ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、名作「ドラゴンクエスト7」が、壮大なドラゴンクエストの物語の中でどのような位置づけにあるのか、特にロトシリーズや天空シリーズと関係があるのか気になっていると思います。 また、新たに発表されたリメイク版「ドラゴンクエスト7 リイマジンド」の情報に胸を躍らせている方も多いでしょう。

この記事を読み終える頃には、ドラクエ7の立ち位置に関する疑問が解決し、「リイマジンド」への期待がさらに高まっているはずです。
- ドラクエ7はロト・天空に属さない独立した物語
- 他シリーズとの繋がりを匂わせるファンの考察
- リメイク版「リイマジンド」で追加される革新的な新要素
- ドラクエ7の世界を広げる関連スピンオフ作品
それでは解説していきます。

ドラゴンクエスト7の立ち位置と物語の概要
ドラゴンクエストシリーズは、国民的RPGとして長年にわたり多くのファンを魅了し続けています。 その中でも特に「ドラゴンクエスト7 エデンの戦士たち」は、その壮大なボリュームと感動的なストーリーで、シリーズの中でも異彩を放つ作品として知られています。

しかし、その一方で「ドラクエ7はロトシリーズなの?それとも天空シリーズ?」といった疑問を持つ方も少なくありません。 ここでは、まずドラクエ7の基本的な立ち位置と、その魅力的な物語の核心に迫ります。
ドラクエ7はロトシリーズでも天空シリーズでもない独立した物語
結論から言うと、ドラゴンクエスト7は、ロトシリーズ(1, 2, 3)にも天空シリーズ(4, 5, 6)にも属さない、完全に独立した物語です。
シリーズのナンバリング作品は、大きく分けて以下の3つに分類されます。
シリーズ名 | 該当作品 | 特徴 |
---|---|---|
ロトシリーズ | ドラクエ1, 2, 3 | 伝説の勇者「ロト」の血筋を巡る物語。3→1→2という時系列で繋がっている。 |
天空シリーズ | ドラクエ4, 5, 6 | 天空城やマスタードラゴンといった共通の要素が登場。各作品の繋がりは緩やか。 |
独立作品 | ドラクエ7, 8, 9, 10, 11 | それぞれが独自の物語と世界観を持つ。 |
このように、ドラクエ7は8や9、11と同じく、単体で完結する物語として制作されました。 物語の舞台は、広大な海にたった一つだけ浮かぶ「エスタード島」。 主人公たちは、この島から始まり、過去の世界と現在を行き来しながら、何者かによって封印されてしまった世界を一つ一つ解放していくという、壮大な冒険を繰り広げます。 過去作のキャラクターや地名との直接的な関連性はなく、全く新しい世界で、新しい物語が紡がれていくのです。
なぜドラクエ7は特定のシリーズに属さないのか?
では、なぜドラクエ7は新たなシリーズの一部としてではなく、独立した作品として生み出されたのでしょうか。 これには、制作陣のいくつかの意図があったと私は考えています。
一つは、過去のシリーズの枠にとらわれない、全く新しい物語を描きたかったという点です。 ドラクエ6で天空シリーズが一区切りついた後、次なる作品では、これまでの設定や歴史に縛られず、自由な発想で壮大なストーリーを構築したいという思いがあったのではないでしょうか。 「石版のかけらを集めて、失われた世界を取り戻す」というドラクエ7独自のシステムは、まさにその象徴です。 プレイヤーは、既知の世界を冒険するのではなく、自らの手で未知の世界地図を完成させていくのです。 この「世界を創造していく感覚」は、独立した物語だからこそ実現できた、ドラクエ7ならではの大きな魅力と言えるでしょう。
もう一つは、シリーズ最高とも言われる圧倒的なボリュームです。 PS版のプレイ時間は、寄り道なしでも100時間を超えると言われ、その物語の長さと密度は他の追随を許しません。 一つの島(世界)を解放するごとに、そこで生きる人々の濃厚な人間ドラマがオムニバス形式で展開されます。 この一つ一つのエピソードが非常に丁寧に作られており、それらが最終的に一本の壮大な物語へと収束していく構成は見事です。 これだけの物語を描くためには、過去のシリーズ設定を引き継ぐよりも、ゼロから新しい世界を創造する必要があったのだと推測できます。
ドラクエ7の壮大なストーリー:失われた記憶と時間を取り戻す旅
