ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、待望のシリーズ最新作「リトルナイトメア3」で報告されているバグや不具合にはどのようなものがあるのか、気になっていると思います。 恐ろしくも美しいノーウェアの世界を冒険する中で、予期せぬ現象に遭遇してしまった方もいるかもしれません。

この記事を読み終える頃には、リトルナイトメア3で現在確認されているバグの種類や、遭遇した際の対処法についての疑問が解決しているはずです。
- 進行不能になる致命的なバグの詳細
- SNSで話題の面白いバグや珍しい現象
- バグ発生時にまず試すべき基本的な対処法
- 今後のアップデートと修正状況の予測
それでは解説していきます。

リトルナイトメア3で現在報告されている主なバグ
2025年10月10日のリリースから多くのプレイヤーを再び悪夢の渦に巻き込んでいる「リトルナイトメア3」。 今作では新たに協力プレイが導入され、二人の主人公「ロゥ」と「アローン」を操作して謎を解き明かしていくことになります。 しかし、どんな素晴らしいゲームにもリリース初期のバグはつきものです。 ここでは、現在プレイヤーから報告が上がっている主なバグを、その深刻度別に分類して徹底的に解説していきます。

進行不能になる可能性のある致命的なバグ
最も注意すべきは、ゲームの進行が不可能になってしまう深刻なバグです。 遭遇すると、最悪の場合セーブデータが破損したり、チャプターの最初からやり直しになったりする可能性があります。
重要アイテムの消失
特定のイベントをクリアするために必要なキーアイテムが、入手後にマップから消えてしまう、またはインベントリから消失するという報告が複数上がっています。 特に、特定の扉を開けるための「鍵」や、仕掛けを動かすための「クランク」などで発生しやすいようです。 このバグが発生すると、その先のエリアに進むことが物理的に不可能になります。 オートセーブがアイテム消失後に行われてしまうと、チェックポイントからやり直してもアイテムが戻ってこないケースがあり、非常に厄介です。
イベントが進行しない
特定の場所に到達したり、謎解きを完了させたりしても、次のイベントが発生しないという不具合です。 例えば、敵から逃げ切ったにもかかわらず追跡BGMが鳴り止まず、次の扉が開かない、協力プレイでパートナーが特定の場所に到達しているのにギミックが作動しない、といったケースが確認されています。 これは主にイベントを管理するフラグが正常に作動しないことが原因と考えられます。 一度この状態に陥ると、ゲームを再起動するまで進行不能になることが多いようです。
無限ロード・無限落下
エリア移動時のロード画面が終わらなくなったり、チェックポイントからのリスポーン時にキャラクターがマップの下に落ち続け、操作不能になったりするバグです。 特に無限落下は、キャラクターが奈落へ落ちていく様子をただ見守るしかなく、精神的なダメージも大きいと言えるでしょう。 この現象は、マップデータの読み込みに失敗した際に発生しやすいと推測されます。 ゲームの再起動で解決することがほとんどですが、タイミングによってはセーブデータに悪影響を及ぼす可能性もゼロではありません。
【SNSで話題】牢屋をすり抜ける奇妙なバグ
致命的ではないものの、プレイヤーを驚かせ、時には笑わせてくれるユニークなバグも多数報告されています。 その中でも特にSNSで話題になっているのが「牢屋すり抜けバグ」です。
発生状況と現象
とあるチャプターで、主人公たちが巨大な敵に追われ、一時的に別々の牢屋に閉じ込められてしまう場面があります。 本来であれば、それぞれの牢屋にある仕掛けを解いて脱出するのですが、特定の条件下で、なぜか片方のキャラクターが牢屋の壁をすり抜けて外に出てしまうという現象が確認されています。 まるで何事もなかったかのように鉄格子を通り抜ける姿は、ホラーゲームの緊張感を一瞬忘れさせてくれるほどシュールです。
あるプレイヤーの配信では、片方のプレイヤーが牢屋から脱出しているにもかかわらず、もう片方のプレイヤーは閉じ込められたまま。 外に出たプレイヤーは自由に動き回れるものの、イベントが進行しないため、結局は閉じ込められたプレイヤーを助ける必要があります。 「なんでお前の牢屋だけそんな杜撰な作りなんだ!」というツッコミが飛び交い、視聴者の笑いを誘っていました。
発生原因の考察
このバグの正確な発生原因はまだ特定されていませんが、いくつかの可能性が考えられます。 一つは、キャラクターが牢屋に入れられる際のコリジョン(衝突判定)処理の不具合です。 特定の角度や速度で牢屋の壁に接触した際に、稀に判定がすり抜けてしまうのかもしれません。 もう一つは、協力プレイ時の同期ズレが原因である可能性です。 片方のプレイヤーの画面では正常に牢屋に入っていても、もう片方のプレイヤーの画面では壁の外にいる、という情報の食い違いがこの現象を引き起こしているとも考えられます。 再現性は低いようですが、もし遭遇したら、記念にスクリーンショットを撮っておくのも一興かもしれません。
