025年10月16日に発売が予定されている待望の新作「ポケモンレジェンズ Z-A」で、どうすれば強いポケモンを育てられるのか、特に「高個体値の厳選」について気になっていると思います。 「個体値ってそもそも何?」という基本的な疑問から、「具体的にどうやって厳選するの?」「どのくらいの数値なら高個体値って言えるの?」といった実践的な内容まで、わからないことだらけで不安を感じているかもしれませんね。

この記事を読み終える頃には、ポケモンレジェンズ Z-Aで最強のパートナーを育成するための「個体値厳選」に関する疑問がすべて解決しているはずです。
- ポケモン厳選の基礎 個体値の仕組み
- レジェンズZ-Aでの高個体値厳選の具体的な流れ
- 高個体値の判断基準と理想のステータス
- 厳選を効率化する便利アイテムとテクニック
それでは解説していきます。

ポケモンレジェンズZ-Aにおける厳選の基礎知識
まずは、ポケモンの育成において最も重要かつ、少し複雑な「厳選」の世界について解説します。 特に「個体値」という言葉を初めて聞いた方にも理解できるよう、基本から丁寧に説明していくので、安心して読み進めてください。 ここを理解することが、最強のポケモントレーナーへの第一歩となります。
そもそもポケモンの「個体値」とは?初心者にわかりやすく解説
「同じレベルのピカチュウなのに、友達のピカチュウの方がなぜかステータスが高い…」そんな経験はありませんか。 その秘密が「個体値」にあります。

個体値とは、一言でいえば**ポケモンの生まれ持った「才能」や「ポテンシャル」**のようなものです。 人間にも、足が速い人や、計算が得意な人がいるように、ポケモン一体一体にも個性があります。 その個性を数値化したものが個体値です。
具体的には、ポケモンには「HP・こうげき・ぼうぎょ・とくこう・とくぼう・すばやさ」の6つのステータスがありますが、この各ステータスにそれぞれ0から31までの32段階で個体値がランダムに設定されています。 この数値が高ければ高いほど、そのステータスが伸びやすくなり、最終的な能力値が高くなります。
最高の「31」の個体値は「V」、次に高い「30」は「U」という俗称で呼ばれることが多く、トレーナーたちはこの「V」が多いポケモンを求めて厳選に励むわけです。 例えば、すべての個体値が31のポケモンは「6V」と呼ばれ、理想的な個体として非常に価値が高くなります。
なぜ個体値の厳選が必要なのか?その重要性
では、なぜそこまでして個体値にこだわる必要があるのでしょうか。 ストーリーをクリアするだけなら、実は個体値を気にする必要はほとんどありません。 好きなポケモンを育てていれば、問題なくエンディングまでたどり着けるでしょう。
しかし、オンラインでのランクバトルなど、他のプレイヤーと対戦するとなると話は大きく変わります。

対戦の世界では、わずかなステータスの差が勝敗を分けることが日常茶飯事です。 例えば、「すばやさ」の個体値が1違うだけで、相手より先に攻撃できるかどうかが決まります。 先に強力な技で相手を倒せれば、反撃を受けることなく勝利に大きく近づけますよね。 また、「HP」や「ぼうぎょ」の個体値が高ければ、相手の攻撃をギリギリで耐え、反撃のチャンスを得ることができます。
このように、個体値はポケモンの強さに直結する非常に重要な要素です。 特に、レジェンズZ-Aではレジェンズシリーズでありながらランクバトルが導入される可能性が示唆されており、これまで以上に対戦環境を意識した育成が求められるかもしれません。 最強のポケモンを育て、ライバルに差をつけるために、個体値の厳選は避けては通れない道なのです。
ポケモンの強さを決める「3値」とは?個体値・種族値・努力値の違い
ポケモンの強さを語る上で、「個体値」と合わせて必ず出てくるのが「種族値」と「努力値」です。 この3つの要素を合わせて「3値(さんち)」と呼びます。 初心者の方が混乱しやすいポイントなので、それぞれの違いを明確にしておきましょう。
要素 | 概要 | 特徴 |
---|---|---|
種族値 | ポケモンの種類ごとに決められた基本能力値。 | ピカチュウならこの数値、リザードンならこの数値、と固定されている。後から変更は不可能。 |