ドラクエ7の物語は、平和な漁村フィッシュベルに住む少年(主人公)が、好奇心旺盛な王子キーファと共に、島にある禁断の遺跡に忍び込むところから始まります。 そこで発見した不思議な「石版」の力で、二人は見知らぬ土地へと飛ばされてしまいます。 そこは、魔物によって平和が脅かされている過去の世界でした。

主人公たちは、その世界の問題を解決することで、現代の世界に新たな大陸や島が出現することを知ります。 彼らは、世界に散らばった石版のかけらを集め、封印された大陸を一つずつ解放していく旅に出ることを決意します。 旅の仲間には、おてんばな幼馴染のマリベル、野生児ガボ、老練な元兵士メルビン、そして踊り子のアイラが加わります。
彼らが訪れる過去の世界では、機械だらけの町、灰色の雨が降り続く村、英雄を巡る悲劇など、多種多様な物語が待ち受けています。 それらの問題を解決し、現代に戻ると、過去の変化が反映され、人々の暮らしや文化が大きく変わっていることもあります。 この過去と現在の対比が、物語に深みと感動を与えています。
そして、なぜ世界はバラバラに封印されてしまったのか。 その元凶である大魔王「オルゴ・デミーラ」の存在が明らかになるにつれて、物語は神々と魔王の永きにわたる戦いという、壮大なスケールへと発展していくのです。
魅力的なキャラクターたち:共に旅する個性豊かな仲間
ドラクエ7の物語を彩るのは、個性豊かな仲間たちです。
- 主人公(アルス):プレイヤーの分身。フィッシュベルに住む漁師の息子。正義感が強く、仲間からの信頼も厚い冒険のリーダー。
- キーファ:エスタード国の王子。城での退屈な暮らしを嫌い、冒険に憧れる情熱家。物語序盤で仲間になるが、ある決断を下し、多くのプレイヤーに衝撃を与えました。
- マリベル:主人公の幼馴染。フィッシュベルの網元の娘。おてんばで口は悪いが、根は優しく、仲間を思う気持ちは人一倍強い。
- ガボ:オオカミに育てられた野生児。人間離れした嗅覚と素早さを持つ。天真爛漫な性格で、パーティのムードメーカー的存在。
- メルビン:かつて神と共に魔王と戦ったとされる伝説の英雄。長い間封印されていたが、主人公たちによって目覚める。経験豊富な老兵として、パーティを導く。
- アイラ:ユバール族の踊り手。一族の伝統を守る使命感の強い女性。剣の腕も一流で、アタッカーとして活躍する。
彼らが織りなす人間模様も、ドラクエ7の大きな魅力の一つです。 特に、王子という身分を捨ててまで自分の生きる道を選んだキーファの離脱は、シリーズ屈指の名場面として今なお語り継がれています。
ドラクエ7を象徴するシステム:「石版」と「転職」
ドラクエ7のゲームプレイの中核をなすのが、「石版」と「転職」という二つのシステムです。

石版システム
物語を進めるためには、世界中に散らばった「ふしぎな石版」のかけらを集める必要があります。 集めた石版を台座にはめることで、新たな世界への道が開かれます。 どこに次の石版があるのか、ヒントを元に世界中を探し回る必要があり、この「手探りで冒険を進める感覚」が、ドラクエ7ならではの面白さを生み出しています。 時には、見つけにくい石版を探して何時間も彷徨うこともあり、その分、新しい世界を発見した時の達成感は格別です。
転職システム
物語中盤、ダーマ神殿を解放すると、キャラクターを様々な職業に「転職」させることができるようになります。 戦士や魔法使いといった基本職から、バトルマスターや賢者といった上級職まで、その種類は非常に豊富です。 戦闘を重ねて職業の熟練度を上げると、その職業ならではの特技や呪文を習得できます。 そして、一度覚えた特技や呪文は、他の職業に転職しても忘れないという特徴があります。
これにより、例えば「戦士の強力な物理攻撃と、僧侶の回復呪文を両立させたキャラクター」や、「全ての呪文を極めた最強の魔法使い」など、プレイヤーの好みに合わせて自由自在なキャラクター育成が可能です。 この育成の自由度の高さと奥深さが、長いプレイ時間を飽きさせない大きな要因となっています。
ドラクエ7と他シリーズの関連性についての考察
公式には独立した作品とされているドラクエ7ですが、シリーズのファンとしては、やはり他の作品との繋がりを探してしまうものです。 ここでは、ゲーム評論家の視点から、ファンの間で囁かれている他シリーズとの関連性について、深く考察していきます。
