ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、美麗なAI少女とのSF戦略RPG「スターシード:アスニアトリガー」(以下、スターシード)をプレイし始めて、その魅力に惹かれつつも、ネット上で囁かれる「面白くない」「つまらない」といったネガティブな評判が気になっているのではないでしょうか。

「キャラクターは可愛いし、世界観も好きなのに、なぜ批判的な意見があるんだろう?」 「具体的にどの部分がダメだと言われているのか、客観的な意見が知りたい」
そんな風に感じているかもしれません。
ご安心ください。 私自身、リリース当初からスターシードをやり込んでおり、その長所も短所も深く理解しています。 この記事では、なぜ「面白くない」という声が上がるのか、その理由を一つひとつ丁寧に分解し、徹底的に解説していきます。
この記事を読み終える頃には、スターシードに対する世間の評価の理由が明確になり、ご自身のプレイスタイルに合わせた楽しみ方を見つけるための疑問が解決しているはずです。
- 面白くないと言われる理由の徹底分析
- 複雑な育成システムの分かりやすい解説
- 現環境のキャラクター評価と編成のコツ
- スターシードが持つ本来の魅力と将来性
それでは解説していきます。

スターシードが面白くない・つまらないと言われる8つの理由
早速ですが、スターシードが一部のプレイヤーから「面白くない」「つまらない」と評価されてしまう理由について、具体的なポイントを8つに分けて掘り下げていきましょう。 これらの多くは、ゲームの深い部分を理解する前にプレイヤーが直面する壁や、他の人気ゲームと比較した際の特性に起因しています。
理由1:育成システムが複雑で分かりにくい
スターシードの育成は、キャラクターのレベルを上げるだけでは終わりません。 「レベルアップ」「昇級(凸)」「装備」「プラグイン」「スキル強化」など、多岐にわたる要素が絡み合っており、特にゲームに慣れていない初心者にとっては非常に複雑に感じられます。

膨大な育成要素と素材の管理
育成に必要な素材も多種多様で、特に序盤は「マスターキー」という突破素材が慢性的に不足します。 放置報酬や各種コンテンツでコツコツ集める必要がありますが、キャラクターを一体育てるだけでもかなりの量を要求されるため、育成のテンポが悪いと感じるプレイヤーは少なくありません。
「レベルを上げたいのに素材が足りない」という状況が頻繁に発生し、これがストレスに繋がることがあります。
独自の「昇級(凸)」システム
このゲームの根幹をなすのが「昇級」、いわゆる「限界突破(凸)」システムです。 SSRキャラクターをさらに強くするためには、同じ属性のSRキャラクターを素材として複数体育て、SSRに昇級させる必要があります。
例えば、SSR+のキャラクターを作るためには、ベースとなるSSRキャラ1体と、同属性のSSRキャラ1体が必要になります。 さらにその先のUR、LRと昇級させていくには、膨大な数の同属性SRキャラクターと、それらを昇級させるための手間がかかります。
このシステムは、戦略的に素材を管理すれば無駄なくキャラクターを強化できるという面白さがある一方で、 「どのキャラを素材にしていいのか分からない」 「間違えて必要なキャラを素材にしてしまった」 といった失敗を招きやすく、初心者が躓く最大のポイントとなっています。
特に、自動で素材を選択してくれる「おすすめ編成」機能は、意図せず貴重なキャラクターを素材にしてしまう可能性があるため、注意が必要です。 この複雑さが、「面倒くさい」「分かりにくい」というネガティブな評価に直結しています。
理由2:戦闘が単調で戦略性を感じにくい
スターシードの戦闘は、基本的にオートバトルで進行します。 プレイヤーが介入できるのは、戦闘開始前のキャラクター編成と、戦闘中の究極技(スキル)の発動タイミングのみです。 このため、特に序盤のステージでは、ただ眺めているだけの時間が長くなりがちです。

オートバトル主体のゲーム性
美麗なグラフィックと派手なスキル演出は魅力的ですが、自分でキャラクターを操作して敵を倒す爽快感を求めるプレイヤーにとっては、物足りなさを感じるでしょう。 「結局、戦力(数値)が全てで、プレイヤーの腕は関係ないのでは?」という印象を抱きやすく、これが「作業感が強い」「単調でつまらない」という声に繋がります。
戦略性の見えにくさ
もちろん、スターシードの戦闘にも深い戦略性は存在します。 キャラクターの配置(前衛・後衛)、属性の相性、パーティーバフの発動、敵の編成に合わせたキャラクターの入れ替えなど、考えるべき要素は数多くあります。 しかし、その戦略性が勝敗に大きく影響してくるのは、戦力が拮抗してくる中盤以降のステージや、高難易度コンテンツ、対人戦(アリーナ)です。 序盤はキャラクターのレベルとレアリティでゴリ押しできてしまうため、戦略の重要性に気づきにくく、単調さを感じやすい構造になっています。
理由3:ガチャの仕様と「凸」の重要性の高さ
ソーシャルゲームの華であるガチャですが、スターシードのガチャとキャラクター育成の仕様は、賛否が分かれるポイントです。