個体値 | ポケモン一体一体が生まれつき持つ才能の数値。 | 0~31の32段階。同じピカチュウでも個体ごとに異なる。厳選やアイテムで最大値にすることは可能。 |
努力値 | ポケモンを育てていく過程で得られるボーナスポイント。 | ポケモンを倒したり、アイテムを使ったりすることで溜まる。後から振り直しが可能。「きそポイント」とも呼ばれる。 |
種族値:ポケモンの種類の限界値
種族値は、そのポケモンの種類としての限界や特徴を示す数値です。 例えば、伝説のポケモンであるミュウツーは全体的に種族値が非常に高く、強力なポケモンであることがわかります。 一方で、コイキングは種族値が極端に低く設定されています。 この種族値はゲーム内で具体的な数値として見ることはできませんが、ポケモンの性能の土台となる部分です。
個体値:同じポケモンでも差がつく才能
先ほど解説した通り、同じ種類のポケモンでも強さに差が生まれる要因です。 種族値という土台の上に、個体値という才能が加わるイメージです。
努力値:トレーナーの育成方針が反映される後天的要素
努力値は、トレーナーがポケモンをどう育てたかによって変わる数値です。 例えば、素早いポケモンをたくさん倒すと「すばやさ」の努力値が溜まり、そのポケモンの「すばやさ」がより伸びやすくなります。 特定のステータスを特化させることができるため、同じ6Vのポケモンでも、努力値の振り方によって全く異なる性能のポケモンに育て上げることが可能です。
この「種族値」「個体値」「努力値」の3つが複雑に絡み合い、ポケモンの最終的なステータスが決定されるのです。
個体値と合わせて知っておきたい「性格」の役割
3値に加えて、ポケモンのステータスに大きく影響するのが「性格」です。 ポケモンには「さみしがり」や「いじっぱり」、「おくびょう」など様々な性格があり、実はこれがステータスに補正をかけています。
ほとんどの性格は、特定のステータスが1.1倍に上がりやすくなる代わりに、別のステータスが0.9倍に下がりにくくなるという効果を持っています。 (一部、補正のかからない性格もあります)
例えば、「いじっぱり」な性格のポケモンは、「こうげき」が1.1倍になる代わりに、特殊技の威力に関わる「とくこう」が0.9倍になります。 物理攻撃をメインに戦うポケモンであれば、不要な「とくこう」を下げて、得意な「こうげき」を伸ばせるので、非常に相性が良い性格と言えます。 逆に、「おくびょう」は「すばやさ」が1.1倍、「こうげき」が0.9倍になるため、特殊技を使い、先手を取りたいポケモンに最適です。
個体値でVを粘っても、性格がそのポケモンの能力と合っていなければ、ポテンシャルを最大限に引き出すことはできません。 厳選においては、個体値と性格の両方を理想の状態にすることが最終目標となります。
性格 | 上がりやすい能力 | 下がりやすい能力 |
---|---|---|
さみしがり | こうげき | ぼうぎょ |
いじっぱり | こうげき | とくこう |
やんちゃ | こうげき | とくぼう |
ゆうかん | こうげき | すばやさ |
ずぶとい | ぼうぎょ | こうげき |
わんぱく | ぼうぎょ | とくこう |
のうてんき | ぼうぎょ | とくぼう |
のんき | ぼうぎょ | すばやさ |
ひかえめ | とくこう | こうげき |
おっとり | とくこう | ぼうぎょ |
うっかりや | とくこう | とくぼう |
れいせい | とくこう | すばやさ |
おだやか | とくぼう | こうげき |
おとなしい | とくぼう | ぼうぎょ |
しんちょう | とくぼう | とくこう |
なまいき | とくぼう | すばやさ |
おくびょう | すばやさ | こうげき |
ようき | すばやさ | とくこう |
むじゃき | すばやさ | とくぼう |
せっかち | すばやさ | ぼうぎょ |
※太字は対戦でよく使われる代表的な性格です。
レジェンズZ-Aで個体値を確認する「ジャッジ機能」の解放条件(予測)