ファンの間で囁かれる「ロトシリーズ」との繋がり
ドラクエ7とロトシリーズ(1, 2, 3)には、直接的な物語の繋がりはありません。 しかし、いくつかの要素が、両者の関連性を匂わせています。
最も有名な考察は、ドラクエ7の世界が、後のロトシリーズの世界「アレフガルド」の原型になったのではないかという説です。 ドラクエ7の最終決戦の舞台は、闇の力によって支配された世界です。 この世界を救った後、神様が「褒美として、お前たちの望む世界を一つ作ってやろう」と言い、主人公たちが暮らすエスタード島を中心とした一つの大陸だけが残ります。 この「たった一つの大陸」が、後のアレフガルドになったのではないか、というわけです。
また、ドラクエ7には4人の「精霊」が登場し、物語の重要な役割を担います。 この「精霊」という存在が、ロトシリーズで世界を創造したとされる「精霊ルビス」と関係があるのではないかと考えるファンもいます。 ドラクエ3では精霊ルビスが魔王バラモスを封印しましたが、ドラクエ7でも精霊たちがオルゴ・デミーラを封印しようとします。 この構図の類似性も、考察を深める一因となっています。
これらはあくまでファンの考察の域を出ませんが、こうした想像を巡らせるのも、長大な歴史を持つドラゴンクエストシリーズならではの楽しみ方と言えるでしょう。
「天空シリーズ」との共通点と相違点
天空シリーズ(4, 5, 6)との関連性についても見ていきましょう。 天空城やマスタードラゴン、天空の武具といった天空シリーズを象徴する要素は、ドラクエ7には一切登場しません。 この点から、物語上の直接的な繋がりは無いと断言できます。
しかし、システム面、特に**「転職システム」においては、強い繋がり**が見られます。 本格的な転職システムが初めて導入されたのはドラクエ6であり、ドラクエ7の転職システムは、それをさらに発展・進化させたものと位置づけることができます。 ドラクエ6で登場した職業の多くはドラクエ7にも引き継がれており、熟練度を上げることで特技を習得していくという基本システムも共通しています。 ドラクエ7では、さらに上級職の種類が増え、モンスター職というユニークな要素も加わりました(※リメイク版では変更あり)。 ゲームシステムという側面から見れば、ドラクエ7は天空シリーズの正統な後継者の一つと見ることもできるかもしれません。
神様、精霊、魔王:シリーズを貫く壮大なテーマ
特定のシリーズに属さずとも、ドラクエ7が紛れもなく「ドラゴンクエスト」であると感じさせるのは、シリーズ全体を貫く共通のテーマが存在するからです。
それは、「神」や「精霊」といった超越的な存在と、世界を闇に染めようとする「魔王」との戦いという壮大な構図です。 ドラクエ7では、世界の創造主である「神様」が魔王オルゴ・デミーラに敗れ、世界が封印されてしまった、という衝撃的な事実から物語が始まります。 主人公たちは、神に代わって世界を救うために立ち上がるのです。 この「神の敗北」から始まる物語は、シリーズの中でも特にシリアスで重厚な雰囲気を持っています。
魔王オルゴ・デミーラも、歴代魔王に引けを取らない強大な存在として描かれます。 人間の絶望や憎しみといった負の感情を糧とし、何度も形態を変えて主人公たちの前に立ちはだかります。 その執念深さと圧倒的な力は、プレイヤーに絶望感を与えるのに十分です。 こうしたシリーズ共通のテーマや構図があるからこそ、ドラクエ7は独立した物語でありながら、ドラゴンクエストという大きな世界の系譜に連なる一作として、多くのファンに受け入れられているのです。
スピンオフ作品から見るドラクエ7の世界
ドラクエ7は単独の物語ですが、各種スピンオフ作品にそのキャラクターやモンスターが登場することで、シリーズの世界観はさらに広がっています。
「ドラゴンクエストモンスターズ」シリーズでは、ドラクエ7に登場したモンスターはもちろん、オルゴ・デミーラも魔王として登場し、仲間にすることも可能です。 また、スマートフォン向けゲーム「ドラゴンクエストウォーク」や「星のドラゴンクエスト」では、ドラクエ7のストーリーを追体験できるコラボイベントが定期的に開催されています。 これらのイベントでは、マリベルやキーファといったキャラクターたちが登場し、原作の感動を追体験することができます。
