ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、現在オープンベータが開催中の『Call of Duty: Black Ops 7』で話題になっている「チャージショットガン」の性能や、なぜそれほどまでに騒がれているのかが気になっていると思います。 SNSでは「チート級」「害悪武器」「環境崩壊」など、様々な声が飛び交い、ベータテストの段階で既にお祭り状態となっています。

この記事を読み終える頃には、BO7ベータ版で猛威を振るうチャージショットガンの全てと、その対策についての疑問が解決しているはずです。
- BO7で話題のチャージショットガン「M10ブリーチャー」の基本性能
- 最強の理由であるパーク「ガンホー」との悪魔的シナジー
- 具体的な立ち回りとプロが推奨する最強カスタム構成案
- 今後のアップデートで予想される弱体化と環境の変化
それでは解説していきます。

BO7ベータ版で話題沸騰!史上最強のチャージショットガンとは
2025年10月3日から始まった『Call of Duty: Black Ops 7』(以下、BO7)のオープンベータ。

多くのプレイヤーが最新作の感触を確かめる中、戦場でひときわ異彩を放ち、プレイヤーたちの注目と怨嗟の声を一身に集めている武器があります。 それが、ショットガンカテゴリに存在する「M10ブリーチャー」です。 今回は、この武器がなぜ「史上最強」「チート級」とまで言われるのか、その秘密を徹底的に解剖していきます。
武器の正式名称は「M10ブリーチャー」
まず、この武器の基本情報から確認しましょう。 話題の武器の正式名称は「M10ブリーチャー」。 ポンプアクション式のショットガンで、一見すると過去作にも登場したようなオーソドックスな武器に見えます。 しかし、その最大の特徴は、本作から新たに追加された「チャージ機能」にあります。
M10ブリーチャーの基本スペック
項目 | スペック/特徴 |
---|---|
武器種 | ショットガン (SG) |
アクション | ポンプアクション |
特殊機能 | チャージショット |
説明文 | チャージ可能なポンプアクショントリガー。長押しで腰だめ撃ちとエイム時の拡散を改善する。 |
この「チャージ」という要素が、従来のショットガンとは一線を画す性能を生み出しているのです。 元ネタとしては、その特徴的なストック形状から、過去にも様々な作品で登場した「ベネリM3」や「ベネリM4」あたりが参考にされているのではないかと推測されます。 特に、ポンプアクションとセミオートを切り替えられる「ベネリM3」のコンセプトが、チャージという特殊アクションに昇華されたのかもしれません。
なぜ最強?異次元火力を生む「チャージショット」の仕組みを解説
M10ブリーチャーが最強と言われる所以、それは「チャージショット」の存在に尽きます。 射撃ボタンを長押しすることでパワーを溜め、ボタンを離すと弾が発射されるという、他のFPSでも見られる特殊な射撃方法です。
BO7におけるチャージショットの効果は以下の通りです。
- 弾の拡散率(ペレットのばらつき)が大幅に減少する
- 結果として、有効射程距離が劇的に伸びる
- 集弾性が上がることで、ワンショットキルの確率が飛躍的に向上する
通常のショットガンは、近距離では絶大な威力を誇るものの、少し距離が離れると弾がばらけてしまい、敵を倒しきれないという弱点がありました。 しかし、M10ブリーチャーはチャージすることで、その弱点を完全に克服しています。 チャージした状態であれば、本来ならサブマシンガン(SMG)やアサルトライフル(AR)が有利なはずの中距離でも、敵を一撃で葬り去ることが可能なのです。
実際に、ベータ版の射撃訓練場で壁に向かって撃ち比べてみると、その差は歴然です。
- 通常射撃(タップ撃ち): 弾痕が大きく広がり、中心から離れたペレットも多い。
- チャージショット: 弾痕が驚くほど一点に集中し、ほぼ全てのスラグ弾が中心に着弾しているかのような集弾性を見せる。
この仕様により、M10ブリーチャーは「近距離最強」というショットガンの役割を逸脱し、「近~中距離を支配する万能破壊兵器」へと変貌を遂げたのです。
過去作との比較:BO6のショットガンが平凡だった理由
この武器の異常さを理解するために、前作『Call of Duty: Black Ops 6』(BO6)の環境を振り返ってみましょう。 BO6におけるショットガンは、決して弱い武器ではありませんでしたが、環境を支配するほどの力はありませんでした。 特定の狭いマップや、拠点を防衛するような限定的な状況では活躍の機会がありましたが、多くのマップではARやSMGに射程で劣り、使用者は一部の愛好家に限られていました。