捕まえたポケモンの個体値がどうなっているのかを確認するためには、「ジャッジ機能」というシステムが必要です。 この機能は、ゲーム開始時から使えるわけではなく、特定の条件をクリアすることで解放されるのが通例です。
レジェンズZ-Aでの正確な解放条件はまだ不明ですが、過去のシリーズから予測すると、以下のような条件が考えられます。
- メインストーリーをクリアする
- ポケモン図鑑の完成度を一定以上にする
- 特定のサブ任務(サブクエスト)をクリアする
前作「ポケモンレジェンズ アルセウス」では、ストーリークリア後に自動で解放されました。 そのため、Z-Aでもまずはストーリークリアを目標に進めるのが最も可能性の高いルートでしょう。 ジャッジ機能が解放されれば、ボックス画面でポケモンのステータスを見る際に、「さいこう」「まあまあ」といった評価で個体値のランクが表示されるようになります。
【レジェンズZ-A版】高個体値ポケモンの厳選方法と流れ
ここからは、いよいよ実践編です。 レジェンズZ-Aで高個体値のポケモンを効率的に手に入れるための具体的な方法を、過去作のシステムを参考に予測しながら解説していきます。 まだ発売前のゲームなので、あくまで予測が中心となりますが、シリーズの根幹となるシステムは引き継がれる可能性が高いため、今のうちから流れを掴んでおきましょう。
厳選の基本フロー|捕獲から確認までのステップ
どの厳選方法を選ぶにしても、基本的な流れは同じです。
- 目的のポケモンを大量に捕獲する: 大量発生などを利用して、とにかくたくさんの数を集めます。
- ボックスでジャッジ機能を確認: ジャッジ機能を使い、捕まえたポケモンの個体値と性格を一体ずつチェックします。
- 理想の個体をキープする: 目的の個体値や性格のポケモンがいれば、それを手元に残します。
- 理想以外の個体を逃がす: キープしたポケモン以外は、ボックスの肥やしにしないように逃がして整理します。
この1~4のサイクルを、理想の個体に出会えるまでひたすら繰り返すのが厳選の基本となります。 単純な作業ですが、非常に根気が必要です。
[予測①] 高個体値が出やすい「親分ポケモン」を狙う方法
「ポケモンレジェンズ アルセウス」で非常に有効だったのが、「親分ポケモン」を狙う方法です。 親分ポケモンは、通常の個体よりも体が大きく、目が赤く光っているのが特徴で、フィールド上で一際存在感を放っています。
この親分ポケモンは、捕まえると複数の個体値が最高(V)であることが確定しているという大きなメリットがありました。 レジェンズZ-Aでも同様のシステムが採用されるのであれば、これが最も手軽で効率的な高個体値厳選の手段となるでしょう。 通常、野生のポケモンで3V以上の個体に出会うのは非常に稀ですが、親分ならそれを確定で入手できるのです。
親分ポケモンのリセマラ手順
もし理想の個体値や性格でなかった場合、倒したり捕まえたりする前にレポート(セーブ)を書いておけば、リセットしてやり直すことが可能です。
- 親分ポケモンの近くでレポートを書く。
- 親分ポケモンとバトルし、捕獲する。
- 拠点に戻り、個体値と性格をジャッジする。
- 理想でなければゲームをリセットし、2からやり直す。
この方法を使えば、特定の親分ポケモンから理想の個体が出るまで何度も挑戦できます。
[予測②] 「大量発生」や「大大大発生」を利用した効率的な厳選
こちらも「レジェンズ アルセウス」や「スカーレット・バイオレット(SV)」で導入されたシステムです。 マップ上の特定の場所に、特定のポケモンが一時的に大量に出現する現象で、厳選においては非常に重要な要素となります。
大量発生のメリットは、なんといっても同じポケモンを短時間で大量に捕獲できる点にあります。 一体ずつ探しまわる手間が省けるため、試行回数を稼ぎやすく、結果的に理想の個体に出会う確率も上がります。 さらに、近年の作品では、大量発生で出現するポケモンは色違いの出現確率が上がったり、特別な能力を持っていることがあるため、Z-Aでも何らかのボーナスが期待できるかもしれません。
ミアレシティやその周辺で、特定のポケモンの大量発生が起きたら、それは厳選のチャンスです。 積極的に参加して、たくさんのポケモンを捕まえましょう。
[予測③] 新たな高個体値確定システムの登場は?