SSR排出率は高いが…
スターシードのガチャにおける最高レアリティSSRの排出率は4%と、他のゲームと比較しても比較的高めに設定されています。 そのため、SSRキャラクター自体は手に入れやすい部類に入ります。 しかし、問題はその後です。 前述の通り、このゲームはキャラクターを「昇級(凸)」させることが強さに直結するため、同じキャラクターを複数体引くか、あるいは大量のSRキャラクターを素材として育成する必要があります。
つまり、SSRを1体引いただけでは真価を発揮できず、本当の意味で戦力として活躍させるには、継続的にガチャを引いて凸を進めるか、地道に素材を集める必要があるのです。 この「1体引いても意味がない」と感じさせる仕様が、徒労感や課金へのプレッシャーに繋がり、「面白くない」という評価の一因となっています。
ピックアップガチャの価値
新キャラクターが実装される際のピックアップガチャも、この仕様の影響を受けます。 たとえ運良く新キャラクターを1体引けたとしても、即座にURやLRまで育成できるわけではありません。
結局は同属性のSR素材が必要になるため、新キャラクターへの投資が他のキャラクターの育成を遅らせる可能性もあります。 長期的な視点で育成計画を立てる必要があるため、短期的な爽快感を求めるプレイヤーには向いていないかもしれません。
理由4:序盤のストーリー展開と進行の遅さ
壮大なSFストーリーもスターシードの魅力の一つですが、序盤の展開については「ややスローペース」という意見が見られます。 専門用語が多く、世界観を完全に理解するまでに時間がかかるため、物語に没入する前に離脱してしまうプレイヤーもいるようです。 また、ストーリーを進めるには、作戦任務(メインクエスト)のステージをクリアしていく必要がありますが、ある程度進むと敵の戦力が急激に上昇し、いわゆる「詰み」の状態に陥ることがあります。 この「詰み」を解消するには、放置報酬で育成素材が貯まるのを待つか、他のコンテンツを周回してキャラクターを強化する必要があり、サクサク進めたいプレイヤーにとってはテンポの悪さを感じてしまいます。 この待ち時間が「やることがない」「面白くない」という感想に繋がるのです。
理由5:キャラクター間の性能バランス
スターシードには多くの魅力的なキャラクターが存在しますが、現状のゲーム環境では、特定のクラスやキャラクターが優遇されている傾向があります。
「レンジャー環境」という現実
現在のスターシードは、遠距離から高火力を出す「レンジャー」クラスが非常に強力な環境です。 特に、範囲攻撃や敵後衛への攻撃手段を持つレンジャーは、作戦任務やアリーナなど、多くのコンテンツで活躍します。 一方で、敵に接近して戦う「アタッカー」クラスは、敵の集中攻撃を受けやすく、レンジャーほどの活躍が難しい場面が目立ちます。 もちろん、特定の敵に対して有効なアタッカーも存在しますが、汎用性の高さではレンジャーに軍配が上がります。 このため、 「好きなアタッカーキャラを引いたのに、思ったより活躍してくれない」 「結局、強いと言われているレンジャーばかりの編成になってしまう」 といった状況が起こりがちです。 自分の好きなキャラクターで自由にパーティーを組みたいプレイヤーにとって、この性能バランスの偏りは面白さを削ぐ要因となり得ます。
突出して強力なキャラクターの存在
一部のキャラクターは、その性能が突出して高く評価されており、持っているかいないかで攻略難易度が大きく変わることがあります。 例えば、以下のようなキャラクターは多くのプレイヤーから高く評価されています。
キャラクター名 | クラス | 属性 | 主な役割・特徴 |
---|---|---|---|
エキドナ | レンジャー | 結速 | 高火力範囲攻撃、レンジャーへのバフ |
マリルライト | サポーター | 結速 | HP回復、攻撃力バフ、デバフ |
アイトース | ディフェンダー | 結速 | 圧倒的な防御性能、味方を守る盾役 |
レイチェル | アタッカー | 結速 | 出血ダメージ、アタッカー優先攻撃 |
シア | アタッカー | 演算 | レンジャー優先攻撃、敵後衛への奇襲 |
これらのキャラクターを序盤で入手できるとスムーズにゲームを進められますが、そうでない場合は苦戦を強いられる可能性があります。 このキャラクター格差が、ゲームの面白さに影響を与えている側面は否定できません。
理由6:コンテンツのマンネリ化と日課の多さ
ゲームを進めていくと、様々なコンテンツが解放されます。 作戦任務の他に、「データタワー」「アリーナ(PVP)」「レイドボス」など、やり込み要素は豊富に用意されています。 しかし、これらのコンテンツも基本的にはオートバトルで進行し、毎日同じことを繰り返す「日課」になりがちです。 日々の報酬を得るためにコンテンツを消化するものの、そこに新鮮な驚きや達成感を感じにくくなると、「作業的でつまらない」と感じるようになります。 特に、放置ゲームの性質上、毎日ログインして日課をこなすことが推奨されるため、これが負担に感じるプレイヤーもいるでしょう。
理由7:UI/UX(操作性)の改善点
ゲーム全体のUI/UX(ユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンス)に関しても、いくつかの改善点が指摘されています。 例えば、キャラクターの昇級画面では、どのキャラクターが素材として使えるのか、どの組み合わせが最適なのかが一見して分かりにくいことがあります。 また、装備の付け替えやプラグインの編成など、細かい操作が要求される場面で、もう少しスムーズに操作できれば良いのに、と感じる部分もあります。 これらの小さなストレスの積み重ねが、ゲーム全体の評価を下げている可能性があります。
理由8:競合する人気ゲームとの比較
スターシードは、「放置系RPG」というジャンルに分類されます。 このジャンルには、「AFKアリーナ」や「勝利の女神:NIKKE」といった世界的な人気タイトルが存在します。 これらのゲームをプレイした経験があるプレイヤーがスターシードに触れると、どうしても比較してしまいます。 例えば、「NIKKE」のようなシューティング要素はなく、「AFKアリーナ」ほどシンプルな育成システムでもありません。 スターシード独自の魅力がある一方で、他のゲームの優れた部分と比較された際に、「〇〇の方が面白い」「スターシードは中途半端」といった評価を受けてしまうのは、後発タイトルとしての宿命かもしれません。
それでもスターシードが面白い!魅力と独自性を再評価
ここまで、スターシードが「面白くない」と言われる理由を詳しく見てきました。 しかし、それはあくまで一面的な評価に過ぎません。 多くのプレイヤーを惹きつけてやまない、スターシードならではの魅力と面白さが確かに存在します。 ここからは、ゲーム評論家としての視点から、スターシードの真の魅力を徹底的に解説していきます。