その最大の理由は、機動力の低さにありました。 BO6には、ダッシュしながら射撃を可能にするパーク「ガンホー」が存在せず、ショットガンを効果的に使うためには、敵の接近を待つか、慎重に角をクリアリングしながら進むといった、やや受け身な立ち回りが要求されたのです。 敵に接近する前に中距離から撃ち抜かれてしまうケースが多く、ショットガンが持つポテンシャルを最大限に発揮しにくい環境でした。
つまり、BO6のショットガンは「射程」と「機動力」という2つの大きな足枷によって、その凶暴性が抑えられていたのです。 しかし、BO7のM10ブリーチャーは、その両方を手に入れてしまいました。
真の強さの秘密はパーク「ガンホー」との悪魔的シナジー
M10ブリーチャーのチャージショットは、それ単体でも強力です。 しかし、この武器を「チート級」の存在に押し上げているのは、パーク2のスロットに存在する「ガンホー」との組み合わせに他なりません。
パーク「ガンホー」の効果:
ダッシュ中の射撃が可能になる。
この一見シンプルな効果が、M10ブリーチャーと組み合わさることで、悪魔的なシナジーを生み出します。
チャージショット + ガンホー = 止まらない破壊要塞
通常、チャージ中は移動速度が落ちたり、ダッシュが中断されたりといったデメリットが存在するものです。 しかし、BO7では「ガンホー」を装備することで、チャージ状態を維持したままダッシュが可能になります。
これが何を意味するか。 つまりプレイヤーは、ワンショットキル可能な最大火力を常に保持したまま、戦場を高速で駆け巡ることができるのです。
角から飛び出す時、敵がいるかもしれない通路に突っ込む時、常にチャージ状態を維持していれば、敵を発見した瞬間に指を離すだけで必殺の一撃を叩き込めます。 敵からすれば、猛スピードで突っ込んでくる相手に対して、反応する間もなく一撃で倒されるという理不尽な体験を強いられることになります。 これは、もはや対等な撃ち合いではありません。 一方的な「狩り」です。
この組み合わせは、ショットガンの弱点であった「敵に接近するまでのプロセス」を完全に破壊し、常にショットガン側が有利な状況を作り出すことを可能にしました。 これこそが、M10ブリーチャーが「害悪」「環境破壊」と言われる最大の理由なのです。
SNSや有名プレイヤーの反応まとめ
この武器の登場に、コミュニティは騒然となりました。 X(旧Twitter)や各種SNSでは、M10ブリーチャーを使ったキルクリップや、その理不尽さに嘆く声が溢れかえっています。
- 「ベータ版初日からSG環境とか終わってる」
- 「チャージしながらスライディングしてくるの悪夢でしかない」
- 「ガンホー考えたやつ、絶対にCODやったことないだろ」
- 「修正前提のお祭り武器。楽しんだもん勝ち。」
また、多くの有名ストリーマーやプロプレイヤーも、こぞってこの武器を使い、その壊れ性能を実証しています。 中には、この武器だけで1試合100キル以上を達成するプレイヤーも現れており、その異常なまでのキル性能がお分かりいただけるでしょう。 彼らの多くが「製品版までには確実に弱体化(ナーフ)される」と口を揃えていますが、同時に「ベータ版である今しか味わえない爽快感」として、ある種のお祭りを楽しんでいる様子もうかがえます。
実践編!チャージショットガンの効果的な使い方と対策
M10ブリーチャーとガンホーの組み合わせが、いかに強力なものであるかをご理解いただけたかと思います。 ここではさらに踏み込んで、この「環境破壊兵器」を最大限に活かすための立ち回りやカスタム、そして、もし敵として対峙した場合の対策について詳しく解説していきます。

おすすめの立ち回りと戦術「ヒット&アウェイ」
M10ブリーチャーの強みは、なんといってもその圧倒的な機動力と一撃必殺の火力にあります。 この強みを最大限に活かすための基本戦術は「ヒット&アウェイ」です。 常に戦場を動き回り、敵の予測の斜め上から奇襲を仕掛け、キルを取ったらすぐにその場を離脱する。 この繰り返しが非常に強力です。
具体的な立ち回りのポイント
- 常にチャージを意識する: リスポーン直後から、敵と遭遇する可能性があるエリアに入る手前では、必ずチャージを開始しましょう。ダッシュしながらチャージ状態を維持するのが基本です。
- 遮蔽物を最大限に活用する: 開けた場所を真正面から進むのは避け、建物や壁などの遮蔽物を使いながら移動します。角を曲がる際は、チャージしたままスライディングやジャンプで飛び出すと、敵のエイムをずらしつつ一方的に攻撃できます。
- 予測撃ち(プリエイム)の応用: 敵がいそうな角や通路に差し掛かったら、予めそちらに視点を向けておき、敵が見えた瞬間に指を離すだけ、という状況を作り出します。ARやSMGのような精密なエイムは必要なく、大まかに敵の方向を捉えていれば十分です。