キャラクターやオブジェクトの挙動がおかしくなるバグ
物理演算の不具合やプログラムの些細なエラーによって、キャラクターやオブジェクトが奇妙な動きを見せることもあります。 ゲームプレイに大きな支障はないことが多いですが、没入感を削いでしまう可能性があります。
壁や床への埋まり(スタック)
リトルナイトメアシリーズではおなじみとも言えるバグですが、キャラクターが壁や床、オブジェクトに体の一部を埋めてしまい、動けなくなる現象です。 狭い通路を駆け抜けようとしたり、オブジェクトの角でジャンプしたりした際に発生しやすい傾向があります。 多くの場合、ジャンプや移動を繰り返すことで脱出できますが、完全にスタックしてしまった場合はチェックポイントからやり直すしかありません。 協力プレイでは、パートナーに押してもらうことで脱出できるケースもあるようです。
オブジェクトの暴走
投げたり押したりできるオブジェクトが、突然激しく震えだしたり、天井に向かって飛んでいったりと、物理法則を無視した動きをすることがあります。 これは物理演算エンジンが不安定になった際に起こる現象で、特に複数のオブジェクトが狭い場所に密集していると発生しやすいようです。 謎解きに必要なオブジェクトが世界の果てに飛んで行ってしまった場合は、進行不能バグに繋がりかねないため注意が必要です。
敵AIの異常
プレイヤーを執拗に追いかけてくるはずの敵が、突然その場で動かなくなったり、壁に向かって走り続けたりと、おかしな行動をとることがあります。 プレイヤーにとっては有利な状況ですが、ゲームの緊張感が損なわれることは否めません。 また、逆に本来は入れないはずの安全地帯に敵が侵入してくるという、より悪夢的なバグも報告されています。
グラフィックやサウンドに関する不具合
ゲームの雰囲気作りにおいて非常に重要なグラフィックやサウンドに関する不具合もいくつか確認されています。
- テクスチャの異常: 特定の壁や床のテクスチャが表示されず、真っ黒になったり、極端に解像度が低い状態で表示されたりする。
- サウンドの消失: 特定のエリアに入ると、BGMや環境音が完全に消えてしまう。効果音だけが鳴り響く、無音の世界になることも。
- 画面の点滅: ライティングの処理に問題があるのか、特定の場所で画面が激しく点滅することがある。光過敏性のある方は注意が必要です。
これらの不具合は、ゲーム機本体やPCのスペック、またはドライバのバージョンなどが影響している可能性も考えられます。 発生した場合は、一度設定を見直してみるのも良いでしょう。
協力プレイ(オンライン)特有のバグ
今作の目玉である協力プレイにも、オンラインならではのバグがいくつか存在します。
バグの種類 | 現象の詳細 |
---|---|
同期ズレ | パートナーがワープしたり、異なる場所で行動しているように見えたりする。謎解きに使うオブジェクトの位置がズレて表示されることも。 |
ボイスチャット | ゲーム内のボイスチャット機能が突然使えなくなる、または相手の声が聞こえなくなる。 |
接続エラー | ゲームプレイ中に突然パートナーとの接続が切れ、シングルプレイモードに移行してしまう。進行状況が正しく保存されない場合がある。 |
招待機能 | フレンドを招待しても招待が届かない、またはセッションに参加できないことがある。 |
これらの問題は、プレイヤー同士の通信環境に大きく左右されます。 安定したネットワーク環境を確保することが、これらのバグを回避する第一歩と言えるでしょう。
バグに遭遇した際の対処法と注意点
どれだけ注意していても、バグとの遭遇を100%避けることはできません。 もし予期せぬ現象に見舞われた際に、冷静に対処するための方法を知っておくことが重要です。

まず試すべき基本的な対処法
不具合が発生した際に、まず試してほしい基本的な対処法をまとめました。 簡単な手順で解決することが多いので、慌てずに一つずつ実行してみてください。
- チェックポイントからやり直す ゲーム内のメニューから「チェックポイントからリスタート」を選択する方法です。 キャラクターの位置やオブジェクトの状態がリセットされるため、スタックや軽微な進行不能バグの多くはこれで解決します。 リトルナイトメア3はオートセーブの間隔が比較的短いため、大きな巻き戻りにはなりにくいのが救いです。