こうしたスピンオフ作品での共演は、ドラクエ7が独立した作品でありながらも、ドラゴンクエストという大きなユニバースの重要な一員であることを示しています。 異なる作品のキャラクターが出会うクロスオーバーは、シリーズファンにとってたまらない魅力と言えるでしょう。
待望のリメイク!「ドラゴンクエスト7 リイマジンド」の魅力
2025年の発売が予定されている「ドラゴンクエスト7 リイマジンド」。 これは、単なる過去作の移植やリマスターではありません。 グラフィック、システム、そしてシナリオに至るまで、現代の技術で「再創造(Reimagine)」された、全く新しいドラクエ7です。 ここでは、現在公開されている情報を元に、その革新的な魅力に迫ります。
「リイマジンド」とは何か?単なるリメイクではない再創造
本作のタイトルにある「リイマジンド(Reimagined)」という言葉が、この作品の本質を表しています。 これは、原作の良さを尊重しつつも、大胆なアレンジと新要素を加えて、全く新しい体験を生み出すという意欲の表れです。 過去に発売されたニンテンドー3DS版のリメイクが、主にグラフィックの3D化と遊びやすさの改善に主眼を置いていたのに対し、「リイマジンド」はゲームの根幹に関わる部分までメスを入れた、より野心的な作品と言えます。 オリジナル版をやり込んだファンにとっても、新鮮な驚きと発見に満ちた冒険が待っていることでしょう。
グラフィックの大幅な進化:まるで絵本のような温かい世界
「リイマジンド」で最も目を引くのが、そのグラフィックの進化です。 PS版のどこか無機質だったポリゴン、3DS版のデフォルメされた3Dモデルとも異なり、本作では温かみのある手触り感と、光や空気感まで伝わってくるような精巧なビジュアルが実現されています。 公式情報によると、キャラクターモデルは人形を元に制作されているとのことで、その質感が独特の「絵本感」を生み出しています。 フィールドや町の風景は、まるでジオラマの中を冒険しているかのようで、ただ歩いているだけでも楽しさを感じさせてくれます。
戦闘シーンも、迫力あるエフェクトと滑らかなキャラクターの動きで、臨場感が格段に向上しています。 この美しいグラフィックで、あの感動的な物語がどのように描かれるのか、期待は高まるばかりです。
戦闘システムの革新:オルスバン廃止と「職業の掛け持ち」
戦闘システムにも、大きな変更が加えられています。
オルスバン(留守番)の廃止
原作では、パーティメンバーが最大5人になるのに対し、戦闘に参加できるのは4人まででした。 そのため、常に1人が酒場(マリベルの家)で「オルスバン」をする必要があり、特に最終決戦のメンバー選考は多くのプレイヤーを悩ませました。 しかし「リイマジンド」では、このオルスバンが廃止され、戦闘中にメンバーを入れ替えることができる5人パーティ制になるようです。 これにより、敵の特性に合わせてメンバーを柔軟に入れ替えるなど、より戦略的な戦い方が可能になります。
新システム「職業の掛け持ち」
転職システムも大きく進化します。 なんと、一度に2つの職業に就ける「掛け持ち」が可能になるのです。 これにより、キャラクター育成の幅は無限大に広がります。 例えば、
- メイン「ゴッドハンド」 × サブ「バトルマスター」:物理攻撃に特化した最強のアタッカー
- メイン「賢者」 × サブ「パラディン」:攻撃呪文と回復、防御をこなす万能なサポーター
- メイン「戦士」 × サブ「僧侶」:打たれ強く、回復もできる安定感抜群の壁役
といった組み合わせが考えられます。 1回の戦闘で2つの職業の熟練度を同時に上げられる可能性もあり、育成のテンポも大幅に改善されそうです。 原作の膨大な育成時間を考えると、これは社会人プレイヤーにとって非常に嬉しい変更点と言えるでしょう。
新要素「バースト」:戦況を覆す一発逆転の必殺技
各職業には、「バースト」と呼ばれる新たな必殺技が追加されます。 これは、戦闘中に特定の条件を満たすと溜まるゲージを消費して放つ、強力な特殊効果を持った技のようです。 現在判明しているバーストの一部を紹介します。
職業 | バースト名 | 効果(推測含む) |
---|---|---|
魔法使い | 魔力暴走 | 2ターンの間、唱える呪文が必ず暴走(クリティカルヒット)する。 |
僧侶 | 天使の歌声 | 仲間全体を確実に蘇生し、悪い効果も消し去る。 |