ポケモンシリーズは、作品ごとに新たな厳選・育成システムを導入してきました。 SVでは「テラレイドバトル」で捕まえるポケモンが高個体値確定だったり、「サンドイッチ」を作ることで特定のタイプのポケモンが出やすくなるなどの要素がありました。
レジェンズZ-Aの舞台はミアレシティ。 この都市には、カフェやレストラン、ブティックなど、様々な施設があります。 もしかしたら、特定のレストランで食事をすることで、高個体値のポケモンに出会いやすくなるといった、都市開発と連動した新たなシステムが登場するかもしれません。 これはあくまで私の推測ですが、舞台設定を活かした新しい厳選方法には大いに期待したいところです。
最終手段!「すごいとっくん」で個体値を最大にする方法
「色違いのポケモンを捕まえたけど、個体値がボロボロ…」「どうしてもこのポケモンを対戦で使いたいけど、Vが足りない…」 そんな時に役立つのが「すごいとっくん」という救済システムです。
これは、「ぎんのおうかん」や「きんのおうかん」という貴重なアイテムを使うことで、ポケモンの個体値を後から最大(Vと同じ値)に引き上げることができるというものです。 これにより、生まれつきの才能が低くても、努力次第で最高のステータスを持つポケモンに育て上げることが可能になります。
- ぎんのおうかん: いずれか1つのステータスの個体値を最大にする。
- きんのおうかん: すべてのステータスの個体値を最大にする。
ただし、「すごいとっくん」で上げたステータスは、タマゴを作った際に遺伝しないという点には注意が必要です。 あくまで、その個体を強化するための最終手段と捉えましょう。
「ぎんのおうかん」の効率的な集め方(予測)
「すごいとっくん」に必須の「ぎんのおうかん」は、非常に貴重なアイテムです。 レジェンズZ-Aでの入手方法はまだ分かりませんが、過去作の傾向から以下のような方法が考えられます。
- 高難易度のバトルコンテンツの報酬: バトルタワーのような施設や、高レベルのレイドバトルなどで勝利すると手に入る。
- ゲーム内通貨で購入: SVのデリバードポーチのように、非常に高額(1個20,000円など)で販売される。
- 特定のNPCからの入手: ストーリークリア後などに、特定のキャラクターからプレゼントされる。
- アイテム拾い: 特性の「ものひろい」を持つポケモンが、ごく稀に拾ってくる。
おそらく、簡単には手に入らないアイテムになるでしょう。 乱用はせず、本当に育てたい特別なポケモン(色違いや配布ポケモンなど)のために使うのが賢明です。
タマゴ厳選はレジェンズZ-Aに実装されるか?