- ゲームを再起動する チェックポイントからのやり直しで解決しない場合は、一度ゲームアプリケーションを完全に終了させ、再起動してみてください。 メモリ上に残っていた不要なデータがクリアされ、プログラムが正常な状態に戻ることがあります。 特に長時間プレイし続けているとメモリリークなどで動作が不安定になることがあるため、定期的な再起動は予防策としても有効です。
- ゲーム機本体・PCを再起動する ゲームの再起動でも改善しない場合は、PlayStation、Xbox、Nintendo Switch、PCといったハードウェア本体を再起動しましょう。 本体のシステムレベルで何らかの一時的な不具合が発生している可能性があり、再起動によってシステム全体がリフレッシュされ、問題が解決することがあります。
進行不能バグに陥った場合の最終手段
基本的な対処法を試しても解決しない、深刻な進行不能バグに遭遇してしまった場合の手段です。 これらは進行状況をある程度失う可能性があるため、最終手段として考えてください。
チャプターセレクト機能の利用
メインメニューには、一度クリアしたチャプターを任意に選んでプレイできる「チャプターセレクト」機能があります。 もし特定のチャプターの途中で進行不能になった場合、そのチャプターを最初からやり直すことで、バグが発生している箇所をスキップできる可能性があります。 ただし、チャプターの最初からになるため、それまでの進行状況や収集アイテムの状況が失われる点には注意が必要です。
クラウドセーブからの復元
PlayStation PlusやXbox Game Pass、Nintendo Switch Onlineなどのサービスに加入している場合、セーブデータが自動でクラウド上にバックアップされていることがあります。 もしセーブデータが破損してしまったり、進行不能な状態でセーブされてしまったりした場合、バグが発生する前のデータをクラウドからダウンロードして復元できる可能性があります。 設定で自動アップロードを有効にしているか、事前に確認しておきましょう。
バグを意図的に利用する「グリッチ」のリスク
一部のプレイヤーは、バグを意図的に利用してゲームを有利に進める「グリッチ」を探求することがあります。 壁を抜けてショートカットしたり、アイテムを増殖させたりといった行為がこれにあたります。 しかし、こうした行為には大きなリスクが伴うことを理解しておく必要があります。
- セーブデータ破損のリスク: 通常ではありえない操作を行うため、セーブデータに矛盾が生じ、データが破損する危険性が非常に高まります。
- ゲーム体験の損失: 開発者が意図したゲームデザインや物語体験を自ら損なってしまいます。リトルナイトメアのような雰囲気や没入感を重視するゲームでは、その損失は計り知れません。
- オンラインでのペナルティ: 協力プレイにおいてグリッチを利用した場合、他のプレイヤーに不快感を与えるだけでなく、利用規約違反として何らかのペナルティを受ける可能性も否定できません。
グリッチの利用は自己責任ですが、個人的には推奨しません。 ゲームは製作者への敬意を持って、正しく楽しむのが一番です。
公式へのバグ報告と今後のアップデート
開発元であるSupermassive Gamesとパブリッシャーのバンダイナムコエンターテインメントは、プレイヤーからのフィードバックを基に、バグ修正のためのアップデート(パッチ)を継続的に配信していくはずです。 もしバグに遭遇したら、公式サイトのサポートページなどを通じて報告することが、ゲーム全体の品質向上に繋がります。
過去のシリーズ作品の傾向から見ても、リリース後数ヶ月以内に、今回紹介したような主要なバグの多くは修正されると予想されます。 特に進行不能に繋がる致命的なバグは、最優先で対応されるでしょう。 最新のパッチ情報をこまめにチェックし、常にゲームを最新の状態に保つことをお勧めします。
まとめ
今回は、リリースされたばかりの「リトルナイトメア3」で現在報告されているバグについて、その種類から対処法までを詳しく解説しました。
- 進行不能になる深刻なバグから、思わず笑ってしまうユニークなバグまで、様々な不具合が報告されている。
- バグに遭遇した際は、まず「チェックポイントからのリスタート」や「ゲームの再起動」といった基本的な対処法を試すのが有効。
- 協力プレイ特有のバグも存在するため、安定した通信環境の確保が重要。
- 今後のアップデートによって多くのバグは修正される見込みであり、公式からの情報に期待したい。
リリース初期のゲームにバグはつきものですが、それを差し引いても「リトルナイトメア3」が持つ、不気味で美しく、そして心に残る魅力は揺らぎません。 ロゥとアローンの二人が織りなす新たな悪夢の物語は、あなたを夢中にさせること間違いなしです。 バグもまた、ゲームが持つ一つの側面として捉え、冷静に対処しながら、この素晴らしい世界を最後まで楽しんでいただければと思います。