- 深追いは禁物: 一人倒したら、同じ場所に留まるのは危険です。すぐに別のポジションに移動し、新たな奇襲の機会を伺いましょう。リロードや再チャージの隙を狙われないためにも、ヒット&アウェイの徹底が重要です。
- 本作の新アクションとの連携: BO7で追加された「壁キック」などのアクションと組み合わせることで、さらに立体的な奇襲が可能になります。高所からチャージショットを撃ち下ろすなど、敵の意表を突く動きを研究しましょう。
ベータ版時点での最強カスタム構成案
ベータ版の段階では、まだ解放されているアタッチメントに限りがあります。 しかし、その中でもM10ブリーチャーの強みをさらに伸ばすためのカスタムは存在します。 以下に、現時点での「最強」と目される構成案を紹介します。
コンセプト:機動性と腰だめ撃ち性能の最大化
アタッチメント | 選択 | 理由 |
---|---|---|
マズル | チョーク | 弾の拡散を抑え、射程距離をさらに伸ばす。チャージショットとの相乗効果は絶大。 |
バレル | 軽量バレル | ダッシュ後射撃速度や移動速度を向上させ、機動性をさらに高める。 |
ストック | ストックなし or 軽量ストック | エイム速度や移動速度を重視。ガンホーとの組み合わせで神出鬼没の動きを可能にする。 |
マガジン | 拡張マガジン | 継戦能力を高める。連続キルのチャンスを逃さない。 |
リアグリップ | スピードグリップ | ダッシュ後射撃速度を上げることで、遭遇戦での対応能力を向上させる。 |
パーク構成:
- パーク1: オーバーキル(後述) or タクティカルマスク
- パーク2: ガンホー(必須)
- パーク3: ニンジャ or ゴースト
このカスタムのキモは、武器の機動性と射程を両立させる点にあります。 特に、マズルに「チョーク」系のパーツを装着することで、ただでさえ強力なチャージショットの集弾性がさらに向上し、信じられないような距離からでもワンショットキルが狙えるようになります。 動画内で言及されていた「腰だめチョーク」が解放されれば、この武器はさらに手が付けられない存在になるでしょう。
弱点と対策:チャージショットガンに打ち勝つ方法
では、この理不尽な武器にどう立ち向かえばいいのでしょうか。 絶望的に感じるかもしれませんが、対策が全くないわけではありません。 敵としてM10ブリーチャーと対峙した際の有効な対策をいくつか紹介します。

- 徹底的な距離管理: 最も重要なのが「距離」です。ショットガンが届かない長距離を維持して戦いましょう。開けた場所が多く、射線が通りやすいマップのエリアを選ぶことが重要です。ARやLMG、スナイパーライフルで、相手が接近してくる前に仕留めるのが理想です。
- タクティカル装備の活用: フラッシュバン、スタン、コンカッショングレネードといったタクティカル装備は非常に有効です。ショットガンナーは常に動き回っているため、動きを止めたり、視界を奪ったりすることで大きな隙を作り出せます。敵が突っ込んできそうな通路や入口に予め投げておくのも効果的です。
- 音響センサーやUAV: 敵の位置を事前に察知することができれば、待ち伏せや奇襲を仕掛けることができます。特に「音響センサー」のようなフィールドアップグレードは、角待ちや建物内での戦闘で大きなアドバンテージになります。
- 高所からの攻撃: ショットガンは基本的に水平方向への攻撃がメインです。高所を取ることで、相手の射線を切りつつ、一方的に攻撃できるチャンスが生まれます。ただし、壁キックなどで一気に距離を詰められる可能性もあるため油断は禁物です。
- こちらもショットガンを使う: 究極の対策は「毒を以て毒を制す」です。相手がM10ブリーチャーを使うなら、こちらも同じ武器を担ぎ、より優れた立ち回りで打ち勝つことを目指すのも一つの手です。ただし、これは泥沼のショットガン祭りを加速させる諸刃の剣でもあります。
オーバーキルとの相性も抜群!サブウェポンの選択肢
パーク1で「オーバーキル」を選択し、メインウェポンを2つ携行する戦術も非常に強力です。 M10ブリーチャーは近~中距離を支配しますが、さすがに遠距離の敵には手も足も出ません。 そこで、サブウェポンとしてARやマークスマンライフルを持っておくことで、あらゆる距離に対応可能な万能兵士が完成します。
オーバーキル構成例:
- メイン1: M10ブリーチャー(近~中距離用)
- メイン2: 射程の長いアサルトライフル(遠距離用)
この構成であれば、開けた場所ではARで戦い、建物や市街地に入ったらM10ブリーチャーに持ち替える、といった柔軟な戦い方が可能です。 ショットガンの対策として「距離を取る」ことを選択した敵に対して、その裏をかくことができるため、オーバーキルの採用価値は非常に高いと言えるでしょう。
今後のアップデートでの調整(弱体化)は必至か?