従来のポケモンシリーズでは、育て屋(預かり屋)にポケモンを2匹預けて「タマゴ」を発見し、孵化させることで個体値や性格、技などを遺伝させた理想の個体を生み出す「タマゴ厳選」が主流でした。
しかし、「レジェンズ アルセウス」では、その世界観からタマゴや育て屋のシステムは存在しませんでした。 レジェンズZ-Aもこの流れを汲むのであれば、タマゴ厳選は実装されない可能性が高いと考えられます。 その代わりとして、前述した「親分ポケモン」や「大量発生」が主な厳選方法となるでしょう。
もし、万が一タマゴ厳選が実装されるとすれば、それは厳選環境に大きな変化をもたらします。 しかし、現時点では野生のポケモンを捕まえて厳選する方法を前提に考えておくのが現実的です。
ポケモン厳選における高個体値の判断基準
さて、たくさんのポケモンを捕まえた後、どの個体を残すべきか、その判断基準について解説します。 ジャッジ機能で表示されるコメントの意味を理解し、自分の目的に合った理想の個体を見極められるようになりましょう。
個体値の評価コメント一覧
ジャッジ機能では、個体値が具体的な数値で表示されるわけではなく、「さいこう」のようなコメントで評価されます。 このコメントと実際の数値の関係は以下のようになっているのが通例です。
評価コメント | 個体値の範囲 | 通称 |
---|---|---|
さいこう | 31 | V |
すばらしい | 30 | U |
すごくいい | 26~29 | – |
かなりいい | 16~25 | – |
まあまあ | 1~15 | – |
ダメかも | 0 | 逆V |
厳選の目標は、まず必要なステータスの評価が「さいこう」になることです。
対戦用ポケモンの理想個体値は?「6V」を目指すべき?
「最強のポケモン=全てのステータスが最高の6V」と考えがちですが、実は必ずしもそうではありません。 ポケモンの役割や戦術によって、理想的な個体値の組み合わせは異なります。
物理アタッカーの場合
「こうげき」と「すばやさ」を最大限に活かして戦うポケモンです。 特殊技は使わないため、「とくこう」の個体値は低くても問題ありません。 理想は**「HP・こうげき・ぼうぎょ・とくぼう・すばやさ」の5つがVで、「とくこう」は問わない**、いわゆる「5V」の状態です。 (性格は「いじっぱり」や「ようき」が選ばれます)
特殊アタッカーの場合
「とくこう」と「すばやさ」で戦うポケモンです。 物理技は使わないため、「こうげき」の個体値はむしろ低い方が望ましいです。 理想は**「HP・ぼうぎょ・とくこう・とくぼう・すばやさ」の5つがVで、「こうげき」ができるだけ低い**個体です。 「こうげき」の個体値が0(ダメかも)の個体は「A0」と呼ばれ、非常に価値が高くなります。 (性格は「ひかえめ」や「おくびょう」が選ばれます)
受け(耐久型)ポケモンの場合
相手の攻撃を受けきることを役割とするポケモンです。 「HP」「ぼうぎょ」「とくぼう」の耐久に関わるステータスが最重要です。 理想は、攻撃手段に応じて不要な攻撃ステータス(こうげき or とくこう)以外がVであることです。
なぜ「こうげき」や「すばやさ」が低い個体が使われるのか?