魅力1:圧倒的に美麗なグラフィックと魅力的なキャラクター
まず特筆すべきは、そのビジュアルのクオリティの高さです。 Live2Dで滑らかに動くキャラクターたちは、息を呑むほど美しく、一人ひとりに詳細な設定とストーリーが用意されています。 近未来的なSFの世界観と、個性豊かなAI少女「プロクシアン」たちのデザインは、多くのプレイヤーを魅了しています。

お気に入りのキャラクターを見つけ、ホーム画面に設定してコミュニケーションを取るだけでも、十分に楽しむことができます。 また、豪華声優陣によるフルボイスのストーリーは、物語への没入感を一層高めてくれます。 戦闘中の派手なスキル演出や、細部まで作り込まれた背景グラフィックなど、ビジュアル面においては他の追随を許さないレベルの高さと言えるでしょう。
魅力2:理解すれば奥深い「戦略的育成」の面白さ
序盤では複雑に感じる育成システムですが、その仕組みを理解すると、一転して奥深い戦略的な面白さが見えてきます。 限られたリソース(素材キャラクター)をどのように使い、どのキャラクターを優先的に昇級させていくか。
まるでパズルを解くかのように、効率的な育成ルートを考える楽しみがあります。 「おすすめ編成」に頼らず、自分で素材を選び、狙い通りにキャラクターをURやLRに昇級させられた時の達成感は格別です。 ガチャで強力なキャラクターを引く運だけでなく、プレイヤーの知識と計画性が強さに直結するこのシステムは、長期的にゲームをプレイする上で大きなやりがいとなります。 これは、単にガチャを引くだけのゲームにはない、スターシードならではの面白さです。
魅力3:放置ゲームならではの手軽さと着実な成長
スターシードは放置系RPGなので、ゲームを起動していない間も、キャラクターたちは自動で戦闘を続けて育成素材を集めてくれます。 忙しい現代人にとって、毎日長時間プレイしなくても着実に強くなれるこのシステムは、非常に大きなメリットです。
「昨日は勝てなかったステージに、今日は勝てるようになった」 「放置している間に素材が貯まって、キャラクターを昇級できた」 といった日々の小さな成長が、プレイを続けるモチベーションになります。 日課をこなすのも、慣れれば15分~30分程度で終わるため、自分のペースで無理なく楽しめるのが魅力です。
魅力4:豊富なコンテンツと多様な遊び方
メインの作戦任務以外にも、スターシードには様々なコンテンツが用意されています。
- データタワー: 階層を上がるごとに強くなる敵を倒していく、腕試しのコンテンツ。
- アリーナ: 他のプレイヤーが育てたチームと戦う対人戦(PVP)。
- ワールドレイド: 全プレイヤーで協力して巨大なボスに挑む。与えたダメージ量でランキングを競う。
- バーチャルシミュレーション: 特殊なルール下で戦う高難易度コンテンツ。
これらのコンテンツは、それぞれ求められる戦略が異なります。 作戦任務で強い編成が、アリーナやレイドボスで通用するとは限りません。 例えば、単体火力が重要なレイドボスでは、作戦任務では使いにくい単体特化のキャラクターが輝きます。 敵の編成やコンテンツの特性に合わせて、キャラクターを入れ替え、最適なパーティーを模索する戦略性の高さが、このゲームの醍醐味です。 「このコンテンツはこのキャラが最適解だ!」と発見する楽しみは、単調な作業感を忘れさせてくれるでしょう。
魅力5:無課金・微課金でも十分に楽しめる配布の多さ