盗賊 | 悪事千里 | 敵に状態異常を与えると、再行動できる。連続行動によるハメ技も可能か? |
バトルマスター | 背水の構え | 防御力を犠牲に、物理攻撃の威力を大幅に上昇させる。 |
賢者 | やまびこのさとり | 唱えた呪文が2回連続で発動する。 |
ゴッドハンド | アルテマソード | 究極の剣技。メルビンが使用していることから、ゴッドハンドのバーストと推測。 |
これらのバーストをどのタイミングで使うかが、戦いの鍵を握ることになりそうです。 特に、盗賊の「悪事千里」や賢者の「やまびこのさとり」は、使い方次第でゲームバランスを大きく変える可能性を秘めています。
特技・呪文の追加とバランス調整
戦闘バランスにも、大きな変更が加えられそうです。
メドローア、メラガイアーの追加
公開された映像では、マリベルが「メドローア」を使用しているシーンが確認できます。 メドローアは、ドラクエの呪文の中でも最強クラスの威力を誇る極大消滅呪文です。 原作の最強攻撃特技「アルテマソード」を超える700以上のダメージを与えており、本作では呪文が非常に強力になる可能性を示唆しています。 また、新たに「メラガイアー」の存在も確認されており、呪文攻撃の重要性が増すことは間違いないでしょう。
序盤の呪文追加
マリベルは、原作の序盤ではメラしか使えませんでしたが、「リイマジンド」では初期からイオ、ギラ、ヒャドも習得しているようです。 これにより、序盤の敵の弱点を突きやすくなり、戦略性が増すとともに、ゲーム序盤の難易度が遊びやすく調整されていることが伺えます。
シナリオの「取捨選択」:ファンが最も注目する変更点
「リイマジンド」の発表で、ファンが最も注目し、同時に少し不安を感じているのが**「シナリオの取捨選択と、各シナリオ構成の再編を行った」**という公式のアナウンスです。
ドラクエ7は、そのボリューム故に「物語が長すぎる」「中だるみする」といった意見があったのも事実です。 テンポを良くし、より多くの人に物語を楽しんでもらうための再編は歓迎すべきですが、「取捨選択」という言葉は、いくつかのエピソードがカットされる可能性を示唆しています。 ドラクエ7の物語はどれも印象深く、甲乙つけがたいものばかりです。 ファンの間では、どのシナリオが対象になるのか、様々な憶測が飛び交っています。 物語の本筋への影響が少ないとされる「ダーマ神殿解放後」のいくつかのエピソード、例えば「からくり兵団」「砂漠の民」「レブレサック」あたりが候補として挙げられていますが、真相はまだわかりません。 個人的には、どのエピソードも残してほしいと願っていますが、どのような「再創造」がなされるのか、続報を待ちたいと思います。
その他の嬉しい新要素
その他にも、以下のような新要素が確認されています。
- 闘技場の追加:原作では一時的なイベントだった格闘場が、ランク戦を勝ち抜いていく常設コンテンツとして登場。豪華な景品も用意されているようです。
- 豪華声優陣によるキャラクターボイス:物語をよりドラマティックに盛り上げます。
- バトルスピード調整機能:快適なプレイをサポートします。
- シンボルエンカウント:フィールド上の敵に接触すると戦闘が始まる方式。敵を避けることも可能です。
これらの新要素により、ドラクエ7は、原作ファンも新規プレイヤーも楽しめる、最高のRPG体験を提供してくれることでしょう。
まとめ
今回のレビューでは、「ドラゴンクエスト7」がロトシリーズや天空シリーズに属さない独立した物語であること、そして待望のリメイク作「リイマジンド」の魅力について徹底的に解説しました。
- ドラクエ7は、シリーズの枠を超えた、単体で完結する壮大な傑作である。
- 公式な繋がりはないが、他シリーズとの関連性を考察する楽しみはファンならではの醍醐味。
- 「リイマジンド」は、グラフィック、システム、シナリオ全てが革新的に進化し、新たな感動体験を生み出す意欲作。
- 5人パーティ制、職業の掛け持ち、バーストといった新要素が、戦略性を飛躍的に向上させる。
石版を集めて自らの手で世界を広げていく、あの胸躍る冒険が、最高のクオリティで蘇ります。 原作をプレイしたことがある方も、これから初めてドラクエ7の世界に触れる方も、この「リイマジンド」が、忘れられない旅になることは間違いありません。 発売の日を心待ちにしながら、さらなる続報に期待しましょう。