初心者の方には「なぜわざわざ低い個体値を選ぶの?」と疑問に思うかもしれません。 これには、対戦における深い戦術が関係しています。
「こうげき」が低い個体(A0)のメリット
相手の技「イカサマ」は、こちらの「こうげき」のステータスを使ってダメージ計算をします。 つまり、こちらの「こうげき」が高いほど、「イカサマ」で受けるダメージが大きくなってしまいます。 特殊アタッカーのように「こうげき」を使わないポケモンは、個体値を最低の0にすることで、「イカサマ」の被ダメージを最小限に抑えることができるのです。 また、混乱した際に自分を攻撃するダメージも「こうげき」に依存するため、同様にダメージを軽減できます。
「すばやさ」が低い個体(S0)のメリット
「トリックルーム」という技は、5ターンの間「すばやさが低いポケモンから先に行動できる」という特殊な空間を作り出します。 この戦術を使うパーティ(トリパ)では、「すばやさ」の個体値が0(ダメかも)であることが最強の武器になります。 わざと「すばやさ」を下げる性格(「ゆうかん」や「れいせい」)と組み合わせることで、トリックルーム下で相手の素早いポケモンよりも先に攻撃を叩き込むことができるのです。
このように、全てのステータスが高ければ良いというわけではなく、ポケモンの型に合わせた個体値厳選が求められるのが、対戦の奥深いところです。
ストーリー攻略における個体値の妥協ライン
ここまで対戦を前提とした厳しい基準を解説してきましたが、ストーリーを楽しむ上では全く気にする必要はありません。 むしろ、個体値にこだわりすぎてストーリーが進まないのは本末転倒です。
もし少しだけこだわりたいのであれば、そのポケモンの得意なステータス(例えばアタッカーなら攻撃や特攻、素早さ)の評価が「すごくいい」以上あれば十分すぎるほどです。 何よりも、自分が「かっこいい」「かわいい」と思ったポケモンと一緒にカロス地方を冒険するのが一番の楽しみ方だと私は思います。
厳選と育成をさらに効率化する重要知識
個体値と性格の厳選が終わったら、次は「努力値」を振ってポケモンを完成させていきます。 ここからは、厳選したポケモンを最強に仕上げるための育成知識と、それを効率化するアイテムについて解説します。
努力値(きそポイント)とは?振り方の基本
前述の通り、努力値はポケモンを倒したり、特定のアイテムを使ったりすることで溜まっていく後天的なステータスです。 「きそポイント」とも呼ばれます。
努力値には以下のルールがあります。
- 1つのステータスに振れる上限は252。
- すべてのステータスに振れる合計の上限は510。
このルールのため、全てのステータスを最大まで上げることはできません。 どのステータスにどれだけ努力値を配分するか、トレーナーの腕の見せ所です。
努力値の振り方
- ドーピングアイテムを使う: 「タウリン」(こうげき)、「インドメタシン」(すばやさ)などの栄養ドリンクを使うのが最も手っ取り早い方法です。1個使うと努力値が10上がります。
- 特定のポケモンを倒す: 野生のポケモンは、種類ごとに倒した際に得られる努力値が決まっています。例えば、ズバットを倒すと「すばやさ」の努力値が1得られます。
レジェンズZ-Aでも、おそらくポケモンセンターや街のショップでドーピングアイテムが購入できるでしょう。 お金はかかりますが、時間効率を考えればアイテムで振ってしまうのがおすすめです。
おすすめの努力値振りパターン
対戦でよく使われる基本的な振り方を紹介します。 まずはこのパターンから試してみるのが良いでしょう。
- ASぶっぱ: こうげき252、すばやさ252、残りHPなどに6(または4)。物理アタッカーの基本形。
- CSぶっぱ: とくこう252、すばやさ252、残りHPなどに6(または4)。特殊アタッカーの基本形。
- HBぶっぱ: HP252、ぼうぎょ252、残り特防などに6(または4)。物理攻撃を受けきる型の基本形。
2つのステータスに252ずつ振り切ることを「ぶっぱ」と呼びます。 合計510のうち、252 + 252 = 504 を使うので、残りの6(または4、仕様による)を他のステータスに振って完成です。
努力値をリセットする方法|きのみの効果
「野生の親分を捕まえたら、不要な努力値がすでに入っていた」「努力値の配分を間違えてしまった」 そんな時には、努力値を下げることができる特別な「きのみ」を使います。
きのみ | 下げる努力値 |
---|---|
ザロクのみ | HP |
ネコブのみ | こうげき |
タポルのみ | ぼうぎょ |
ロメのみ | とくこう |
ウブのみ | とくぼう |
マトマのみ | すばやさ |
これらのきのみは、1つ使うと努力値を10下げることができます。 捕まえたばかりのポケモンの努力値を一度リセット(真っさらに)してから、理想の配分に振り直すのが育成の基本です。
性格を後から変更できる「ミント」の入手方法(予測)
個体値は完璧なのに、性格だけが理想と違う…というのは厳選あるあるです。 そんなポケモンを救済するのが「ミント」というアイテムです。
「ようきミント」を使えば、どんな性格のポケモンも、ステータス補正が「ようき」と同じ(すばやさ↑、とくこう↓)になります。 これにより、性格の厳選難易度が大幅に緩和されました。
ミントは、過去作ではバトル施設の景品として交換したり、街のショップで購入することができました。 レジェンズZ-Aでも、ミアレシティのどこかで入手できるはずです。 1個あたりの値段は高価になることが予想されますが、厳選の最終調整に非常に役立つ重要アイテムです。
レジェンズZ-A独自の育成システム「がんばレベル」は続投?