スターシードは、プレイヤーへのアイテム配布が非常に多いゲームです。 ログインボーナスやイベント報酬、クーポンコードの入力などで、ガチャチケットや育成素材を頻繁に入手できます。 特に、リリース記念イベントなどでは、大量のガチャチケットが配布されることもあり、無課金でも多くのSSRキャラクターを獲得するチャンスがあります。
もちろん、課金をすればより早く強くなることができますが、時間をかけてじっくりプレイすれば、無課金でも十分に高難易度コンテンツに挑戦することが可能です。 このユーザーフレンドリーな姿勢も、スターシードが支持される理由の一つです。
魅力6:今後のアップデートへの期待感
リリースされたばかりのゲームであるため、まだ発展途上の部分があるのは事実です。 しかし、それは同時に、今後のアップデートでさらに面白くなる可能性を秘めているということです。 新しいキャラクターやストーリーの追加はもちろん、新コンテンツの実装や、既存システムの改善(UIの改修やキャラクターバランスの調整など)も期待されます。
運営チームがプレイヤーの声に耳を傾け、ゲームをより良くしていこうという姿勢を見せ続けてくれる限り、スターシードの未来は非常に明るいと言えるでしょう。 成長していくゲームをリアルタイムで追いかける楽しみも、新作ゲームならではの魅力です。
まとめ
今回は、スターシードが「面白くない」「つまらない」と言われる理由と、それでも多くのプレイヤーを魅了する本当の魅力について、深く掘り下げてきました。
「面白くない」と言われる主な理由:
- 育成システムが複雑で、特に昇級(凸)の仕様が初心者には分かりにくい。
- 戦闘がオート主体で、序盤は戦略性を感じにくく単調に思える。
- SSRを1体引いただけでは真価を発揮できず、凸を進める必要がある。
- 特定のクラス(レンジャー)やキャラクターが強く、性能バランスに偏りがある。
- 日課が作業的になりがちで、ストーリー進行が詰まることがある。
これらの点は、主にゲームシステムへの理解が浅い序盤に感じやすいデメリットや、放置系RPGというジャンルの特性に起因するものです。
一方で、その壁を乗り越えた先には、スターシードならではの奥深い面白さが待っています。
スターシードの真の魅力:
- 業界トップクラスの美麗なグラフィックと魅力的なキャラクターデザイン。
- 計画性が求められる、戦略的な育成システムの奥深さ。
- 忙しくても自分のペースで楽しめる、放置ゲームの手軽さ。
- コンテンツごとに最適な編成を考える、高い戦略性。
- 無課金・微課金に優しい豊富なアイテム配布。
結論として、スターシードは「手軽に爽快感を味わいたい」「複雑なことを考えずに遊びたい」というプレイヤーにとっては、少し合わない部分があるかもしれません。 しかし、「美しいキャラクターが好き」「じっくり腰を据えて、戦略的にキャラクターを育てるのが好き」「長期的な視点でゲームを楽しみたい」というプレイヤーにとっては、間違いなく最高のゲーム体験を提供してくれるポテンシャルを秘めています。
もしあなたがネット上の評判だけで判断しているのであれば、非常にもったいないことです。 この記事で解説した「面白くない理由」をあらかじめ理解した上でプレイすれば、きっとあなただけの楽しみ方を見つけられるはずです。 ぜひ、あなた自身の手で、この美しくも奥深いAI少女たちの世界を体験してみてください。