これだけベータ版の環境で猛威を振るっている以上、製品版の発売まで、あるいは発売後の早い段階で何らかの調整が入ることはほぼ間違いないでしょう。 考えられる調整の方向性は以下の通りです。
- ガンホーの仕様変更: チャージしながらのダッシュを不可能にする、または移動速度に大幅なペナルティを課す。
- M10ブリーチャー本体の性能調整:
- チャージ時の集弾性向上効果を弱める。
- ワンショットキル可能な距離を短くする。
- チャージにかかる時間を長くする。
- エイム速度や移動速度を低下させる。
- アタッチメントの性能調整: 「チョーク」などの射程を伸ばすアタッチメントの効果を下方修正する。
最も可能性が高いのは「ガンホー」への調整でしょう。 このパークの存在が、M10ブリーチャーを異常な存在にしている根源だからです。 いずれにせよ、この「やりすぎ」な性能を体験できるのはベータ版の期間中だけかもしれません。 修正される前に、この圧倒的な破壊力を体験しておくのも一興でしょう。
他の注目武器やパークについても考察
BO7ベータ版は、M10ブリーチャー以外にも注目すべき要素が数多く存在します。 ショットガン一強の環境ではありますが、他の武器種にも光るものがあります。
- アサルトライフル(AR): シリーズ伝統の安定した性能を誇ります。TTK(キルタイム)は比較的速めで、中~遠距離での撃ち合いはやはりARに分があります。M10ブリーチャーのいない平和な射線であれば、十分に戦えるポテンシャルを秘めています。
- サブマシンガン(SMG): 機動性が高く、近距離でのTTKはARを上回ります。しかし、現状ではM10ブリーチャーのワンショットキルという絶対的な壁に阻まれ、やや苦しい立場にあります。ショットガンが弱体化されれば、SMGの時代が来る可能性は高いでしょう。
- 新アクション: 「壁キック」や「スライディングキャンセル」の仕様変更など、キャラクターの操作性が向上しており、これらを使いこなすことがハイレベルな戦いでの鍵となります。特に、高低差のあるマップでは新アクションの重要性が増しています。
ショットガン問題が解決された後、どのような武器や戦術がメタ(主流)になっていくのかを考察するのも、ベータテストの楽しみ方の一つです。
まとめ
今回は、現在開催中の『Call of Duty: Black Ops 7』オープンベータで猛威を振るうチャージショットガン「M10ブリーチャー」について、その強さの秘密から具体的な対策までを徹底的に解説しました。
- 「M10ブリーチャー」はチャージすることで射程と集弾性が劇的に向上する
- パーク「ガンホー」と組み合わせることで、チャージ状態を維持したまま高速で移動可能になる
- このシナジーが「止まらない破壊要塞」を生み出し、近~中距離を完全に支配している
- 対策としては、長距離の維持、タクティカル装備の活用が有効
- ベータ版限定のお祭り武器である可能性が高く、製品版では弱体化されることが濃厚
BO7は、新たなアクションや魅力的な武器が多数登場し、シリーズの正統進化を感じさせる素晴らしいポテンシャルを秘めています。 現在はM10ブリーチャーの存在がゲームバランスに大きな影響を与えていますが、これはあくまでベータ版の段階です。 開発チームがプレイヤーからのフィードバックをどのように製品版に反映させていくのか、大いに期待したいところです。
まずは、このベータ版でしか味わえないかもしれない、理不尽なまでの強さを誇るチャージショットガンを体験してみてはいかがでしょうか。 それでは、また次回のレビューでお会いしましょう。 桐谷シンジでした。