「レジェンズ アルセウス」には、個体値や努力値とは全く別の育成システムとして「がんばレベル」が存在しました。 「ガンバリのすな」や「ガンバリのいし」といった専用アイテムを使うことで、全ステータスを0から10の11段階で強化できるというものです。 これは、どのポケモンでも最大まで強化すれば、個体値の違いをある程度埋めることができる画期的なシステムでした。
もしZ-Aにもこの「がんばレベル」が続投されるのであれば、育成の自由度はさらに広がります。 個体値厳選の重要性が少し下がる代わりに、ガンバリアイテムを集める周回が必要になるかもしれません。 レジェンズシリーズとしての独自性を出すために、このシステムが何らかの形で登場する可能性は十分にあるでしょう。
メガシンカを考慮した育成のポイント
レジェンズZ-Aの目玉は、なんといっても「メガシンカ」の復活です。 メガシンカすると、ポケモンの種族値や特性がバトル中に変化します。 これを考慮した育成が非常に重要になります。
例えば、リザードンはメガシンカ先が2種類あります。
- メガリザードンX: ほのお・ドラゴンタイプ。こうげきとぼうぎょが大幅に上昇。特性は「かたいツメ」(直接攻撃の威力が上がる)。
- メガリザードンY: ほのお・ひこうタイプ。とくこうが爆発的に上昇。特性は「ひでり」(天気が晴れになる)。
メガリザードンXとして使うなら物理アタッカーとして、Yとして使うなら特殊アタッカーとして育成する必要があり、求められる性格や努力値振りが全く異なります。 自分がどのメガシンカポケモンを、どのように使いたいかをあらかじめ決めてから、厳選・育成に取り掛かることが勝利への近道です。
まとめ
今回は、ポケモンレジェンズZ-Aにおける「高個体値の厳選」について、基礎知識から具体的な方法、そして育成の応用までを徹底的に解説しました。
- 個体値はポケモンの才能。3値や性格と合わせて強さが決まる。
- 厳選は「親分ポケモン」や「大量発生」を狙うのが効率的(予測)。
- 「すごいとっくん」や「ミント」で後から理想に近づけることも可能。
- 理想個体は「6V」とは限らず、ポケモンの役割によって変わる。
- 厳選後の「努力値」配分や「メガシンカ」の考慮も忘れずに。
個体値厳選は、確かに時間と根気が必要な作業です。 しかし、その苦労の末に手に入れた理想のポケモンは、何物にも代えがたい最高のパートナーとなってくれるはずです。 それは、ポケモントレーナーだけが味わえる最高の達成感と言えるでしょう。
レジェンズZ-Aの発売までまだ時間はあります。 今のうちから知識を蓄え、来るべきミアレシティでの冒険に備えましょう。 この記事が、あなたのポケモン育成の一助となれば幸いです。